最新の観てきた!クチコミ一覧

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『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

名作に正面から挑んだ力作でした。効果的で迫力のある実験的な勇気ある演出、旗揚げらしい意欲の感じられる舞台でした。

グッバイ、ブルーバード[happy happy]

グッバイ、ブルーバード[happy happy]

劇団CLOUD9

イカロスの森(兵庫県)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

満足度★★★

旗揚げとしてはまずまず。構成が今までになく(三人芝居→一人芝居→三人芝居→一人芝居→三人芝居)斬新感はあったけど、繋がりが分かりにくい。野球選手→ネット企業の社長→実家をつぐという流れだったと思うが、他の二人も…
隣は最初写真だけとって、演劇中は鼾かいて寝てるし(只の写真好き?)、集中してみていられない…(これは劇団のせいではないけど)
次回に期待します❗

【終演:ありがとうございました】JPN

【終演:ありがとうございました】JPN

Not in service

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

自分の感性が乏しくなったのか。物語の世界は、何となくダークサイドということは分かるが、何を描きたかったのか。説明は分かり易いのだか、その舞台はシーンを細分化し過ぎてしまい、物語の大きな流れが掴めなかった。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術、正面奥は柵に蔦のような葉が巻き付き、上部は金網で囲まれている。下手壁の何か所かは、色違いの場所がある。これが後々不気味な光景を表す。上演前は「王子の狐」の落語噺が流れている。

説明の粗筋によれば、舞台は東京の北区に存在する広大な公営団地群。そこで梨屋日子は働いており、三人の元彼がいる。彼らは彼女に従いつつ、お互いに牽制したり協力しあっているよう。清掃・警備を行う人間たちは動画配信で、この公営団地を「自殺が頻発する団地」として紹介していた。ある日の深夜、梨屋は「フライ病」の少女を引き取ることになる。日本では、原因不明の「子供の身体が急激に青年化する」病気、「フライ病」が多数見受けられている。

動画配信は、恐怖の都市伝説駅伝様…悪意の拡散・連鎖を思わせる。物語を展開する際、下手の壁にプロットと思われる内容の映像を映す。 これが自殺場所を表したものか?フライ病は、蔦のような葉で作った毒物=大麻等の危険ドラッグか?フライ病の少女は、いつも別の少女と一緒いるが、それが幻覚であれば納得できる。夜の徘徊、学習しているのか否かといった挙動不審な描き方である。そして逆さにした国旗掲揚などは、何を意味しているのであろうか?曖昧な情景…フライ病という病名と不安定・状況不明といったことから毒物、虐めが原因の自殺行為を連想する。同時に何時から現れたのか、そして捜査機関なのか犯罪組織なのか判然としない人々が登場している。

混沌とした世界観、そこで何を表現したかったのか。上演前の落語が脳裏をかすめる。狐と人間の化かしあい。当日パンフに「昔見た奇妙な夢、さまざまな枝葉をつけ、戯曲賞提出をゴール板に見たてて」とあったが、そんな人の曖昧さの世界を覗いたよう。
次回公演、期待しております。
『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

今から30年とちょつとくらい前かなあ、下北沢や新宿の小劇場で、こんな感じの舞台を何度か見た気がする。そして憧れたものでした。

きっとこれもリハーサル

きっとこれもリハーサル

エイベックス・エンタテインメント

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/09/29 (木) ~ 2022/10/13 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お葬式がちゃんとできるか不安になって始まるリハーサルに家族が巻き込まれるドタバタ喜劇から始まり、違和感を与え、芝居が動いていくお手本のような構成のお芝居でした。タイトルも効いていて、笑いからの涙なしには見られないラストまで目が離せませんでした。

ソハ、福ノ倚ルトコロ

ソハ、福ノ倚ルトコロ

演劇集団円

吉祥寺シアター(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

おもしろいです。滝沢馬琴を取り巻く家族や出版社の人間ドラマで、それぞれに少しづつスポットが当たり、全員が共感できる要素を持っていました。演出もシンプルながら巧みで、ハッと息をのむ場面転換がありました。照明も素敵で、時間の経過や心情に寄り添ったものだったと思います。

南総里見八犬伝の劇中劇は、言葉に馴染みがなく台詞の言い方も洗練されていない印象で、ここまで尺をとる必要があったのか、少し気持ちが離れてしまいました。説明が丁寧すぎるわりに、本編の人間ドラマとの接続が薄い気がしたのです。とはいえ、犬の使い方など見所もあり、本編から一度視点を離すことのメリットの方が大きかったのかもしれません、、

