ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
キスより素敵な手を繋ごう
ナイスコンプレックス
シアターサンモール(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
以前にこの作品を観劇した時は記憶障害をモチーフにした感動作という印象でしたが、今回久しぶりに観ると、夫への歪んだ愛のため娘を束縛する毒母の悲しい話でもあるなーと、今更ながら思いました。
キスより素敵な手を繋ごう
ナイスコンプレックス
シアターサンモール(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
休憩なし2時間半弱は長かったが素敵なお話だった
ただ、前半をもっとコンパクトにしたら引き締まったのになという感は否めない
途中かなりまどろっこしかった
短期記憶障害になった刑事の夫は毎日すべてリセット
朝起きてくると「妻」に一目ぼれなのだが、歳経るとある時点から娘を妻と思う
下宿という設定で様々な人物が登場するのも面白い
妻の兄のキャラが温かみがあって森山栄治がなかなかの好演
ボク団活動休止で福岡の神社に帰った大神くんが難しい吃音のコミュ障を演じ、劇中劇のダンスもさすがだった
前半は時代をさかのぼっていくが、その場面転換の暗転の際にスポットライトで交換される花が印象的だった
ひさしぶりに周りはすすり泣きの舞台だった
ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
だから君はここにいるのか【舞台編】
階
難波サザンシアター(大阪府)
2022/06/17 (金) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
満足度★★★
セリフがあった役者が、セリフがなくなり、必要性を淡々と探っていく。隣は前半で爆睡。最後まで寝てた。
小難しいのと、変化があまりなく単調だった。賞を取った演劇とは相性悪い…😣
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い…お薦め。
観覧車「ゴンドラ」を人生に準えた台詞があったが、公演そのものが観覧車の「ゴンドラ」らしい展開だ。観覧車は一定の速度で動くが、物語は ぎこちない、激高 激情、そして余韻ある会話といった緩急をつけて観客の関心を惹く。登場人物は3人、コロナ禍での三密は避けたいが、物語は濃密・親密そして緻密に描いており実に巧い。
4キャスト(赤い・青い・白い・黄色い)パターンあるが、多分 異なるそれぞれの空気感を漂わすのだろうな、と思う。この会場の至近距離での演技は、役者の外見も含めた雰囲気で異なって観えるだろう。そこがこの公演の魅力の一つでもあろう。
(上演時間1時間20分)【白いゴンドラ】
痴人の愛・現代篇 君といつまでも 2022初夏版
BALBOLABO
日本写真映像専門学校・実習棟1階ホール(大阪府)
2022/06/16 (木) ~ 2022/06/18 (土)公演終了
満足度★★★★
役者は変わっているが、二回目の観劇。前回はアクリル板があり、小劇場の魅力に欠けていたが、今回はそれもなく、二回目にも関わらずのめり込んでしまった。NMBファンも前ほど多くなく、落ち着いて観劇できたが、制作の対応が今一。
9人の迷える沖縄人
劇艶おとな団
那覇文化芸術劇場なはーと・小劇場(沖縄県)
2022/05/13 (金) ~ 2022/05/14 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
1972年本土復帰を前に行われた新聞社での「意見交換会」の様子を、現代の劇団が再現するという二重構造からなる作品。
タイトルから『十二人の怒れる男』のような、多様なバックグラウンドを持つキャラクターによる論争劇を思い浮かべていたのですが、この舞台に「水面下の感情の動き、駆け引き!」とか「手に汗握る議論の行方!」といったドラマティックな筋立て、終着点はありません。
有識者、主婦、戦争で息子を失った老婆、俳優、本土からの移住者……それぞれがそれぞれの立場について語る劇中劇部分は、一見「さまざまな意見」を整理して、キャラクターに割り振っているだけにも思えますが、それを演じる現在の沖縄の演劇人たちの稽古風景が挟まれることで、徐々に「報告劇」としてのリアリティを増していきます。中でも「有識者」を演じる青年が直面している基地/米軍にかかわる理不尽は、二つの世界を橋渡しする重要な設定となっていました。また、意見交換会でうちなーぐちを使う二人の人物「老婆」「文化人」が背負った歴史の奥行きも印象に残っています。とりわけ「文化人」の自負と不安が交錯する表情には、戦後の沖縄で言葉や文化にかかわってきた、多くの人々、演劇人の姿も重なっているように思えました。
「稽古中」の俳優、演出家の会話にしばしば折り込まれる解説、実際にウェブサイトで募集した「復帰あるある」をスライドに投影しながら語り合うレクチャー風の場面など、親切だけれど、演劇としては戸惑いを感じる仕掛けも、振り返ってみれば、単に感情移入を誘うドラマを見せようというのではなく、観客と共に本土復帰前夜を体験するための回路として有効に働いていました。私ははっきりとは聞き取れなかったのですが、同行した人によれば客席でも「そうだったのよー」といった年長者の声が挙がっていたそうです。
今回の那覇の劇場において、この作品は、沖縄の現在を、歴史を踏まえつつ、あらためて捉え直すツールとして機能していたのではないでしょうか。またそれは、演劇でしかできない方法で、だったと思います。
