最新の観てきた!クチコミ一覧

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連星分道

連星分道

劇団文机と熊

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2022/07/08 (金) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

内容も殺陣もとても良かった‼️歴史的な背景が分かれば、もっと楽しめたと思う。学生の時にもっと勉強したらと悔やむくらい、良かった‼️もう一度見たくなる内容だった。おすすめです!

バカの声

バカの声

ツツシニウム

キーノートシアター(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 16:00

コメディーかと思ったらさにあらず。回によっては役者が入れ替わっているようなのですが、長距離ゆえ、複数回は見に行けなくて残念。

ネタバレBOX

冤罪の犠牲になった者の家族がもがき苦しみながら生きる、その声なき叫びを代弁した作品。重いテーマ。表現力豊かな役者揃いで見応えがありました。
寝盗られ宗介

寝盗られ宗介

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

つからしい台詞のマシンガン・・・後ろの席のオヤジには聞きづらいところもあったがめっちゃ楽しめた♪

ネタバレBOX

つか作品で四季のユタと不思議な仲間たちの友達はいいもんだが聞けるとは思わなかった・・・四季は版権厳しくて元団員にも使わせないんだけど・・・大丈夫なの?
NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-

NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-

『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』製作委員会

シアターGロッソ(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

先日のWチームに続きBチームを見ましたが、やはり理解が追いつきません。5次元地球に人間はいなかったのか???原作で確認したいものですが、1992年のドラマと同じなのでしょうか?トヨエツがカッコ良かったことしか記憶にありませんが。
これからご覧になる方は、奈落に落ちて行くアクションシーンにご注目ください!あまり高さのない所からの落下にも工夫があるそうです(見落とした・・・)私としては、落下したその先がどうなるのかが見たいと思ってしまいました。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

戦後というのはどのくらいまでなのか分かりませんが、10年以上経ってもその傷は癒えないんですね。いろんなことを受け入れて誰にでも優しい大家さんが素敵でした。
主人公とその妻の幸せが、できるだけ長く続きますようにと祈らずにはいられません。家族だけでなく、支えてくれる人たちがいるのはありがたいことです。
公害問題がこの頃からあったことに驚きましたが、森永ヒ素ミルク事件も確かこの頃でしたね。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

戦後復興期のある借家の一室を中心に、懸命に生きる人達の切なくも暖かい素晴らしい舞台でした。登場人物は、基本的に良い人ばかりで、16人とやや多めですが、力のある役者さんが揃っており、実に見応えがありました。つつましく生きる日常から、主人公の病気を境に大きく物語が展開しますが、主人公夫婦の幸せな日常が一日でも長く続けばと思わずにはいられない物語でした。観劇後は、何気ない日常を改めて大事にしなければと思いました。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良かったです。
主人公の優しさ、それを取り巻く人達の優しさに泣けてきました。
戦後を支えあい、助け合いながら生きる人達の姿は、苦しくとも美しかったです。
役者さん達は、それぞれのキャラクターを好演していました。
特に、主人公を演じた塩崎さんの演技が心に残り、妻役の小春も可愛らしくて、目尻を下げながら観てました。
素晴らしい舞台で、大満足でした!

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良いキャスティングでした!そしてキャスト間の空気もうまく流れていたと感じます。
ストーリーも、とても優しく、温かく・・・こんななら介護も耐えていけるかなとついつい思ってしまうほどでした。
主人公の病に対し、対するものの背中が一瞬で凍り付くような恐怖や、その人がその人でなくなっていく哀しみは心をえぐってくるほど強くなく、オブラートに包まれているかのようで、切実な内容であるにもかかわらず、どこか現実離れした柔らかなものに感じられました。物語はこれくらいの方が美しくて良いのかもしれません。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ただ感じるまま泣いていい。そこに生きている人々を見るがまま。
それぞれが抱えた過去の傷と向き合い、現実を受け入れ、生き続けて行く物語。

