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君が忘れたダンスフェス

君が忘れたダンスフェス

シーユーインヘル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/09/11 (土) ~ 2021/09/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■「さよならをするためのプログラム」鑑賞/100分強(途中休憩込)■
詳細はネタバレにて。

ネタバレBOX

●IKKKKKI×Daoud bkdn
男の爪弾くギターに合わせて別の男がダンス。ダンスは少しマッチョ的。ダンサーの男が腰の低い好青年で、人間的魅力大。

●女屋理音×清太郎
男の奏するパーカッションに合わせて女性がダンス。ダンサーは小柄で可愛い感じの人。パーカッションにはエフェクトが掛けられ、美しい音色が場内を包み込んだ。

●大江麻美子×岡田玲奈『ロマン』
女性ダンサー2人、大江麻美子さんと岡田玲奈さんが共演。1人が1人の後ろに身を隠したり現れたりする趣向もあり、コンビであることを生かしたダンスで魅せる。同じ動きをするくだりはかなり動きが揃っている。
2人とも終始ポーカーフェイスで、無表情のまま激しく踊るのが時々クスクス笑いを誘う。
より無表情なほうが靴下についたゴミを場内をグルグル歩き回りながら取り去って捨てるくだりが、意図しない笑いを生んでいた。

●上村なおか『うたうたうたう』
長い黒髪が美しい、ほどほどに背の高い女らしい女性による優雅な印象のソロダンス。無音の場面も多いのに、堂々と力強く、それでいてたおやかに演じていた。
今プログラムにおける個人的ベスト!

●酩酊真東
女性ボーカルのバンド。どの曲も似たり寄ったりで食傷した。

君が忘れたダンスフェス

君が忘れたダンスフェス

シーユーインヘル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/09/11 (土) ~ 2021/09/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■Cプログラム鑑賞/約120分(2度の途中休憩込み)■
詳細はネタバレにて。

ネタバレBOX

●小林勇輝×吉田拓『Wooden Connection』

男2人。2人で木片を立てていき円状に並べるオープニングからラストまで、薪をフィーチュア。薪をまとめてロープで括って吊り上げたり、薪づくしな割には、その素材をパフォーマンスに生かしきれていない印象は否めず、1人が走りながらつんのめっていきドタンと倒れ、それに合わせてもう1人が台上の薪を倒しても、それが薪である必然性はそこにはない。終演後、客が戸惑いながら控えめな拍手を送っていたのは無理からぬこと。

●W/ union〈ウィズ ユニオン〉『向こう宙シーン』

山ガールのいでたちで揃えた若き女子4人が、継ぎ足して作った大きな布をみんなでかぶり、馬(?)もどきの動物という体で(1匹の馬になりきって)踊ったり、おふざけをふんだんにちりばめながらパフォーマンス。
それっぽい状況になったのにだるまさんが転んだを結局やらなかったり、煮え切らないおふざけ(お戯れ)の連打にフラストレーションが募りはするも、動きの揃ったキレのあるダンスを、4人が4人、笑顔でハツラツと心底楽しそうに踊っている姿は客席にまで楽しさを運んで、気がついたら頬が緩んでいた。

●KENTARO!!『さよならをするためのプログレス』

急遽の代演だったのに、しっかりと作り込んでパフォーマンス。自身の声を吹き込んだ録音素材に合わせての寸劇で笑わせ、一転、キレキレなダンスで魅了する。
無気力、後ろ向きを気取る割に、創作においては妥協のない人。

君が忘れたダンスフェス

君が忘れたダンスフェス

シーユーインヘル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/09/11 (土) ~ 2021/09/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■Bプログラム鑑賞/約80分■
詳細はネタバレにて。

ネタバレBOX

●水越朋×宮崎あかね×小茂田梨乃『めいめい』

女の子3人。みんな構えを低くして踊って四つ足生物(昆虫か動物)のよう。そういえばバックには虫の声。秋を感じさせる静謐な作品。
踊りも激しくなく基本スローモー、まるでモゾモゾと昆虫のように動くくだりが多々あって、不安定な態勢で動きを止めるストップモーションの多用ともども、目を引いた。
背中がV字に大きく開いたノースリーブ(だったような)の服にテラテラ素材の半ズボンという女の子らしい格好(3人そろい)が静謐でかわいくてコミカル(虫っぽい動きなど)な作品内容と合っていて、魅せる。
途中から虫の声は途絶え、電子レンジのチン音のような音からなる音響、静かな音楽などが流れるが、ひそやかでかわいらしい印象が全体を貫いており、一貫性があって好感。
体が触れ合うことがおそらく一度もなかったところにコロナ禍の今を感じた。

