最新の観てきた!クチコミ一覧

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桜姫東文章

桜姫東文章

木ノ下歌舞伎

あうるすぽっと(東京都)

2023/02/02 (木) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ネタバレ

ネタバレBOX

木ノ下歌舞伎の『桜姫東文章』を観劇。

解説:
私にとっての最高な劇団と苦手な劇団が組んでしまうというのが今作の難問だ。
木ノ下歌舞伎は、歌舞伎の長い演目でも決して端折らず、4時間超えの長いものは長いままで上演するが、音楽、衣装、演出などは毎回様々に変えていきながら、歌舞伎特有の退屈さを払拭するかのように傑作率90%の出来高だ。そこに参戦してくるのが『チェルフィッチュ』である。
『マームとジプシー』『ままごと』と同世代で、岸田戯曲賞を取り、海外では人気の劇団で、寺山修司や唐十郎などを簡単に超えてしまっている前衛劇団だ。ただ何度も観ても全く受け付けず、観るのを止めてしまったのだ。
監修・補綴:木ノ下祐一
脚本・演出:岡田利規

あらすじ:
高僧・清玄は稚児・白菊丸と心中を試みるが失敗。17年後、出家を望む桜姫が現れ、彼女こそ白菊丸の生まれ変わりだと確信するが、彼女は清玄には興味すら覚えず殺してしまう。
変転の末、女郎になった桜姫に清玄の幽霊が現れてくるのであった…。

感想:
歌舞伎は時代の世相を反映させながら、因果応報という決して逃れられない人間の性を描くことで観客を魅了し、息を呑むのだ。
清玄と桜姫の恋愛感情が巻き起こすドラマが始まる序盤から一気にトーンダウンしていく。えげつない人間模様に観客には感情すら持たせない、起こっている変化をただ見つめるだけになっているが、鶴屋南北の戯曲を過剰に解釈せず、そのまま読み解くとそのような作りになるのかもしれないが、チェルフィッチュの作品作りは何時もこうなのだ。だからか批評をしようなんて無理なのである。
木ノ下歌舞伎を初見の方には不安、ファンには衝撃的であった。
私と役との出会い『ガラスの動物園』

私と役との出会い『ガラスの動物園』

スタジオ共作所

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Unicornチームを観劇しました。
とても良かったです。
ガラスの動物園は有名な戯曲ですが、恥ずかしながら私は内容を知りませんでした。
それ故に、新鮮な気持ちで舞台を観劇し、役者さん達の熱演に目が離せませんでした。
終演後は、ディスカッションがあり、それも興味深かったです。
拘りを持って作られた舞台を観る事が出来て良かったです。

No Robot

No Robot

One Bill Bandit

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2023/02/04 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

終演後にアンケートと引き換えにもらった「裏」パンフレットを読むと、どうしてこういう話になったのかよく分かった。あのチケ代じゃ赤字だろうから申し訳ない気もするけど、観ている間は素直に楽しませてもらいました。

ウブスナvol.1

ウブスナvol.1

アメツチ

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2023/02/01 (水) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

バンタムクラスステージ細川博司さんが近年目をかけている若手作家の作品を手練れ俳優に演じさせる企画の1回目。
モンコックハウス主宰鈴木佑輔さん作「ナラティブ・アプローチ」、劇団中馬式主宰中馬真弥さん作「ミッドナイト・ホットスナック」いずれも自団体で上演済みの作品だがわたし自身は未見の状態で観劇。

