あめつち工場カランコロン
彗星マジック
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2024/09/13 (金) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
SF要素のある近未来ノスタルジックファンタジー。なんか個人的には彗星らしいな〜って感じて。これ好きだなぁと思いながら観ていたら。終盤に突如として鬱展開。なんでや、なんでなんや、かつやまじっく。
でもそうなのよね。ある辺りを境に包み隠さず顕著に出し始めたその趣向。劇作家としての矜持…なのかなと思ってる。でもね。定められた運命だとか、抗いがたい人智を超えた命運などのようなものに対する力強い怒り。あれはものすごくすっきりした。
知らんがなっていうよな、自分がどう足掻いても覆らないよなものに支配されて翻弄されるなんて、憤りしかないじゃない。だからさ、鬱展開が鬱展開で終わらずに…は。最高清々しかったよ。ここ数年の彗星マジック長編では一番好きでした。
短篇集『異能ヶ丘』
中野劇団
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2024/09/14 (土) ~ 2024/09/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
すっごい面白かったぁ!めっちゃ笑った!笑った!中野劇団さんは長編もいいけど、このものすごい弾数の短編群をジェットコースターで容赦なく打ってくる短編集もいいのだよ!お腹いっぱいwあの中に紛れ込んだアサガオが…恐怖100%…怖かったです。。。
「父が愛したサイクロン」
DOOR
SPACE9(大阪府)
2024/09/19 (木) ~ 2024/09/23 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
観劇。あぁ、しみじみ、良い。本当の格好良さって、こういうこと。素敵すぎる。でもやっぱり、生きた時間がまだ短くて見聞きしたこと体験したこと多くはない子供、娘さんにとってはステレオタイプな格好良さをお父さんに求めてしまうわけでそれで亡くなってしまってから、その愛情の深さにも格好良さにもどれだけ寂しい思いさせてしまったのかもいうことに気がついても、もうやり直しはできない。それを伏線で特大ブーメランになる台詞言わせてるの、ゾクっとする。知ってたのに、なのに、っていう。
それも初演も観てて、観劇三昧でも振り返ってるからこそだけど。それをいえば、一升瓶。こんなずっと抱えてたっけ?おかげて序盤から既に何度もポロポロ泣きかけてたんですけど。なんて大切そうに抱えるのか。たまらん。
ほんとにもうどうしていいのか分からない時に、全部話せてどうしたらいいか教えてもらえて相談できる相手って…そんないるもんじゃないと思うの。自分じゃ大したことではないって言ってたけど、とても大したことで、まさにヒーロー。こんな人に出会えるのは奇跡。神降臨に等しい。
あんなに町内会の催しがある地域も尊くて。ジジババの確執?陰口?意地悪?村八分?派閥争い?いや〜あるだろうねぇ…現実的には…でも。きっとあの人のいるあの町内会はきっと平和なんだろうなぁって思わせてくれる。世の中捨てたもんじゃないって、生きようって思わせてくれる。
わたしにも、いる。盗んだバイクで走り出したい気持ちになる夜に、LINEで既読スルーすることもなく聞いてくれるひとがいる。ありがてぇなぁと思う。だから。受けたあったかいもんは、受けるばかりでなくリレーしていけるように。そう思える。ほこほこする夜。
解熱剤
ステージタイガー
日本写真映像専門学校・実習棟1階ホール(大阪府)
2024/09/20 (金) ~ 2024/09/21 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
キャスト変更で火ゲキの時とまた役に対する印象がそれぞれまあ別人の勢いです。言葉を紡ぐ人が変わったからなのか、二回目だからなのか、言葉の心への響き方がなんかちがくて。い〜い夜でした。