●yuki byeol『underwater…』

グラマラスで華やかな印象の女性がサテン地のパジャマのようないでたちで、カクカク、クネクネとしてスタッカートの効いたマイム様の動きでピンスポの差すなか(といっても最初だけ)華々しく激しく、威風堂々と踊るパフォーマンス。ワンマンショーのような印象で目はひくが、音楽ありきでそれに合わせて踊ってるだけという印象は拭えず、それを超える何かが欲しかった。

●MWMW×Von・noズ『ROBIN』

女の子2人に別の女の子2人(うち1人は高橋萌登)が加わり、時に2vs2で対立したりしながら、声を発しての寸劇など色んなおふざけをちりばめたパフォーマンスを展開。高橋萌登がシャリに見立てた別の子の背中にネタという体で乗っかって「寿司一丁!」とふざけ、また別の子が「へい、お待ち!」と応じたり、長い黒髪の子が舞台から急にはけたと思いきや、ほどなくお姫様みたいなきらびやかないでたちで2階に現れ「上手の人ー、見切れてるかもしれないけど」と呼び掛けながら客席に手を振ったり。
ただし、思いつきを脈絡なくちりばめただけで、それらが繋がって線を成す(点から線になる)ことがなく、散漫な印象は否めず。
格好は全員(だったか?)ズボンに裾出し長袖Yシャツという普段着。
おふざけを強く打ち出し過ぎてダンスが立っておらず、また、ダンスに統一性がなく、ダンス作品としてはあまり芳しくない出来映えだった。
ダンスは高橋萌登が得意とする、クネクネ系の踊りが多かったような。1組めと違い、密着、密接が多いのも特徴。
しかし、仮にタイトルをつけるとして、どんなタイトルをつけるのか?(『ROBIN』というタイトルがついていた…) それぐらい、とりとめのない一作。
時間長め。

君が忘れたダンスフェス

君が忘れたダンスフェス

シーユーインヘル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/09/11 (土) ~ 2021/09/20 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■Aプログラム鑑賞/75分強(途中休憩込み)■
詳細はネタバレにて。

ネタバレBOX

全体的に硬め。ユーモラスなのが一つは欲しかったな。

●横山彰乃×34423『 / 』

女性DJと横山彰乃のコラボ。クネクネとカクカクが綯い交ぜのストリートダンスっぼいエレクトロックステアーズ的ダンスが基調も、背中を軸にして床の上をクルクル回る典型的ヒップホップダンスの反復が終わると、遠心力フル稼働でクルクルと激しく乱舞して狂乱状態に。が、せっかくそこまでいったのに、突き抜けきれないまま終わってしまった印象。フィニッシュ目前で寸止めを食わされたようなもどかしさが残った。
赤いズボンに青い半袖(だったような)シャツという、いかにもストリートダンサーないでたちでパフォーマンス。
冒頭、薄闇の中うずくまっていたシルエットだけの横山がプッチンされたてのプリンのようにプルプル震え出したすえ踊り出す演出は、得体の知れない生き物が命を吹き込まれた瞬間に立ち会ったような不気味さがあって、見入ってしまった。

●伊藤まこと『名前の家』

小柄で中性的な女の子のソロパフォーマンス。ボディコンシャスな黒ズボンに黒ビスチェというヘソ出しのセクシーないでたちで、ハツラツとした笑顔を振りまきながら、股割り、足あげなどが頻出する、柔軟な身体を生かした、移動域の広い華々しいダンスを披露。ただし、音楽に合わせて元気に踊ってるだけとも言え、凡庸な印象は否めず。
冒頭では薄闇の中、反復横跳びをアレンジしたようなダンスを披露。
その冒頭から舞台上にある2つの蝋燭を恭しく供え、祈るように踊る最後のダンスが意味不明。蛇足?

