Show me Shoot me
やみ・あがりシアター
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2022/09/02 (金) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
パレードを待ちながら
演劇企画イロトリドリノハナ
テアトルBONBON(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
劇中前作同様ピアノが登場するが・・・かなりの腕前♪
オープニングでダンスシーンがあるが、マーガレットは何故かバレーの足捌き(笑)♪
この時代の物を揃えるのは無理だと思うが、なるべく無いような物は登場させない様に♪
裸足で散歩
シーエイティプロデュース
自由劇場(東京都)
2022/09/17 (土) ~ 2022/09/29 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
生真面目な弁護士の夫ポール(加藤和樹)と、細かいことは気にしない明るい妻コリー(高田夏帆)の新婚家庭。コリーが決めた、階段でのぼる最上階5階の新居に引っ越してきた。まだ家具は届かず、天窓のガラスは破れて、すこぶる居心地悪い。務めて陽気にふるまうコリーに振り回されて、ポールは少々疲れ気味。コリーの母バンクス夫人(戸田恵子)が、新居をのぞきにやってくる。コリーの不安は杞憂におわり、母も新居を気に入った。さらに上の屋根裏部屋に住む、ちょっとおかしなヴェラスコ(松尾貴史)があらわれる。コリーは母とヴェラスコの二人をお見合いさせようと、金曜(翌日?)のホームパーティーに呼ぶ。
全3幕で、2回休憩(15分と10分)。休憩込み2時間45分
初舞台という高田夏帆の、かわいくて天真爛漫だけどちょっと度がすぎる過剰な若さがよかった。舞台を明るくする。なれないアルメニア料理店から帰って、加藤和樹と戸田恵子が倒れこむ滑稽さも最高。このなかでは松尾貴史が普通の人に見えるからおかしい。
血の婚礼
ホリプロ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/10/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
スペインといえば「血の婚礼」を連想するほど、知られた戯曲で、今までも、ぶどうの会から始まって、何度も見た覚えがあるが、いずれもタイトルにあるように、結婚と殺人が同時に起きる荒々しい人間の根源的な生と死をエキゾチックな南欧の地方風景の中で描く舞台だった。今回は杉原邦生演出。よきにつけ、悪しきにつけ、今までに見たことのない「血の婚礼」だった。
杉原演出は、今までも、唐や太田省吾、さらには、グリークスや木ノ下歌舞伎と、さまざまな作品で見てきた。古典から現代劇まで、自らの戯曲解釈と、今見るという現代演劇の立場が考えてあって、成否はあるがどれも演出家の存在を明確にする舞台であった。今回はロルカ。
ロビーに出ていた演出者の弁によると、今回は作品に描かれた人物たちの「思い」の葛藤を中心に置いた由。
舞台は白い壁にあみだくじのように筋交いの柱が埋め込まれているスペインの農家の一室、この四角い部屋が斜めに置かれていて、四角い部屋の端が三角形に組まれている。そこに二つの出入り口。窓があって、そこから外の広場がうかがえる。
原作一、二幕がここで演じられる。壁に当てられる照明の色で若干の変化はあるが、ここで、結婚する男女の家族的背景が説明される。専ら立ったままの台詞による説明で、若い演者たちの台詞力もあって、舞台の熱量が上がっていかない。折角結婚式から花嫁と情夫の逃亡、と言う盛り上がるべき一幕の幕切れもさして華やかでもなければ、サスペンスがあるわけでもない。演出者のいう「思い」も生煮えである。
二幕は、荒涼とした原野。ここで神々の出現も演じられ、そのあとは、ほとんどコクーンの裸舞台をいっぱいに使った派手な振付の花婿と情夫の殺陣。
全体としていつもながら様式的な統一は、決まっているのだが、だからと言って、新しいロルカの発見があったわけでもない。不満はやはり、このドラマは、思いというならセリフや殺陣の動きでなく、人間の肉体のリアルな演技で表現しないと時代を超えられないのではないか、という疑問である。
その点では、今回の若い俳優たち、花婿の木村逹成 情夫の須賀健太 花嫁の早見あかり、いずれもあまりにも現代そのままで、結婚式も六本木の結婚パーティもどき(それは今までの杉原演出にもよくあったことだが)今回はそれが、ロルカの世界とうまく重なっていかない。ベテランの安蘭けいもスペインの母性には及ばない。
音楽は今まではギター音楽やフラメンコが定番だったが、なんだか中世宗教音楽のようで、それはそれでよかったが、舞台との兼ね合いで言うと、時々ドカンと大きな音を挟む音響効果と同じく舞台になじんでいたとは思えなかった。
