FESTƎ〜十二夜〜
合同会社モダンタイムス
あうるすぽっと(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
音楽とダンスによる「12夜」。原作を大胆不敵に再構築したということだがいくつかのエピソードをつまみ食いしただけで全体像は見えない。初めての人にはちんぷんかんぷんだろう。そして主役4人が結局どうなったのかはカットして強引にフィナーレである。
まあシェイクスピアの看板だけ借りて自分たちのしたいことをしているのだろう。そう割りきって観ていればダンスもバラエティに富んでいて楽しめるのは確かである。
オルシーノ(公爵)は洋服店の店主という設定、何で洋服店かというとヴァイオラが男性と偽って名乗った名がシザーリオ、そこからシザー(ズ)⇒はさみ⇒服屋という連想らしい。もっともシザーリオという名前はローマのシーザーから来ているのではさみとは関係ないのだが調べてみると帝王切開という言葉の由来の説にはさみと帝王シーザーを混同したというのがあるのでそれなりに筋道の通った(?)連想ではある。
そして、死んでくれ
M²
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
どうしても観たくて、川崎で遠いけれど頑張って行った。素晴らしかった。旗揚げ公演とあったので、いろいろ、バタバタするのか少し心配だったが、全くそんなことはなく、完璧だと思った。
小道具、衣装もしっかりしてるし、役者さんの演技も熱演でスゴい。
テレビだと少し退屈なのだが、この劇団さんのお芝居はおもしろかった。
最初から最後まで夢中で観てしまった。
ひとつ気になったことは、始まる前の実況中継みたいのは合っていないような気がする。
軍歌をながすのはいいと思う。うるさいだけで、せっかくの作品が台無しだなあ、と思ってしまった。
心にしみるような、美しい曲のほうが盛り上がるような気が...
女性の役者さん、花を添えた感じでよかった。家族の悲しみが伝わった。
良いお芝居で、感動しました!!!
おおばこ
大森カンパニー
小劇場B1(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/24 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
舞台は年に数本観に行きますが、久々にほっこりと暖かく、笑えて泣ける私の大好きな分野の作品に出会えました。アドリブを含めた役者さん達の演技が最高でした。
30歳の制服デート
サキクサ
雑遊(東京都)
2021/10/05 (火) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
#サキクサ
#30歳の制服デート
#深谷晃成
#浅見臣樹
#大塚由祈子 さんのチャレンジは一人芝居から二人芝居へ。芝居に貪欲でアグレッシブな彼女は、今回も最高なパートナーを二人迎えた。一人は共演の浅見さん。もう一人は作演出の深谷さん。この公演はこのキャスティングを組んだ時点で成功だっただろう。既存の脚本であり、その上で相手を選んだその目の勝利。あのウイットに富んだ前半の軽やかさと力の抜けた感じからの、後半の愛深き故の葛藤。この両面を見事に立ち上げる最強のタッグだった。
男女雇用機会均等法、夫婦別姓、少子化……さまざまな新しい価値観が求められる社会において、生産性などという馬鹿げたことを言う政治家が国を動かしている歪んだ世の中で、やはり救いは愛なんだと静かに語る美しい舞台だった。
オープニングに映し出されたキャスト名がYuk ko Otsu <aに見えたのもなんだかクールだった。
彼女の次なるチャレンジが楽しみで仕方ない。
FESTƎ〜十二夜〜
合同会社モダンタイムス
あうるすぽっと(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス
東京芸術祭
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
当初予定の野外劇のまま、街中のノイズ混じりで観たなら、この煩さも、演出家の「ひらかれた」芝居にしたいという思惑も含め、もっと面白い仕上がりになったのでは。感染症対策で、場所をプレイハウスに移しての上演になってしまったのが残念。
ドント・コールミー・バッドマン
24/7lavo
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/19 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
観応え十分!