●池ヶ谷奏×鳥羽絢美×西澤真耶×林田海里『aim…』

女3、男1という特異な編成で、叙情的な音楽をバックに、裾出し白Yシャツにキャメル色ズボンという、全員揃いのいでたちで群舞。
突然の落下物に身を躱して上を見上げる日常的所作を発展させたダンス、激しい抱擁を変奏していくダンスなど、とっつきやすいものから始めていく構成が客を掴む。
あとは、思いのままに動こうとする女を3人で寄って集って制し、違う動きを強制したり、マンツーマンで一方が一方をお姫様抱っこして運んだり、そのあたり、「自由意志」の阻害がテーマなのかと思ったりも。
上記のように、コロナ禍もどこ吹く風の、密着、密接しまくりのダンスが目立つ一作。
全員の動きが揃うことはほぼなく、たとえば3人は同じで1人は別の動きをしていたり。3人でも全員でも、動きが綺麗に揃っていることはなく、その詰めの甘さが惹き付けられかけていた心を萎えさせる。
それっぽい音楽や照明の効果も手伝い、全体に荘厳、神聖、崇高な印象。このパフォーマンス全体が、神への祈り、捧げ物のようにも見える。
足上げの多用が全体に統一感を与えている。


APOFES2022

APOFES2022

APOCシアター

APOCシアター(東京都)

2022/01/15 (土) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/02/06 (日)

価格1,000円

6日16時開演回、石澤希代子さんの「震える私の心の音」(41分)を動画配信で視聴。

2013年10月、今は無き新宿ゴールデン街劇場での「中野の処女がイクッ」から存じ上げている、石澤希代子という役者さんの集大成というか、一世一代の演技を”魅”せて頂き、感無量…。
嗚呼、それにしても、直に舞台に立ち会えなかったことを百万遍後悔!

朗読劇 「天切り松 闇がたり ~闇の花道~」

朗読劇 「天切り松 闇がたり ~闇の花道~」

ケイファクトリー

PARCO劇場(東京都)

2022/02/06 (日) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/02/06 (日) 16:00

朗読劇の域を超える圧巻の熱量と台詞回し。
盗人噺にボロ泣きしつつ爽快感に浸る、この久しぶりの幸福。
原作の魅力のひとつにキャラの立った登場人物があり、それが歌舞伎のケレン味と相性抜群。
演者の気持よさそうな江戸弁に、聴いている方も酔いが回るように引き込まれる。
控えめながら差し込まれる映像と効果音も効果的。
あー、あの台詞、また聴きたい、ずっと聴いていたい!

ネタバレBOX

客席に向かってロビーを歩いているとき、聴こえて来た曲にまずやられてしまった。
トム・ウェイツの、大好きな、泣ける一曲。
― ひと弱さを認め、それを愛し、それを守る強さを粋と言う ー
かどうかわからないが、登場人物の熱いキャラに呼応するような選曲だと
勝手に感動してしまった。

さて、もはや獄中の名物となった「天切り松」の闇語りである。
近頃の若え囚人だけでなく、看守も居並ぶ中で、松蔵爺さんが語るのは
酒とばくちに溺れて娘を女郎屋に売り飛ばし、今また息子を
スリの大親分「仕立屋銀次」に預けに来たどうしようもない父親のこと。
その父親に「二度と息子に会わせない」と言い放ち金をやって帰らせる。
銀次から言いつかった安吉親分は、”これから仕立屋一家から金がもらえる”と踏む
小ズルい父親を完全に排除するのだ。

この一家を成す面々が実に魅力的でほれぼれする。
松蔵に天切りを仕込む黄不動の栄治、スリで絶世の美女振袖おこん、
松蔵の姉を苦界から救い出そうと手を尽くす漢気溢れる寅弥、
安吉一家の金庫番で頭脳明晰な詐欺師、書生常、
犯罪者である彼らが、松蔵を育て成長させていくそのプロセスに
珠玉のエピソードが散りばめられている。

ピカレスク文学に洗練と漢気が加われば最強だろう。
あとはもう私の好きな “ころんころん回る江戸弁”だ。
お願いだから噛んでくれるな、このカッコいい台詞を!
という私の祈りなど全くもって不要だった。
これ、シリーズ化してくれないかなあ。
芝居でも朗読劇でもいい。
この「台詞と侠気」に耐えうる役者をそろえて欲しい。
必ず駆けつけます。

