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超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸(再演)

超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸(再演)

劇団鋼鉄村松

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2022/12/08 (木) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

まあ馬鹿らしいと言ってしまえばそれまでだけれど、久し振りに文句なく楽しめた
会場も笑いが多く、1時間40分があっという間だった

時代はサーカスの象にのって

時代はサーカスの象にのって

劇団☆A・P・B-Tokyo

新宿村LIVE(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

A(avant garde)・P(performance)・B(brothers) ・Tokyo。
寺山修司の代表作の一つ、勿論訳が分からない。
1969年(昭和44年)初演のベトナム戦争時代を背景にした8つのオムニバス。
マメ山田さんが突然「アメリカに行く」と言い出す。同棲していた筋肉質のゲイのアメフト選手、樋口裕司氏は「行かないで」とすがりつく。樋口氏のキャラはDDTのプロレスラー並み。無駄にエネルギッシュ。
話はあってないようなもので、切り取った「時代の気分」を味わう感覚。けれど客席はやたらそれに飢えている感じ。訳の分からないエネルギーを頭から浴びたいのでは。
男装の学生服姿、乾らいむさんが印象的。たんぽぽおさむ氏との父子対決は見もの。

客席上手側の真横で生演奏のSAXは真部健一氏、フリー・ジャズのように象の鳴き声のように。劇中に挿入されるギター弾き語りのミカカ氏の歌も強烈。
寺山修司一周忌公演として盟友・萩原朔美が「時代はサーカスの象にのって’84」を制作。鈴木慶一(ムーンライダーズ)が音楽プロデュース。多分その楽曲を使用している。
「戦争に行きたい」と歌う『I Want You』が印象的。
『地獄めがけて』は「地獄めがけてドロップキック そして5ヤード後退だ」の歌詞が秀逸。

萩原朔美氏は特別ゲストとして登場、場末の映画館の便所に身を潜める強姦魔として見事な独白。
頭脳警察の『時代はサーカスの象にのって』は使われなかった。

『ダークダンス』

『ダークダンス』

尾米タケル之一座

ウッディシアター中目黒(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

正義と悪が入れ替わるなんて、そんなストーリー見たこと無い。
入れ替わった後の2人が自分の主義を貫くために取った行動とは?
新正義(元悪)は入れ替わったことを隠して、仲間を作り、
新悪(元正義)は入れ替わったことを伝え、世間からは身を隠して仲間を作り、
それぞれの生活。そして直接対決!!!一体どちらが勝つのか?!

いかけしごむ トイレはこちら 2本立て

いかけしごむ トイレはこちら 2本立て

Pカンパニー

西池袋・スタジオP(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

2作品ともパッとしない男と口数の多い女のお話。立ち居振る舞いも言語も明瞭だが会話がずれている系の不条理劇である。9月に観た別役作品『病気』は男が医者と看護婦(あえて「婦」にしておく)によってやられっぱなしなところがツボだったが、今回はどちらも男が結構反撃するのでマゾ的な期待は満たされない。そこが不満なのではあるけれど、演者次第でどうにでもなる作品なので今回の配役が私向きではなかったということなのかもしれない。45分+10分休憩+45分

口火

口火

イサカライティング

アトリエ春風舎(東京都)