『Q』:A Night At The Kabuki【7月29日~31日公演中止】

『Q』:A Night At The Kabuki【7月29日~31日公演中止】

NODA・MAP

大阪新歌舞伎座(大阪府)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/10/15 (土) 18:00

座席2階1列18番

今回は実は2回観劇していて、2回とも上下手別々の席だったので舞台を堪能できた。
すごい舞台でした。物語はロミオとジュリエットに日本の源平合戦を下敷きに野田秀樹特有の舞台展開で2回は観ないと理解はできなかったかもしれない。
役者たちの声が良くてずっと聴いていたい気分にさせられました。
忘れてはいけないのは、音楽がQUEENだったことだが、頭からLOVE OF MY LIFEが離れない。ただ音楽は添え物くらいにしか感じないくらい、物語の結末は衝撃的なものだった。
入場料金は高いが、それと見合ってあまりある観劇体験ができたのは、得難いものだった。

足跡

足跡

さるしばい

萬劇場(東京都)

2022/10/06 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「明日の後で」を観劇しました。とても良かったです!
笑いあり、涙あり、感動ありの、心が温かくなる素敵な作品でした。
作り込まれた舞台のセットが見事で、そこに集う優しい人間関係に涙腺が緩みました。
個性的な登場人物のキャラクターも、すごく良かったし、役者さん達は、そのキャラクターを好演していました。台詞も聞き取り易かったし、熱演も良かったです。
素晴らしい舞台でした。大満足でした!

アイ・アム・ア・ストーリー

アイ・アム・ア・ストーリー

シベリア少女鉄道

シアター・アルファ東京(東京都)

2022/10/12 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ひたすら爆笑してました。
最初は演技も過剰な感じがあって変な劇だと困惑していましたが、ネタバラシし始める中盤からメチャクチャ面白いです。
この劇の面白さを述べるとネタバレにしかならないのですが、ジャンルとしてはコメディです。
ネタバレを見ると衝撃が半減するので前知識なしで鑑賞して欲しいです。

ネタバレBOX

一人が4役くらい兼任することを利用したギャグを多用した話です。
こんな時にアイツはどうしてるんだよ!というセリフの「アイツ」は兼任の都合上出られない人みたいな。
一人兼任していない人がいるんですが、その人がどんどん勝手に役を奪い始め、とんでもないバケモノと化す…というメタフィクションのコメディです。
ぴえろ

ぴえろ

タクフェス

サンシャイン劇場(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

再々演となる作品だそう
初演時も今回同様、休憩無しの2時間20分だったのか定かではないですが、おそらく役者さん達が豪華になって見せ場が沢山増えた結果ではないかと推測。
特に柴田理恵さんやモト冬樹さんといった猛者の良さを引き出すのがめっちゃ上手い
バラエティー豊かな顔ぶれが魅力のタクフェスは、元々の泣かせ上手に加えて増々笑わせ上手にもなってきている様子

テルという男に勘違いされたまま、いつまでこの心地良い“嘘”は通用するのか
そして目の前に横たわっている借金問題の行方は・・・
ボリューム満点の本編に加えて開演前のお楽しみ系前説、おまけに開演後のダンスタイムまで、もう目一杯楽しませてくれるのでお腹いっぱいになって帰れる事は間違いなし

「5…」

「5…」

四分乃参企画

JOY JOY THEATRE(東京都)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「ミモザ 蒲田行進曲」を観る。
小さな劇場、舞台装置もない、この小空間が開演と同時に別世界になる。まさに演劇の醍醐味。つかこうへいの代表作をつかテイストを壊さずに自分の劇団のものにしているところが凄い。
芝居が進行するに連れ、それぞれの役者がどんどん魅力的になっていく。ヒロインのの鈴木万理絵が殺陣も上手く魅力的だった。つか芝居のヒロインは一人で芝居を支えなくてはいけない場面が多いので大変だがしっかりと務めていた。

月は夜をゆく子のために

月は夜をゆく子のために

トランスレーション・マターズ

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/10/08 (土) ~ 2022/10/19 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

殆ど予備知識なしで観に行き、罵倒しあう前半になんなんだ~と思いましたが、後半の展開にグっときましたね。

ビブリオライブ4

ビブリオライブ4

本気の本読み!ビブリオライブ

NOS Bar&Dining 恵比寿(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
「普段はお客様に見せない本読みをお見せするチャレンジ企画。即興演劇もあり、まさに俳優を味わう一日!俳優の役に入る瞬間、鼓動とパッションを劇場では味わえない近さで感じてください」という謳い文句に誇張はない。

