無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
古びたアパートのセットにあのBGM、最初は少し前の時代のお話なのかと思ったが、よく見るとそういう訳でもなさそうな小道具が部屋の中に。おもしろうてやがて悲しき…的なオジサン劇。
或る女
演劇企画集団THE・ガジラ
シアター風姿花伝(東京都)
2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
戦前の現代文学はほとんど漱石独り占め、宮沢賢治少々、という状況だが、こんな何度も映画化された素晴らしいファムファタール・モノがあることをすっかり忘れていた。鐘下辰男の脚本は実にうまい。複雑なスジを男(千葉哲也)と女(守屋百子)の流転の悪女モノにまとめ切った。例によって、観客を真っ暗な劇場の別世界へ連れて行き、ドカンドカンと大音響、良いところで宗教音楽で泣かせる、という演出も健在で、二幕3時間。夜の公演だったらバスもなくなって、目白まで歩き、さらにその先は銘々観客のご勝手だが、それでも、芝居好きには是非おすすめの舞台である。客席たった35席。珍しく中年を主に男性客の方が多い。
こう言う劇場環境で、よく千葉哲也付き合った。こういうところはやはり昔のガジラでの縁が生きていた。ガジラには女優がいなかったのがこう言う場合に致命傷になる。
女は三時間ほぼ出ずっぱり、妖婦の多面性を演じるのは誰がやっても難しい。よく頑張り抜いたこの女優さんには酷だけど、ここは、芝居好きはそれぞれご贔屓の女優を思い浮かべて楽しめば良い。それほど、芝居になっているのである(私なら、秋山奈津子)。
原作は五十年ほど前、読んだ記憶があって、文学全集を引っ張り出してみたら、やはり、古色騒然の戦前文学である。芝居で生き返ったのである。こういう戦前文学は大衆文学は時折昼メロの原作になるが、一応文学とされている作品にも今劇化して面白い作品があるかも知れない。ここは鐘下の慧眼に★。後は、こう言う芝居せめて俳優座クラスの劇場公演にグレードアップしてみてみたいモノである。
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
或る女
演劇企画集団THE・ガジラ
シアター風姿花伝(東京都)
2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
明治の世、妖婦と呼ばれた女の生き様を濃厚に描く3時間強(含休憩1回15分)、背景には有島武郎らしくキリスト教的なものがある感じ。終始暗めだった舞台に照明を巧く使った演出、および効果的な二役の配し方(田川夫人&愛子など)が印象深く、相変わらず鐘下演出は音がデカい(笑)。
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
共同住宅【双葉荘】に集う
おじさん10人の群像劇ですかね
なかなかに女子率が低い芝居でしたが
個性あるオジサン達の生き様が
かなり楽しめた1時間50分の作品
開演前の舞台撮影とかはOKで
いろいろUPして作品を盛り上げて欲しいとの事です
舞台セットも壁のウェザリングとか
生活感らしさが上手に表現できていた
舞台美術でありました
で普通なら感想等は
#無法地帯とするのでしょうが
そうすると違うトコに行ってしまうそうで
#演劇おじさん で感想等は欲しいとの話でした
舞台内でのアンケートとかは無いです
将来的にはオジサンでミュージカルがしたいそうですが
時代はコラボです
おやじダンサーズさんとかとやったら
面白くて受けそうな気がしますが~♪どうかしら~♪♪
黄色い封筒
劇団青年座
吉祥寺シアター(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ストーリーに筋というかまとまりがなく、何だか行き当たりばったりで台本としての完成度が低いという印象。セウォル号のエピソードの挿入も無理やり感が否めず、意味がよくわからない。よく訓練された高水準の俳優たちが演じているだけに余計に台本の拙さが目立って感じられた。
一歩一歩
劇団水色革命
ザ・ポケット(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
コメディで見やすいながらも介護の辛さや生身の愛情、家族だからそこの苦痛、色々な立場での色々な葛藤など、これから自分の身にも起こるかもしれない未来の出来事として少し怖くもなったり、救われたりしました。
こういう社会的な話だけど、どこか自分にも繋がる様な舞台は最近珍しいなと思います。
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
幾度の群青に溺れ
キ上の空論
紀伊國屋ホール(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
アンカル「昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ」【7月6日昼公演中止・7月7日~9日まで映像公演実施】
モダンスイマーズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2023/06/29 (木) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)
劇団チョコレートケーキ
シアタートラム(東京都)
2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/07/05 (水) 14:00
ポップなチラシと、取り上げるのがテレビということで、いつもより軽めかと思いきや、ウルトラマンの中でも民族差別を取り上げた伝説的な回へのトリビュートという、いつもながらの重苦しい作品でした。
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
藤原たまえプロデュースははずれがないけど、今回のが一番好きかな
10人のおっさんたち最高!
