NEHAN
桐朋学園芸術短期大学演劇専攻
俳優座劇場(東京都)
2023/02/15 (水) ~ 2023/02/16 (木)公演終了
対話
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2023/02/10 (金) ~ 2023/02/24 (金)公演終了
Bug
serial number(風琴工房改め)
サンモールスタジオ(東京都)
2023/02/15 (水) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
磁界
オフィスコットーネ
小劇場B1(東京都)
2023/02/09 (木) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
去年亡くなったこのプロダクションのプロデューサー綿貫林の追悼公演。急逝だったので積み残しの発注済みの作品の上演である。
これは中村ノブアキの警察内部の企業もの。中村自身の劇団JACROWの作品は企業ドラマのを目指すというのが目新しく二三度足を運んだが、そのときは、経営についても、企業人についても認識が甘く、浅いドラマになっていて、その後、足が遠のいていた。今回は企業と言っても公共企業体の警察が舞台。こちらは、営業利益が唯一の価値判断になる企業とは、同じ企業体でもずいぶん違って、公共の理念、国民の負託、権利と義務、自助・共助・公助のモラル、職員自身のモラルと企業体のモラル、と人間的なドラマになる要素がたくさんある。このドラマでは、中年の姉妹が、ホストクラブ詐欺に巻き込まれた事件を巡って、警察の生活安全部の職員は、何でも持ち込んでくる(勝手な)国民に対してどうあるべきか、それは警察内部のヒエラルヒーとどう関わっていくのか、ということを事件サスペンス仕立てで、かなり人間的に追っていて、数年前とは様変わりの進境である。数多いこの欄の「見てきた」にある通り、飽きずに最後まで安心してみられるし、軸になる主人公の生活安全部の職員を演じる西尾友樹は、熱演。周囲の署長、課長、係長も、被害者の姉妹も、類型的な性格付けだが、隙なく演じている。
これはこれで行き止まりのような気もするが、以前の生半可な企業ものよりずっと良い。無い物ねだりで言えば、この上に、誰でも感じている社会人の人としての生き方、それで構成される社会のあり方について方向を示すようなところ(裁判を起こそうとか、抗議デモに行こうというようなものではなく)があれば新しい現代劇への道が開けたようにも思う。
まだどこか足りない。
ひとり語り芝居『土神ときつね』他
お茶祭り企画
space korallion (スペースコラリオン)(大阪府)
2023/02/10 (金) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
動けない状況での恋、
動けてもよりより早く動き力のある者には、殺されてしまう。
動けない状況が、とても苦しく感じた。
動けないのは、貧乏、家督とかかな?
明治の時代なんでしょうか。
今回 改めて感じた感覚 面白かった。
No Robot
One Bill Bandit
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
磁界
オフィスコットーネ
小劇場B1(東京都)
2023/02/09 (木) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/02/13 (月) 19:00
警視庁生活安全課で起こるドラマ演劇。
「磁界」とは何だったのか…なるほど、最後に繋がる台詞で妙に納得。
物語の終着地はどこで落ち着くのか…
筋道立てた2時間の芝居に途中で間延びするかと思いきや、そこは役者の力。
キャスト陣も含め、写実的な要素が役と舞台とも相まって良い色合いを醸し出していた。
代表曰く「会話劇」ということで、小劇場でなければこの世界観は出ないように思う。
作品の終わり方、個人的にあまり好きじゃなかったのですが「良作」である事に違いありません。
Bug
serial number(風琴工房改め)
サンモールスタジオ(東京都)
2023/02/15 (水) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/02/15 (水) 19:00
かなり強烈でタイトな舞台だった。(4分押し)127分。
