最新の観てきた!クチコミ一覧

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『Artist Unit イカスケ × 謎の女ーーー《まなみ》。』

『Artist Unit イカスケ × 謎の女ーーー《まなみ》。』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/09/01 (木) ~ 2022/09/01 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

内側に秘めた欲望をいかようにして発露させるか、いかようにして叶えるか、あるいは諦めるのか。二団体通して様々に観られた夜でした。

ネタバレBOX

Artist Unit イカスケ
望みを叶えようとする三者が各々に欲望に忠実に真っ直ぐに自己中心的でいっそ清々しかったです(笑)運命を手のひらの上で転す存在のダンスが癖になる。その真っ直ぐさを相手に向ければいいの…と思うのは野暮というもの。それが出来ないのが恋というものさ。

謎の女ーーー《まなみ》。
天賦の才というものは不平等なもので。絵を描くことに救われながらも絵を描くことで幸せにはなれなかった兄弟。秀でてなくてもいい、好きな気持ちだけでいい。そこにたどり着けたら幸せ。殿村さんの存在が丸ごとファンシーで清涼剤になってました。
『シイナナ×MoreGoofy‘s』

『シイナナ×MoreGoofy‘s』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/09/06 (火) ~ 2022/09/06 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

とても胸熱な夜でした。濃ゆい時間を過ごせた。演劇はなまものだ。その日その時限りの今を生きてる。そんな実感のある夜でした。この公演はシイナナの側に当日のキャスト変更があり、その経緯により、おそらく作り手からは不本意かもしれないのですが、どうしてもバイアスかかってしまいました(笑)

ネタバレBOX

シイナナ
たくさんの想い出、プライスレスな想い出が詰まった喫茶店。それがなんだか自分にとっての劇場や大好きな劇団のように感じられて、想いが交錯する。たとえ変わらずにはいられなくても変わることのないものがある。還る場所。そういう心境に至ったのにはサリさんの格好良い背中を観たのもあるはずで。あれは全く今日の今日で代打できる役ではなかった。なのに代打とは思えなかった。その姿に演劇への愛、出られなかった方への思いが感じられて。高揚しました。鬼格好良い。

MoreGoofy’s
奇しくもこちらも四人芝居の会話劇。ダイゴさんらしい洋物の雰囲気のある丁々発止の言葉での応酬のサスペンス。観客の目に見えるのはあくまでも舞台の上にあるものだけ。それが良きミスリードを誘ってたようにも思う。そうさ人生に脇役なんていないんだよ。個性豊かなキャスト陣でしたが、中でも下野さんが特に良かったです。
『金曜日のうさぎ×Micro To Macro』

『金曜日のうさぎ×Micro To Macro』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/09/13 (火) ~ 2022/09/13 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

初めましてなうさぎさんと、また劇場で会える日をずっと待ってたミクマク。歌声と優しさに包まれる夜でした。

ネタバレBOX

金曜日のうさぎ
アイドル活動にしても音響を仕事にするということにしても、どちらもイージーモード。何か始めるのにこれくらい軽く始められたら楽に生きられそうで。生きづらい今の世の中、ホッと息がつける面持ちがする。現実そんな甘くないよーとか言わないでさ。

Micro To Macro
テル子さんの歌声が響いた瞬間に…心が震えた。舞台の上に楽器はギター一本、俳優たったふたり。研ぎ澄まされたふたり。描かれる巡り巡る時の流れ、命の巡りに、心を攫われてえも言われぬぬくもりに包まれる。老いる母、元気な姿が記憶に鮮やかに残っているからこそ、辛い。その辛さはいずれ訪れるその日への恐れとともに、年々心に迫る自分にとっては刺さってたまらない。逃れることなどできないのだけれど。母を想う心、子を想う心、観る人の置かれる現況毎に残る部分は違うであろう作品でした。優しさと感動に包まれる作品…ながらも、笑いのエッジも利いてて。テル子さんのチャリ停車の仕方、波瀾万丈からの森羅万象などなど、ちょいちょいツボにクリティカルヒットされました(笑)30分間、とても良い旅路をさせて頂きました!
『カンザスハリケーン×劇団グラスホップ』

『カンザスハリケーン×劇団グラスホップ』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/09/20 (火) ~ 2022/09/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