客席中央に作者の浅田次郎氏が来ていた。
アフタートークで紹介されて、立ち上がりちょっと会釈した氏に
「この人からあのキャラが生まれたのか」と感謝の念でいっぱいになった。

帰り道、ボロ泣きしながら肩で風を切って歩きたい気分になった。
これが私の演劇体験最高の〆である。
                                                     
ロング・タイム・ノー・シー

ロング・タイム・ノー・シー

ナイーブスカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ちょっと変わった劇だった。ひとつひとつの言葉が心に残りました。

マーキュリー・ファー Mercury Fur

マーキュリー・ファー Mercury Fur

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2022/01/28 (金) ~ 2022/02/16 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

暴力と絶望とクスリが蔓延する近未来?のロンドンのサバイバーたちの物語。それぞれが妹、母を目の前で殺され、子供を殺され、自分だけが生き延びた負い目を負っている。シェークスピアよろしく、悲惨な過去を再現する語りの力が圧巻だった。
吉沢亮の出ずっぱりの苛立ちとテンションの持続、この世ならぬ半狂乱を演じる大空ゆうひ、ゲームを仕切る加治将樹の迫力、俳優たちの熱演がすごい。しかもかなり精神的にきつい物語。映画ならわかるが、舞台でこれを毎日(時に1日二回)繰り返すとは。俳優の仕事の厳しさを考えさせられた。

作者はイラク戦争に参戦した母国イギリスへの批判として、イギリスが理不尽な戦争の戦場になった情景を描いたという。

ネタバレBOX

この舞台は、ある日の午後から夕方の2時間を切り取ったもの。途中時間の飛躍も、暗転もない。時々の出来事への反応として人物たちはひっしに選択する。その場としては理解できる。しかし、舞台外も含む少し長いスパンで見ると、一貫性に欠ける。殺人ゲームに何度も加担してきた人物が、急に生贄を助けたり、生き抜くためにリードしてきた人物が急に絶望して自殺しようとしたり。

ロンドンではリアルでも、東京ではSFに近い話の気がした。
通る夜・2022

通る夜・2022

劇団芝居屋

劇場MOMO(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前回観た時には再起さん杖をついていて大丈夫なのかなと思っていたのだが・・・今回はそんな事を吹き飛ばす様に最初から出ずっぱりでビックリと同時に安心しました♪
コロナ禍をパワーに変えてしまったのでしょうか・・・?
次回は40回・・・めっちゃ楽しみにしています♪

ロング・タイム・ノー・シー

ロング・タイム・ノー・シー

ナイーブスカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

6日の髙橋広大さん、水野奈月さんの回を観劇。
手紙の朗読劇だが、感情の籠った台詞がとても良かった。
初めの楽し気な内容から後半ガラッと雰囲気が変わり楽しめました。

「ミス・ダンデライオン」「水平線の歩き方」

「ミス・ダンデライオン」「水平線の歩き方」

演劇集団キャラメルボックス

博品館劇場(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/02/06 (日) 11:00

時間が経つのを忘れてストーリーに没頭し、心が温かくなりました。
ハーフタイムで二本も素晴らしい舞台が観られて嬉しい。

ネタバレBOX

ピタゴラスの定理で水平線までの距離を計算するくだりは、何か計算が違う気がする。
通る夜・2022

通る夜・2022

劇団芝居屋

劇場MOMO(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ほぼ毎回拝見している劇団。今回は特に、セットの移動やマイムマイムの挿入などの演出が素晴らしかった。またオープニングの増田氏の独り芝居が同年配としてしみじみと心に沁みて、ずっとこのまま覗き見をしていたい気持であった。
そして、何とまぁ全員が高校生とは!いやいやしかし、十分楽しく拝見した。
また、唯一の「大人」である母親役の増田さんのリアルな存在感に圧倒された。微妙な訛りと生活感のにじみ出る所作や視線。すべてに目が釘付けであった。男子高校生と母親の関係もまさに「あるある」で秀逸。
ただ、たまにこちらの劇団で感じる「無理のあるテンションの高さ」を今回も感じた部分があり、時代と年齢と演劇であることを念頭においても、全員で声をそろえたりの演技に違和感を覚えた部分もある。