「ナラティブ・アプローチ」
静かに淡々と物語が流れていく。起承転結を追ってみるとたしかに起承転結があるのだけど、悪く言うなら"メリハリが無い"。そして場面転換や暗転が多く、さらに暗転明けが電話の着信音ということが多い印象で、これは今後技術的に洗練できるものと断言する。
個人的には淡々とした作品は好きで今作も好感。しかし中だるみを感じた観客はいたと思う。
不要なんじゃないかというエピソードもあるし、電話で済ませられる内容で直接会いに行ったり、いくら40年経っているとはいえそんなにうまく行くかなという感覚もあり。
とまあ、悪いことを書いてしまったが。
手練れの俳優陣は全員が素晴らしかった。
小沢和之さん演じる52歳のアレンには塀の中にいた時間を感じさせてもらったし、中川むっくさんのハリー・佐藤圭右さんのブレイク・土矢兼久さんのビリーも繊細かつ納得のいく演技で実在感があった。ストーリーテラーでもあった弁護士ジェームズ役の土田卓さん、アレンを厄介に感じる冒頭からお人好しの本領発揮で見事な準主役。ジェームズの家にしょっちゅうやってくる殺し屋にして組織からの連絡役なリアム役福地教光さん、ジェームズの"兄"としてたくさんかわいい表情を見せてくれた。冷徹なようでいて弟には甘く、弟同様のお人好しであることが分かる物語の流れが心地よかった。作中で異質な存在である少年アレン役佐藤智広さん、要所で良い芝居。
良いお話だし、演出も好きです。伸びしろがまだまだある。まずは「アナザーエンディング」がんばってください!

「ミッドナイト・ホットスナック」
なかなかに解釈を観る者に委ねる作品。とてもアリです。
しかし観ながらしんどかった苦笑。
生身で演じられる舞台ですから、登場人物がしんどい思いをしてると観てるほうもしんどくなってしまう。「ナラティブ・アプローチ」が米国の話で外側から見る安心感ある話なのに対し、こちらは自分がまるで物語の内側に入りこんでしまうような感じ。
それだけリアルな感じがしたということだし、特に森岡悠さんの咲良ちゃん、良かったです。時間をかけてコミュ障を脱する姿は正直言ってまぶしい。なかなか変われないものなのに。
馬渡直子さんと緒方ちかさんの、味方なのか敵なのか、良いひとなのか悪いひとなのかを読ませないお芝居さすがでした。そういうところに深みを感じるんですよね。
難しいのは鶴田葵さん。ゆきちゃんはしたたかで、強い。それをあの透明感が覆って隠していた印象。面白く観させていただきました。
最後をどう解釈するかは本当にひとそれぞれで、Twitterの感想には自分の中にはまったく浮かばなかったものもあり興味深かった。正解の無いえがきかたは細川さん好みですよね笑。

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作品とは別のところで。
パンフレット、もうちょっと良い紙を使ってください……ペラペラが過ぎます。。。
それから、対談ページのデザインがひどすぎます。
収益を出すことは大事なことと理解してますが、せめて、対談のタイトルとか、参加メンバーの一覧とか、写真とかを入れて見やすくして、ページ数を4ページ増やしてもよかったんではないでしょうか。。ビジュアル写真の画質(解像度)も、もっとちゃんとしていたはずなのでは。

美術もね、そろそろ見飽きてきましたね……素舞台でも、いいんですよ?

シアターKASSAIの下手4席を着席不可にするの、やめていただきたかった。あそこが好きなひとたくさんいますよ。後から来たひとはその外側でもじゅうぶん観られます。

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男

劇団東京乾電池

ザ・スズナリ(東京都)

2023/01/05 (木) ~ 2023/01/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/07 (土) 14:00

同一演目としては二桁回数観ており熟知しているだけに特に支障なく感じたが、言われてみれば確かに「深剃り」的に削り過ぎた部分があった感は免れ得ない。特にラストのあの印象的な台詞を削ったのは承服し難い。
その一方、いかにも「あの頃のアメリカ人」っぽさ(偏見含む)を感じさせた衣装と役者の立ち居振る舞いは見事。
あと、作品初見のお客さんが多かったのか期せずして笑いが起こる場面が時々あったのは興味深い。

南四局は終わらない

南四局は終わらない

マグマ∞(フォーエヴァー)

浅草九劇(東京都)

2023/02/01 (水) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#津嘉山正種 #片岡富枝
#吉本選江 #高橋ひろ子
#嶋崎伸夫 #手塚秀彰
#松乃薫 #井上智之
#松熊つる松 #ひがし由貴
#尾身美詞 演出 #田村孝裕
#麻雀🀄️のプロリーグ
#Mリーグ の存在を知ったのはいつだったろうか。確か、共通の俳優さんを応援している福島のお仲間さんを通じてだったはず。雀荘を舞台に昭和の遊び……ディープな空気が漂うけれど、人は誰かと関わって、思いやりを持って、支え合ってバランスを保ちながら生きているというヒューマンドラマ。年齢の高い作品に尾身美詞さんがネジを巻く。人間の機微を描き続けるONEOR8の田村孝裕さんが素敵な脚本を書き上げた。
さまざまなハラハラを味わいながら堪能できる作品。

