最新の観てきた!クチコミ一覧

1741-1760件 / 185777件中
蒲田行進曲

蒲田行進曲

“STRAYDOG”

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨日朋組を拝見。とても面白かったです。内容は皆さんよく知っている蒲田行進曲ですが、殺陣も素晴らしかったし、役者の皆さんの演技最高でした。熱量マックスで笑いあり涙ありの文字通り体当たりのお芝居、本当に見ごたえのある楽しい時間でした。アフタートークもなかのよさが出ていてほのぼのしましたよ。

星降る教室

星降る教室

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/13 (金) 15:00

いい話だったので2度目の観劇。心がほっこりする。(6分押し)59分。
 吉田小夏らしさ溢れるファンタジーを、手慣れた役者陣が演じる作品。効果音を口で演じる仕掛けも面白い。

その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

期待を裏切らず面白かったです。笑いも有り涙も有り、あっと言う間でした。2部作見ないと損な気がします!ホーネットさんの独特なキャラが素晴らしく前説をいつまでもいつまでも聞いていていていたくなりました。

蒲田行進曲

蒲田行進曲

“STRAYDOG”

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観応え十分。
この作品、演劇だけではなく小説で直木賞を、映画で日本アカデミー賞を受賞するほど有名なもの。つかこうへい作品らしく、登場人物の台詞は早口のようなリズミカルさ、それが心地良く響いてくるような公演。固有名詞を使ってリアリティ、そして今では敬遠されそうな差別用語が…。笑うに笑えないような台詞の奥に差別の裏返しのような素朴で温かい情愛が浮かび上がってくる。同時に屈折した心理を潜ませ、人のどうしょうもない理不尽さも描き出す。そこに つか作品の真骨頂をみたような。

舞台美術は素舞台、当然 役者の演技力が問われる。上演時間2時間(休憩なし)を飽きさせるどころが、舞台にくぎ付けだ。物語の舞台は 京都の映画撮影所。敬愛する銀幕スター銀ちゃんに、絶対服従の大部屋俳優のヤス、そして銀ちゃんが妊娠させた女優 小夏、この3人が主要な登場人物。銀ちゃんの命令でヤスは小夏を妻にし、銀ちゃんの初の主演映画のために、命をかけて「階段落ち」のシーンを演じるが…。この3人の迫力が迸り 情念が滲む、そんな圧倒的な演技力に観入ってしまう。同時に切ないといった感情が こみ上げてくるが、それを自分の拙い言葉で説明することは出来ない。ぜひ劇場で。
(上演時間2時間 途中休憩なし)【朋 組】 

太鼓たたいて笛ふいて

太鼓たたいて笛ふいて

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2024/11/01 (金) ~ 2024/11/30 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

大竹しのぶ以外はキャストを一新した舞台。歌える俳優が目立つ。音楽プロデューサー(福井晶一)のバリトンが印象的。母親役の高田聖子が娘役の大竹しのぶより10歳若いと知ってびっくりした。こま子役の天野はなも薄幸を見せつつ凛としていてよかった。文学座あたりの出身かと思ったら、イキウメで、意外だった。

「ひとりじゃない」「ハレルヤ」などカギとなる、口ずさみやすい曲は宇野誠一郎の「ひょっこりひょうたん島」挿入歌だとわかった。今回は、宇野誠一郎の劇中歌が大変気にいって、「ひょうたん島」のCDを入手して聞き直した。
同じく宇野作曲の「滅びるにはこの日本、あまりに素晴しすぎるから」の大竹しのぶの切々たる歌唱が圧巻だった。

諸国を遍歴する二人の騎士の物語

諸国を遍歴する二人の騎士の物語

劇団青年座

吉祥寺シアター(東京都)

2024/09/28 (土) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

最初はなんてことない話なのだが、途中からどんどん人が死んでゆく(殺されていく)。その殺し方がクールでブラック。

ネタバレBOX

最後は騎士二人だけが残った気がする。自分たちが死にたいのに死ねない退屈とあきらめでおわった……気がする(観劇後2カ月たつので、忘れてしまった)
ピローマン

ピローマン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/10/03 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