観た回は、本読み3作と即興劇1本であった。本読みは、全ての脚本が素晴らしく、役者は会話(サスペンス)劇、コメディ、心象劇といった雰囲気の異なる物語を見事に朗読していた。即興劇(エチュード)は、開演前に観客から「言葉=台詞」を書いてもらい、それを劇中で使用(喋る)する。台詞や動作などを役者が考えるのではなく、事前に最初と最後の台詞が設定されており、3分間の物語を創作する。その劇中で観客(自分)の言葉が使われる楽しみもある。

エチュードという言葉、演劇初心者には難しいが、藤田朋子さんが実に面白く しかも的確に説明していた。子供の頃の おままごと…ごっこ遊びのようなもの。子供自ら役割(お父さん役・お母さん役)を決め、食事・料理場面などを設定する。それを大人になって演劇として行うのが即興劇である。主宰の植松愛さんもこの説明に感心しており、これからは同じように説明したいと…。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

前に観(聴い)た時と本読みする場所が違う。店入口の反対、最奥の壁際に椅子を並べ役者は横一列に座る。その手前にテーブルとカウンターチェアが置かれており、出番の時に移動していた。今回は、本読みする場所が客席中央という、きわめて至近距離で役者の本読みを聞き観ることが出来た。

脚本は次の3作品。
「カレーかハヤシか」(作・ふじもり夏香)
休日の昼下がり、高坂家のダイニングテーブルに2人の女性、1人はこの家の妻・高坂涼子(藤田朋子サン)、もう1人は夫の部下・中川真奈美(小槙まこサン)である。夫は休日出勤で留守、そこに真奈美を招いた。穏やかな日常会話、そして恋バナに話が弾むが、いつの間にか夫の不倫に悩み困っている。そして不倫相手は…。毒入りは、カレーかハヤシか? その究極の選択を迫るサスペンス劇は緊張・緊迫感があって聞き入った。話す前に藤田さんが上着を脱ぎ、本番モードへ。因みに朗読後、いったん上着を着たが、即興劇が始まる時も上着を脱いでいたのが印象的であった。

「火事」(作・江島裕一郎)
燃え盛るマンション、鳴り響く火災報知器という設定。火事現場にいる男女3人。住人女(植松愛サン)が救助を求めて叫んでいる。2階の部屋に夫が…助けてください。その声に反応して相田(関幸治サン)という正義感の強い男が火の中へ飛び込む。その後、女性が実は夫は単身赴任でいないこと、そして別居して3年になることを告白する。さらに引っ越して ここには住んでいないと。聞き役の住人男(レノ聡サン)は呆れかえる。相田を呼び戻す住人男と女、そして戻ってきた相田からの告白に衝撃の事実が…。

「ミートソース・グラヴィティ」(作・小栗剛)
テーブルに置かれた小さな一皿にまつわる、壮大な恋の話。本読みが始まる前に、この作品の状況を植松愛さんが少し説明する。輪廻転生、同じ時代・時間の人生を生まれ変わりながら何回も繰り返す恋物語。クリスマス、働いているレストランに佇む直志(関幸治サン)、夫がいる恋人あかり(小槙まこサン)との痴話喧嘩。思わず目の前にいる彼女とは違う女性の名前を呼んでしまう。チヨ(森谷勇太サン)とは…。その悲しいまでの邂逅の繰り返しに泣ける。実際、森谷さんの目に涙。

通常 読みの段階では座ったまま行うが、力が入ったため、思わず立ち上がったと言う。例えば、藤田朋子さん演じる妻は、怒気表現において声色を変える。今回は自分の思いで判断したが、しかし本当にそのシーンなのかは演出家や物語の流れの中で確認しながら演じると話す。そんな裏話と演技過程が聞ける貴重な公演、堪能した。
また脚本は、違う作風を選び 観客を飽きさせないといったサービス、その本読みを素晴らしい話力・話術で聞かせる。

会場が飲食店〈NOS Bar&Dining 恵比寿〉であることから、一般の劇場と違って午前中と昼食時(ランチ営業はない)での上演になる。都合がつけば次回公演も観てみたい!楽しみにしております。
『雨の世界』

『雨の世界』

ウテン結構

サブテレニアン(東京都)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/18 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/10/16 (日) 11:05

座席1列

価格3,200円

不穏な雰囲気で始まったのですが、今までと雰囲気が違っていて、普通の人達の話でしたが凄く面白かったです。
始まった瞬間から最後まで目が離せなずに瞬きをするのも惜しいほどのめり込んで観てしまいました。
今から次回作も楽しみで使用が無いです。