荒唐無稽な話をする青年を信じる女性、という物語は、信じるということはどういうことか、というようなテーマの作品と言えるか。11月にトラムで公演する予定だったものを、役者と会場を変えて上演。珍しいR15指定だが、そんなに強烈な場面はないものの、15歳未満に見せにくいなと思う。終盤に出てくる塩野谷正幸の存在感が印象に残る。
生者に梔子
牡丹茶房
高田馬場ラビネスト(東京都)
2023/02/15 (水) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
前半は死ぬ程面白い。この設定、この導入だけで群を抜いた才能。清水崇や中田秀夫はこの作家〈烏丸棗(からすまなつめ)さん〉に書かせた方が良い。「ああ、成程」と細かい所まで工夫の効いたシチュエーションに感心。テーマは「口は災いの元」。詰め過ぎの客席、客の期待度はMAX。
山形県にある黒殿山深願寺。冬の雪山の禅寺にて泊り込み一週間の断食道場を実施。参加者は女性四名、男性二名。住職の國枝大介氏、スタッフの飯智一達(いいともかずと)氏、池島はる香さん、二ツ森恵美さん。
芸能事務所所属の赤猫座ちこさんは8キロ痩せることを事務所から要求されて決死の覚悟。売れない芸人(杉本等氏)と妻(片渕真子さん)、専業主婦(三浦久枝さん)と仲の良いその隣人(佐藤友美さん)、やたら下調べをしてこの地に詳しい山田健太郎氏。
空腹でギスギスしていく人間関係。大雪に閉じ込められていく寺院。不意の闖入者。
飯智一達氏は楽しんごとライスの田所仁似。
磁界
オフィスコットーネ
小劇場B1(東京都)
2023/02/09 (木) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
「綿密な下調べを基に俯瞰した目線で創るドキュメンタリータッチの作品」という謳い文句、その緊迫・緊密感に圧倒される。観応え十分。
警察署とそこで勤務する警察官という両観点から、組織とは 人間とは を重厚に描き出した秀作。警察組織の花形は刑事課であろうが、ここでは生活安全課という市民に寄り添った部署ーーその理想と現実の狭間で揺れる男の悲哀が良く表れている。警察という市民の暮らしの安心と安全を担う組織、しかし一皮剝けば<内側から見れば>出世という上昇志向という典型的な競争社会が浮き彫りになる。警察署という設定が妙、いわば市民の協力なしに その機能を発揮出来ないという相互の<信頼>関係の上に成り立つ。物語はその市民からの依頼と警察の事情、どちらも納得してしまう描き方、そこにコトの善悪では解決できない複雑な事情を絡め巧く展開していく。
一警察署という設定から、表れない都道府県本部、更には警察庁といった上層の権力構造が見え隠れし、典型的な組織としての本音<市民の安心安全>と建て前<事件性の有無>がぶつかり合い、どちらの言い分も尤もに思えてしまう。同時に典型的な人心掌握術、飴と鞭というどの組織でも通じそうな言動、そこに人間としての悲喜交々を巧く織り込む。
舞台美術は、警察組織の人間関係や体質を象徴的に表すと同時に、心の虚しさ、殺伐さといった心情光景でもある。一方、舞台としての機能ーー警察内とその外を巧く切り分け、情景表現にも優れている。その舞台で 役者はそれぞれの立場と性格を立ち上げ、濃密な演技を観(魅)せる。
(上演時間1時間55分 途中休憩なし)
note to a friend
東京文化会館
東京文化会館 小ホール(東京都)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
このところオペラづいているが(先月が「カルメン」と「トスカ」、今月はこれから「タンホイザー」と「トゥーランドット」)、この日は12月の「いちとしいけるもの」に続く小規模な新作オペラの初演(先にニューヨークでワールドプレミア)だった
アメリカで注目を浴びる作曲家デヴィッド・ラングと演出家笈田ヨシが初タッグを組み、芥川龍之介の『或旧友へ送る手記』『点鬼簿』がベースとなった、東京文化会館とジャパン・ソサエティー(ニューヨーク)との国際共同委嘱による新作オペラ
弦楽四重奏による音楽はミニマルミュージックに分類出来るが、かなり変化に富んでいた
今をときめく4人の若手の演奏は見事に劇の進行に合っていた
ブレックマンは歌(マイク使用)だけでなく踊りの入った演技も素晴らしかった
ステージングも演出がやっているのかな
正気を失ったお母さんの回想のシーンの仕草が面白かった