CROWNS クラウンズ「畳屋のあけび」
シアター代官山
2022.7.6水-7.10日 上演時間 約130分

作品の時代は昭和。終戦から10年後の頃。戦争を経て、命の重み・生きる事の意味・周囲の人との関係性・価値観が大きく変化した。

日々起こる出来事に対して、共有し、
お互いに、迷惑を掛けつつ、助け合い、気持ちに寄り添い、日常を生きて行く事の尊さを描いた、秀逸な脚本。

昭和の雰囲気に合った衣装を身にまとい、実力があり魅力的なキャスト、一人一人が、丁寧に会話を紡いで、繊細に表現し、

音響・照明・小道具・舞台装置が、効果的に彩りを添えていた。

作家である主人公の、アルツハイマー型認知症(主に記憶障害)発症により、対応に戸惑う周囲。

主人公夫婦二人の葛藤を、正直に色濃く表現していて、胸を打つ。

症状が進行していく中、周囲の人々は、とにかく優しく、見守り続け、作家の小説は完成する。そして、生き続けて行く。

どんな状況になっても、この人だから、一緒に居たい。そう思える人と出会えた事の幸せ。

序盤から、自然に涙が溢れ、ずっと止まらなかった。コミカルな部分もあり、
上質な、とてもとても良い作品でした。

2022.7.7(木)14時・19時の回 2回観劇。

トランクウィル 記する。

2022.7.8(金) 15:21

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

第27班

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 19:00

本劇団観劇は3作目。いつもとは少し違うテイストらしいが、面白い。121分。
 細胞を老化させない薬が見つかり、病気や事故では死ぬが老衰では死なないことになった近未来。その薬を希望する人は過疎地に住まなくてはならない、ということで、不老を希望して集まる人々の物語。生と死、子どもを残すこと、など、シリアスな話題をソフトに扱っているのがスゴイ。それぞれが少しずつ変な中で、一人常識人のタクシー運転手と、役場の職員で薬を飲まない女、そして蜂という設定の役の3人が面白い。
 アフタートークでフラメンコから発想したと作・演出の深谷が言っていたのは印象的。どういうわけか当パンに作・演出の名前がないのだが、何か意味があるのだろうか。

天の河原の川下で・・・

天の河原の川下で・・・

LUCKUP

王子小劇場(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 14:00

七夕に上演する意味がある芝居。(6分押し)85分。
 舞台を上手・中央・下手の3つに分けて、それぞれの芝居が徐々に繋がるという構成の作品で、織姫(と彦星)に願いをかけることに関する話が軸。構造は考えられているが、セリフがねられていない印象がある。そして終盤、オチがこれか、という感じも…。当パンがないので、役名や役者名が分からないのは残念。また6分押すのに一言もないというのも、いかがなものか。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昭和初期のセットに懐かしさを覚え、いつも人が絶えない聡一の部屋は昔の近所付き合いが感じられました。アルツハイマーなんてこの頃にはまだ知ることのない病気だったのでしょうが小春の献身さが温かくてとても良い作品でした。

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

第27班

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 19:00

120分。休憩なし。

三好十郎の『殺意』

三好十郎の『殺意』

演劇企画集団THE・ガジラ

APOCシアター(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/09 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