2022/12/08 (木) ~ 2022/12/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#毛利悟巳 #桂川明日哥
#金定和沙 #堀夏子
#小野晃太朗(敬称略)
初日。宇宙だった。宇宙を感じた。幼い頃からずっと漠然とした憧れを宇宙に抱いている。ココから見る宇宙は果てしなく広がっていて、物理的にしか物事を考えることが出来ない愚かな自分は途方に暮れて、思考を変換し、巨大で俯瞰できる場所からの視点に移して宇宙を外側から見る。それはミクロの微生物の世界をココから見ていることと一致させて考える。その規模や比率が果たしてマッチしているのかは分からないし、問題とはしない……という、半世紀以上も脳内に抱いている思考を初めて言葉にしてみた。そうしてみたくなる世界があった。
時間には限りがあることと、無限にある分からないことを考えて、ほんの少しのことでも分かったり分かった気になったりすることの価値について喜びを見出してみたりする時間になった。
目の前にある見えることと聞こえることを感じながら考えたい。きっと観る度、聴く度に、感じるものや考えることは深まったり広がったりするに違いない。
自問自答しているような会話に、心を耕されていくような感覚。
人間の素晴らしさと愚かさについて考える。そこへ優しく誘ってくれる。脳が疲労した。
そして、光と美術に衣装、何より俳優が美しくて幸せだった。

余談■劇場に早く着いて開場を待つワタシに、温かい飲み物を持って来てくれる主宰の優しさが、そのまま作品の血となって流れていることを感じた。温かい気持ちで帰路の電車に揺られている。

幕末サンライズ

幕末サンライズ

URAZARU

ザムザ阿佐谷(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

チラシから想像したものとは良い意味で、全然違った。
落語も楽しめ、ストーリーもキチンとして、私的には最高だった。
本格的時代劇で、殺陣もあり、笑えてとてもおもしろかった。
一番笑えたのが影絵です。
これが必見です。
みんな爆笑していた。
時代劇なので衣装も楽しめた。
最後は、涙もこぼれる感動的シーンもあり、盛りだくさんで大サービスなお芝居でした。

Xmas fool

Xmas fool

ROUND TREE プロデュース

千本桜ホール(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

おもしろかったです。
期待以上でした。
やっぱり大当たりでした。
店のマスター、元妻、友人、バイトと、それぞれの役者さんの演技がとても上手くて、爆笑の連続でした。
クリスマスの雰囲気もあり、ひとあし先にクリスマス気分になり、楽しかったです。
テンポよく話が進み、明るいし、観たあとスッキリする。
落ち込んでいるときには、元気にしてくれる、とても良い作品でした。
 

babbling

babbling

エンニュイ

イズモギャラリー(東京都)

2022/11/25 (金) ~ 2022/11/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/27 (日) 13:00

一言で表現すれば「夜のコインランドリーに居合わせた4人の主題とその変奏曲」だった。この展開のさせ方が面白い。
いやぁ、面白かった♪(詳細はネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

冒頭、定番の(?)自己紹介に続きその延長のような「フルーツバスケット」(ガチ?台本通り?)を経て始まる本編は夜のコインランドリーのスケッチ。
スキットを一旦見せた後に再度その繰り返し的な場面となるが各人の「この人はこんな人では?」という「心の声」場面が附加されるシカケ。そしてそれを何度か重ねて展開するさまはまるで多色刷りの版画の工程の如し。
さらに彼らの日常(?)のような場面も加わりそれは妄想の具現化か当たった想像か?なのも面白い。そうして、冒頭にやっていたフルーツバスケットで〆るのがまた巧い。
あと、紐とクリップで吊り下げたフラフープ(?)をドラム式洗濯機のドアの丸窓に見立て、時には対象人物を覗く窓として使うのも妙案。
スナイパーズ

スナイパーズ

とくお組

新宿シアタートップス(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/08 (木) 14:00

ハードボイルドな仕事とゆるゆるの笑いのギャップ萌えのステージ。

ネタバレBOX

道を隔てて向こうにある歌舞伎町が映る映像のおかげで臨場感アップ。
Regulation's High!

Regulation's High!