ネタバレBOX

雨女や雨男の話がとても面白かったです。
自分も結構雨男な方なので一層楽しんでしまいました。
『OH!Myゴ-スト』

『OH!Myゴ-スト』

東京ハイビーム

あうるすぽっと(東京都)

2022/08/31 (水) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

うーーん、、終盤は良いし物語の冒頭はシチュエーションコメディのセオリーを踏んでるとは思うのだけど、、グダグダ感が強かったし、ここにそれいる?みたいなこともありましたし。あとテンポですかね。全体的に合わなかった。単に好みの問題です。
それでも良い話のところではちょっとうるっとしました。死んでしまったら終わりなのよ、生きてる人間がうまくいきますように。

碌な夜がいねえ

碌な夜がいねえ

みさくぼ

王子小劇場(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2022/10/15 (土) 19:30

作・演出の大石晟雄による新ユニットの旗揚げ公演。不条理系?91分。
 夜の街の道路と覚しき所を通る、ユーチューバーの女とその先輩の男・夫婦・アパート持ちの男とその友人・夫婦と絡む酔っ払いの女、の4組が交互に現われて、とりとめもない会話を展開する。会話そのものは理解できるけど、脈絡・繋がりがなく不条理に展開される。基本的に上手(ロビー側)から下手(楽屋側)に登場人物が動くのを、「円形に使う」と言っているようだ。私のテイストではなかった。

空蝉

空蝉

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2022/09/01 (木) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

あやめ十八番、初見。いつもこういう作品では無いそうでよかったのか悪かったのか分からないが、今回はエンタメということで大いに楽しませてもらった。
前半は楽しい歌唱シーンもありつつ世界観を飲み込ませてもらい、後半は落語の話を思い出させる進行で物語は進む。登場人物が多くてごちゃっとはしつつも、死んだ人間もあっちで元気にしているよとか、夭折した子も成長しているよとか、面白くするための話に救われる手合いもいっぱいいるだろうと思えた。

温室の前

温室の前

Lilas

RAFT(東京都)

2022/09/22 (木) ~ 2022/09/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初めての岸田國士戯曲でした。余韻がじんわりと長く残る。
二人きりの兄と妹、生きるのにじゅうぶんな金はある、病気がちだった身体が健康を得た、雑貨屋のような店をやり温室で植物が花をつけるのを楽しみにしながらそれでもどうにも閉塞的になるふたり。
そこへやってくる妹の同級生と兄の同級生。閉塞が終わったかのように見えたのは束の間、「やっぱりね」という展開に。

100年前に書かれた戯曲だけれど、なんというか「そういうとこやぞ」って言いたくなる登場人物をみてると人の営みは変わらないって思いますね。
控えめな照明と凝った美術、ちゃんと着替える登場人物。いろいろと好感を持ったお芝居でした。

笑顔の砦

笑顔の砦

庭劇団ペニノ

吉祥寺シアター(東京都)

2022/09/10 (土) ~ 2022/09/19 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この規模だと最近は全席指定となるものだが珍しく全席自由で幸運にも最前列の中央付近で観劇。心に沁みる緒方晋さんの在り方が良い。時代錯誤的なところもあるけれど。
淡々と2つの部屋にある日常を追うことになる観客。なんとも不思議な観劇体験。
しょっぱなから食事の支度、ほんとうに食べている、ごはんを噴き出すシーンに一瞬はらはらしてしまいコロナ憎しの気持ちに。そういう雑音が心底いやになるほど素晴らしいお芝居。
生活感のある素晴らしく作り込まれた美術、それが2つあり、しかも片方は時間の経過とともに変化がある。観客はそれを観察するのも楽しみのひとつになるがしかしまあ、暗転の中でよくあれを毎回正しく設置できるものだと内心舌を巻く気持ち。
漁師たちの言葉が絶妙にバラバラなのも良い、ちゃんと配役表にその人の出身地が書いてあり、なんのつながりもなかった人たちが仕事を通じて仲間になったのだというのが分かる。良いなあ。
人にはそれぞれ背景があり、集ったり、別れたり。そういうものだと教えてくれる。

『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お見事!! 身体表現、心地よい台詞、赤と黒の世界。上演時間70分とアナウンスされたのですが終わらないで欲しい、ずっとこの舞台を観ていたいと思いました。絵師の思いと重ねあうところですが、何度も何度も作り変えて練り上げた作品だと思いました。ブラボー

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