俳優が変われば印象も変わる。看護師ズはだいぶノーマルなひとになって、少女は甘えんぼな空気があって、お母さんはだいぶ怖さが増してて、俳優はどえらい怖さで、後輩さんは怯えがリアルになってた(笑)
お母さん怖さ増してるし、俳優さんってか谷屋さんの怖さといったらもうチビる勢いで、あんなの真正面から受けるの恐怖でしかない…!でもだから。ハブとマングースの闘いからの、俳優さんの変化のキッカケは自分と同じ人間、怒りを制御できず撒き散らしてしまう人間を鏡のように目の当たりにしたからかな…というのが腑に落ちる。アミさんは怒っててもなんか優しさが残っててw谷屋さん、ばちばちに恐ろしい。あとさらに、周りが全部敵みたく見えてて、自分は正しいこと言ってるのに認められないという憤りが、少し丸くなった事で思いを伝える事ができるようになった後輩さんの自分を認めてくれる言葉ですっかり憑き物が落ちたんやなぁって。アンガーマネジメント、大切。強い言葉を強い口調で言ったって、自分がどれだけ自分を正しいと信じていたって、伝わるものも伝わらない。孤独になるだけ。正しければ正義というものでもないから。
今回なんだかお母さんが救われてないなぁって。とんでもなくしんどい思いして毎日必死で生き抜いてるであろう…。どんな親であれ親だという言葉がこの作品の中で最もわたしの中にあるものと共鳴する言葉。親をひとりの人間として考えられるようになることがオトナだと思ってる。
奇しくも前夜に観たDOORと繋がる面あるなぁって。同じ世界線だったなら、こちらの親子があの町内会で生きられたらきっともっと肩の力抜いて幸せに生きられるんだろうなぁとか、思っちゃう。二日続けて良い夜でした。
トモダチガーデン
壱劇屋
ABCホール (大阪府)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
めっちゃ演劇、めっちゃ壱劇屋。わたしがまた観たいと願っていたものがそこにありました。現実世界から少しズレたどこか違和感のある奇妙でムズムズする非日常の風景。でもそれこそがここでは現実なのだという顔をする世界。たまらん。
衣装がね凝った造りでとても良かった。個性が立ってる各々のキャラをさらに濃く印象付ける。オズなのかな〜?と最初思ったけれど、そういうことでもなかった。
従来からの、壱劇屋ならではの奇妙な世界へ迷い込んだ感覚に大熊くん仕込みのマイムがさらに巻き込んでくるスタイルに加えて、近年のスタンディング公演で培ったライブ感が上乗せされて。壱劇屋の新たなステージの幕開けを観たような気持ちに。どちらの好みの層にもストライクする。
そして今回は、新体制になってからの大熊くんはどこかラスボス的な、共に創り上げてはいても、上手く言えないけれど将軍的な外の立ち位置にいた印象なのだけれど。今回は完全に中にいて、重要な部分はしっかり引き受けながらも、一体化してて。「劇団」なんやなぁ、って。
長々と書いてしまってる時点で言わずもがなではありますが…とても良かったです、壱劇屋『トモダチガーデン』。映像ではなく、映像で観てもあれはたぶん美しいとは思うのですが、でも初見は映像ではなく。生であの感覚を体感してみて欲しいなって。ゾワゾワ、ムズムズ、そしてワクワク。
ワクワクを担うパフォーマンス。わたくしは目を輝かせてしまいました。あれはね、仲間を心底信頼してないとできないよ。信頼して、信頼仕返して、通じ合わないときっとできない。あえて言いたい、生で観る価値がある。
でもたぶん一番大切なことは。演劇を演劇たらしめるギミック的なところではなく。描いているのは現実世界で生きる女の子の繊細な対人関係による悩みと、そこからの未来へ向けての一歩の踏み出しというところ。そこをきちんと描けてる辺りがもうまた良きで。リスペクト。
無職の皆さん、ついに反撃を開始する
喜劇結社バキュン!ズ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2024/10/05 (土) ~ 2024/10/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
おっもしろかった〜!笑った!笑った!笑いのツボ押され続けました。一分一秒どの瞬間もずっと面白い、面白いとこしかない。ポケの嵐!あの世界の中で正気保てる人はむしろ逆におかしいのかもしれない(笑)恐るべき反撃でした…!