モシュレフは椅子を乗り物のようにしてサーッとステージを移動したのが「おっ」と思わせた
スクリーンを兼ねた半透明の仕切りが、そこに投影したり、透過して後ろの光景が見えたりと色々な使われ方があって面白かった
テーブルの上の燭台のローソクがメタファーに用いられていた
言ってしまえば家族の回想から自殺に至るだけなのだが、友人にそれを語っていくことで、自分が生きたことの意義を見出そうとするプロセスと言っていいかもしれない
芥川の原作は半世紀前に読んでいたのだけれど(中学時代から30過ぎまで芥川は好きな作家ベストスリーに入っていた)、もう中身はおぼえていなかったなぁ
日本文学盛衰史
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2023/01/13 (金) ~ 2023/01/30 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
なんと高橋源一郎のこんな原作を戯曲にしてしまうのか‼️
明治から大正にかけての4人の文豪の葬儀(通夜)の場での会話を通じて文豪たちの時代の流れとの葛藤を描く(平田オリザさんの挨拶で良く分かる)
とはいえコメディタッチでパロディ、現代の社会風刺満載で、笑いの連続
文句なく面白かった
連れて行った若い音楽家も面白かったと言ってくれたが、会場に早く行って解説して読めばよかったな
自分は98%分かったけど、彼女には何のことか分からないエピソード、人物、人間関係多かったろうな
カルメン
光藍社
東京文化会館 大ホール(東京都)
2023/01/06 (金) ~ 2023/01/07 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今年のオペラ初め
この状況下で良くぞ来てくれたな
キエフ・オペラだった2010年にアイーダを観たのだけど、その時アンケートを裏まで細かい字で書きまくってもらったサイン色紙
なんとキャスト全員のサインだった
そして今日、最初から断然いい声のバスだなと唸った竜騎兵隊長スニガ
なんと13年前のラムフィスだった(セルゲイ・マゲラ)‼️
合唱含め歌唱力抜群
昨年のハンガリー国立よりずっと上
隊長もだが、ミカエラ(テチアナ・ハニナ)の声良かったなぁ
カルメン(アンジェリーナ・シヴァチカ)は最初ハバネラでちょっとブレスが気になったのだが、太い声でよく通り、尻上がりに良くなってラストではさすがはタイトルロールと思わせた
ホセ(ドミトロ・クジミン)は時にムラがあったけど良く通っていた
カルメンの仲間ふたりのソプラノは素晴らしかった
密輸団の仲間ふたりもなかなか
正直エスカミーリョだけが不満が残った
子供の頃からレコードを聴いて育ったので、ほとんどの曲は口ずさめるのだが、第二幕は意外と記憶にない部分があって、またそこの歌唱、特に五重唱などが気に入った
セットは各幕(場)オーソドックスなもので、変に簡素化もしていないが凝ったと言うほどでもなかった(第三幕第一場がちょっと変わってた)
無事に帰ってウクライナでも公演を続けられることを願うのみ
『トスカ』新制作
財団法人日本オペラ振興会 藤原歌劇団/日本オペラ協会
愛知県芸術劇場 大ホール(愛知県)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/04 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
第一幕から藤田卓也の声量が凄かった
ちょっと声を張り上げすぎかな
第二幕では須藤慎吾も良かった
佐田山千恵は有名なアリアで不発
その後は尻上がりに良くなって第三幕は聴かせてくれたので残念
藤田、佐田山のバランスが悪かったな
最後の城壁から後ろに倒れる演技は見事だった
アンサンブルは全員マスク着用だった
演出はオーソドックスだったが奇を衒わず好感が持てた
舞台もまた同じく
タンホイザー
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2023/01/28 (土) ~ 2023/02/11 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今年もワーグナーが観られた
タンホイザーの生は初めて
まずは中学生の頃から半世紀の間フルトヴェングラーで聴き慣れた前奏曲
