新作オペラ『地獄変』
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
芥川の傑作を独自解釈と巧みなピアノ演奏、グレードの高い歌唱で表現。ベシミル! 本日(土)14時、明日14時の2回公演を残すのみ。昨日は満席であった。(追記2022.10.5)
コマギレ
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2022/09/22 (木) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
将棋はほとんど知らない私だが、すごく楽しめた。
笑いあり、涙ありの物語。影絵のシーンは印象的だった。これを観てメキメキ将棋に興味が涌いた。
観てよかったー、と心から思った。
次のシリーズも観たい。
伊保さんの優しいお父さんの演技がよかった。
将棋のラベルのついたペットボトルのお茶が、スゴくおいしかった。
思い出に部屋に飾っておきます。
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鐘下作品だけでなく古典・名作も手掛けるようになったハツビロコウの今作は「かもめ」。これまでイプセンや三好十郎等、硬軟で言えば「硬」に寄った印象ではあったのだが、(松田正隆作品をやった時はその印象を覆したが残念ながら未見)此度はチェーホフ。ところが開幕前、この希望の無い物語へ誘われようとしている間際に言い知れぬ不安が過ぎった。「与えられなかった」人間がそれゆえ希望を抱けず絶望に堕ちて行くという、身も蓋もない様を高みから愛でる作品(そうして辛うじて直視できる真実)を、己の事のように見せられる予感だ。冒頭の二人、甘く切なく甘味な恋の姿が「形」として(即ち本物と知れるように)描かれる。ハッとする。二人にとってのこの瞬間の「偽りの無さ」が、成る程全ての始まりであった。ハツビロコウの「かもめ」が始まった、と実感する。
かくして麻酔が効いた後の治療のように、ハツビロコウ版「かもめ」(今回はテキレジは少なめに思えた)の活写する酷薄な人間ドラマを、漏らさず味わい尽くす時間となった。
毎度ながら、どう手を入れたのか、と思う程に、戯曲の骨格がクリアに浮かび上がって来る。昨年川崎で観た秀逸な「かもめ」はまるで対照的、人物たちの滑稽な生き様を臆せずぶった切る喜劇的演出を極めた舞台であった。一方こちらはハツビロコウらしい「リアル」を掘り起こした言わば「悲劇」の舞台だが、人間の心の赤裸々なありようを透徹した時、そこに微かな救いが見える。「人間」という作品そのものの美が、チェーホフをして文字に起こさしめた。
最近読んだ「戯曲」に関する論考によると戯曲は大きく分けて「人や世界は変わり得る」と信じる思想に貫かれた戯曲と、「変り得ない」との世界観に基づく戯曲とがあると言い、前者=リアリズム演劇の典型としてイプセン以来の多くの演劇、後者にはギリシャ悲劇、そしてチェーホフが挙げられていた。
なるほど一つの穿った分析だが、困難を乗り越える物語の濃度を高めるのはその困難の大きさであり、現実の中にその困難というものはある。この現実の不条理により肉薄する事で、物語は使命の半分は終えている。より厳しい現実(の抉り方)が問題の所在をまずは明示したからだ。そう考えると、酷薄な現実の描写はたとえその事態の好転を記さなくとも、何らかの解決、和解の萌芽を観客は認めるも可能。チェーホフの長編作品にあるロシアの没落や時間の不可逆性への諦念は、人と世界の真実はこうだと突き放しているが観客は絶望して帰路につくわけではない。人生や社会について噛み締める。それはリアリズム演劇にないというものでもない。
パレードを待ちながら
演劇企画イロトリドリノハナ
テアトルBONBON(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
二日目ソワレ♪
ダブルキャストBの初日・・・♪
かなり落ち着いて見えるが、思っている事をズバッと言う・・・♪
パッと見ダブルキャストAの森下さんより年上に見えるが・・・年下だそうです・・・♪
本当に『あの女いくつなんだろうね』・・・(笑)♪
パレードを待ちながら
演劇企画イロトリドリノハナ
テアトルBONBON(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
二日目マチネ♪
話の流れが判ったので、個々に注目して観る・・・♪
かなり個性が強い婦人たちの布陣・・・♪
ちょっと気になった点・・・未亡人のマーガレットが指輪をしていないのは判るが・・・リーダーのジャネットが指輪をしていないのは何故だろう・・・めっちゃ気になります♪
『太鼓』
劇団演奏舞台
九段下GEKIBA(演奏舞台アトリエ)(東京都)
2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
出演者4人、緊迫感溢れる舞台で、観応えがありました。
役者さん達の熱演に加え、迫力ある生演奏で、更に舞台を盛り上げていました。
危機迫った状態に置かれた少年の精神状態を考えると、胸が痛みました。
戦争について、改めて考えさせられました。良い舞台でした。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