FAKE BLUE

FAKE BLUE

NEW FACE

ウイングフィールド(大阪府)

2023/02/04 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

母子家庭で、母親が宗教に…😓何かに頼りタイ気持ちはわかるけど😅
子役の女優は初演とは思えない演技
関西演劇界を盛り上げて行ってほしい
次回も期待しています❗

ドッペルゲンガーちゃん

ドッペルゲンガーちゃん

坊ちゃん嬢ちゃん

東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)

2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

客は関係者(?)を入れて十人、不安になる程。だが始まれば観に行って正解だったと誰もが思う筈。女優三人でこれだけの世界を演れるのか。脚本はまさに才能次第。一人の女性の実存に斬り込んでいる。
流される曲はクラシックのスタンダード、余りにも正攻法。メルヘンチックな描写は大林宣彦調、『ふたり』なんかを想い出す。少女の一人遊びのような心象風景。

上半分だけ二次元美少女キャラのお面を付けて(偽った自分を演じるメタファー)、コンセプトバーで働く主人公(マタハルさん)。コンセプトはかぐや姫。いつか月に帰る日まで皆を接客し楽しませる設定。ある夜、占い師に「あんたは死相が出ている。生き物を飼いなさい。」と勧められ、ハムスター(じゃじゃんがさん)を買ってくる。そんなある日、ガチ恋の常連客(じゃじゃんがさん)とのトラブルを理由に30代にして5年勤めた店を卒業させられる。気力を無くし、部屋に引きこもる主人公のもとに、昔の自分によく似た女(ちこゆりえさん)が現れる。

マタハルさんに透明感があって魅力的。
ちこゆりえさんの演技力のポテンシャルはヤバい。
じゃじゃんがさんのドスの効いたキャラ。
作・演出の加藤睦望さんの世界、妙に記憶に残る話。

ネタバレBOX

Oasisの代表曲、『Wonderwall』。

「誰もいやしないんだ
 俺くらいお前の事を想っている奴はね」
「だって多分
 俺を救ってくれるのはお前だけ」
「俺は多分前にも言った
 俺を救えるのはお前しかいない」

窮地に陥った自分を励まし力になってくれるもう一人の自分の歌。どうしようもない状況で自問自答している。

主人公にガチ恋していた常連客に捨てられた恋人が、復讐の為に顔をそっくりに整形して近付いてきたというもの。他人に恋愛感情を持てずにいた主人公は、”もう一人の自分“となら上手くやっていけそうな気がする。この心底落ち込んでどうでもよくなった自分が、再生していく過程が丹念に描き込まれる。ラストの「さびし〜〜〜!!」が効いた。
so bad year

so bad year

後にも先にも

天満天六・音太小屋(大阪府)

2023/01/21 (土) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽観劇。
女と、女の姉と結婚した男が、南の町から逃れ住む所に、男の妹が…

姉妹·兄妹·男女の関係が巧く表され、女心の奥深さと浅はかさの二面性が絶妙なさじ加減で、空気感を醸し出してた。
最後のダスビダーニャの余韻も良い。
戯曲賞受賞作を見事に演じられてて、とても良かった。
良い脚本を、しっかり余すことなく表現されてて、良いものを見せてもらった。
大満足!
これでカンパ制は超お得。

短編集 君と僕の間にあるケモノ

短編集 君と僕の間にあるケモノ

カラ/フル

STAGE+PLUS(大阪府)

2023/01/20 (金) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

3編の短編集。
とてもテンボも良く、楽しく拝見。
面白かったーーーー。

■燻る:
ご近所の火事が…怖っ

■おっぱい/おしり:
2話で1編。
おっぱい星人の最後はズルいよね。
おしりがすーーーって…それで忌憚ない話が!

