最新の観てきた!クチコミ一覧

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フィクション・モテギモテオ 2023

フィクション・モテギモテオ 2023

ライオン・パーマ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/05/31 (水) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

以前にも観ているのに、すっかり最後に......
今回も面白かったです!

引き結び

引き結び

ViStar PRODUCE

テアトルBONBON(東京都)

2023/05/31 (水) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ちょっと賑やかしい演出ですが、ストーリーは良かったです!
人と人との繋がり、現実でも不思議なことってありますよね!?

楽園

楽園

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

相変わらずの新国立の新人シリーズ。今年の三人は、それぞれすでに実績もある人たちだが、なんとか見られたのは須貝英だけで、後は、新国がお役所、政府筋向けにお茶を濁しただけだった。今回も、選りに選って難しい沖縄問題を扱っている。
「未来を担う」作家も沖縄の官費旅行が出来るなら良いかと引き受けたのかも知れないが、途中でさんざん「センセイ、そこはちょっとご配慮いただいて・・」と言われたのか、なんとも中途半端な出来である。
南方諸島の散村で伝統祭事が行われようとしている。折から村は選挙の真っ最中、村長派と村議会長派が対立し、その家族も祭事に参加している。本土からはテレビの情報番組のクルーが撮影に来ているが、その撮影許可を巡って両派は対立する。ここらあたり、最初はきっとそうではなかったのだろうと思わせるが、やむを得ない。
舞台は祭事に参加した女性だけ七人の舞台で。全員達者なと言うより、うまい人たちが揃ったので、こういう事態にも事を荒立てることなく1時間40分務める。昔、というか五十年前なら、こうはいかなかったろう。
芝居から見えてくるのは、こう言う民間の些事を巡っても、もう誰も責任をとらない、いや、とる体制が全く崩壊してしまっている、それなのに、選挙という表向きは責任を取るシステム自体は事々しく通用している、それに乗ったモノは勝手なことをして傲慢だ、ということである。新国も予算があるからやれば良いというモノではないよと、この若い女性作家は皮肉を言っているのである。
そこはお見事、であった。いつも通り、半分の入り。老人が半分。

ホテル・ミラクルThe Final

ホテル・ミラクルThe Final

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

REST ver.観ました。
「シェヘラザード」と「よるをこめて」の会話がとても好きでした。

#33経済3篇

#33経済3篇

JACROW

新宿シアタートップス(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/06/14 (水) 19:30

『ざくろのような』を観た。2015年に初演、2019年に再演された作品の再々演で、初演も再演も観てる。114分。
 3作同時上演の中でも、最も面白いと思う。松下による三洋の買収劇を題材にした作品だが、こんなことがあったかもしれない、と思わせるリアルさが見事で、手慣れた役者陣がしっかりと上演し、とてもよい舞台になっている。小平の健闘は言うまでもないが、谷仲のコミカルな演技は見事だし、福田と堤の会話のシーンがなんだかジーンときた。終盤の小平と狩野の討論シーンには見入ってしまった。

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/06/09 (金) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/06/10 (土) 14:00

原作未読で観劇。未読だけどもおそらく小説のボリュームを2時間の脚本にするのは大変だったのでは?と想像する。とても上手い構成だった。途中でダレることもなく、コミカルなやり取りが続いても緊張感が持続する。後から「ああ!だからあそこでこうだったのか!」というのがいっぱい出てきて、記憶を反芻しながら今も楽しんでいる。キャラクターもそれぞれに魅力的で、演者さん達が愛情持って命を吹きこんでいるのが分かる。この後、原作を読もうと思っている。

ネタバレBOX

殺害シーンの演出がかっこよかったです!!!
タイミング諸々がめちゃくちゃ大変と聞いて、鳥肌たちました。
R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/06/09 (金) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

家族が待ち合わせるのにどうして目印が必要なの?と思ったらそう言う訳だったんですね。
途中からいろいろ、あれ?もしかして・・・と分かってくるところも面白かったです。

ネタバレBOX

最後のどんでん返し、私的にはあれではなくてこれだと思うのですが。刑事さん、お芝居うますぎません?
「ダイハツ アレグリア-新たなる光-」日本公演

「ダイハツ アレグリア-新たなる光-」日本公演

CIRQUE DU SOLEIL

お台場ビッグトップ(東京都)

2023/02/08 (水) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今期?は今日で見納めです。今回も演出が違っているところがあって楽しかったです。演目もタイトルは同じですが、メンバーが違っていたりして楽しめました。
Cブロックだったのでスノーストームも浴びることができて良かったです。
誘いに応じてくれた妹からも好評でした。次はいつ、何が来るのか楽しみです。
公演が延長されたので実際に見たのは6月14日です。