だからビリーは東京で

だからビリーは東京で

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/01/08 (土) ~ 2022/01/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「劇団あるある」を描いた作品なのだが、大テーマと小テーマの絡め方が秀逸。

コロナ以後を描いた作品では過去1番かもしれない。

3週間以上のロングランの公演で、初日では山のように残っていたチケットも、かつてないほどのSNSの盛り上がりで最後の週には、ほぼ完売。
まん防の影響もあり、当日券がない、というものだった。

演劇人も非演劇人にも心に突き刺さるものがあったからではないだろうか。

そしてなんといっても3000円というチケット料金。

今回でかなりのファンを獲得したと思うし、既に「今年一番」と言っていた方も多かった。

命どぅ宝

命どぅ宝

劇団文化座

カメリアホール(東京都)

2022/01/26 (水) ~ 2022/01/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

楽しみにしてた文化座『命どぅ宝』観劇

素晴らしかった。

瀬長亀次郎
阿波根昌鴻
屋良朝苗

沖縄を語る上では絶対外せない人たちと、それを支える人たちの戦い。

そして一瞬でシーンを変える佐々木愛さんの芝居

凄すぎました。

沖縄返還50年の節目に色々な団体で沖縄を扱った作品が出ている。

東京芸術劇場で上演の『hana』も良かったが、こちらは「集団創作」の強みがこれでもかと出ていた。

理想の夫

理想の夫

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/02/01 (火) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とっても素敵な作品でした。
社交界とは縁遠いので、この作品を観てその世界観がわかったような気がします。
言葉遣い、衣装、振る舞い、会話のやり取り、仕草などのひとつひとつが、綺麗で美しい演技で演出でした。3時間もあっという間で、充実した観劇でした。

理想の夫

理想の夫

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/02/01 (火) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#安藤百合 #笹野美由紀
#末永佳央理 #土平和加子
#日沼りゆ #若林古都美
#神野幹暁 #須藤瑞己
#福士永大 #髙倉直人
#小比類巻諒介 #椎名一浩(敬称略)
野心と欲望が火花を散らす攻防。政治とカネの密接な関係が社交界という華やかなベールの下で絡み合う。ホンモノの善か、善を装った悪か。偽善者としての証拠を挟んでの駆け引き。それを美女が色仕掛けで迫るなら、大抵のオトコは太刀打ちできない。その美女を演ずる末永佳央理さんが見事だった。まるで彫刻のような美貌が、美しくて悪いオンナの説得力を増す。辛辣な物言いで見事に嫌われ者を全うした。だからこそ僅かに見せる動揺が光り、反動の悪事が煌めく。カーテンコールまでクールを徹底した末永さん、今後の活躍が楽しみだ。
対称となる善を引き受けたのは笹野美由紀さん。一点のシミも無い盲目的な正義は時に人を追い詰める暴力性を持つ。ただ、それだけ清廉潔白な人が「あのオンナ」という言葉遣いをすることだけは違和感を感じたが、逆に言えば、それだけの感情を抱いている証ということなのかもしれない。
二幕は一幕の張り詰めた緊張感を解してコメディ色を散りばめるという宮田慶子さんの演出が心憎い。あのままスリリングに走り切るのも観てみたいが、休憩を挟んでの色の違いは楽しかった。
苦悩の戦いに勝利した上で重大な決断をする夫を立派だと讃える夫人に泣けた。それは安堵ではあったけれども、同時に恐怖でもあったような気もする。もうしばらく我が心との会話を続けてみようと思う。
我が人生も泥まみれで、叩くほどにホコリも立つ。「誘惑に手を出すのは勇気が要る」という言葉にハッとさせられた。勇気の出し方を幾つも間違えてきたのだと膝を打った。

最後に、10期生の高倉直人さんの執事が秀逸だったことを記しておきたい。

休憩20分を含めて3時間15分。
あっという間だった。

ロング・タイム・ノー・シー

ロング・タイム・ノー・シー

ナイーブスカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2022/2/5(土)17:00 鹿野裕介 × 月海舞由 の回を観劇
ストーリーの細かいところで気になる点はあったが,そんなことは問題なく,お二人の声の情感と質に魅せられ,引き込まれてしまいました。良い舞台だったと思います。忘れられない言葉も多く,声に出して読みたいとも思ってしまいました。