凄い芝居。戯曲も俳優も演出も。対面式舞台のシンプルな美術

ネタバレBOX

2年前に円が俳優座劇場でやった時、見なかったのだが、その後の評判がよかったので、英語の戯曲を入手して読んだ。すごい話だと思ったが、記憶では弟が兄を殺して終わりだった。ところが舞台を見て、それは1幕の終わりで、まだ2幕があるので、びっくりした。帰宅後、戯曲を引っ張り出したら、ちゃんと2幕まで線を引きながら読んでいた。1幕の兄殺しの衝撃で、2幕をすっかり忘れていたらしい。それが何よりの驚きだった。

それにしても、なぜ弟の作家は最後、警察に殺されたのだろうか。たぶん、10年以上前の父母殺しと、弟殺しの罪なのだろう。独裁国家だから、裁判にかける手間を省いて。
竜

TinT!

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/13 (金) 14:00

ナチスの親衛隊SSだった2人の幼なじみ。今は認知症となり介護施設で暮らしている。そこに、一人の青年が訪ねてくる。やはり2人と幼なじみだった自分の父親の消息を尋ねるためだ。かつての記憶を呼び起こすように話し出す元SS。衝撃的な内容が語られる。

主宰の染谷歩の創作なのだが、すこぶる興味深い内容だ。何の疑いもなくヒトラーの民族浄化に加担した男たち。認知症となっても過去の記憶は残っているため、今もかつてのSS時代を夢遊病のように思い出して動く場面がまず、登場する。その姿はきわめて醜悪だ。この場面からして衝撃的である。
物語が進行し、見せ場はやはり、かつての幼なじみとのかかわりを語る場面。腕章、ピストルなど小道具を効果的に使い、強烈な独白場面を描き出した。これを迫力満点にきっちり演じきる俳優の実力もさることながら、このような物語を作り上げた劇作家の勝利と言って間違いない。客席の若い女性が何度も涙をぬぐっていた。
俳優はわずか5人。中央に小さな舞台を配置し、そこには小さな箱があるだけのシンプルな演出だ。シンプルなだけに余計なものがそぎ落とされ、役者の演技が迫力を伴って展開されるという小劇場ならではの魅力を創出するのに成功している。

客席はわずか20人程度。これで公演が成り立つのだろうかと余計な心配もしたくなるが、客側からすると実にゆったりしていて、ぜいたくな鑑賞体験となった。

探偵物語

探偵物語

株式会社DAYDREAM

俳優座劇場(東京都)

2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

舞台の始まりから終わりまで終始無駄のないいい舞台だった。

その時代の舞台風景・衣装・セリフすべてに引き込まれるものが多く、会場自体もこの物語に合ったレトロさのある場所だったのでものすごく内容に入りやすかった。

主人公だけでなく、その他のキャストの演技もすごく上手く、主人公の役を邪魔しない絶妙なインパクトさに感動した。

犯罪者一人一人の役や主人公の役どころに改めて考えさせられるような心にズシッとのしかかる強烈な内容に胸を撃たれました。

またこのような舞台があればぜひ見に行きたいと思います。

『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』

『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』

あやめ十八番

澤田写真館(東京都文京区本郷4-39-9)(東京都)

2024/12/12 (木) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

澤田写真館、青い三角屋根の黄色い古風な洋館。歴史ある写真館を今は多目的スペースに。天才ピアノ職人・大橋幡岩(はたいわ)の作ったDIAPASON(ディアパソン)の1947年製アップライトピアノが置かれている。それを吉田能氏が生演奏、贅沢な空間。コンガを膝に挟んでの演奏も。飾られているアートは現代美術家・高遠まきさんの鏡をモチーフにした作品群。銀幕をイメージした幻想的な銀の鏡、『六英花 朽葉』から触発されたものだと。

ネタバレBOX

女優A(金子侑加さん)
戦前の女優。空襲で亡くなった為、顔の左半分に火傷。
女優B(内田靖子さん)
戦後の女優。男に捨てられて頸動脈を切って自殺した為、首に包帯を巻いている。

女優C(大森茉利子さん)
今上演しているチェーホフ『かもめ』のニーナ役。
女優D(蓮見のりこさん)
Cのプロンプター(小声で台詞を役者に伝える黒子)をしていたが精神を病んで入院。

