夏の夜の夢【9月6日~8日公演中止】
松竹
日生劇場(東京都)
2022/09/06 (火) ~ 2022/09/28 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
巨木が立ち並ぶ大斜面を石段で上り下りし、その頂上には鳥居。日本の山奥で菰姿で現れた俳優たちが、「夏の夜の夢」を演じ始める、という趣向。最初は舞台上にもう一つ、一段高いステージが設けられている(ラストの職人たちの劇でもう一度使われる)。
この芝居の一番の場面は、やはり若い4人の男女のなじりあい。それまでは何となく活気不足だったのに、ヘレナ(堺小春)が「ひどいわ、ハーミア!」と、ぶちぎれた後の応酬は、文句なく面白かった(客席も笑いで沸いた)。ライム(押韻)を生かしたセリフから散文へ、その落差をよく示した瞬間だった。
職人たちも稽古中は全然さえないのに、馬子にも衣裳で、御前芝居となるとがぜんいきいきしたし、大いにおかしかった。
パック含む妖精が子役というのも演出の特徴。3時間10分(休憩25分含む)
血の婚礼
ホリプロ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
強い感情を互いに持ちつつなじりあう花嫁とレオナルドの二人は、「嵐が丘」のキャサリンとヒースクリフのようだ。安蘭けいの肝っ玉母さんぶりが素晴らしい。早見あかりも長身で官能的な存在が、悲劇の中軸としての処女性と魔性とを兼ね備えて魅せた。男たちが主役の芝居のはずだが、なぜか女たちの方が印象に残る。男がどんなにあがいても、母なる女の大地のような命のつながりには勝てないということか。
冒頭の母(安蘭けい)が花婿(須賀健太)に言うセリフ「ナイフなんて誰が発明したんだ。こんなものはない方がいい」が、悲劇への伏線になる。花婿と花嫁(早見あかり)の婚約と、花嫁の元カレのレオナルド(木村達成)と妻(南沢奈央)の不和(第一幕)。婚礼当日の祝宴のなか、花嫁とレオナルドが駆け落ちしてしまう(第二幕)。そして…
音響、ステージング、徐々に壁をぶちぬいて入り口や窓にする美術など、第二幕までの前半で不穏な空気を高めていく。そして休憩後の第三幕は、緑の大樹がまばらに立つ、砂地の不毛の地に場面はガラッと変わる。舞台の奥までをさらして無機的な殺伐感が漂う。野次馬(コロス)の女たち、死の老婆、月(安蘭けい)と、シンボリックな登場人物が悲劇を目撃する。
帰ってきたカラオケマン
トム・プロジェクト
カメリアホール(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/14 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/14 (水)
カメリアホールにてトム・プロジェクト『帰ってきたカラオケマン』を観劇。
風間杜夫さんのひとり芝居。年齢のことを話題にするのは失礼なことと承知の上で触れますが、風間杜夫さんは今年で御年73歳。お歳を聞いてから舞台を観ても驚きですし、舞台を観てからお歳を聞いても驚き。…いや、でもそれは70代という数字に勝手な先入観があるだけかもしれません。人生100年時代と言われるようになってきた現代社会において、70代はまだまだお若い。…いや、健康年齢を考えるとそうとも言い切れない?…いや……。
今回の風間杜夫さんのひとり芝居を拝見し、まずは単純にパワフルで圧巻なお姿に度肝を抜かれました。アドリブなのか台本なのかわからない絶妙な間、ぼやき、ひとこと、客席との掛け合いなど、どれも素晴らしかったです。これぞエンターテイメントだなと深く感銘を受けました。また、人生山あり谷あり。色々ありますが、観た者全てが、今回の舞台に登場する“牛島明”のように前向きに元気に頑張っていこうと感じたのではないかと思っています。
ベイビーホールドオン!
劇団グラハムヘルツ
STスポット(神奈川県)
2022/09/24 (土) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~
ホリプロ
Bunkamuraオーチャードホール(東京都)
2022/09/25 (日) ~ 2022/09/30 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/25 (日) 17:00
そんなに詳しくストーリーを知りませんでしたが楽しめました。
歌も演技も迫力がありました。
12人の淋しい親たち
劇団時間制作
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2022/09/22 (木) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/09/25 (日) 13:00
十二人の怒れる男、12人の優しい日本人の感じを残しつつも、新たな陪審員演劇として面白かった。
ラストの終わり方もとても良かった。
桜文
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2022/09/05 (月) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★
久保さんは花魁を演じきったという感じで映像からも切なさが伝わってきました。
脇のベテラン陣も渋かったと思います。
ペケな人々
いのちの洗濯劇場
ぽんプラザホール(福岡県)
2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
短編戯曲賞の最終候補作品ということですが、短い時間にまとまっていたように思います。
キャストの方々も丁度良い感じでした。
途中から現実とシナリオとが交差しだしたところはキャラがいきてきました。
過去のいじめのことがわかる場面は、外せないところだったと思います。
VAMP SHOW【8月8日~15日公演中止】
パルコ・プロデュース
キャナルシティ劇場(福岡県)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
舞台は、駅のホームにてその高さに底上げされ、手前に線路となっています。
地中から人が出るかなあ的なことはありませんでした。
サードステージに三谷さんが書き下ろした作品でホラー。初演・再演と見てはいないけど、今回の河原さん演出でもしっかりホラーでコメディで充分笑える内容でした。
音楽劇 『魔女のおっさんの宅Q便』
78-spirit
ぽんプラザホール(福岡県)
2022/09/10 (土) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
実演鑑賞
観た回だけがそうなのかわかりませんが、キュウ関係の使い分けとデジャヴのところに、首をかしげるところから始まってしまいました。
みなさまお疲れさまでした。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
ドードーが落下する
劇団た組
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2022/09/21 (水) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
令和版『男女7人夏物語』、コミカライズなら根本敬御大に、主題歌はBJCの『ディズニーランドへ』。
ラストが痛快。タランティーノ製作総指揮のオムニバス映画『フォー・ルームス』風味。ブライアン・デ・パルマの『ファム・ファタール』を観た後の昂揚に近い。こりゃ酷い、最高だ!