雨の世界

雨の世界

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2023/06/14 (水) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初日、月チームの回。前日まで、雨の中を劇場まで向かうことになるだろうから、この舞台を観に行くにはちょうどいいかなと思っていたのに雨が止んでしまい、ホッとしたような少々ガッカリしたような、こちらの勝手な思い込みのせいで妙な気分のまま開演を迎えることに。序盤はこのモヤモヤに邪魔されたものの、徐々にこの不思議な展開に引き込まれ、星チームだとどうなるのかという興味も湧いてきた。

Family~明けてほしくなかった梅雨~

Family~明けてほしくなかった梅雨~

ヒューマン・マーケット

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2023/06/13 (火) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

未見のシリーズ作品で3部作の2部目でしたが、最初に前回のあらすじを語って頂けたおかげで、2部目でもすんなり物語に入り込めて楽しめました。

楽園

楽園

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

こんな田舎あるあるの聞き飽きた話は退屈なだけだ(まあいろいろ現代の日本をまぶしてはいるけれど)。最初の1時間はもう拷問。もっとワクワクするお話を作ってよ。もっとも村長の娘と区長の妻、どちらも嫌味さが秀逸で、かなり興奮させられた。

#33経済3篇

#33経済3篇

JACROW

新宿シアタートップス(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/06/13 (火) 19:30

『焔』を観た。2018年に初演の作品の再演で、初演は観てない。(3分押し)108分。
 EV車開発を題材にした3作同時上演で、時間的には最後となるということだが、イオン電池開発に伴う改竄を扱う。企業って、ここまでやるんだよね、というストーリーを手慣れた役者陣が丁寧に描く。全員が熱演だと思うが、堤千穂の演じたキャラクターが微笑ましい。エンディングのシーンの対比が興味深い。

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/06/09 (金) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ワンツーワークスを観るのは今回で9本目。印象に残るのは『グロリア』、『鯨を捕る』、『私は世界』。
宮部みゆきは初期は読んでいたが、何かぬるくてハマれなかった。大林宣彦が映画化したのを観た『理由』だけが好印象。

今回も掴みは面白い。二つの家庭で二重生活を送る男(長田典之氏)。妻(みょんふぁさん)と娘(東史子さん)と息子(安森尚氏)、もう一つの妻(小林桃子さん)と娘(川畑光瑠さん)。彼がある日惨殺される。警察は娘(川畑光瑠さん)を取調室の隣の小部屋に呼び、マジックミラー越しにもう一つの家族と面通しさせる。

自分はみょんふぁさんのファンであることに気が付いた。
綾城愛里奈(えりな)さんが不快な馬鹿女を好演。

ネタバレBOX

人が殺されるシーンの演出が見事。血痕をイメージした小さく千切った赤い花弁のようなものが天井からパラリと降り掛かる。

宮部みゆきとこの作家(古城十忍)の相性はよくない。もっと高村薫とか重苦しい話が適している。人間のダークサイドこそを抉るべき。
彼女は赤川次郎みたいな読み飛ばせる軽さが人気なのだが、それを敢えてやるなら主眼を別にずらさないといけない。役割分担ゲームをカリカチュアライズして、この世の全ては“ごっこ遊び”ぐらいに引いて見せないと。父親の“ごっこ遊び”が許せずに二人ぶち殺し、疑似家族の三人も狙うなんて最早サイコパス。娘の異常性しか感じ取れない。警察の計画も、娘を自供自首させる為に大芝居を打つなんて漫画。もっとどうしても解明したい謎がないと成立しない話。

もっと言うと、殺される男(長田典之氏)の設定が意味不明。(原作もそういう批判が多いらしい)。女にだらしなく、手当り次第に浮気を重ねる。それとは別に見知らぬ誰かとネットで擬似家族ごっこをして楽しんでいる。実生活での心の渇きをネットで癒していたのか?父親の行動を監視し続けていた娘(川畑光瑠さん)はその疑似家族に嫉妬し殺意を募らせる。男が何を求めていたのかが判明しなければただの動機当てゲーム。凄く面白いネタなのだが見せ方を間違えている気がした。(事件発生までの見せ方が絶妙なだけに)。

余談だが、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが提唱したバギズム(Bagism) 。バッグ(袋)の中に入れば人間を外見や性別、人種や年齢などで差別することが出来なくなる。この状態での遣り取りこそが真の人間同士のコミュニケーションであると。
それを現実化したのがインターネット、例えば匿名掲示板であろう。理想の人間の交流の場に成り得ているか?現実は見ての通り。結局性善説で物事を考えるからおかしくなる。性悪説で考えないと世の中は悪くなる一方。LGBT法案の混乱もそこにあるのでは。逆に同性愛者への偏見を強くしてどうするのか?
水槽

