夜半、涔々と。
actors team Re-birth
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
今では「書簡」を用いることが少ないであろう。それを敢えて往復「書簡」朗読劇にした拘りはあまり感じられず、書簡にしては整いすぎた話だ。
他劇団を引き合いに出すのは如何かと思うが、その時は明治から昭和期にかけての作家の書簡を朗読した。昔の書簡は現代の通信手段(メール等)と違い、配達という日数を経て相手方に届くから、リアルタイムでの意思疎通は考えられない。作家の書簡は必ずしも相手の内容に沿った返信ではなく、横道に逸れたり新しい話題を書き記す。そこに時間の経過という往復書簡の面白味が出て、作家同士の機微に触れるやり取りの味わい深さが滲み出ていた。
本「夜半、涔々と。」は、男女の十数年の書簡のやり取りだが、あまりにも相手への直接的な返事や回答で「書簡」としての余白のようなものが感じられない。語りこそ書簡風だが、会話劇のように思われた。話の内容は面白く、役者の朗読力、場面転換の間合いも上手いが、書簡としての構成が整然とし過ぎていた。変な表現になるが”脚本力”があり過ぎたというべきかも知れない。それとも、やり取りした書簡(LINEか? )を纏めた回想劇だろうか。
朗読とは直接関係ないが、「チラシ」に観客(個人)の名前を書き、コメントとサインを記する温かな心遣い。まるで書簡イメージだ。
(上演時間1時間30分) 【真鶴編】
INDEPENDENT:21
INDEPENDENT
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2021/11/25 (木) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
嫉妬深子の嫉妬深い日々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/11/30 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/11/26 (金) 18:00
この劇団を観るのは3作目だが、王道のコメディタッチで面白い。95分。
高校卒業後初めての同窓会に集まる女子たち。それぞれのキャラクターを紹介する序盤の回想シーンでは、軸である嫉妬深子が体操服で現われ、興味深いキャラクターを見せる。嫉妬深いと言うより子供っぽい、自己中心的と言った方がいいように思うのだけど、そんなこんなの誇張されたキャラクターの女子たちが紡ぐ物語。高校生時代の回想と現在が激しく飛ぶ展開だが、ストーリーテラーのメイ子を深子だけ仇名で呼ばれるのだが…、の仕掛けが巧い。
この劇団は『むむちゃん』『コロス県自殺市呪い村四丁目』と2作観たが、演技はいいのに脚本がダメだと思ってた。今回は脚本も良く、演技は更にいい。興味深い劇団だと思った。
深子を演じた平安は、ほぼ全編回想シーンでの登場で体操服。本当にお疲れ様でした。劇団route(C)の主宰だそうだが、そこも王子スタジオで観て(『戯れ、ゴト』)、可能性を感じた。次にやるとき、観てみたいな。
飛ぶ太陽
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/12/08 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
久しぶりの熱い舞台を観た☆
主役!?だと思うが、坊主頭の男優さんが素晴らしく良かった☆
舞台美術は、いつもに比べてちょっと寂しい感じがした。
嫉妬深子の嫉妬深い日々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/11/30 (火)公演終了
嫉妬深子の嫉妬深い日々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/11/30 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
U-33project初観劇。上演前にはチープに思えたセットだったが、いざ舞台が始まると、照明効果もあって印象が変わった。
シアトルのフクシマ・サケ(仮)
燐光群
座・高円寺1(東京都)
2021/11/19 (金) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
久しぶりに燐光群見ました。精緻な構成、鋭い批評性と遊び心を忘れぬ世界。福島に生きる人々の祈り、死者の祈りが聴こえてくるような舞台でした。明日まで、おススメです。
蜜蜂のクビレ
エヌオーフォー No.4
赤坂RED/THEATER(東京都)
2021/11/17 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
さびれた海の家を舞台にした群像劇。登場人物はキャラの立った面倒くさい人ばかりだけど、最後は泣かせる人情劇ですね。グッときました。
マツバラQ
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
この事件を報道する機関を日に一社ずつ減らしてください
森プロ
萬劇場(東京都)
2021/11/25 (木) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
飛ぶ太陽
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/12/08 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
実際に遭ったトンネル爆発事故をベースに描いた桟敷童子の新境地。
冒頭いきなり評価されてる豪華なセット作りを破壊してのセットだけじゃないへのメッセージ。セットがあるとかえって邪魔になる光と闇の照明が見事。役者だけで魅せる。人を魅せる。まさに舞台芸術の極み。も、観る位置によって観客が受ける印象が変わってしまうのが今後の課題か。
すみだパークまで行く道々にある案内表示も桟敷童子の手作り
超お薦めです。
マツバラQ
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
デコる
劇団5454
COOL JAPAN PARK OSAKA・SSホール(大阪府)
2021/11/20 (土) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
3年ぶりの大阪とのこと、目の前の劇団の皆さんの姿を見るだけで、うるうるしてしまいました。期待以上にとても良かったです。女性はたくましく、男性はちょっと情けなく、どの人の中にも自分が見えて、共感できて、みんなが愛おしく思います。
観客賞、取れるのではないかな。結果が楽しみです。
マツバラQ
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
20周年おめでとうございます!