もともとは三好十郎のモノローグドラマを、それぞれ出演者を振って構成しなおした舞台。戦争から戦後への激変する社会を、転向に続く転向で無節操に乗り切ってきたリーダーを、はじめは左翼演劇の演出者として心酔した女優が、戦後はストリップガール、娼婦に転落しながらも糾弾する。
30人も入れば満席の真っ暗な劇場のスペースに斜めに置いた黒い裸舞台を、鏡が囲っている。大音響の電車などの轟音のなか、俳優たちはほとんど下着だけのような衣装で四方から登場してまるで、体操の演技のように組み合う。戦前から戦中にかけて、右翼も左翼もその夢や野望が打ち破られ、その過程では欺瞞と裏切りしかなかったことが明らかになっていく。その失望はまた、糾弾する側にもブーメランのように返ってくる。当事者であった作者三好十郎の苦渋が舞台を黒々と覆う。
鐘下辰男の演劇塾の教え子たち(?)の公演で、動きが早く、怒鳴りあう台詞も多い2時間20分、休憩なしの舞台である。折りたたみいすで見る観客も大変だが、この小屋では、どう見ても採算が取れないだろう。それでも、と、こういう社会の闇の根源を探ってひつこく舞台にのせてきた鐘下辰男の執念は伝わってくる。暗い舞台に照明と音響でシーンを作っていく。歯切れはいい。
主演の女優(磯部莉菜子)は、セリフも動きものびしろがあるが、大柄な体躯で、人間本来の生命力、エネルギーがある。とにかくこの長い舞台をほとんど出ずっぱりで持ち切ったのは新人らしからぬ大きさである。歌舞伎なら「でっけー」というところだ。これで、この公演は「真相はかうだ」式の安い世界を超えられた。
だが、芝居として見るなら、これはやはり三好十郎が書いた通り、一人芝居の「ストリップショー」だろう。この俳優で、一人芝居はつらいと見た鐘下の判断は当たっているだろうが、この形式で複数化するなら、もっと、「フツーの」舞台配慮がないと、テーマが通俗化してしまう。鐘下がパンフで危惧している通りのA級市民解釈になってしまうのだ

セイレーンの痕

セイレーンの痕

たすいち

吉祥寺シアター(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/24 (金) 14:00

カリスマ的な人気を博す萌香のライブに足しげく通うファンはそれぞれに「迷い」を抱えていて……というイマを反映したような物語。
それぞれの物語を併行して描いてそれがやがて一つに撚り合わされてゆく構造が大きめ(従来比)の会場・多めの出演者に即して巧み。
また、この会場ならではの舞台美術もステキでやはり何年かに一度でもこういう公演が観たいな、と。(「FIRELIGHT」以来10年ぶりだったとは……(驚))

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

途中までは、何気ない日常を描いているだけでしたが、若年性認知症がで出てからは、急に空気が変わりました。
どうなってしまうのか、心配になり、夢中で観てしまいました。
奥さんがとても可哀想で、胸が苦しくなりました。
我々にも起こる可能性があり、とても怖くなりました。

とても良いお芝居でした。

エアコンが強かったみたいで、まわりの人たちが寒くて震えていました。私は羽織るものを持っていましたが、それでも寒かったです。
他の日は、エアコンが低かったそうで、設定難しいですね。
スタッフさんご苦労様です。有難うございます。

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 敗戦後12~14年後辺り迄を描いた今作。敗戦直後を描いた作品は数多いが、この時代を描いた作品はかなり少ないのではないかと思う。物語は朝鮮戦争特需で日本経済が持ち直した後、公害が騒がれ始めた1957年頃から1960年1月19日の安保条約改定直前迄の世相を若い新進作家夫婦を中心に様々な世代の生き方、考え方、各々の生活様態をゆるぎない筆致で脚本化した。厚みのある作品である。(追記7.19)華5つ☆