6月の怪談
空の驛舎
SPACE9(大阪府)
2022/06/17 (金) ~ 2022/06/17 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
短編は、仕事帰りのちょっと疲れている時にちょうどいい。
怪談特有の大きな音などで、驚かさない。
普通に続く会話、
柔らかく続く会話、
コミカルに続く会話、
で物語りを作る
怪談なんですが、心地いい
とても良かった、引き込まれた、面白かった。
久し振りに観た 速水佳苗さん 普通な感じがとてもいい。
大好きな役者さん ここの劇団員になっていたんだ。
次の公演も楽しみです。
第15回 シアターΧ 国際舞台芸術祭2022(IDTF)
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2022/06/16 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
踊る妖精 作舞・ソロ『鶴の恩返し』2022.6.16 19時 シアターX
両国の劇場・シアターX創立30周年記念・第15回シアターX国際舞台芸術祭ビエンナーレ2022は、メインテーマを21世紀Renaissance(現実を剥ぐ 生きものの詩)と題した。因みに各回、たった千円である。予約はしておいた方が良い。キャンセル待ちになる可能性もあるかも知れないから。
貴婦人の来訪
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2022/06/01 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
2022年度第一期のシリーズ「声」第二作「ロビー・ヒーロー」に続いて、第三作を観た。1シリーズ3作中2作品観れて、しかも「当たり」というのは珍しい。
小川絵梨子芸術監督が打ち出す主催公演のテーマ設定やプロジェクトには理念先行の印象が勝つが、今回のテーマ「声」が何を照準しているかは判る気がする。もっともこの「声 -議論,正論,極論,批判,対話...の物語」は、演劇それ自体と言っても大過なさそうである。ただ、身体感覚に訴えるタイプの舞台、情緒に浸るタイプの舞台とは異なる領域を指していて、例えば日本という船を曳航するのが世論であるとすれば、そこには「言葉」と「論」が存在している。安倍某のようなトップが率先して「論」を破壊した焦土にあって、必要なのは言葉と論(理)が生まれる源(平たく言えば人間の営み)を見詰め直すことだと感じることしきりである(個々人の中に論があっても公論の場で有機的な交流=議論を阻む障害が・・以前からあったのだろうが・・目立つ)。そんな私の問題関心に応えてなおかつ面白い舞台だった。
ドイツ語圏スイスの劇作家ディレンマットの名を昨年あたりから目にし(「物理学者たち」)、今度また違う作品の公演があるとか。前世紀(冷戦期)の作家で寓意性が高い。今作では書籍なら帯、映画なら惹句になりそうな挑発的な物語設定があるが、それを「仕掛け」に来訪するのがとある貴婦人、これを演じる秋山菜津子がどハマり。彼女と相対する男を演ずる相島一之は劇が進むにつれ適役と思えてくる。
安部公房を思わせる思考実験に満ちた作品の持ち味がとてもうまく出せていた。
ゴンドラ
マチルダアパルトマン
下北沢 スターダスト(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
白いゴンドラを観劇。
キャスティングは全4パターンあるみたいですが、観劇後、このキャスティング以外にこの世界が存在するの?って思うくらい、しっくりくる完成度。
おそらくどのパターンを観劇してもそう思わせるのでしょう。
「どこかの誰かの生活を覗き見るように・・・」の謳い文句通り、親しみやすく思わず食いついてしまう生活風景を目の前に、どこの劇団かといえば、やはりマチルダアパルトマン!とも言うべきエッセンスが良い塩梅の隠し味。
舞台に見えるのはリビング一部屋だけ、なのに下手奥には寝たきりの父親部屋があり、上手奥には風呂場や玄関が確かに存在する(と思わせる手腕)
更に、今見ているは3人それぞれの「現在」なのに、それはちょっとしょっぱい歴史を経て生きてきた「現在」
彼等の人生の道のりが、さり気なくも確かに存在して見えるのでした。
東京から地元に戻って何もしていない男にとって、介護ヘルパーさんと妹さんだけが出入りするこのスペースが今の全宇宙なのかと思うと何だか切なくて不思議な感じ。
この部屋での営みもゴンドラの様にゆっくりと風景を変えていくのですね。
バロック【再演】
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
物語付きお化け屋敷(お化けは出てきませんが)、緩いホラー、後半になるにつれて空気も粘度があがりテンション上がる、そして時々緩和が笑いを誘う。
劇場から出た観客の声が、面白かったねー、ばかりだったのが印象的でした。
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
葬儀の話だけど、DMに「決して湿っぽくも暗くもありません」と書かれていた通りの舞台。美術もいいし、とても緻密で、しみじみと可笑しい。
嵐になるまで待って
CfY
新宿村LIVE(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