逃げを禁ずるかのようにして描いた(青春)ドラマ。
或る状況について時限設定することで、どうなるのか観客の興味を惹きつける巧さ。現下の崖っぷち、今まで逃げの人生のツケ、そして見つめ直すという切羽詰まった状況。チラシのタイトルに小さくー「”残念な人”と呼ばないで」は、悲痛な叫び。その裏返し、後悔しない人生ーといった決意にも受け取れる作品。
3つの物語が脈絡なく紡がれるが、徐々にリンク・アップしてテーマらしきものを構築していく面白さ。
(上演時間1時間55分)
野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス
東京芸術祭
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
もともと劇場の前の広場で上演予定だった野外劇をそのまま大きな東芸のプレイハウスの舞台に組んで上演するというイベント上演である。上演時間2時間で原作を追っているので、舞台を劇場内に移しても、とはいうものの、違和感はぬぐえない。
多分、としか言いようがないが、野外劇でやって入れば、祝祭気分でこのイベントの至らなかった演劇部分、やたらに元気がいいだけが取り柄の出演者たち、意図不明の役と俳優のジェンダー越え、結構複雑な原作のストーリー説明不足、などはかなりカバーできただろう。
観客にも参加感もあっただろうが。プレイハウスのいい椅子に座ってしまえば、愚老などは、肝心のバルコニーの場のあたりで寝落ちしてしまう有様.とてもみてきたといえる状態ではない。
眺め
ブルーエゴナク
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2021/10/01 (金) ~ 2021/10/03 (日)公演終了
野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス
東京芸術祭
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
ビニール袋ソムリエ2021
制作「山口ちはる」プロデュース
駅前劇場(東京都)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
海底歩行者
ぐうたららばい
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/10/14 (木) ~ 2021/10/18 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/10/15 (金) 19:00
FUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介が作・演出する、キム・ユスと伊東沙保による2人芝居。切ない話だが、いいモノを見せてもらった。95分。
羽衣ではやらないビターなものをやりたい、とのことだったが、確かにビター。役者2人が巧くて、見えないものが見えるような感覚に陥る。最終盤のとんでもなくビターな展開は、それでも2人が少しハッピーになったと信じたい。
ゴールドシャワー
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
麿赤兒(まろあかじ)氏78歳、ヨガの達人のような衰えない肉体。フランソワ・シェニョー氏(38歳)の研ぎ澄まされた肉体は胸の膨らみのない女体のよう。足の細さは整形したのか?と思う程、お尻の美しさは異様。紐パンにファウル・カップだけの姿。これで歌も上手く顔の造形も端正で、踊らせれば江頭2:50の芸術ヴァージョンやバレエダンサーのフェッテ、ニジンスキーってこんな感じだったのか?と思わせる。
嘗て宮廷で王侯貴族が愉しんだ様な演物、そんな贅沢な気分を味わえる。こんなものなかなかお目にかかれ無い。
ビビビビビ
早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2021/10/10 (日) ~ 2021/10/23 (土)公演終了
映像鑑賞
オープニングタイトルは最近見た学生の配信公演の中ではダントツに楽しいというか、いきなり片山が流れてきたからびっくり。これで変に期待したのが悪かったのかも。
ジュリアス・シーザー
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2021/10/10 (日) ~ 2021/10/31 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
オール女性キャストと言う大胆で意欲的な「ジュリアス・シーザー」である。今までにない新鮮さで、本年屈指の舞台になっている。シェイクスピアの意図を現代に通じる舞台に形象化した森新太郎(演出)の会心作である。
見る前はこの芝居を女性でやるのは無謀だと思っていた。それが見事にに裏切られた。
主要な登場人物、ジュリアス・シーザー(シルビア・グラブ)もブルータス(吉田羊)も、アントニー(松井玲奈)もキャシアス(松本紀保)もみな、野望と信義の中で権力の座を目指すギラギラした「男」である。それをオール女性キャストでやる。タカラヅカの亜流になるのではないか、今、現実に男が支配している権力構造のドラマが浮いてしまうのではないか、男ならではの情感が表現できるだろうか、そういう低い次元の杞憂を吹き飛ばす快作であった。