行く前は、本当におもしろいのか心配したが、観たらとてもおもしろかった。
悲劇なのに、所々に詳しい解説が入りお腹を抱えて笑った。
演じている役者さんが本当に上手な演技で、ビックリした。
抜粋もよかったが、全部通したものが是非観たくなった。
音響さんたちが舞台の両側にいたが、正直、最初は舞台裏が見えてしまうので、少し失望した。
しかし、途中からもうそんなことは気にならないくらいおもしろかった。
劇場の大きさの都合上、たぶん仕方なったのだと思いました。
もう少し早くこの劇団さんに出会いたかった。
次回も行きたい。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
プラズマ再臨
無名劇団
萬劇場(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
「愛」というものの困難さ、「自己愛」や「他者への愛」が交錯し、やがて自己を見つめる。若い俳優達が中心となり織りなす物語で、熱量と狂気が会場を包み込んでいました。
戯曲賞を取られたということで、ストーリーも破綻なく、傷ついたことのある者の心に確実に染み、素晴らしかったです。
関西の勢いを観ました。
そしてこのコロナ禍、大人数で東京入りして公演を打たれたこと。様々なリスクがありながら完遂されたこと、敬意を表します。お疲れ様でした。
パレードを待ちながら
演劇企画イロトリドリノハナ
テアトルBONBON(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
紛れもなく戦争を捉えた作品 でありながら戦闘シーンは一切なし。
描かれるはご近所同士で集まった国防婦人会の面々。
さぞかし連帯感ある女性達の集まりかと思いきや冒頭のダンスシーンでそうでもない事が直ぐに判明。
このダンスシーン、当然台詞は無いのだけれど登場人物達の個性や微妙な関係性が容易に見て取れて妙に面白い。
観進めていく程に彼女達のバックボーン(夫が出征しているとか志願中であるとか)が実に多様であり、それぞれの事情や思惑が絡み合って何かと摩擦が起きやすくなっているのだと徐々に理解。
前半ではそうした内情をひとつひとつ汲み取っていくのに必死だったけれど休憩を挟んでからの後半、それらを踏まえたうえでの展開にはグッと引き込まれ怒涛で駆け抜けていった感じ、そのあまりの体感時間の違いは驚くほど。
女性だけのキャスティングだからと言う勿かれ、華やかさやドロドロ、弱さも強さも全部入り混ざってめっちゃ女性を描いたドラマになっていました。
何と言っても個性のぶつかり合い
ダブルキャストの(息子の身を案じている)同じマーガレット役でも
田原みずほさんの場合はナチュラルに嫌味を滲み出しながら堅物そうでいて実はむっつり何とかの一面にニンマリ
森下知香さんの場合は辛口発言の連発、どこか引っ掻き回しを楽しんでいるふしがあるコミカルな策士といった感じで全然違った印象。
そこに絡む相手(シングルキャスト)の印象まで変わって見えるのだから実に面白い現象だと思いました。
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
国内外の古典作品の再発見に挑戦しているハツビロコウが名作「かもめ」を取り上げた
相変わらずスペースを上手く使い、ミニマムに近いが良く出来たセット
この劇団はL字型のどの席からでも良く鑑賞出来るよう、セットも演技も実によく考えられている
暗めの照明が素晴らしい
演技も表情の良いキャストが多く、特に草薙知史(トリゴーリン)と松本光生(ドールン)が気に入った
新垣亘平(コースチャ)は後半良かった
最後のピストル自殺のシーンの演出、照明は見事
アルカージナ(森郁月)はちょっと若いけど、トリゴーリンに迫っていくシーンはなかなか迫力あった
ニーナ(平子亜未)はちょっと変身ぶりが十分に伝わらなかった
このところ席数絞ってる公演もあるが、満席続きで嬉しい
フェザーズ~ショートストーリーズ~
feather stage
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/23 (金) 19:00
Bチーム観劇。
1時間以内に纏まったドタバタコメディ、面白かった。
ただ、次々と笑いどころがあり、所々もう少しセリフの間がある方が、
より面白くなりそうに感じた。
12人の淋しい親たち
劇団時間制作
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2022/09/22 (木) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
『OH!Myゴ-スト』
東京ハイビーム
あうるすぽっと(東京都)
2022/08/31 (水) ~ 2022/09/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
テンポもよく話も非常に分かりやすかったのですが、
登場人物に感情移入ができませんでした。特に新聞記者の友達の悪びれない姿勢にはまったく共感できませんでした。
話の展開にもあまり波がなく盛り上がりに欠けた印象でした。
吉本新喜劇のように細かいことを気にせずにわちゃわちゃした楽しい雰囲気を楽しむ舞台だと思うのですが、少し自分には合いませんでした。