ネタバレBOX

 新進作家自体が面白い。某著名作家・菅原のゴーストライターをやっている。というのもこの作家・多々良聡一が住む家は不思議な家で亡くなった先代が徳のある人で自分の子と戦災孤児たちを兄弟姉妹同様に育てた関係で先代亡き後も長女が大家となって血の繋がらない妹たちも2階に住まわせるなどして何くれとなく面倒を観て居たのである。多々良も一種の居候であった。その多々良の書斎に2階に住む秋子の経営する店で働く小春が酔って押し掛けてきた。水商売をやっているとはいえ、純でひたむきな所のある小春に多々良は惹かれてゆき、遂に結婚するに至る。この間、多くの戦友を意味も無い戦争でむざむざ殺され生き残った漢気の強い元伍長は、安保改定に反対であり、元部下と共に叛旗を翻そうと動いているようでもあった。
 一方、大家の実妹は、戦後一時吉原に身を沈めていた。恋人がピカの後遺症を気にして失踪してしまったのが原因だった。偶々自分の元の家の近所を通った彼女を見掛けたとの知らせもあり、住人挙って妹を探し見つけ出すことができた。「自分は汚れてしまった。もう戻れない」と嘆く妹に姉は、「あんたは、生き抜いたんだ」と励ましそれが最も尊いことだと諭す。この優しさが素晴らしい。これらのサブストリームが時代の暗部をキチンと照らし出し作品を重層化すると同時に多々良の広島の厳しい叔母が小春の人定に上京するという。多々良の部屋は何時でも誰かが屯するような部屋であったが、皆オメデタの為に、遠慮すべき所は遠慮し手助けすべき所は助けて、何より小春自身の気立ての良さ、裏表の無さ等をキチンと評価した叔母は2人の結婚を許した。然し、多々良が粗筋を書き菅原が完成させた小説が大きな賞を獲った。多々良自身の実力が証明されこれから愈々新進作家として活躍、という段になって多々良の若年性認知症が発症した。若い分、進行が早く多々良は、小春の名さえ思い浮かばなくなることがあった。そんな中、彼は最後の小説を仕上げに掛かる。原稿と向き合っている時ばかりは、認知症の症状が不思議と出ない。小春は傍らにいつも寄り添い、夫の傍らでなにくれとなく世話をし、話相手になっている。小説に描かれた畳屋の所帯の前には、この住いと同じあけびの木がある。
バカの声

バカの声

ツツシニウム

キーノートシアター(東京都)

2022/07/01 (金) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 公演終了後に詳しいことは書く。然し乍ら、現代の病巣を鋭く抉った手口は鮮やかなもの。お勧めである。
 舞台上の3面総てに紐で作られた網目状の物が巡らされているが、無論我らを取り巻き、絡めとろうと張り巡らされた電網空間の象徴であることは明らかだろう。感の良い人なら、これだけヒントを出せば本質は簡単に掴めよう。お約束の追記7.20.若干重複する部分あり。華5つ☆