狙ったのだろうがちょっと配役がしっくり来ない。役者として日の目を浴びれず、死後も楽屋に通い続ける程未練がましい亡霊二人。女優A、金子侑加さんは華があり過ぎ。女優Cには売れている女優特有のオーラや傲慢さ、それを納得させるだけの圧倒的な才能が必須。大森茉利子さんの造形はユーモラス過ぎる。演出の狙いでコミカルにしたのだろうが何か違和感。死んでもチェーホフの役を取り合う狂気こそがこのホンの面白さの筈。大役を舞台で存分に演じ切ってみたかった、という痛切な思い。

このシチュエーションでも居眠り客が数人いて驚いた。話を知っているだけに退屈だったのかも。
金子侑加さんのお岩さんメイクが秀逸。凄いレヴェルまで来てるんだな。
桜の園

桜の園

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2024/12/08 (日) ~ 2024/12/27 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/12/12 (木)

チェーホフ!ブラボー!!
とても楽しかった。これでケラさん演出の4部作終わりなのね。
セリフ一つも逃すまい!と身構えることなくすんなりとそれぞれの気持ちが入ってきて、3時間があっという間でした。
とても見易かったといっていいものなのか…。
ラストがこれまたじーーんと心に沁みました。

その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

病室

病室

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2024/12/06 (金) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/12/10 (火)

息を呑み込みながらも、笑ってしまったり、と。
そこに「病室」があった。
地域と家族.そして病気…。
しかも全編茨城弁で繰り広げられる言葉たち。
すごく良かった。

その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「ドラゴン孤独の鉄拳」観劇。く~たまりませんな。期待以上の面白さ。こういうのは理屈抜きに楽しむのがいい。「戦士の休息」がよく合っている。

リフレクション

リフレクション

レイジーボーンズ

小劇場 楽園(東京都)

2024/12/03 (火) ~ 2024/12/11 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/12/09 (月)

小説の原作者と、TVドラマの脚本家の話で、推しの子第2期みたいな?と思って観劇したらとんでもなかった!!
ん?どっち??こっち?と行き来しつつ前へと進んでいく。
すごいわぁ。また音響さん無しで、生歌最高!!でもって宏菜さんすごいっ!!これからも楽しみです。

ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/12 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

新国立の演劇研修生制度は、初期の(三代目か?)の芸術監督だった栗山民也の新国立を日本の現代演劇の基礎を固める場所にする構想の一つとして成立した(と記憶している)、それからほぼ20年、18期の修了生の公演である。国立の古典芸能養成はもっと長い実績があり、現に今の歌舞伎はこの養成所出身者がいなくては大歌舞伎も文楽も上演できない(もし欠ければ上演の質は確実に落ちる)と言われている。古典の方は、伝統の制度と新しい研修制度がかみ合って舞台が成立しているが、現代演劇の方はなかなか上手くかみ合わない。しかし、現代演劇もここのところ元気が良いだけではろくなことにならないと解ってきて、周囲を見渡せば、この研修所出身の俳優たちが大小の舞台でしっかり舞台を固めている。
このロミジュリは、岡本健一の演出。中央に三間四方の黒の裸舞台を置き、男女全員同じ委ギリシャ風の衣装の出演者はその周囲を回ったり台に上がったりしながらそれぞれの役を演じ台詞を言う。かつて蜷川が日生劇場で公演したロミジュリを全キャストに拡大して全員で青春を演じる。今まで見たこの研修公演は近代以降の戯曲をほぼ、戯曲に沿った解釈で演じる舞台が多かったが、これは、ダンスに連なる新しい舞台訓練も収めた終了公演である。1時間半ほどにまとめているが、ほぼ全編声を出し動いていなければならないので若い研修生も大変だ。後半は声もかれてヘトヘトという感じである。
舞台そのものの成果を問う公演ではないが、最近の俳優はこういう研修から生まれていると知った。ここ
栗山民也の後、内外トラブル続きで舞台の成果も見るべきことがなかったこの劇場も芸術監督も替わることだし、心機一転現代劇の基礎を固めるという栗山の初期の構想に戻って日本の現代演劇を分厚いものにしてほしいものだ。


まぶたの裏に流るもの

まぶたの裏に流るもの

吉祥寺GORILLA

シアター711(東京都)

2024/12/04 (水) ~ 2024/12/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/05 (木) 19:00