水槽

シアターノーチラス

RAFT(東京都)

2023/06/01 (木) ~ 2023/06/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2023/06/02 (金) 15:00

85分。休憩なし。

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/06/09 (金) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

宮部みゆきが、現実の小市民の生活に素材をとった市民ミステリの傑作を連打していた頃の代表作の一つ。ことに現実生活から逃亡するためにネット上に疑似家族をつくるというネット社会らしい発想が生きていた。あれからもう二十年もたったかと思うが、現実にはもっと悪質なネット犯罪や世界的規模の金融問題なども起きていていまなお新鮮さを失っていない。ことに、タイトルにもなっているR.P.Gは、演劇で言えば、古くからあるメタシアターの構造がそのまま乗る。
脚本は、原作の面白さに乗って、本当の家族、疑似家族、その枠の上に課せられた犯罪事件の究明、の三つのシチュエーションを攪拌しながら進んでいく。手際はなかなかうまい。
しかし、この脚本を面白く見せるには、やはり、俳優の力量が要る。
全員が同じテンポで、台詞の番が来たら言います、という調子で進むので原作には巧みに織り込まれている出演者のキャラクターがどこまで行っても見えてこない。スジは解るが味気ない。一つのシーンにほんの5秒でも俳優の技を見せるところがあると膨らむのに、この舞台はそういう人間表現の余裕を全部殺してしまっている。もう三十年もやっている劇団というなら俳優指導が第一歩だろう。
ミステリ劇はなかなか面白くできあがらないジャンルだが、こう言うミステリ名作を取り上げることは、めげずにやってほしいところだ。
赤坂レッドの舞台に十五人の出演者で2時間、6割の入り。

ネタバレBOX

最後の犯罪解明は名作「罠」と同じ手だが(そのことは良いが)、脚本にも演技にも周到な気配りがしてある。これは途中でのネタ割りをはじめ乱暴でしかない。
この夜は終わらぬ。

この夜は終わらぬ。

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2023/06/02 (金) ~ 2023/06/16 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

開演前、連れが「あのエレベーター本物?」と言っていた。なわけないだろ!と思ったが、そう錯覚するほどリアルな美術。病院の待合室での一夜の出来事だが、問題抱えたちょっと痛い人たちが、次々とくるわくるわ。夜間中学の外国人生徒(山田貢央、椎名慧都、齋藤隆介、佐藤礼菜)、その教師(千賀攻嗣=唯一の常識人だった)をはじめ、元夫の選挙結果が気になる入院患者(佐藤あかり)、年下の女性が偉そうな警察官コンビ(釜木美緒、渡辺聡)、認知症の女性(松本潤子)…はてはSMクラブの女王様(釜木美緒=二役、気づかなかった)と奴隷(渡辺聡=二役、同じく)、外国人差別丸出しの暴行相手の代理人の弁護士(滝佑里)などなど。(千賀さん以外は、俳優座にこんな役者いたかな?という感じで新鮮だった)

これだけ盛りだくさんで、テンションずっと高くて、1時間55分でおさめていたのは驚き。しかも外国人差別を助長するようなアプリを入管庁が配っている事態まで見せつけられた。日本はどうなっているんだよという気になる。作演出の伊藤毅は「多文化共生」というテーマを劇団からもらったそうだが、「多分に混沌」という感じだった。とにかく、テンション高く、苦笑と活気にとんだ芝居だった。

ネタバレBOX

いくら日本に疎い外国人でも、手術中の手術室に何度も飛び込むとか、ありえないだろう。「ネパール人の血は日本人に輸血できるの?」という生徒を、教師が厳しく叱責するのも、優しい思いやりある教師の設定から言ってチグハグ。女性弁護士も嫌味がストレートすぎて、現実離れしている。弁護士バッヂがないのもいただけない。そのほか、そのほか。

場面の都合で、夜間中学生たちみんなが長い間トイレに行っているときもあった。
このように突っ込みどころや無理筋満載なのだが、舞台の活気と日本社会のゆがみを提示する心意気とパワーは感心した。
ホテル・ミラクルThe Final