今夜は個人的にはどちらも初めましてな団体さん同士でした。どちらもお若い印象。火ゲキならではな出会い。

ネタバレBOX

カンザスハリケーン
アパレルかな?リサイクルショップかな?のショップ店員を演じる一人芝居。ひとり語りで進められるだけに、台詞が聞き取れないのが痛かった。内容もキャラクターも悪くなかったと思う。後は演出変えたらだいぶ変わるんじゃないかな〜?という印象。

劇団グラスホップ
機械と人間、天使。30分間という短編でこのボリュームのオリジナル創作を持ってくるのはだいぶな侍魂。なかなか世界観が見えてこなかったけれど、よく纏まっていて余分に語らず焦点絞った作劇でストレートに伝えたい事が届く。達者。
『謎の女―――《まなみ》。×MEHEM』

『謎の女―――《まなみ》。×MEHEM』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/09/27 (火) ~ 2022/09/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

30リーグにもエントリーしてるのに、それ以外でも火ゲキ出ちゃうマナカくん。脂ノリノリ。おかげで制作されてるほのかさんのMEHEMも一年ぶりな気が全くしない。今宵は久しぶりに観られて嬉しい役者さんに会えた夜でした。

ネタバレBOX

謎の女―――《まなみ》
部屋で語らう姉妹。劇中で明確には語られない部分まで観客に想起させてくれる丁寧さがありました。家族の中での姉妹各々の立ち位置、姉妹各々にとっての互いの存在の意味。全てを開けっぴろげに書いてしまわないのがいい。姉はきっと家族の中では優等生で親から期待されててその分窮屈で我を抑えてていい子ちゃん。妹はきっと愛され上手で生きたいように生きて我を通していながらも親に可愛がられてる。年長としての責任感を持ちつつ妹を頼りに思う姉、優しい姉を慕うと共に…独占欲を潜ませる妹。どうやらイジメを受けていた過去があり、別れた恋人には浮気されていた姉。その辛さから孤独に陥り引きこもっている姉だけれども、それも妹が一枚噛んでいるんじゃ…?と思わせられる幕引きにゾクゾクと。僅か30分に妄想が止まらない。見事。

MEHEM
ヒトは生まれる場所も運命も選べない。流行りの親ガチャという単語は嫌いだけれど。何もせずともそこに生まれただけで手に入れる者、それを目の当たりにするそうではない者の辛さ、よく知っている。その沼に足を取られている人生はつまらないということも知っている。全ては気持ち次第。単純に夜中にベランダで隣人と会話なんかしてたら苦情出るやろなぁとか、確かに異世界転生はともかくとして何故あんなに悪徳令嬢が溢れてるんやろなぁ?とか、デビューしてない漫画家がミリオンセラーとかでもない作家の一存では挿絵描けんやろなぁとか。細かいところ気になってしまいました。
『ニュートラル×パン・パン・パリー』

『ニュートラル×パン・パン・パリー』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/10/11 (火) ~ 2022/10/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ニュートラルを火ゲキでまた観られた事が嬉しい。一度は中止になったパン・パン・パリーのリベンジが叶って嬉しい。観られて嬉しい夜でした。

ネタバレBOX

ニュートラル
そう例えば戦闘のシーンを描くのに必ずしも殺陣で表現しなくてはならないなんてことはなく。縛られることのない表現の自由を謳歌してた。衣装のポップさにミジンコターボを懐かしく思い出す。

パン・パン・パリー
不条理なまるで夢の中でみる風景のようでした。20代に別れを告げ30代になるのを怖がるその狭間でみる夢。劇中なかなかの長尺で真っ暗にしたのは演出効果としては効果が高かった。個人的コンディションとしてはなかなかの試練でしたが(笑)
『カヨコの大発明×謎の女ーーー《まなみ》。』

『カヨコの大発明×謎の女ーーー《まなみ》。』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2022/10/25 (火) ~ 2022/10/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今期火ゲキのラストであり30リーグの決勝戦でもあった今宵の火ゲキ。
いやぁ、もぉ、素晴らしかったです!贅沢させて頂きました!
演劇は勝ち負けじゃない。でも、残るからには残るだけの理由がある。
そんな夜でした