みんな生き生きとした演技で、最前列中央で観ていたけど表情が素晴らしかった
セットも壁面のくすみ具合含め良くできていた
最後はなんかほろ苦くなったけど、学生時代と若いころの地方勤務時代に寮生活を経験したおっさんとしては、なんか最後にもう一度共同生活してみたくなった
久しぶりにもう一度観たいと思わせてくれた
無法地帯
藤原たまえプロデュース
「劇」小劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)
劇団チョコレートケーキ
シアタートラム(東京都)
2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
劇チョコの新境地と意気込んで観に行ったが、いつものカタルシスは得られなかった
「差別」はいろいろ詰め込み過ぎて内容が空疎、ラストの監督のカミングアウトに至っては噴飯物
「悪意のない差別」という言葉は胸に刺さった
良く客演してる緒方、林いい味出してた
脚本家がテレビを観るシーンの照明にはうなった
橋本マナミやっぱり美人でスタイル抜群だなぁ
幾度の群青に溺れ
キ上の空論
紀伊國屋ホール(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
キ上の空論10周年記念公演、そして紀伊國屋ホール初進出公演。過去の事件を下敷きにしながら切り口は完全なキ上の空論オリジナル。達者な役者陣をこれでもかこれでもかと投入し時代をえぐる新たな群像劇となっている。
これからの演劇界を引っ張るであろう魅力的な若手俳優たちの展覧会のような作品。これだけの才能を集められることにあらためて中島庸介氏の確かな才能を感じた。
或る女
演劇企画集団THE・ガジラ
シアター風姿花伝(東京都)
2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
会場に入ると赤ん坊の悲しげな泣き声が流れている。それが開場から開演まで休むことなく続く。あまりに気持ちが悪いのでトイレに行ったりしてできるだけ聞かないようにしていたが、ほとんどの皆さんは何事もなく着席している。この時点で来てはいけないところに来てしまったと悟るべきだった。
お芝居が始まると今度は怒鳴り声が飛び交い、ところどころ何を言っているのか分からない。そして突然の大きな音、特に大きな鉄の蓋をバタンと閉める音は心臓に悪い。金と時間の無駄は良いけれど健康まで蝕まれては困るので中休みで退散した。
まあ蒙古タンメン中本に行って辛いと文句を言っても仕方がない。迷い込んでしまった私が悪いのだ。この団体には二度と近寄らないだけだ。
普通じゃない普通
劇団水中ランナー
駅前劇場(東京都)
2023/07/05 (水) ~ 2023/07/10 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台でしか味わえないクスッとしてグスッとして、その雰囲気に浸りながらゆっくり歩いて帰りました。
ありがとうございました♪
或る女
演劇企画集団THE・ガジラ
シアター風姿花伝(東京都)
2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
主演の守屋さんの迫力に圧倒された。
行く前は、本当におもしろいか不安だった。
3時間公演なので退屈だったらどうしようと考えたが、真剣に夢中で観てしまった。
おもしろい。
おもしろいという表現が適切かどうか...
息をのんでしまいそうな、スゴいシーンもあり、長いけれど飽きさせない。
あんなに壮絶な女性の一生に、ただただ圧倒された。
自由奔放に生きるのはとてつもなく大変なのだなあ、と。
でも必死で生きている彼女に、個人的には好感が持てた。
とにかく物凄くインパクトもある作品で、いまだ興奮から覚めません。
本当にスゴい作品で、観てとても満足でした。
ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)
劇団チョコレートケーキ
シアタートラム(東京都)
2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
いつもは制球の良いチョコレートケーキだが、今回は少しフォームを変えて初めての球を投げてみた。残念!大きく球はスライドしてボールだが、いつもストライクとは行かないのが芝居だからがっかりすることはない。斉藤憐はかつて、劇作家は打率1割五分でプロだと言ったがこれはホントだと思う。チョコレートケーキは6割は打っている。
失敗の原因。
ひとつ。もう十分に手慣れたメタシアターの作りにしているが、枠(特撮プロの作り手)も中身(彼らが作る特撮のヒーローモノ)もあやふやすぎて耐久力がない。今まではどちらかに厳然とした公知の歴史的事実があるからどちらへ振っても手応えがあったが、一部のマニアしか知らない子供向けのドラマを軸にしたためにフラフラして、差別というテーマに絞っていけない。
ふたつ。差別という難題にもいろいろあるが、生活感のある民族差別とか、職場差別とか、
こう言う問題は個々のケーススタディになるから軸が定まらない。結局枠もズブズブで、最後に突然監督も差別の一因という意外な条件が出てくるが、ここまで引っ張るのはいかがか、苦し紛れが観客に見えてしまう。なんだかこれでは中都留ドラマだ。
三つ。個人情報は知らぬ顔の時代になったが、古川―日澤のコンビは学生劇団(それもほとんど知られていない大学の)から仲良く続いて秀作を連打してきた珍しいコンビだが、お互いに独立して商業劇場でも仕事も出来るようになった。芝居で食うためには当然の成り行きなのだが、自分の劇団ではもっとこじんまりと、焦らずにやってみてはどうか。
かつて、宮本研も木下順二も、あの秋元松代ですら、結構放送ドラマ(ラジオ・テレビ)をこじんまりとまとめて、それで放送界では大きな賞をて大作家扱いされていた。古川も山本五十六のロンドンなどという難しい材料(中身がなにもなかった)ではなく、日澤も商業劇場の演出では、自己トレーニングになるような仕事をしてみたらどうだろう。組んでいると、やむなく「アルキメデスの大戦」をやらなければならず、これでは休めない。
この作品の監督と作者のようなことにならないように難しい中年期を切り抜けて面白い作品を見せて欲しい。