株式会社NLT

シアターサンモール(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

体育会系男子校の迫力ステージ。現実世界では出来ない過激な指導。

ネタバレBOX

助けることが出来なかったいじめられっ子が、パラの選手になっているという設定にホロリ。
夏の盛りの蝉のように

夏の盛りの蝉のように

加藤健一事務所

本多劇場(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/08 (木) 14:00

座席1階

浮世絵の葛飾北斎、弟子の蹄斎北馬、武士であり絵師でもあった渡辺崋山、歌川国芳、北斎の娘で画才を発揮したおえいの群像劇。カトケン事務所には少し珍しい演目だと思う。3時間近くに及ぶが、長さを感じさせないのは、役者たちの個性的な演技のたまものだと思う。

今回、北斎役の加藤健一は余り目立たない。そのほかのメンバーが結構強烈だからだ。とくにおえいを演じた加藤忍、華山を演じた加藤健一の息子の加藤義宗はよかった。おえいは子どものころからの場面を演じるので大変だったと思うが、余り違和感を感じさせない演出だった。美人画のモデル役を演じた日和佐美香も、際立つ美しさを全身で表現した。
演出といえば、北斎の部屋だけを舞台とした構成はシンプルだがこれも違和感がない。引っ越し魔だったという北斎だが、荷車を引いて引っ越す場面から開幕し、その後何度も引っ越しシーンを重ねることにより、時と場所の流れを感じることができた。

ラストシーンが出色だ。ここでは明かさないが、群像劇の締めくくりとしては分かりやすく印象深い台本となっている。今回はいつもの爆笑シーンはほとんどないのだが、せりふの妙で笑わせるし、加藤健一事務所らしい仕上がりだと思う。

ソードアート・オンライン -DIVE TO STAGE-

ソードアート・オンライン -DIVE TO STAGE-

アニプレックス/ゴーチ・ブラザーズ

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2022/11/08 (火) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/10 (木) 18:30

2.5次元さらに進化。このような作品を見るたびにそう感じます。原作ファンはもっと会場に運ばなきゃ。

秘密結社のつくり方

秘密結社のつくり方

ACファクトリー

シアターサンモール(東京都)

2022/11/09 (水) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/11/13 (日) 15:00

次回に続きそうな終わり方。しかも、普通の市民だった人たちが、さらに巨大な陰謀に巻き込まれ、立ち向かっていきそう。座長のボケが存在感大。

アベベのベ 2

アベベのベ 2

劇団チャリT企画

駅前劇場(東京都)

2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コンビニの店員控室が現代日本の縮図みたいでした。

守銭奴 ザ・マネー・クレイジー

守銭奴 ザ・マネー・クレイジー

東京芸術祭

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2022/11/23 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

古典を上演する場合、話の面白さで評価していいのかという疑問がある。
例えばピアノコンクールでピアニスト達が弾く原曲自体への批評はなされないだろう。

演劇も、戯曲をいかに演出し演じたかで見てもよい気はする。その点では、悪くないと思うが…

一方、戯曲を選んで上演できる以上、相性や戯曲が持つ限界も考えてほしいとも思う。

キンモクセイの頃

キンモクセイの頃

アダチコレクション

ユーロライブ(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/08 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 ‟あかとんぼ”という名のスナックで起こる客とマスターとのあれこれを70分のムービーと30分の舞台で見せるという趣向の作品。

ネタバレBOX

前説をやった女性が今作のシナリオ担当者に懇願して叶った企画ということであったが、企画自体の実現成果はまずまず。斬新感は感じない。この小屋の構造そのものがムービー向けということもあるだろうし、台詞には可成り擽りもあって楽しめる作品ではあったものの生舞台の感動よりは、お茶の間TV番組的な発想と作りという感が強かった。意外性も若干盛り込まれているが、それは観てのお楽しみだ。
ダブリンの演劇人

ダブリンの演劇人

Ova9

シアターブラッツ(東京都)