それに見合うような良い出来の作品でした。観客を楽しませてくれる工夫をいろいろと盛り込んでおり,飽きることなく見ていられました。充実した観劇時間,幸せです。
マツバラQ
グワィニャオン
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
本当におもしろい!!!
前作、今回の作品と皆さんが絶賛してるが、本当かしら? と少し疑っていたが、本当だった。
笑いがあちらこちらに入っていて、心から素直に笑える。
時代劇の方も本格的だ。殺陣もレベルが高い。
カッコいい男性の役者さんの殺陣は、きゃーと心のなかで叫びながら観ていた。
ムード歌謡と融合もとても楽しめた。
現代の方も、本当に楽しい。
次回は女性がたくさん出演できる、時代劇のみも是非観たい。
観てよかった。すごーく、すごーく満足です。
みんなしねばいいのにII
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/12/07 (火)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2021/11/26 (金) 19:30
価格3,000円
初日を観劇。終わらないハロウィンの中で死者と生者が織り成すシュールな世界。
コロナ禍の影響の下、絶望が強く前面に出て救いの無い展開になっていった。
わが町 高円寺 子ども食堂
演劇なかま高円寺
座・高円寺2(東京都)
2021/11/20 (土) ~ 2021/11/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/11/20 (土) 19:05
高円寺の町を昔から最近に至るまでをずっと冷静に第三者の目線で見つめる巨木の精を中心に話が進み、そこに高円寺の住民たちが幾人か登場し、最終的に子ども食堂が高円寺の町にできて今に至るまでを、一人ひとりにスポットを当てつつ、全体の歴史の流れもすんなりと伝わってきてわかりやすかった。
一人親家庭の大変さや、その子どもの孤独、離婚問題、一般家庭における親と子どもとの感覚のズレ、世代間の違いなどを丁寧に、それでいてさり気なく描いていて、そういった社会問題について、改めて真剣に考えさせられた。
また、料理人だった男がかつて少女に出会ったときに、少女を助けてやれなかったことがきっかけで料理人を辞めているが、その少女が親になり、家が貧困なこともあり、その娘が居場所がなく、孤独に耐えて、イジメに耐えていることを知り、子ども食堂を始めるにあたっての料理人を申し出るに至るまでの物語が印象的で、感動した。
みんなしねばいいのにII
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/11/26 (金) ~ 2021/12/07 (火)公演終了
ヤング内閣、戦争を止める!
劇団東京ミルクホール
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2021/11/24 (水) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
ガラクタ
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2021/11/19 (金) ~ 2021/11/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
北海道の漁村の核廃棄物廃棄場受け入れの可否をめぐる政治劇だ。
いずれ、国としては必要なものだから調査だけは受け入れて交付金を受け取ろうという町長(森下庸之)指導の受け入れ派と、放射性物質反対の反対派(星野卓誠)が対立して、小さな二千八百人の町が分断する。現実にある話だから、描写は一方的、教条的ではないが、やはりドラマとしては浅い。ことに村出身の記者(岩井七世)が出てくると、その設定も甘く、キャンペーン風になってしまう。
簡単に言えば、長い時間に耐える正義・正論か、目先の金か、という議論になるが、それは、原子力のような科学に基づくものでなくとも、歴史の中では幾つも起きてきた。どこでも見られたことでは廃藩置県にはじまり、鉄道駅の設置。教育機関の設立。などの是非で全国的に見られた地域内対立で、その時に起きた議論とあまり進んでいない。どちらの側も、それぞれを正当化する大きな思想というか、モラルが見つかっていないので、どうしても現実の生活レベルで落としどころを見つけることになる。どちらの側も根本には過疎地の貧窮化があるのだが、促進派は将来の繁栄期待、反対派は技術進歩による無効化で、どちらも、実はどうなるかわからないところで戦っている。これも昔とあまり変わっていない。時間に対する確固たる信念に乏しく、また社会に対する構想力が浅い国柄が反映する。ドラマの中の議論も上滑りするし、登場人物の、それぞれの事情も類型的になるし、演技も引きずられてしまう。
作者もそのあたりはよくわかっているようだから、新鮮な視角で見せてほしいものだ。
「背水の孤島」のような素材はそれほどあるわけではないが、観客はあの作品の衝撃を忘れていない。