管がちょっと?なれど、すぐに弦が取り返す
セットは天井近くまで届くような長い樹脂製?の棒を多用して、それが動くオープニング
ライティングが素晴らしい
ワーグナーには割とこういう現代的な舞台が似合うな
バレエというものはあまり好きではないのだけれど(まあオペラの中はアイーダとかも例外だけど)、音楽に合ったスピード感あふれる(下手上手を全力疾走するような場面も)ステージングと絶妙なライティングで大いに楽しむ
第1幕での拾い物は牧童
歌唱も素晴らしかったが、つの笛を吹く仕草が音楽にぴったり合っていた
タンホイザーを囲んでの騎士団の合唱がそれぞれの歌唱は良いのに今ひとつ合わなかったのが残念
第2幕は豪華
やっぱり大行進曲いいなぁ
合唱もちゃんと後ろで頷きあうなど演技してた
妻屋さんのバスを久しぶりにたっぷりと聴けた
タイトルロールのグールドは世界最高峰のヘルデンテノールと言われているらしいけど、個人的にはあまり好きになれなかった
声量があるのに、絞り出すように声を張り上げている感じがしたのは残念
エリザベートとヴェーヌスはなるほどと思わせた
妻屋さんはさすが、ヴォルフラムも良かった
新国立合唱団が舞台上に100人超えはコロナ以後は初めて見たかな、さすがの歌唱だった
全体通して景山梨乃さんのハープが大活躍で素晴らしかった
カーテンコールでペレスもアプレイズ
しかし彼はもっとオケに拍手させろよな
彼女も東響離れるらしいけど、コンマス水谷くんも来月で退団
彼のリードするオペラを聴くのは最後になった
荒木奏美ちゃんのオーボエも相変わらず良く歌っていた
チケット取ったの遅くていい席なかったから天井桟敷の最前列にしたけど、第2幕とか後ろの方まで良く見えたし、ピットの中も結構見えた
舞台上のセットでも十字架が出てきたけど、やっぱりキリスト教の色合いが濃いな
祈りと贖罪と恩寵
あんまり恩寵という言葉出てくるから、久しぶりにシモーヌ・ヴェイユの「重力と恩寵」思い出した
「ここに芸術と平和が続きますように」という歌詞が心に沁みた
魔法少女、辞めます。 2023
ユーキース・エンタテインメント
STUDIOユーキース(東京都)
2023/02/11 (土) ~ 2023/02/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/02/11 (土) 12:00
価格3,500円
ホットな作品でした♥
知人の初舞台でマスクなしの演技観たさに
伺いましたがいい作品でした。
小さな舞台にあったかい想いが溢れてました。
最後まで走り切って下さい。
消滅寸前 (あるいは逃げ出すネズミ)
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2022/10/06 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/10/15 (土)
座席1階
最前列で観劇。限界集落でのノンフィクションのようなフィクション。現実にありそうだから、怖い。
雨
こまつ座
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/09/18 (土) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
井上作品で二番目に好きな芝居。氏の作品は、大概登場人物が少ないのだけれど、本作は、役者の人数は多いし、歌あり踊り有りで、長い芝居もあっという間。最初に観た時は、余りの完璧などんでん返しに、言葉を失ったくらい。
ベリーベリーハッピー
劇団「劇団」
ABCホール (大阪府)
2023/02/09 (木) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ゲキゲキのファンタジーじゃないのも良いですね~!面白かったです!笑いもあり、グッとするところもあり、良い観劇体験でした!
日本人のへそ
虚構の劇団
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2022/12/01 (木) ~ 2022/12/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/12/02 (金) 19:00
座席1階
虚構の劇団解散公演が井上作品となれば、観ない選択肢は無い。
開演前と終演後にロビーに居た鴻上さんの背中に哀愁が漂っていました。