チケットプレゼントで鑑賞させて頂いたのにもかかわらずこのようなコメントで大変申し訳ございません。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
舞台装置などがなにもなく、ひこれは久々に外れを引いたと思ったら一人一人の演技力が高く度肝を抜かれた。
要所要所で解説が入り、古典があまり得意ではない自分にとってはありがたかった。
ただ上演時間の関係で省略されている部分があるせいか
登場人物の心情の変化が不可解な部分もあった
しかしこの劇団を知れてよかった
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「私はかもめ、いえそうじゃない」舞台「楽屋」でしか聞いたことのなかったセリフはこのシーンだったんですね。ラストが衝撃的でした。
蓼喰ふ虫
TOKYO PLAYERS COLLECTION
OFF OFFシアター(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/26 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
自然な演技に引き込まれた
優柔不断な夫婦を中心に周りの人間関係を丁寧に描いていた
話に波はなく少し長いなとも思ったが、終始ALWAYS 三丁目の夕日(内容は全く違う)をみた時のようなその時代を知らなくても懐かしめる雰囲気を持った舞台だった
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/22 (木) 19:30
「あわれ彼女は娼婦」(原題「’Tis Pity She’s a Whore」)は、1630年頃にイギリスの劇作家ジョン・フォードによって書かれた古典作品であり、シェイクスピア等を輩出している「エリザベス朝演劇」の末期に上演された、ジョン・フォードの代表作であり、フォード版「ロミオとジュリエット」とも評されるその物語は、「近親相姦」という禁忌を犯したジョヴァンニとアナベラ兄妹の恋愛を軸に描かれる愛憎劇。今なお賛否分かれながら、世界中で上演され続けている「妹萌え」の問題作ということで、それをさらに、今時のライトノベルなどと紐付けつつ、劇の途中経過を見せてくれるというので、大いに期待して観に行ったが、良い意味で裏切った内容だった。
実際には、ラノベと比較したりして本編が進行するわけではなく、格調高い小田島訳と比較してイトウシンタロウ台本だと時々ラノベに出てくる用語をかなり使いながら砕けた表現にして役者に台詞を言わせているところなど、捻りがあって面白かった。
劇の途中経過を見せるというだけあって、劇の解説指南役である東京ドム子さんという役者が登場し、聞き手役のイグロヒデアキさんという役者との掛け合いをしながら、物語を進行させていくのだが、俳優が一人何役も兼ねることを自虐してみたり、翻訳·構成·演出のイトウシンタロウさんが自分たちが演じている斜め向かいにいて演り辛いことを軽くディスってみたり、第三者の立場であることを良いことに劇作家ジョン·フォードの戯曲「あわれ彼女は娼婦」に出てくる登場人物や時代背景、物語に勝手にケチをつけたり、批評したりと、テンポがよく軽快で、大いに笑えた。楽屋落ち的なネタも面白かった。
ちょっとしたハプニングとして先輩劇団員が少し腹を立てて退場したりといったことや、劇作家のイトウシンタロウさんがダメ出しを求められて、ドギマギしているところなど、劇の途中経過を見せるという試みならではだと感じ、完成した劇とは違った面白さを感じた。
しかし、こういうハプニングもあらかじめ計算し尽くした上での演出効果だとしたら、まさに観客は演出家の術中にはまらされたということで、これは凄いことだと感じた。
個性豊かな登場人物たちと、それらを演じるクセが強く、アクが強すぎる俳優たちの熱演ぶり、特にヒポリタ役を演じたイグロヒデアキさんの見苦しい、それでいてなかなか終わらないヒポリタの最後の場面での演技が眼に焼き付き、大いに笑えた。
また、馬鹿のベルゲットを演じる森耕作さんの、まるで本当に馬鹿なんじゃないかと思わせる演技に腹筋崩壊するぐらい爆笑しつつ、その徹底ぶりに感服した。
ジョバンニが実の妹アナベラにキスを何回も迫る場面や、半裸の状態でアナベラに声をかけられ、何度も戻ってくるところなど、しつこい場面も多く、滑稽に見え、爆笑した。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
原作は妹萌えというよりブラコンという認識。で、今回はもっと飛躍した新訳になるのかと思ったら、わりとオーソドックス。解説付きの上演といったカンジね。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
表層的には面白い。未見の演目のため、もともと どのような世界観なのか分からない。ただ令和の時代にあった言語感覚で「観やすい」古典として再構築という目的は達せられたかも知れない。
物語の端々に 当時の権威と尊厳の象徴であろう教会の失墜が見て取れる。その意味で、原作の世界観はもっと皮肉に満ちたものではないかと思ってしまう。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)