ネタバレBOX

カヨコの大発明
改稿するにはあまりにもタイトでシビアな状況。その中をピンポイントに的確にブラッシュアップなされてきた手腕はさすが二朗松田ここにあり(名前はよく間違われるけれど)。熱量を上げたことにより波が生まれた。シンとした1シーンが活きた。
さらにシーンを足す事でラストシーンに向けての奔流ができた。終わった後のスッキリ感が段違い。西マサトさんのキャラクター性もより活きてた。全てにおいて上がってた。難しかったと思う。それでもなお、どう変化つけてこられるのかなという期待感に応えてもらえる、観客席冥利に尽きる。

謎の女ーーー《まなみ》。
まず先に白状してしまうと、わたしが入れたのはマナミでした。あの見事なカヨコを観て尚。マナミに関しては前回と今回で印象に変わるところはありませんでした。同じく、良かった。中山さんの天賦の才を持ちながらも苦しむアーティスト気質。
対してそこそこ才能ありつつ堅実な人生む赤穂さん。その対比、それだけだときっと観てて苦しくなるであろうところを、和ませる殿村さんのファンシーさと、相手をする赤穂さんのクールな親しみ。三人のバランスが絶妙でした。実質描いてることはだいぶとセンシティブなのに、笑顔で観られて、笑顔で観終われて、心地よい余韻が残る稀有なお芝居になってるのは、やはりこの三人のバランスと、舵をとるマナカくんの作演によるもので。総じて素晴らしかった。走り続けたマナカくん、走り続けることには意義、その対価、ここにあり。
憫笑姫 -Binshouki-

憫笑姫 -Binshouki-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/08/17 (水) ~ 2022/08/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

白い人が出てきた瞬間に「これから五彩が始まるんだ…!」とドキドキしました。
姉の優しさと自己犠牲、妹の可愛さと覚悟、姉妹の健気さと成長にボロ泣きして、理不尽と悪意に立ち向かっていくかっこよさに痺れました。
理不尽で辛くてどうしようもない状況で時に声を上げて、時に胸を叩いて、時に気合を入れてもらって自分を奮い立たせるミラの強さがまぶしい…!
理不尽な現実に打ちのめされながらも、逃げずに歯を食いしばって頑張る姿に見てるこちらも励まされて頑張ろうという気持ちになれる作品でした。

ネタバレBOX

周りからの嘲笑や悪意に打ちのめされながらも、自らを鼓舞して必死に訓練して戦って、旗と共に戦場に現れて凛と力強く戦うミラの美しさとかっこよさに泣きました。
序盤と同じBGMで訓練するシーンで、平穏だったあの頃には戻れないけど、確実に成長してイキイキと訓練する姿に切なくも胸が熱くなります。

ミラ達5人の性格と個性に合わせて戦い方を教えた団長の面倒見の良さ、彼女たちの見事な戦いっぷり、それを誇らしげに見守る団長も大好きです。戦場で楽しそうに笑ってワイルドに戦う団長かっこよかった!

これまでたくさん頑張って戦ってきたミラを不器用に労わり、手を取って歩き、彼女のために立ち上がる人たちのラストバトルは涙が止まりませんでした。

幼い妹の頭を撫でた人が、次の場面で年寄りになって「大きくなったねえ」と見てる時間経過の表現、アクションモブの身体と動きで作られる城内の長い廊下、門近くにいる人は朗らかで、奥に進むにつれて意地悪そうな人がいる城の様子などの表現もすごかったです!
禁猟区

禁猟区

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2022/12/22 (木) ~ 2022/12/30 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観ていて、集中力が途切れることなく、体感時間は30分位
役者のスキルの高さ、圧倒的なフィクションに魅せられる
また、度重なるアクシデントを乗り越えて上演してくれたことにも敬意を評します

禁猟区

禁猟区

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2022/12/22 (木) ~ 2022/12/30 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

降り注ぐ言葉のシャワーは、祝福か、呪縛か。
開放的なようで閉塞的な商店街で繰り広げられる、不思議な人間ドラマ。

独特の言い回しとリズムは、肌に合えば心地よく。
ユニゾンと掛け合いと、独白とで展開されていく過去のトラウマと現在の怪奇のコントラスト。
終盤に向かうにつれてさらに加速するセリフのBPM、つられて高まる心拍数。

商店街を一直線に駆け抜けたような、疲労感と息切れとがいつしか癖になり。
劇場で何度観ても配信ヘビロテ必至な中毒性。
2022年の観劇納めに選んで後悔のなかったクオリティ。

初体験

初体験

柿喰う客

全電通ホール(東京都)