ホテル・ミラクルThe Final

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

stey バージョン 6小品3時間近くかかったが楽しめた。
これでこの劇場ともお別れ。

#33経済3篇

#33経済3篇

JACROW

新宿シアタートップス(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/06/13 (火) 17:30

『つながるように』を観た。18分の小品。
 今回同時上演の『さくろのような』{2015年初演・2019年再演)のスピンアウトで本作も2020年に上演だが、『ざくろ…』は観てるが本作は観てない。『ざくろ…』の主人公である技術者の夫婦のその後を描く。ちょうどコロナ禍が始まった中国での不条理やら葛藤やらを扱った二人芝居だが、劇団員の二人がしっかりとした演技を見せて、短いけれども楽しめる作品だった。コロナ初期の状況を描いてて、笑ってる客が多いが、私は笑えない。当パンを読む限り、中村は本作をオマケにしか思っていない気がする。

ホテル・ミラクルThe Final

ホテル・ミラクルThe Final

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/06/08 (木) ~ 2023/06/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/06/12 (月) 20:00

シアターミラクル最後の公演と言うことで、今回観られて良かったです。
ラブホテル(ホテル・ミラクル)の一室で繰り広げられる男女のロマンス劇。
「STAY ver.」と「REST ver.」があり、それぞれ短編劇が5本ずつ。今回は「STAY」を観劇しました。
俳優たちが体を張った多様な性の在り方。一度の過ち。片想い。割り切り。不倫。風俗。
欲望の街、歌舞伎町だからこそ映える!そんな一夜のアバンチュール的芝居です。

ネタバレBOX

短いシーンを5本分。基本的には2人芝居+αですが、
男女の営みやリアルな性生活の断片を垣間見た感じがして、表紙からも興味をそそられます。
舞台上がラブホの部屋になっていて、Wベッドとソファにイスとテーブル。
手前側にはお馴染みの冷蔵庫などが設置されていて、非常にリアル。
シアターミラクル内のコンクリートとマッチしていて、生々しい感じが良いです。

初見としては、1シーンのドラマを見ているかの様な雰囲気。
脚本としてはどれも面白かったが、ラストの章では無理矢理に前回までの物語を
こじつけたような言いまわしがあり、そこ出さなくても…と個人的には残念でした。

会場がサウナのように、観客と役者の湿度・温度が時間を追う毎に伝わってくるので
後半はすっかり集中力が切れ、飽きてきた感が否めません。
5話分観られるお得感も良いですが、2時間40分パイプ椅子に座りながら
ラブホ監視をするのも、なんだか滑稽で斬新でした。
R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

R.P.G. ロール・プレーイング・ゲーム

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/06/09 (金) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

冒頭、一人のサラリーマンが二つの家族の「お父さん」を同時にやっていて、おやッと思った。気持ち悪いほど仲の良い「家族」はネットの疑似家族で、隙間風の吹いているのがリアルの家族(舞台ではそれを同じ空間で別俳優が同時に演じる)と分かってきて、題名の意味も分かってがぜん面白くなる。そして、「お父さん」が殺される。(この場面は一瞬だが、迫力ある)

以下、殺人事件の真相究明となるのだが、取調室と、マジックミラー越しの別室と、過去のネット家族たちと、取り残されたリアルお母さんと、最大4つの出来事を、同時に舞台上で演じさせる。こうした時空間の処理は見事。同じ場面を巻き戻して別角度から見たり、演劇的想像力を喚起される。

高校生16歳の娘役の川畑光瑠が、本当の高校生のようだった。イラついたり、落ち込んだり、不機嫌だったりが、思春期らしい不安定さをよく出していた。リアルお母さんの小林桃子の弱い女の底の強さ、ネット娘の東史子の強気の裏の寂しさ、人恋しさも、それぞれよく出ていた。

ネタバレBOX

最後のどんでん返しは素晴らしかった。携帯でやり取りする相手の男が怪しいのかと思っていたが、アッと驚く仕掛けだった。(これは原作の手柄)

アフタートークで、「舞台で相手のセリフを聞くとは?」という客席の質問に、出演俳優がいい答えを返していた。奥村洋治「会話になってないと思う俳優もいる。あいてのことばを聞いて起きるさまざまの感情をきちんと感じて、その感情で自分のセリフを言うのが大事」みょんふぁ「その場での感情の変化を省略しないで、スピードも落とさないで超高速で心を動かすのが俳優の仕事なのだと思う。そこは映像とも違う。舞台上では感情の省エネをしないように心掛けている」

宮部みゆき「R.P.G.」は2001年作。平野啓一郎「決壊」は2008年だが、共通点を感じた。「R.P.G.」ではネットでの家族ごっこが悲劇を生み、「決壊」ではブログでかいた家族の悪口が悲劇のきっかけとなる。どちらもネットでの行為が、リアル家族に修復可能なしっぺ返しをくらわせる。

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