今まで基本、リアリズム演劇でふり幅いっぱいにやってきた「血の婚礼」を新しいスタイルでやろうという壮図はいつもながらの杉原演出らしく、小劇場も商業劇場も高いレベルで演出できる若手演出家として今後も大いに期待するが、今回は行き届かなかった。
入りは平土間が八分、二三階は苦しい。
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
『田瓶奇譚集』
劇団肋骨蜜柑同好会
駅前劇場(東京都)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
なかなかこういうものの評価は難しい
今回も東京ドム子が舞台回しで、「ワークインプログレス」という仕掛けでストーリーを分かりやすく解説しながら短い「舞台」をつなげていく
17世紀前半の戯曲の柔らかい新訳(イトウシンタロウ、旧訳は小田島雄志)と相まってストーリーは良く分かるが、コメディの部分も多く、元々の戯曲の雰囲気は失われる
まあ今後の「全編上演」に期待しよう
ソランゾの下僕で最後に残るヴァスケスを演じた玉一祐樹美が良かった
ジョバンニのみずきは役柄のせいもあるがやたらと力んでから回り
イグロヒデアキや森耕作は相変わらず独特の雰囲気を出していた
東京ドム子は相変わらず艶っぽかった
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
パレードを待ちながら
演劇企画イロトリドリノハナ
テアトルBONBON(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初日を拝見。戦争によって何かを変えられてしまう、価値観も各々の家庭の事情も異なる5人の女性たち。重いテーマを時にユーモラスに描いていく舞台だが、初日のせいか、第一幕は何だか硬いなあとハラハラ。休憩10分を挟んで約130分。
三年前のリフレイン
劇団東京座
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/17 (土) 18:10
『三年前のリフレイン』という劇のチラシをCoRichで見た際、まず、そのチラシのデザインが変わっていて惹かれた。
また、内容もかなりぶっ飛んでいて、面白そうだったので、実際に観に行ったら、期待していた以上に、良い意味で裏切ってきて、気付くと作品世界に没入していた。
俳優と同じ名前にしてある主役の役名に妙なリアリティや、親近感を感じた。
また、全てに自信のない弱小ボクサー馬場清人が、とある試合をきっかけに、光の速さで動く超能力を手に入れたことによって、次々に試合に勝ち続け、スポンサーも付き、プロボクサーどころか、世界チャンピオンも夢じゃなくなっていくという展開に目が釘付けになった。
しかし、光の速さで動ける超能力を他にも、いくらでも使い道はありそうなものなのに、あくまでボクシング試合の時にだけ基本的には使うという主人公馬場の姿勢が面白かった。
また、彼の能力を利用しようと魔の手が近づき、時空を超えて人々の思惑が交差していき、実は新しくトレーナーとして入ってきて、何かと馬場を気にかけるふうな女の子西内由加が段々とサイコパスな本性が時々現れ、その西内が実は○○○○だったりと、謎が謎を呼び、劇の後半になるに従って、シリアスで、緊迫し、どんどん過酷で、味方だと思っていた人や、信頼していた人物が本性を顕にし、今までライバルだった人物が馬場を庇って殺されたりと、衝撃的で、予想もつかない展開に次々となっていく様に、いつの間にか魅入られていた。
タイムマシンとして登場する道具が時計型な上、年代や日付などを正確に紙に書いて時計の上に穴が空いているところに入れなければいけない上、さらに充電式というところが、どこか現実味がありつつ、ハイテクとは程遠い、いちいち面倒くさいシステムになっているのが、何だか面白く、共感出来た。
西内由加役の声優の植田ひかるさんが、本業は声優なはずなのに、そういうのをあまり感じさせないサイコパスな時とそうでないときの使い分けも含め、声はアニメ声だったものの、その熱量が演劇の俳優顔負けだと感じた。
君と約束した桜色の中で
劇団えのぐ
萬劇場(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
劇団えのぐは4年前の『紅姫物語』以来。何となく好印象。少女漫画なのだが、門戸が広い感じ。
昔々人間と鬼とが共存している領地の話。鬼をインディアン(ネイティヴ・アメリカン)や黒人のように視覚的にハッキリと区別が出来る別人種と捉えると理解し易い。
そこでは人間と鬼との種族を超えた信頼関係や恋愛がある。けれど他の領地の人民からは理解されず異質な連中ということで偏見の目を向けられている。穀物の不作で領地に飢饉が迫っていく。
鬼はバッファローマンのような角と、頬にそれぞれの幾何学模様のペイントがクール。