売れない漫才コンビの片割れ、夏目(平原テツ氏)はファンの子と結婚しその実家に居候、ビストロでバイトの38歳。イベンターの信也(藤原季節氏)や他のお笑い芸人、ちょっと売れているアイドルなんかとワイワイ集まるのが憂さ晴らし。「いつか世間に見つかってやる」を合言葉に日々をやり過ごしている。そんな彼が突然失踪した3年前からの話。
夏目役が平原テツ氏だと判らずに、浜野謙太?と思って観ていた。知ってびっくり。この役を演るのはキツイ。凄い俳優。今作が代表作になるのでは。
安川まりさんが松岡茉優っぽくて可愛かった。
秋乃ゆにさんのキャラもリアル。
『ルージュの伝言』のカラオケシーンが美しい。松任谷由実の明るく躍動的なリズムとメロディーで賑やかにノリまくる面々、それとは裏腹のメランコリックな歌詞が遠く懐かしき記憶を刺激し鈍い痛みが走る。
言葉一つ足りない位で全部壊れてしまうような
か弱い絆ばかりじゃないだろう
B'z 『HOME』
友情なんて言葉では括れない、信也と夏目のギリギリの関係。「お前は俺の人生の登場人物であり、俺はお前の人生の登場人物なんだ。そう簡単にこの話を終わらせてなるものか!」涙ぐむ藤原季節氏、言語化出来ないエモーション。観ている誰もが今までに喪失した人間関係を想い起こしヒリヒリする。
唇噛み締めて自分の無力さになす術もなく泣いた悔しさ
身体半分持ってかれるような別れの痛みとその寂しさ
amazarashi『奇跡』
タイトルのドードーとは、モーリシャス島に生息していた鳥。天敵のいない楽園のような孤島で繁殖していた為、空も飛べず警戒心もない。人間の上陸によって乱獲され、83年で絶滅した。
絶滅すべき種の前で為す術もなく、それでも必死に無意味に足掻く。
間に合うかも知れない 駄目かも知れない
約束した訳じゃない 会えないかも知れない
橘いずみ『まにあうかもしれない』
蓼喰ふ虫
TOKYO PLAYERS COLLECTION
OFF OFFシアター(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/26 (月)公演終了
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
こんな見せ方があったのかーって。古典苦手な私にはちょうどいい感じ。分かりやすくて、ちょっと笑えて。良かったです。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
観る前は古典はどうかな?と思っていたが、かなり面白かった。
現代訳なのでわかりやすく、面白い台詞も多くて楽しめました。
他の古典もやって欲しいなぁ。
ゆめみたい
めがね堂
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/17 (土) 14:00
割と早い段階から時系列的にどうなの?な場を挟み、それ以降も時々時間を弄って更には「あんなこと」までされて観ている側として翻弄された。
余韻というか解釈の余地が観た人によって千差万別/無限大ではなかろうか?(笑)
リアルなようでシュールな感覚はまさにタイトルそのままか。
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「ワークインプログレス」とはどういうものなのかわからないまま観劇に出かけたが,解説で抜粋された舞台が紹介され,ストーリーが進行していく,とても面白い試みだったと思う。ただ,これは好みの問題かもしれないが,物語の中にどっぷりと没入して観劇するのが好きなので,ちょっと物足りなく感じてしまった。今後の全編公演を期待するのだが,3時間半の芝居となるとちょっと躊躇ってしまうかもしれない。そう考えれば,ワークインプログレスでこの芝居を知れたのはとっても意味があったとも思えるところである。
銀幕ボイス
盆栽サイダー
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2022/09/23 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いやはや面白かった。
全体として、「上手い」劇でした。
テンポや、ストーリー、道具類等など。
是非、他人に薦めたい作品。
また、関西に来たと来た時は観てみたいです。
オペラ座の怪人
劇団四季
大阪四季劇場(大阪府)
2022/03/06 (日) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
遂に念願叶って観てきました。
流石、劇団四季、出演者が自分たちのみられ方をよく分かっている。
洗練された動きは多く、安心?して楽しめました。