2022/11/05 (土) ~ 2022/11/05 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

世間では、「推し活」という単語が浸透していて、誰かを応援することがキラキラした趣味のように受け止められる。
けれど、お金を出して他人を消費するのはグロテスクな行為でもある、というのを改めて思い知らされる作品だった。

推す側から見られるのは、推される側のほんの一部でしかなくて。
そのわずかな面に「物語」を見出すことで、偶像を狂信的に崇めている。
そして「物語」は自然に生まれるものだけではない。演出され、作り出されたものの可能性だってある。
けれど、そんなことはきっと、「推し活」という括りの中ではどうでもいいことで。

「この作品はフィクションです」と繰り返されるフレーズが脳裏から離れなくなる頃には、過去も今も夢も幻想もすべてがドロドロに溶け合って区別がつかなくなって。
その曖昧で不安で、けれどどうしようもなく愛おしい感覚は、愛にも似た執着とよく似ているな、と感じた。
いや、むしろ、執着も憧憬も未練も嫉妬も献身も、そのすべてが愛だったのかもしれない。
不思議に爽やかな終わり方に、救いを見出していいのか悪いのか。戸惑いながらもリフレインするあの歌を帰り道に口ずさんでみた。

荒人神 -Arabitokami-

荒人神 -Arabitokami-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今までの劇がこう繋がるのかとびっくり。面白かったー!

荒人神 -Arabitokami-

荒人神 -Arabitokami-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

5ヶ月連続上演「五彩の神楽」最終作。
1作品でも観ていたらより楽しめる、という言葉を信じて全作品追い続けた5ヶ月目。
期待以上のものが、そこにありました。

初めて五彩の神楽に触れる観客にも楽しめるよう配慮がされながらも、ここまでずっと観てきた人間には「ご褒美」としか言いようのない仕掛けが織り込まれていて。
シリーズ集大成としての自信と情熱を感じる構成でした。

人間の記憶は脆く、薄れやすい。
けれど、それを補うかのように音楽で、モチーフで、演出で、衣装で。
繰り返し思い出ごと呼び起こそうとする試みに、8月に、9月に、10月に、そして11月に戻ったかのような錯覚を覚えました。
暑い夏に「憫笑姫」から始まった五彩の神楽が、寒い冬にアツい「荒人神」で締めくくられる。
長い人生のほんの5ヶ月のことだけれど、きっと、あの光景とその時の感情とをわたしは忘れないと思います。

頑張った人が、頑張って、報われる。
そしてその傍らには、自分の絶対的な味方になってくれるかけがえのない誰かが寄り添ってくれる。
5作品を通して繋がっていったテーマが、これからの人生のどこかで、そっと背中を押してくれるでしょう。
五彩の神楽に出会えてよかった。そして、壱劇屋東京支部に出会えてよかった。そう、心から思えたひとときでした。

心踏音 -Shintouon-

心踏音 -Shintouon-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/10/19 (水) ~ 2022/10/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

男女の愛がとても伝わってくる。激しい舞台の中で凄いなとただただ感動。涙出た。

賊義賊 -Zokugizoku-

賊義賊 -Zokugizoku-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/09/21 (水) ~ 2022/09/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とにかく激しい舞台に圧倒されました。セリフがないのに、伝わってくるのが凄かったです!

戰御史 -Ikusaonshi-

戰御史 -Ikusaonshi-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/11/23 (水) ~ 2022/11/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

構成の9割以上が殺陣という、恐るべき運動量の作品。
しかし、その中にもしっかりとしたストーリー性とテーマが存在し、観たあとに色々と思いを馳せる余白がありました。

顔無し、野武士、女頭領、狂人、そして名もなきアクションモブたち。
すべての登場人物が武器ごと、人ごとにバリエーション豊かな殺陣で魅せる総力戦は、人格の入れ替わりというギミックを丁寧に演出しながらも、物凄いスピード感と熱量で。
ひとりひとりの実力と、体力、そして積み上げられた日々の稽古によって生み出された、最大級のフェス。
心拍数を上げる選曲も最高!