2022/12/06 (火) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

滅多に見られない愉快な笑劇の舞台だ。
新劇各劇団で、山椒の小粒のような脇役で地歩を固めた女優七人と、パフォーマンスとしての打楽器奏者和田啓が加わって、アイルランド演劇の基礎を築いたア米劇場開場の顛末のドタバタ劇である。脚本はアイルランドの作家マイケル・ウエスト。ジョイスの「ダブリナーズ」も劇化している!!と言うから只者ではないのだろうが、この作品はコントをつなげて様な形式で、新しい国民劇場開場と、その日の英国国王の訪問、反体制派や当時のアイルランド市民の母国脱出願望などを背景にした、劇場人たちの右往左往である。狭い劇場で舞台は八百屋にした空間に全員出れば動く隙もない。
かなり複雑な異国の話だが、よくわかるのは、演劇人の生活は東西を問わず、だからだろう。上演台本をうまく作っていて、俳優には大変な舞台だが、皆楽しそうにやっている。コメディアデラルテや、西欧古典劇の笑劇をベースに、衣装や化粧も含めいろんな笑いの形を取り入れていて、歌舞伎まで入っている。いずれもひつこくならないところで寸止めしている。楽器演奏の和田啓が秀逸。これでが劇の基本のリズムが取れたことが大きい。
全体としては殊勲甲であるが、せっかくここまでできるのだから感想を言わせてもらうと、
まず、やはり、演出者は要るのではないだろうか。みんな頑張っていて、引くところを知らない。というか折角の機会だから、やれるとこまでやっちゃえ、でそれはうまい人たちだから解るが、客は疲れる。
二つ目、自分で人物説明も、場面説明のナレーションもやり、対面の芝居でセリフは客席に向かって言い、聞く方は横顔、と言うスタイルは、長くなると飽きるし、手もなくなる。つい衣装や化粧に頼るが、例えば、日本の浅草喜劇などは基本スタイルは同じだが、その辺はうまく処理していたように思う。
三つ目、この演目は劇場の狭さに救われている面もある。次回ははトラムとか、あうるすぽっと、とかせめて風姿花伝くらいの小屋でやってほしい。十分できるだけの内容だった。
満席だったのは喜ばしいが、後ろの方で、役者が売ったチケットで来たのか若い女性客の一群が、役者が登場するたびに、待ってましたというように内容にかまわず,嬌声を上げるのがずいぶん邪魔になった。前の方だったからよかったが、後ろの方の席だったら、「出て行け!」と言いたいところだった。

クリスマス・キャロル

クリスマス・キャロル

劇団昴

座・高円寺1(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

原作を読んでいませんし、他の舞台も映画も見ていないのでよく分かりませんが、なんともあっさりした作りかと。スクルージがあんな性格になってしまった理由も説明が足りない気がします。それでも精霊とともに過去や未来を見てしまったスクルージが「せめてティムだけでも」と言い出したときにはキュンとしました。
お子さん連れの方もいて、子どもといっしょに見るには良い尺かと思います。
歌やダンス(劇中のダンスシーン)も楽しくて、クリスマスの時期を楽しめる舞台です。

日本人のへそ

日本人のへそ

虚構の劇団

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

解散公演にこの演目と来て「観ない」選択肢はなく、馴染みの座高円寺で観たく残席を問い合せたら既に完売(座高円寺が満席!その光景未だ見ず)、急ぎ芸劇公演を予約した。期待は裏切られず、才気の塊である所の井上ひさし戯曲処女作「日本人のへそ」の世界で俳優たちが輝いていた。