驚くのは殺陣が本格的で、ツイ・ハークばり。富野由悠季風味のチャンバラしながらの理論闘争なんかも欲しかった。男の子役の環幸乃さんがまさに適役。純真無垢な役は嵌まる。
絶望的な現実を前にし、恋人達はせめて来世での約束を交わすだろう。そんな約束がいつか果たされる日が訪れるのだろうか?
新訳「あわれ彼女は娼婦」ワークインプログレス
NICE STALKER
スタジオ空洞(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/09/21 (水)
価格3,000円
21日19時半開演の初日舞台を拝見。
現代でこそ世間の許容範囲であるものの、発表当時の社会では禁忌のテーマだった"近親相姦"を扱った尖ったホンを、柔らか翻訳・柔らか演出・柔らか演技で、駆け足で追っていった115分。
若いヒト達の工夫の数々に、大層、楽しませてもらった。
なお、登場人物の人物相関図、観劇時の参考資料として、大変、役に立ったことを追記しておく。
夜の女たち【9月3日~8日公演中止】
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2022/09/03 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
原作映画は70分、この舞台は休憩込み2時間45分。映画のストーリーを忠実に辿りながら要所要所に歌を折り込み、群唱ともいうべきフィナーレを4回入れた分、膨らんだ。リプライズするフィナーレの「夜の女たち」のコーラス場面が良かった。
エル・スール
トム・プロジェクト
俳優座劇場(東京都)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昭和33年の西鉄ライオンズの、日本シリーズ対巨人戦、3連敗後の4連勝の奇跡の3連覇の実況中継から始まる。当時の西鉄ナインを懐かしむキヨシ老人(たかお鷹)の周りに、昔懐かしい人びとが次々現れ、一気に昭和32年へ。目隠しの壁が吊り上げられると、そこはアサガオが一面に咲く長屋裏の一角。西鉄と映画と赤線(売春禁止法施行直前)の活気に満ちた博多の長屋住まいの人々の、けなしあいながらいたわりあう人情の濃い世界が立ち現れる。
キップのいい姉御肌で熱烈西鉄ファンのスズエ(藤吉久美子)、映画監督にいつかなると言いながらケチな盗みを繰り返すトモ(清水伸)、トンボをいつも担いでいる朝鮮人の中学生のヒロコ(斉藤美友季)。そしてヒロポンをやめられないパンパン(娼婦)だけど、キヨシを「小僧!」とよんで可愛がってくれる、根は明るくて優しいユカリ(森川由樹)。彼らに囲まれるキヨシだけが、64年後の老人の格好をしたたかお鷹のまま、小学5年を演じるギャップが笑いとペーソスをうむ。
出会いがあれば別れがある。手製の布製グローブ、「ローマの休日」の名シーン、映画のロハ見、消えゆく赤線、おとなのフーセン等々、時代のアイテムを散りばめて笑いに変える。開発で壊される前の博多の長屋街を舞台にしたシンプルで切ない人情喜劇だった。
鳥の名前の少年
BALBOLABO
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2022/09/21 (水) ~ 2022/09/28 (水)公演終了
満足度★★★★
芸創ってこんなに奥行き有るんだと再発見。CG❔を上手く使って、奥行きをいかしていた。三人の女性が、セリフを座りながら読んでいくんだけど、引き込まれた。元NMBがいるので、演劇客層とは異なるが、楽しませて頂きました‼️
紡ぐ
演劇企画-きよみず
アトリエファンファーレ東池袋(東京都)
2022/09/02 (金) ~ 2022/09/30 (金)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
池袋演劇祭参加作品
真面目な良い作品でした
コロナ渦で行うべきかの御神楽
そのの問題と解決
成程の話でした
これは何か賞取るんじゃないでしょうか
DOWNTOWN STORY
羽原組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2022/09/13 (火) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2022/09/14 (水) 19:00
長姉が連帯保証人となっていた知人の夜逃げにより一千万円の借金を背負うことになった三姉妹を中心とした物語。
得意のダンスやショー(今回は稽古)場面、楽屋落ちを含むベタなギャグ、政治への皮肉などあれこれ盛り込んで楽しいが唐突で強引にも思える展開(ネタバレBOXへ)もありちぐはぐな感がないでもない。
しかしそれでも2時間弱を楽しめたのは出演陣の個性・演技の賜物か昭和芸能舎を観続けていたからか?