ロング・タイム・ノー・シー

ロング・タイム・ノー・シー

ナイーブスカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/02/02 (水) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/02/05 (土)

価格3,800円

5日17時開演の、吉東理…鹿野裕介さん、岩下音…月海舞由さんの回(100分)を拝見。

「ラヴ・レターズ」形式の朗読劇は、二人共、当初は自覚していなかった”秘密”の設定があまりに狙い過ぎかなとも感じたが、お二人の情感こもった語り口がリアルな佇まいをカバー。
おかげで、シンプルな舞台空間から、豊潤な時間を得ることが出来た。

理想の夫

理想の夫

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/02/01 (火) ~ 2022/02/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

この修了公演は毎年、期待してみており、今回も期待通りの充実した舞台だった。オスカー・ワイルドというと、耽美的頽廃的作家というイメージなのに、本作は出世と愛と友情を素直にたたえるウエルメイドな舞台。皮肉な視線の影もなく、素直に人間の弱さと野心を肯定する。反社会的なワイルドは、後世が勝手に作ったイメージなのだろうか。まあ、不正や過ちを認めないピューリタン的厳格主義に対する批判は受け取れるけれど。
最初30分の社交界のパーティーの談笑が長くて退屈に感じる。もっとも、これこそ上流社会に対するワイルドの皮肉なのだろう。小悪魔のチェヴリー夫人(末永佳央理、好演)が、主人公のロバート卿(須藤瑞己)を、過去の角栄張りの錬金術で脅し始めてからは、二転、三転、全く退屈しなかった。
休憩後の2幕目(3場)のゴーリング子爵(神野幹暁、出演者の中で好感度は随一)の部屋のシーンは、コメディーの手法が次々繰り出されて、笑えた。次々やってくる招かれざる客、二重三重の勘違い、すれ違い、立ち聞き、と。大変面白かった。

厨川圭子の訳は50年ぐらい前のものだろうか。「宅の主人が」「ワタクシが」「……でございますわ」「…していらっしゃいましたもの」という大仰な表現は、いくら19世紀末のロンドン社交界でも古すぎないか。20分休憩含む3時間15分だった。

ネタバレBOX

主人公が多少は代償を払わせられるのかと思いきや、すべてが許されて、ついには大臣にとりたてられる結末。ちょっと、無邪気すぎないかと、思わないでもない。
天日坊【2月25日-26日公演中止】

天日坊【2月25日-26日公演中止】

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2022/02/01 (火) ~ 2022/02/26 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

荒唐無稽で理屈一切なし。奇想天外なストーリー、殺し、盗み、欲望、絶対絶命と危機一髪、大悪党と小悪党、笑いにコントに、伝統の拍子木の音に、ジャズとロックの音楽をまぶして、豪華で多彩な衣装に、最後は大立ち回りと主人公たちの死にざまで盛り上げる。見世物歌舞伎の真骨頂であった。

天涯孤独の貧乏な男・法策が、頼朝のご落胤になりすまろうとしたが、実は自分自身、木曽義仲の忘れ形見だった!!と、意外な(ご都合主義全開の)展開で次々喜ばせる。河竹黙阿弥の奇抜な物語の骨格を、宮藤官九郎が現代人好みの台本にし、串田和美のけれんみたっぷりの舞台づくりに、当代随一の人気歌舞伎役者が格好良く決める。これぞ「芝居見物」というべき見事な舞台であった。勘九郎は体はやわらかくて、体操選手のような動きから、超スピーディーな殺陣さばきまで、セリフも聞かせるし、見栄も見せる。最初のさえない田舎坊主から、最後の悲劇の若武者まで、平然と人を殺す残虐さから、嘘を通しきれない苦衷まで、見事なふり幅の演技だった。

現代化した歌舞伎セリフだが、わかりやすさと、俳優たちのいい滑舌とめりはりある抑揚と相まって、耳に心地よい。歌舞伎の「歌」は別に、音楽でなくても、このセリフの音の心地よさも歌舞伎なのだなあと納得。

ネタバレBOX

「うだつのあがらない〇〇、実は泣く子も黙る××だった!」という隠れた素性が明らかになるパターンが、続く、続く。最後の、鎌倉幕府のお偉方大江様は、実は法策のもとに隠密捜査で潜入していた下男の久作だった!!は、そう来るかというほど、作者はやりたい放題。

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