期待通りの爆笑の渦に、日ごろの鬱屈も吹き飛ぶ思いでした。
『明日死ぬ私のやりたい100のこと。』
Toy Late Lie
大阪市立芸術創造館 演劇練習室(東京都)
2024/10/11 (金) ~ 2024/10/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
Xのフォロワーさんからの強いお勧めにて観劇。
もうタイトルからしてわかるのだけれども…いや〜なかなかにしんどかったです。
しんどいということは、それだけ生きてる間の幸せも、死の悲しみも、濃密に描かれていたからこそ。
しかし難病による死を大事に扱えば得られる涙・・・の域を出てなく、良くも悪くもそれだけだったかなという印象でした。
しろばら 大阪公演
BACK ATTACKERS
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
観てきました〜!うわぁ!めっちゃすごい!めっちゃすごい!めっちゃすごーい!!おっもしろかったぁ!観られてよかった!出会えてよかった!テンションあがる〜!!
キャストフルでめちゃくちゃ良かったんですよね。フルで。死角なし。
演出も楽しませてくれる凝り方が素晴らしくて、それをキャストが一切の抜きなしでフルスロットル。ビジュアルも最高。
脳裏に延々とこびり付く瞬間がてんこ盛りでした!
パイライフ
オリゴ党
ウイングフィールド(大阪府)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
けして関係性は深くはない、でも多様なコミュニティ。異質な存在となる異国の地に身を置きつつ同郷の人々で寄り添い合う場。根を降ろし切れてない心細さ頼りなさの中で、共有できる心強さで根拠のない噂話が根を降ろす。
パイライフという存在の正体と由来をすべからく知る事ができてとてもすっきり。それで舞台がロンドン。語感と季節感だけで、パンプキンパイのようなものがずぅっと脳裏にこびりついてましたw
デマというものは化け物に等しい。人をも滅ぼす程に
個人的には少し前の某バラエティ番組の企画、デマ拡散王の記憶もまだ新しく。ヒトの口の伝達の強さたるや。この初演の時代とは異なりネットがあるけれど、逆にそれがデマを本当にしてゆく。考える脳大切。そして特に印象的だった場面といえば…やはり江本さんの最後の場面。あの凄み、江本さん真骨頂。
『黄金黎明伝 TSUNEKIYO X The Golden Dawn』
MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/26 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
観てきました!いやもおさいっこ〜!いつの間に劇団名変わってたの!?大阪来てくれてありがとう!送風浴びせかけられたのも、おぱんつ投げつけられたのも、ぜんぶぜんぶご褒美でしかないわ!もうヘンタイでいいww
後にも先にも、右向いても左向いても、他にはない、完全無欠の唯一無二。初めて観てからかれこれ十年以上は経つけれど、あんなの他に出会ったことないもの。どこに合戦を尻で表現する演劇あるよww尻で合戦…?
結末はね…すごい沁みる。しんみり。あんなはっちゃけた戦いしてたってゆうのに。締めるとこはきっちり締める。そして魅せるとこはしっかり魅せる、めちゃんこ格好いい!惚れる!そうそう現2ndで火柱見るの初だし今後もないんじゃないかな〜?アレアリだったんだ!?w
間違いなく言えるのは、本気で本気の演劇魂ぶち込んだ演劇だったということ!最高でした!
THE STUBBORNS
THE ROB CARLTON
ABCホール (大阪府)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/26 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
おっもしろかった〜!笑いしぬかと!ひいひい言わされましたwまた笑いの天井をひとつぶち破ってこられた感じ。男三人80分出ずっぱりの喋りっぱなしの会話劇。隙間なく面白い。でもコテコテではなくてハイセンスで上質な。
いつもながら舞台美術も小道具も素敵で。シャンデリア、ティーセット、うっとり。ハイソな空間を彩るこだわり。構成が三段構えだったのですが、それがまた効いてて。うまいったらない。笑いが倍増しになってゆく。たまらんかったなぁ。観客を絶え間なく笑いの渦に巻き込んでゆく。
いや〜笑ったなぁ。笑い疲れるほどに笑って、逆に疲れが吹っ飛んじゃったwこーゆうの、しあわせですねぇ。やっぱり今回も何にも話はまとまらなかったのだけれど。なぁんにも事態は解決も進みもしないのにあんなに濃密なの凄いwwブラボーでした!