そんなこんなからふと思ったが、これ、「ネオ大衆演劇」と言えるのではないか?(真顔)
真っ赤なブルー
U-33project
王子小劇場(東京都)
2022/09/15 (木) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
意図的なのか、たまたまなのか、どちらも女性8人でのお芝居!
同じ演目ではないので、演出の違いを強く感じはしなかったですが、交換することによって、2つ並んだ時の観やすさが増したのかな!?と、感じました
テーストの違う2つの作品でしたが、どちらも面白かったです
かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ベシミル、華5つ☆
板上では、場転に応じてテーブル、書き物机、椅子等が入れ替えられてゆく形。出捌けはホリゾントやや下手の開口部、上手側面の奥と手前の3カ所。照明は終始昏く、今作の本質的な暗さを暗示しているかのようだ。それに効果的な音響が被さり一見何気ない日常を描きながら極めて深刻な登場人物達の内面世界を、時にその台詞とは真反対の内面を見事に表象するのに充分な時空を舞台上に出現させ描き切る、一瞬たりとも緊張を緩めない。この辺りの表現力は流石ハツビロコウの舞台である。無論、観客にこのように感じさせる役者陣の演技力の高さ、一見矛盾するような表現で申し訳ないが、大胆に本質を提示しながら同時に極めの細かいそれでいて自然な流れを作っている演出も素晴らしい。
全部あったかいものは
コトリ会議
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/09/14 (水) ~ 2022/09/21 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
アゴラに来るコトリ会議を数年前の「カッコン」から見ているが(前公演「ポチ」は見ず)、久々の今回はちょっと新鮮。最近アゴラで立て続けに見ているトリコ・A、ニットキャップシアターも「おや?これがあの」と意外な作風であったが、こちらも脱力・不条理のテイストは堅持しつつリアルの側面がやはり出ていた。かつて作者がいた職場が舞台という事もあってだろうか・・。不可思議の要素と泥臭いリアルのバランスが私的には程よくなり、変キャラたちも破綻なく存在し、リアル領域では何つっても男女関係のもつれが笑え、<普通>にとどまらぬ関係性が楽しい。非正規のダメ男(主人公)を、正式に付き合ってる男よりも「好きだ」と表明する女(それで関係性を変える訳ではない)や、「やらせてくれない」女と付き合ってる男が男版ツンデレを発揮したり、やらせてもいない女が不貞の相手(やってないんだが)に別れを切り出し、実は最も気にしているのは夫(主人公)であるのに妙な距離を作ったり(これもツンデレの一種か)。その夫がどうやら「住んでるらしい」部屋=契約社員の控室が、劇の舞台となっており、この「場」に何となく居る男や、「出る」らしい女(幽霊?)も、やがて明かされる裏ストーリーの登場人物。もっともこの種明かしの話の部分は如何ようにもである。物語の一本の筋の上で、賑々しく立ち回る人物たちが面白い。