ネタバレBOX

 ミノルとユウは飲み屋で知り合い意気投合、ミノルがユウに心を開けたのは彼が全盲で而も感が良くデリカシーもあって、何となく自分を曝け出しても良い、と感じることができたからだった。ユウは誘われるままミノルの住いに立ち寄る。ミノルの仕事は依頼を受けるとターゲットにされた人物の個人情報を徹底的に洗い出しSNS等にアップしてターゲットの人生を目茶目茶に壊すことだ。こんなミノルは7年前、家を出た。父が父に恋した女生徒・ヨウコの色仕掛けも告白も受け入れなかった為、ヨウコは父が彼女にセクハラをしたと訴え、父は無実を主張したが誰にも認められずに生徒達の目の前で自殺を遂げた。当然の結果としてミノルと妹のカホはセクハラ教師の子供として苛めに遭い妹は登校拒否、父の血を呪い、母と自分を置き去りに失踪した兄をも父同様毛嫌いしていた。ミノルは失踪後、7年間連絡も全く取らなかった。然し7年後のこの日、2人は駅前でバッタリ出会った。妹は売れない小説家の卵・ケイスケと付き合っており、デートの待ち合わせをしていたが売れない小説家である以上妹に負担を掛けていることを見透かされ「奢ってやる」と無理やり割り込まれた。
 ヨウコは相変わらず歪んだ心で今では人々を不幸に巻き込んでいる。唯己の悪を叱って欲しいという甘え故に。
 ミノルの家で時を過ごしていたユウは全く目の見えない境遇からヨウコの孤独を見抜く。ミノルの所へ何度も届いていた‟彼の正体を知っているぞ“との不気味な脅しを送って来た者の正体を、ミノルもユウの指摘から知ることになる。
 一方、ネット上で簡単なアルバイトを引き受けたケイスケは、ヨウコに嵌められて中身不明の荷物を届けたことによって爆発物事件に関わることになってしまった。何とか助かりたい彼はカホに縋り、カホは恨んでいる兄を自殺と見せかけて爆発物事件の犯人に仕立て上げ殺害する為兄の下を訪れる。そこで兄が妹に話したことは、父が無実であったこと、総てはヨウコの嘘の所為で父は自殺に追い込まれ、兄弟は苛めに遭って地獄を味わった経緯と事実であった。更にカホの計画も簡単に見破られてしまうことを立証、カホはケイスケに自首を勧め、彼をそれでも支える道を選んで兄の部屋を去る。カホの訪問中、ユウは手洗いに立っていて、カホが帰るのと入れ替わりに部屋に戻ってくる。残ったミノルとユウ、目の不自由なユウの為にミノルは言葉でこれから為すべき動作を指示しながらハグをし次に握手をする。即ち人としての友誼を紡ぐ。当然の事ながらヨウコは相変わらず独り、行く先は決まり切っていよう。
 ところで、今作ホリゾント、左右壁面には網のように線が張り巡らされている。この網は無論電網ネットに囲まれて生活する我らの空間を象徴している。だが、タイトルに現れるバカの指し示している対象は誰か? 表層で眺めるならヨウコの嘘に他愛もなく騙された世間、即ちネットを利用したフェイクに真偽も根拠も事実関係や因果、動機等々最低限客観化せねばならぬことをせず、名指された対象者を根拠なく指弾するミムメモの群れと取れるが、果たしてそれだけだろうか? 寧ろ作家が、これらの状況総てをメタ化することで登場人物及びそのキャラが描いている総ての人々(除外できるのはユウのみ)が電網世界で電妄に踊らされている姿なのではないか?

畳屋のあけび

畳屋のあけび

CROWNS

シアター代官山(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

良い意味で年季を感じさせる、ゆったり落ち着いた雰囲気ある劇場、まさにこの劇場にピッタリな舞台美術。
(入場時、既に舞台上はライトアップされていて、開演前の撮影はOKとの事)
物語の中では幾つもの季節が通り過ぎていくのだけれど、涼風が通り抜けて行く夏、これが一番ピッタリとくる公演。
ズカズカと入り込んでくる人の往来が妙に心地良い。

昭和30年代、戦争の傷跡、当時の社会問題も取り入れながら描かれていく様々な人間模様。
その中でも物語の軸となるのは物書きの聡一とホステスの小春。
二人が出会った当初、現実から目を背け劣等感の塊みたいだった小春に向けての「これは沁みるなぁ」と感じさせる言葉の数々。
聡一の人柄には凄く好感が持てる。
こんなにいい奴なのに…だからこそ泣けてくる。
自分が壊れていくってどれだけ怖いのだろう
病魔にあがらう姿にも彼らしさが滲み出ていて泣けてくる。
これを小春目線で入り込んだら…
若い女性客の方は大泣きしていたけれど、やっぱりなぁ、刺さるよなぁと頷けてしまう公演でありました。

きゃんと、すたんどみー、なう。

きゃんと、すたんどみー、なう。

やしゃご

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

重たいテーマに笑いを散らばめる
フツーってなんだろう
障害のある子の兄弟姉妹のことを「きょうだい児」と呼ぶそうだ
それぞれの思いを込めてみな熱演
障害を持つ二人は好演
少しいろいろ詰め込みすぎた気もするけど

ネタバレBOX

開場とともに引越し業者とマンガ家の3人が舞台にいて、あとちょい出も加わりさりげなく伏線となる演技があったり、なし崩しに本番に
あのエアバルーンアート上手かったな
最後も演技中に終わりのアナウンスがあり、そのまま何となく長女と次女の対話が続く・・・
と言うなかなか凝った演出
みんなどこで席を立とうか迷っていたけれど

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