原作は1991年に発表された小説で1993年に舞台初演。韓国映画『超能力者』に感じが似ているなと思ったが、こちらは2010年の作品。
『ナルニア国ものがたり』がアニメ化、急遽声優のオーディションを受ける中舘早紀さん。その独特な声が評価され見事合格。ベテランの中3声優・環幸乃さん、主演の人気俳優・土屋兼久氏と顔合わせ。そこにアニメの音楽を担当する作曲家・三浦剛(たけし)氏とろう者(聴覚障害者)である姉の椎名亜音さんがニューヨークから挨拶に訪れる。実は土屋氏と三浦氏には友人ギタリストに関わる因縁がありその場で口論、喧嘩となるが・・・。
狂言回しでもある精神医学教授役、近江谷太朗(おうみや・たろう)氏が印象的。カエルのぬいぐるみとやるユーモラスな腹話術。声が出なくなった中舘さんが何とか身振り手振りで伝えんとする必死のジェスチャーを、悉く外してみせるアドリブ満載の遣り取りに場内爆笑。声が出せない中舘さんが必死に笑いを堪える程の好き放題。観客の心を巧みに掴み掌に乗せて操ってみせるサイコロジーは流石のベテラン技。手話の腕前も凄い。
「劇団6番シード」から椎名亜音さんと土屋兼久氏が参加。
ろう者の雪絵が物語のキーパーソンになる為、流麗な手話が飛び交う。椎名亜音さんをこの役に選んだセンスの勝利。いつも早口で捲し立てる彼女が一言も喋らない役で見事な存在感、全く凄え女優だ。奥さんがろう(聴覚障害)の女優、忍足(おしたり)亜希子さんである三浦剛氏も本物の手話を披露。(ちなみに二人の出会いは今作の2002年の再々演公演での共演)。
手話が理解出来たならばもっと楽しめる作品だろう。
テーマは『聴こえない声と言葉にできない想い』。障害で声を出せない人もいれば、声は出せても本当の気持ちが伝えられない人も沢山いる。この世に満ち溢れた“聴こえない声”が人々を苦しめ、無意識を支配している現実。言語化すると途端に嘘になってしまう淡い複雑な想い。人に何かを伝えようとすることの難しさ、同じく他人の気持ちを正しく受け止めることの難しさ。人と人とが意思を疎通する唯一の手段、コミュニケーションの苦しみ。
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
お葬式という重いテーマを、明るく優しく描いた作品で、とても良かったです。
お坊さんの台詞は勉強にもなり、思わず頷いていました。
ストーリーも役者さん達の演技も良かったです。
良い舞台で満足でした。
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「家族の絆」のお話なので、激しい感情のやり取りの挙句に絆が固くなるストーリーと思い込んでいましたが、
いい年した大人たちが、父親(祖父・恩人)の葬儀に直面した時の心の揺れ動きが描かれて
いずれ自分も直面するかもしれない場面に思いをはせました。
姉妹のコミカルなやり取り、仕事のパートナーとの理解しあったうえでのクールなやり取りが特にお気に入りです。
多分、後日、じわじわと思い返して、振り返る作品だよな~。
ひび割れの鼓動-hidden world code-
OrganWorks
シアタートラム(東京都)
2022/03/25 (金) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「表現」の源泉を求めた、古代ギリシャへの旅。
白い布をかけ、色をなくしたシンプルな舞台は儀礼の場のよう。
その周囲を「俳優」が歩き、時間の旅を始める冒頭から、深い時間の奥行きを感じました。「俳優」と「コロス(ダンサー)」が対置されながら進行する展開のなか、印象に残ったのは、ディデュランボスの祭礼の場面です。その踊りの輪には、盆踊りにも通じる、死者や過ぎ去った時間への思いが表れていました。
舞台構成、ダンサーたちのキレのある身体……頭脳と視覚を刺激する作品です。断片的で抽象的ながら、不思議なニュアンスを感じさせるイキウメの前川知大さんが執筆したテキストとのコラボレーションも含め、「ダンス」でもない「演劇」でもない、「パフォーミングアーツ」を開発する意欲、意思がそこにはありましたし、その地盤はすでに十分に固められつつあるとも感じます。この魅力的な場が、時には逸脱や混沌も含みつつさらにオーラ、熱量を放つ展開をみたいと思います。
小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い…お薦め。
公演のご案内に「芝居って、どれだけ上手に嘘をつけるか、そしてその嘘を受け入れられるか」とあったが、舞台という虚構の中に、人生で経験するであろう「葬儀」を嘘と現実の世界を上手く切り分けながら、それでいて融合している 一見矛盾したような観せ方が巧い。視覚的な場景描写、想像的にそこに居る人々の心情を浮かび上がらせることで、虚構の世界(芝居)の中で「葬儀」を経験することになる。同時に次元の違う存在によって 嘘としての「物語」を想像し、その面白さと醍醐味を知ることになる。
一般的に思われている「葬儀」という湿っぽさはなく、どちらかといえばカラッとしている。しかし、そこには地位や名誉ではなく、自分の思いで確かに歩んできた人の人生が観える。
上演前は懐かしい昭和歌謡「喝采」などが流れるが、歌詞「♪いつものように幕が開き♪」とは違い、アナウンスでこのような(コロナ禍)状況の中おいでいただき、といった謝辞。先のご案内に「SPIRAL MOONは歯を食いしばり舞台芸術が消えないよう頑張っている」…上演迄の苦労は想像に難くない、そんなことを思いつつ観劇。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)