■行きずりの傘:
いきなり来られたら、普通邪険にするよね!
それで怒られてもと思うのは私だけ?
でも、とても優しいお話でした。

ハッピー・エンディング

ハッピー・エンディング

dracom

ウイングフィールド(大阪府)

2023/01/20 (金) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ほぼ終始薄暗い舞台、
曖昧な記憶の断片の様に、
施術師、元バイト仲間、インフルエンサー、父、発明家との会話?
一方的な、これは会話なのか?
ボンヤリとした夢の様に繰り返す…繰り返す…

少し下ネタ有の不思議な空間、未体験ゾーンの2時間10分、味わわせて頂きました。

この年での未体験ゾーン、貴重な体験でした。

焼酎亭AI・HALL寄席~新年会~

焼酎亭AI・HALL寄席~新年会~

焼酎亭

AI・HALL(兵庫県)

2023/01/14 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

15日夜席 鑑賞。
■焼酎亭ヴォジョレー:"禁酒番屋"呑みっぷりが美味しそ!
■焼酎亭紅茶さんの"饅頭怖い"は何度観ても笑ってまう!
■田中さんと加藤さん:"時うどん"ならぬ○○怖い?面白っ!
■焼酎亭菊正宗:スポーツネタからの花筏、千秋楽、愉しかった!

沢山、笑わせて頂きました。

ドッペルゲンガーちゃん

ドッペルゲンガーちゃん

坊ちゃん嬢ちゃん

東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)

2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

コンカフェをクビになったアラサー女性のもとに、コンカフェの私(?)が現れて…。憧れ?復讐?ドッペルゲンガーの動機がよくわからんのよ。

ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)

ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)

大阪市立芸術創造館

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

満足度★★★★

二人芝居、一人芝居、三人芝居
お目当ての三等はめっちゃ良かった‼️前回コリッチの六位?にはなったものの、個人的にらしさがなかった…
今回はらしさが戻り、めっちゃ良かった‼️二回も書くくらい

ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)

ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)

大阪市立芸術創造館

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

満足度★★★

ノンバーバル?コンテンポラリー?最後は演劇だったかな〰️
うーん😔感想は…
みんなはどう感じたか?

スター誕生2 2023

スター誕生2 2023

ミュージカル座

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2023/02/01 (水) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

あまりの面白さに驚きました。昭和歌謡文化の考察が光る脚本、楽しくも深みのある人間模様、昭和へまるでタイムトリップしたかのようなあの歌とダンス!

ストーリーがテンポよく展開し、見せるところはグッと惹きつけられ、気が付けばあっという間でした。
それぞれの登場人物が、各スポットライトシーンはそんなに長くも無いはずなのに、とてもリアルでした。歌とダンスがそれぞれのストーリーと時代設定にぴったりで、笑ったり、涙したり。
きっとこうなるかな…と思ったら、やっぱりそうなった!と、それぞれの展開は、時代の縮図のようでした。日本の文化背景を知らないとわからないハイコンテキストなネタも多かったと思いますが、逆にわかる人は面白すぎてクセになりそう。

全部の登場人物の描写が丁寧で、魅力的です。個人的には、工藤さんとトマトが、歌も含めて大のお気に入りです(清純派、ぶりっ子、ロカビリーも、すべてストーリーに絶対ハズせませんが)。反戦運動や、一生懸命に企画を考えるプロデュース側の人たちにもスポットライトが当たるのが、またさらなる広がりと深みをもたらしていたと思います。

少し気になったのは、テンポが良い反面、スピードが速すぎると感じたシーンがいくつかあったことです。セリフにおいて、早口でよく聞き取れないシーンが何度かありました。今の日本語は早口ですが、舞台設定の時代は、もう少しのんびり話していた印象です。そのせいか、歌とダンスの時代再現ぶりが完璧な分、セリフになると令和の人が”演じている”という印象を持ちました。
また、30年後などの時が流れるシーンが急ぎ早で、演じる姿形も話し方も変わらないので、やや違和感がありました。きっとあんな感じになるというのは秀抜なパターン考察と人物描写から観客にはもはや明白なので、余白を持たせて終わっても良い気がしました。好みの問題ですが。
あとは、前から三列目と、わりと前の席で観たせいか、男性(ファンの声援など)が早口かつ大声を出すシーンで、よく聞きとれずしかも耳が痛くて、辛く思うときがありました。おかげで、熱気の雰囲気はすごく伝わってきたという面はありますが。

全体として、信じられないほど良かったです。2から急に観たので、1も観たいと思ったのですが、今年の公演は終わったばかりのようでしょうか。ぜひまたの機会を探したいです。