岡村圭輔と、小林嵩平。
なにかと対になる二人の、それぞれの魅力の対比も鮮やか。
満を持してのキャスティングはエモさ全開で、何度観てもテンションの上がる濃密な時間を過ごすことができました。

荒人神 -Arabitokami-

荒人神 -Arabitokami-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

五彩の神楽最終章となる本作品。
制覇した神楽分だけ楽しめるとは言われていましたが、まさかまさかの演出に涙腺がぶっ壊れました。
五彩の神楽は映画やアニメで観ていたいな〜と思っていましたが、「荒人神」だけは舞台で観るからこそ度肝を抜かれる演出だと感じました。

他にも、主人公の「荒」の心情がワードレス殺陣芝居であるからこそのわかりやすい心情の変化であったり、「白」「元」との関係性もとてもわかりやすいようになっていたので、舞台初心者であってもとても観やすい舞台になっていると感じました。
ワードレス殺陣芝居のメインにもなる殺陣では、どのシーンにおいても様々な武器を使いこなしている主人公に圧巻されながらも、舞台上を駆け回るアクションモブと呼ばれる方々が100分間という上演時間をあっという間に感じさせられました。

2022年の五彩の神楽に出会えたことをとても誇りに思える、そんな作品でした。
また、再演があったら絶対に観にいきたいと思える作品です。

戰御史 -Ikusaonshi-

戰御史 -Ikusaonshi-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/11/23 (水) ~ 2022/11/29 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

世にも奇妙な殺陣芝居と謳われていた通りのSF(すこしふしぎ)物語でした、そして奇妙不可思議を上回る殺陣に次ぐ殺陣、息もつかせぬアクションの連続、舞台を観ながら、「このゲームやりたいな」という考えが浮かんだとかないとか。
どうしてこうなったのかはわからない、けれどなにが起こっているのかはわかるという塩梅でその表現力と構成と演出、なにより演者さんの体力がすさまじい舞台で圧巻でした。
フェスのシーンはテンション上がりまくりました!

ネタバレBOX

ろうそく男が現れるシーンはどこからどう見ても魔法にしか見えなくてほれぼれしていました…
主人格を奪ったろうそく男が雨の中歩くシーンなどは怒涛の殺陣に圧倒されたあとで、滝のように流れ落ちる汗を見ながらこれも雨の表現の演出なのかと思ったほどです。美しい汗だった…
荒人神 -Arabitokami-

荒人神 -Arabitokami-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

五ヶ月通ったからこその観劇体験…!もちろんこの作品単体でも楽しむことができるのですが、ここまで積み重ねてきた五彩の神楽へ思い入れがストーリーを進むごとに爆発していきます。
誘爆に続く誘爆、大爆発!途中で小さく声を上げてしまうほどの興奮、キレッキレのアクション!昂る感情を抑えるために拳を握りしめたのはこれで何度目か!
賊義賊でも見られた五彩中でも一番好きな演出である血飛沫表現の赤い紙吹雪がアップグレードされてそれにも興奮、好きすぎる!!好き大好き愛してる一生分言っても足りないのではないでしょうか、惜しいのは…全人類に見てもらえないことです……。

ネタバレBOX

闇堕ちした荒による報復シーン大好きです!!!生き生きと舞台上を踊る悪感情ちゃんたちとアゲアゲのBGM!これが荒人神のフェスや!!
血にまみれているだろうに笑みを浮かべながら元に歩み寄る荒のいつもと同じなのに全く違うという違和感、元が久しぶりに見た荒の笑顔がこれなんですね…!!
座り込む元の頭上で突き立てられる剣と舞う血の紙吹雪のシーンは絵画にして後世に残したい一瞬でした。
それから誰よりも楽しそうに戦う墨絵ろうそく男が幸せそうでなによりです。
【Strong Punch】

【Strong Punch】

劇団1mg

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2022/05/25 (水) ~ 2022/05/30 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

やっぱりこの劇団は演出も凝っていて、なにより役者のレベルが高い!
感情揺さぶられる。

が、今回に限っては台本が少しよくなかった。

ネタバレBOX

終盤のみんなが応援をするところ。
本当に精神ダメージを負った人の気持ちを知らないんだろうなと感じざるを得なかった。
頑張れなくなった人間に、頑張れというのは一番言ってはいけない言葉。
車椅子生活の人に「お前走れよ」と言っているようなもの。
登場人物にとってははそうでないんだと言われればそれまでだが、実際に精神的苦痛を味わった人がこの舞台をみることはおすすめできない。
少なくとも自分は観終わったあと苦しくて仕方なかった。

これまでの1mgの作品が好きなだけにとても残念だった。

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