まず装置を、次いで当日パンフレットを見て「まさか……」と思ったことが的中した開演時の衝撃!(笑)
最初は「一体どうしたんだ?」と思ったが進むにつれて意図を理解すると共にテーマをそういうカタチで表現したことに感嘆。
終盤での「現実生活に立ちはだかるもの」を「ああいう表現」で視覚化したのも巧い、常人の発想じゃないよ、あれは。(真顔)

ネタバレBOX

装置はゴツゴツした岩に囲まれたもので当日パンフレットには「ヒーロー」「四天王」だのがあって、オープニングではいかにもそれっぽい音楽をバックに悪の幹部と戦う「変身しないヒーロー」が登場するし……という衝撃。
しかしヒーロー好きな主人公の日常とその悩みを描いて終盤では主人公が「現実生活に立ちはだかる四天王(金・健康など)」を相手にし、さらにラスボスが「自意識」というのが巧い。
おわるのをまっている

おわるのをまっている

劇団 贅沢貧乏

シアタートラム(東京都)

2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/12/12 (木) 19:00

名前は知っていたが見るのは初めて。「鬱」を扱って、不条理ながらリアル。97分。
 鬱状態のマリは夫のヨウの長期海外出張に付いていくが、滞在崎のホテルには奇妙な人が現われ…、の物語。鬱、とまでいかなくても、気持が落ち込んだ時には鬱陶しいと思う人々が次々に現われ、不条理な展開も鬱のマリにはこう見えているんだろうな、と思うと分かりやすい。いかにもな展開も多いが、奇妙に納得できる作品だった。

その男ホーネット加藤

その男ホーネット加藤

映像劇団テンアンツ

「劇」小劇場(東京都)

2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

㊗上西雄大さん 60周年記念公演…面白い。
タイトル「ホーネット加藤」、その面白可笑しい前説で盛り上げ そのまま本編に入るが、そこでの生業も前説という設定である。公演の魅力は、父親の娘を思う気持ちと胡散臭い男を見るような娘、その心情的な距離がどう縮まっていくのか。そんな物語をテンポよく展開し、時にボケとツッコミの漫才のような場面を挿入し楽しませる。テンアンツらしい笑いと泣き、その感情の揺さぶりが凄い。

手際のよい舞台転換によって、瞬時にその状況や情景へ誘われる。少しネタバルするが自転車を使った場面などは映画のワンシーンを見ているような感覚。またスナックでのカラオケ場面を始め、所々で歌を歌い和ませる。「劇」小劇場という空間、そこに1970年代のカンフー映画へのオマージュというかパロディのような世界観を持ち込んだエンターテインメント。ホーネット加藤の顔つきやアクション、そして衣裳がその映画を連想させる。上演時間は2時間を超えるが、アッという間の感覚だ。勿論「vol.1 燃えよ前説ドラゴン」も観たくなる。
(上演時間2時間15分 途中休憩なし)【ドラゴン孤独の鉄拳】

こんばんは、父さん

こんばんは、父さん

ニ兎社

俳優座劇場(東京都)

2024/12/06 (金) ~ 2024/12/26 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

闇金に終われる父(風間杜夫)と、取り立ての金髪青年(堅山隼太)、破産して身を隠す息子(萩原聖人)の3人のやり取り。落ちぶれているがプライドの高い父親と、意外なダメ息子の関係は、「セールスマンの死」のウイリー・ロ-マンを連想した。息子が、福島の第二工場に父を追いかけていくところなど、「セールスマンの死」のニューヨークのホテルで息子が父の浮気を知って、何もかも投げ出してしまう場面と重なった。

ネタバレBOX

永井愛の作品には珍しく、結末が結末らしくない。意外とまだ続く感じで終わる。

手ぶらで帰れない取り立て青年は、「ゆびわ」探しにすがるのだが、実はもう指環はない。すると、息子が奥の箱から高級腕時計を出してきて、渡す。息子の進学費用にするはずだったものを提供した。いわばその場しのぎである。このラストは物足りなく思った。途中「そんな取り立ての仕事なんてやめて、逃げろ」と勧めるように、もっとスカッとする解決をしてほしかった。贅沢かもしれないが。

このページのQRコードです。

拡大