なんといっても、この作品をフィメールキャストでやると判断して、それを見事に舞台化した演出が第一の功績だろう。女性がやることによって、ドラマの中身が抽象化されて人間が権力に侵されていくテーマが明確になった。その権力の闘争を裸舞台で俳優の動きでダイナミックに造形していく力量、それに答えた女優たちは必ずしも役にふさわしい人気のトップスターではないが、舞台俳優としての日ごろの評価を十分に発揮している。。
登場人物全員、濃淡のある臙脂色で統一したローマ風衣装は、個々の役柄の説明を拒絶しているが、それがかえって俳優の魅力を引き出し、それぞれの権力に取りつかれていく人間像を引き立てている。中ではやはり主演の吉田羊。預言者の三田和代。人気だけに頼らない的確なキャスティングもいい。シーザーとブルータスの死の場面で流れる観客が全く予想できない優美なピアノ曲。序幕シーザーの凱旋から崩壊まで2時間15分・休憩なしの一気呵成にまとめたテキスト・レジの力も大きい。などなど、様々な仕掛けが相まってこのユニークなジュリアス・シーザーが生まれた。
選挙で権力の交代期にこのドラマを、と言う時宜を見据えたパルコの企画力も大したものだ。しばらく劇場がなかったパルコにはぜひ、興行界がなびいている(新国立劇場までも!!!)タレント興行ではない実のある演劇興行を成功させてもらいたいものだ、とは言っても、この優れた舞台、残念ながら、いかにも芝居好きの大人たちの観客でも、客席は半分しか埋まっていない。当日前売りで安価な切符も出ている。
クロノス
LOGOTyPEプロデュース
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2021/10/06 (水) ~ 2021/10/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
公演も終わったので原作を読んでみました。見る前に読まなくて良かったです。どなたかも書いていらしたように原作の「吹原和彦の軌跡」とはだいぶ違いました。大筋(本当に大筋)は同じなのですが脇の登場人物が違うので、もし読んでいたら最初から戸惑ってしまったと思います。まずは・・・(以下ネタバレ)
このお話をあんなに膨らませて説得力を持たせた成井さんはすごいと思います!
ラルカノウッド
彗星マジック
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2021/10/15 (金) 19:00
価格3,000円
凡庸な内容。話にインパクトがなく、ストーリテイリングも普通だし、刺さるセリフもなかったし、話に惹かれるものがなかった。もっとミステリー仕立てにしても良かったのでは?
出演者ももっと少なくてもよいと感じた。
プロデューサーがいるのなら、もっと作家の尻叩かないといけないよ。
嘆雨譚
劇団くるめるシアター
早稲田大学学生会館(東京都)
2021/09/12 (日) ~ 2021/10/12 (火)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★
2021年度の新人公演。ある研究所の部屋、休憩室、学校、軍部の執務室や作戦室、街角や清掃業者のスタッフルーム等で断片的に綴られる2人芝居(作戦室の場のみ3人)が雨音の中で続く。
『Black confession』
法政大学Ⅰ部演劇研究会
一劇公式YouTube(東京都)
2021/10/13 (水) ~ 2021/10/16 (土)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
舞台は大道具のみ。小道具を用いる場合は総て動作で表現される。ホリゾント中央と上下壁面の壁に1カ所づつ出吐け。総ての壁の下方は煉瓦積みになっている。小道具のグラスやカップが壊れる音、武器の剣が用いられる場合は抜かれる音、銃の場合は発射音、カフェへの出入りは鈴の音等総て音響で表現される。朗読劇の形式である。BGMに掛かる音楽のセンスが良い。
野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス
東京芸術祭
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2021/10/15 (金) ~ 2021/10/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/10/15 (金)
価格830円
15日19時開演の初日ソワレ(120分)を拝見。
2019年の『吾輩は猫である』、2020年の『NIPPON・CHA!CHA!CHA!』に味を占めての、今回の観劇。
だが、タイトルに「野外劇」と銘打ちながら、コロナ感染対策のため、屋外のグローバルリングから屋内のプレイハウスに会場を変更したとのこと。夜風に吹かれ、街中の喧騒を愉しみながら観劇した、過去の「野外劇」を知る者としては、事情は理解するも、かなり残念に思えた。
でっ、肝心の本作だが、意図的にロミ・ジュリ役を男女逆にしたり等、色々と工夫を凝らされていたが…それ、意味あったかなぁ?というのが、観劇後の率直な感想。
あと、中盤まではちと騒がし過ぎかなぁ。
なお、役者では、ジュリエットの乳母役・谷田奈生さん、ロミオ役・お初の川原琴響(かわはら・ことね)さんが良かった。
ところで、フライヤーでは宣伝美術だった安藤理樹さん、いつの間にご出演まで?(見覚えのある顔だなぁと思ったら、気づいてビックリ♪)。
【追記】
他の方も指摘しておられたが、カーテンコールの挨拶、何故、ジュリエット役の方だけにやらせて、ロミオ役の方にはやらせなかったの? この作品での役柄の重さからすれば、お二人で揃ってご挨拶されてこそ、締めに相応しいと思うのだが…不自然極まりなく感じた。