2020年5月コロナ緊急事態宣言で中止となった公演との事だが、果してこの時点で「解散」が念頭にあったのかどうか・・クレジットとしての劇団名を消し、一度切りの記念的公演にて団員参集の機会を作り、世に解き放つ「儀式」に鴻上氏が自作でなくこの演目を選んだことに感慨を覚える(同様のお方も少なくないだろう)。作者の大真面目な遊び心に応えて俳優らが縦横に動き演じる。吃音の説明から始まる導入部、劇中劇、その主人公ヘレンの半生(悲惨な生い立ちと成り上がり)、サスペンスとどんでん返し。そして何より音楽劇でもあるこの舞台は、些か置いてかれる序盤(伏線の仕込み)の停滞を破るように不意を突く「愛」の歌で真に開幕する(愛してる、の一言で男は、命を投げ出せる、たとえ裏切られても、命を差し出す事わ厭わない、と言った内容)。歌、歌が続く一幕の圧巻は休憩前に歌われる「日本のボス」、ミュージカル並みに長尺の楽曲では、ヘレンが女=商品として転売(交換)されていく過程を描き、文化人類学的な考察(贈与論、組織論)へと誘う。日本の奇態な慣習を「讃美」した(突っ込みの無いノリ突っ込み的に描いた)倒錯に、泣ける程笑った。てんぷくトリオのコントに流れるナンセンスに通じるものがあり、それが今では相対的に(現存する構造への)より的確な批判になり、相対的に凄味が増量していると推察。(これに当てた楽曲が「君の瞳に恋してる」のノリを借用しレビュー風の脚上げで周囲も盛り上げる。)
音楽担当を見ると初めての名であったが、鴻上氏の舞台に劇伴を提供してきた元バンドミュージシャン、作曲家。ストレートプレイの鴻上作品の劇伴よりは多分今回は存在が大きく、詞の世界に当てた曲風のセンスは出色であった。
その点では昨年春に観たこまつ座(まだ昨年だったか..)の同作品は、戯曲世界には圧倒されたが舞台そのものの「現在とのズレ」の感覚が今記憶の断片に残る。こまつ座ではその前にコクーンで同作を上演したがこの時の音楽担当は小曽根真、昨年のはその前のこまつ座での初演(宇野誠一郎)の音楽に戻った。若干「寒く」感じたのがストリップ小屋のストライキ場面で弁舌を振う「左翼」、そこに現れたチンピラを引き連れたヤクザ(右翼)が元同級生で一しきり再会を懐かしむ歌や回想を挟んで徐に「対決」場面に至るまでを繋ぐその演説場面が、リアル描写だと唇寒かった(そうなってやしないかと心配になった)が、今舞台では学帽に半纏の左翼には三上陽永、ヤクザには小沢道成が扮し、ちょうどいいキャラを作り申し分ない。団結して闘うことは現実的にも物語的にも何が問題なのか、という話でもあるが、、今は既にコードが敷かれているのだろう、芝居を観ていても扱いが難しい(井上氏は何もかもを戯画化しているが、それでも)。

座・高円寺の横広のステージで、またもう少し近い席で観たかった思いは一瞬過ぎったが、十分堪能した。あれこれ書いたがうまく表現できてない。スゲエ、の一言以上には。

CAFE BIANCA

CAFE BIANCA

兎団

プロト・シアター(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/15 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/12/07 (水)

価格2,000円

12月7日に、動画配信で兎団32『CAFE BIANCA』(139分)を、2018年5月の初演時に観たときの記憶を蘇らせながら視聴。

なお、作品の本筋とは離れるが、現世の人間と、この世のものでない存在たちとが、同じ舞台の上で、互いに交錯しながら右往左往する、カオスな”ごった煮”感のシーンが、個人的には快感を覚えるほど、楽しくはあった。

ネタバレBOX

【配役】
アルトン・モーム(死してなお、彷徨える画家)…斉藤可南子さん
モームの恋人・メイ…琴音さん
娼館の女主人…立夏さん
中学生男子イム…海月悠羽奈(みづき・ゆうな)さん
中学生女子メイ…佐藤天衣さん
絵画泥棒ダミアン…原田達也さん
絵画泥棒カミーユ…柳橋龍さん
黒猫プルートォ…吉川種乃さん
人形マーガレット…めそさん
死神…おはな*さん
スフィンクス…古川ゆかりさん
狼女…藤井悠さん
マンドラゴラ(伝説の草)…たにやんさん
フランケンシュタイン…松尾武志さん
サンジェルマン伯爵…緋乃ほのかさん
グール…青山誠司さん
メデューサ…大屋優花さん

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