みえない
マシュマロテント
AI・HALL(兵庫県)
2024/10/25 (金) ~ 2024/10/28 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
話題の受賞作。くらやみ、夢、親友、過去の記憶。絶妙なバランスで組み合わさる。合間合間におもろシーンを混ぜ込むことで観客を飽きさせない。納得の骨太作品でした。ダイゴさん渾身のモノマネはギリわたしには伝わりませんでした(笑)
INDEPENDENT:MZD
カヨコの大発明
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2024/10/29 (火) ~ 2024/10/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
まず入ってすぐ、毎年2ndで観てる本戦の如く、1stでBGYさんのアゲアゲDJが流れてるの激アツでした。そこにお姿はなくとも踊り狂ってるお姿が目に浮かぶ。
3作は初発表年がどれも違っていて。観てると同時にその年の事も思い出したり。インディペンデント一人芝居は円盤発売がないので、また改めて、しかも三作三様の一人芝居を一挙に観られて、とても楽しかったです。
オムニバスやろう
うましかやろう
布施PEベース(大阪府)
2024/11/02 (土) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
全四作通してきました。ファンタジーもの、学園もの、ミステリロマンスもの、世にも奇妙な○○もの、オムニバスやろう、バラエティに富んだやろうでした。様々やったけど好み的にはAとDが好きやったなぁ。ピサロ良き。
Dは過去作のスピンオフだったのだけれど、良いお話でした。一番少ない人数だけれど少数精鋭で良い芝居してはった〜。よしぴろさん、何故ムネはだけられたし(笑)よしぴろさんは存在の圧が強く、Aのゆりさんは衣装の圧が強く、日髙さんは首から上の圧が強かったです。
ケレン・ヘラー
くによし組
シアタートラム(東京都)
2024/12/19 (木) ~ 2024/12/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/20 (金) 14:00
素晴らしかった。戯曲、演出(観劇素人で判ってないのかも知れないけど)、舞台美術、その配置、照明、
中井千聖さん、名村辰さん、大場みなみさん、花戸祐介さん、佐藤有里子さん、てっぺい右利きさん、柿原寛子さん、谷川清夏さん、永井一信さん、俳優の皆さんも素晴らしい!見惚れてました。大場みなみさんのサングラス姿への展開に涙!
陰と陽、笑と怒り、単純に線引きして区別出来ない世界を描き切っていた。
その結果、シアタートラムの劇場の雰囲気、舞台のサイズに負けていないくによし組をみれた。
今下書きを用意している今年のベストの原稿に「くによし組『ケレン・ヘラー』」を書き加えました!
あなたの名前に願いをこめて
<火遊び>
GALLERY LIPP(東京都)
2024/12/14 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/12/14 (土) 13:00
「名優による文学作品朗読カセット(古いな)」のように聞こえたりもする4編(ソロ、デュオ各2編)の短編朗読劇。
トリオ
NonoNote.
シアター711(東京都)
2024/12/18 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了
桜の園
シス・カンパニー
世田谷パブリックシアター(東京都)
2024/12/08 (日) ~ 2024/12/27 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/21 (土) 17:30
2度目の観劇。やはり、いい芝居だ。84分(15分休み)79分。
ケラ meets チェーホフ・シリーズの最終作。特別な事件はなく淡々と没落に向かう旧貴族を描くが、豪華で達者な役者陣が、笑いと切なさを籠めて演じる。美術や照明も見応え。
その男ホーネット加藤
映像劇団テンアンツ
「劇」小劇場(東京都)
2024/12/11 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了
「祝みぃ子.mp4」
人間嫌い
駅前劇場(東京都)
2024/12/18 (水) ~ 2024/12/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
沢山の女性達が楽しそうに歌い踊る姿は見ているこちらもにこにこするほどパワフルでした。
昔の友達に会うと思い出の内容が違うことありますよね。
主催の岩井さんの丁寧な話し方としぐさは27歳に見えないほど素敵でした。