このミュージカルには普遍性があり、傑作だと思います。輸入ミュージカルをよく観ますが、ここまで琴線に触れたミュージカルを観たことがありませんでした。それが国産ミュージカルということなのかなと考えさせられました。もっと多く日本人が、もっと手軽に観れたらいいのにと思います。
観客席は出演者さんの知り合いや、コアなファンの方が多いような印象を受けました。2から観るなんて邪道なことをするのは私くらいかもしれないですが、2からでも単体で独立していることがよりわかりやすいと、さらに観に出かけやすいかもしれません。
昭和歌謡黄金期に青春を過ごした両親の世代、名曲をテレビでしか知らない日本の子どもたちにも見せたくなりました。会場の制限などあるかもしれないのですが、そういう意味では可能ならば今後、学生チケットやコーナー席のチケット、テレビ放送なども検討していただきたいです。海外にも、もっと発信していただきたいです。

ネタバレBOX

工藤さんには津軽の魂だけは売らずに、帰郷して欲しかった! 最後の最後のシワのばしは、なぜ結果として引き受けたのかがよくわかりませんでした。老後資金稼ぎ? (現実って辛いですね…)
おやすみ、お母さん

おやすみ、お母さん

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/02/04 (土)

母と娘の壮絶な物語を実の親子で演ずるという注目の公演。開始早々物語はクライマックを迎え、そのクライマックスが延々と続くという恐ろしい公演。身体がいくつあっても足りないような過激な作品を細身のふたりが演じ切る。
熱演という言葉では足りない。火花が飛び散る演技とよくいうがその火花がはっきりと見える演技。このテンションを昼夜連日演じているというだけで恐れ入る。

演技派で有名な親子の渾身の演技を堪能させてもらった。シアター風姿花伝のプロデュース公演は毎回演劇界で注目を浴びるがこの作品も早くも今年のベストになるかもと感じさせた。心から拍手したい。

ネタバレBOX

仲のいい女優親子が思い出作りに母と娘の物語を選んだのかと思ったが大違い。
母は娘に格の違いを見せ、女優としての生き様を演技で示した。その母に娘は真正面からぶつかり負けるもんかという声が聞こえてくる演技。
まるで達人格闘家が後を継ぐべき息子にリングの上で戦いの厳しさを教えようとしているような舞台。もちろん息子の方も死ぬ気で戦っている。実の親子だからこそできる容赦のない戦いは作品のテーマと相まって二重に三重に心を打つ作品となった。
新・幕末純情伝

新・幕末純情伝

RUP

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/01/28 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

主役の菅井友香がいまいち吹っ切れてないように感じた。周りの出演者との熱量が合ってない。
他の出演者の演技は最高にいいし、照明も豪華でバッチリ決まってるだけに、主役の演技の現状が透けて見える。わかりやすくいい作品なのに勿体ない。

初級革命講座 飛龍伝

初級革命講座 飛龍伝

Project Nyx

ザ・スズナリ(東京都)

2023/02/02 (木) ~ 2023/02/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/02/02 (木) 19:00

つかこうへいの有名な作品を、1973年の初演のテキストでやる、という企画らしい。(4分押し)120分。
 冒頭や中盤で作品や時代に関する説明が入るあたりは丁寧な感じだが、とにかく熊田留吉(ラサール石井)と山崎一平(近藤弐吉)のやり取りに「熱」を感じた。他の人が笑わない場面で笑う一群の人たちがいて、学生運動体験世代なのだろうか、と思った。私はその世代よりホンの少し下で遠目で運動を見ていたのだが、個人的には笑える場面ではなかったなぁ…。

龍昇企画 父と暮せば

龍昇企画 父と暮せば

ストアハウス

上野ストアハウス(東京都)

2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

一度は観たいと思っていた名作を、やっと観劇できました。評判通り、それ以上の名作でした。

ネタバレBOX

俳優お2人、演出、舞台セットなど、本当に素晴らしく感激しました。
笑いも含まれていただけに、悲しみも際立ち、劇中だけでなく、観劇後も暫く涙が止まりませんでした。
井上ひさしさんの作品だけに、長台詞、しかも早口の場面もありましたが、広島弁は耳馴染みがあるため、聴き取ることができて、嬉しく思いました。

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