夢見る無職透明
演劇プロデュース『螺旋階段』
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
龍と虎狼-新撰組 Beginning-
FREE(S)
ウッディシアター中目黒(東京都)
2023/05/23 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
坂本龍馬と土方歳三が兄弟という設定、その奇知をもって 何となく史実と結び付けるような展開へ。そして映画・舞台・TV等でイメージ作られた風雲児と冷徹漢という人物像を逆転させたかのような描き。
見どころは、やはり殺陣シーンであろう。スピードと腰が据わり 刀をしっかり振り下ろす動作に迫力がある。特に複数の剣士の交刃、その間合い(距離感)をしっかり見極めているところが見事。また 沖田総司役を女優の市瀬瑠夏さんが演じているが、なかなか凛々しく 青年剣士を好演していたのが印象的。
気になったのが2点、まず 近藤勇 役(鈴木つかさ サン)がちょいちょいコメディリリーフとして笑わせるが、個人的にはあまり好まない。新撰組局長として、剣技は堂々としており、その延長線上での人物像でも良かったのでは…。重厚・骨太になり過ぎないため、敢えて笑いを挿入したのだろうか。次に、卑小と思いつつも、同じ武士でも大小二本差し と大刀のみの人物がおり、舞台上で並ぶと不自然なのだが…。
(上演時間1時間35分)
夢見る無職透明
演劇プロデュース『螺旋階段』
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
タイトルにある「無職」であれば、先行き不透明で不安であろう。しかし、物語はそんな40歳男が夢を持ち、逞しく生きようとする人生応援歌を謳い上げる。歌といえば、舞台がスナックということもあり、上演前から昭和歌謡 デュエット曲が流れており、懐かしさを誘う。
あらすじ にある理不尽な理由で解雇…残業代不払い、有給休暇が使用できないブラック企業、それでも真面目に働いていた男が味わう悲哀。同じような夢を繰り返し見る、そのデジャブのような展開が少しづつ変化する。突付けられたコトを受け入れるだけではなく、その状況に対処 抗う姿を通して男の成長をみる。
再就職の面接シーンが秀逸。当初、男はマニュアル的な志望動機・理由を語っていたが、だんだんと日常の些細なことの中にも夢を抱くことが出来ると。固定観念や常識に縛られた思考や行動から脱し、自分の思いを熱く語る。スナックでの面白可笑しい夢物語と現実生活をリンクさせ、<螺旋階段>から見るように 同じような光景に見えて 実は違う が描かれている。まさに 夢と現実が交錯する人間ドラマ、観応え十分。
(上演時間1時間35分)
『人間狩り』+『改札口』
T-PROJECT
赤坂RED/THEATER(東京都)
2023/05/16 (火) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
小説家・筒井康隆の戯曲集というのがあるらしい。今作は短編小説の舞台化だろうか。映画は「ジャズ大名」を観(「時をかける少女」「ねらわれた学園」を挙げるべきか?)、ドラマで「七瀬ふたたび」「なぞの転校生」など大昔に観たな・・と思い出しつつ、舞台は初である事を確認。初のものは観に行く理由付けになる。そんな事に後押しされ、劇場だけは馴染みの赤坂REDTHEATERを訪れた。
シュールで「怖い」世界観を期待できる筒井作品の、勘所を掴んだ舞台で、男ばかりの面々でも十分美味しかった。
Cafe キャッテリア
Stray Cityシリーズ「Club キャッテリア」製作委員会
ステラボール(Stellar Ball)(東京都)
2023/05/12 (金) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
過去の出来事で嘘がつけなくなったクロと嘘まみれでホストナンバー1を目指すホストたちの物語。本当のことを言うだけでは人を傷つけてしまうとか、嘘で幸せになれる人もいるとか学んでいくクロの成長物語。会場は楽しそうで行きたかったなと思いますが、配信で何度も見られるのも楽しいです。
老いらくの恋
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
紀伊國屋ホール(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/31 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
戯曲の批評性と俳優の人間味がうまく結びついたいい舞台だった。とくに青年劇場の誇るベテラン葛西和雄、藤木久美子、吉村直の自然なユーモアがすばらしい。葛西と吉村の「金色夜叉」ごっこは大いに笑える(お宮役で倒れた吉田が、隅っこで起きようとしてなかなか起きられない何気ない所作に、客席は爆笑した)。葛西が妻役の藤木に長年の感謝を云おうとして、本番では練習とは全く違う展開になってしまうおかしさも極めて上質だった。
山下惣一原作の、農業金言が要所要所で光る。「規模拡大する農家がいれば、狭い農村では土地を失う農家もいるということだ」「競争ではなく共生」「農業は工業とは違う。成長よりも安定、拡大よりも持続が大事」「いくつになっても楽しみが見つけられる。農業やっててよかった」等々。
若手も奮闘していた。特に将来の農業を支えるカップルを演じた藤代梓と安田遼平は初々しくて、応援したくなる。農業とともに、青年劇場の未来の希望を感じた。美術もよかったが、茶の間のセットと、シャインマスカットを植えた畑のセットの転換はどうだろうか。これをセット転換でなく、うまくシームレスに演じる手はなかったかと思う。
黄昏ワルツ
くじら企画
ウイングフィールド(大阪府)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ワクワクしました。表情が好きです。
当時は観ていませんが、変わらないと思うほど面白かったです。
お芝居観られてありがとう。
梅子の梅根性
劇団未来
東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても上手く演じている
この劇場を最大限に生かした舞台美術
このチラシも良い
丁寧に作り上げていた芝居。
芝居ではないのですがその後に戦争へ入ってしまう時、支援の人たちとの関係も吹っ飛んでしまうだろう。今も戦争がある これからの社会は、男女から個を認め合う平和な社会に代わります様に。
夢見る無職透明
演劇プロデュース『螺旋階段』
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
黄昏ワルツ
くじら企画
ウイングフィールド(大阪府)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
段ボールに住む 男性3人
おかしい、のだけれど 観ていくうちに、自分と変わらないじゃないか、
普通に過ごす人たちと変わらない様に感じて来た。
細かいことにこだわって、言い訳をして、一生懸命に生きて、
面白い、悲しい、切ない。
男は阿保で、これが本質 どこに居ても、こうして生きているんです。
トンネルに咲く花
演劇集団イルカボーイズ
シアター711(東京都)
2023/05/25 (木) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
麻衣愛さん出演。雨チームの初回を観劇。
「オバハン」役の方が大きく描かれている、迫力のあるチラシを事前に手に入れてました。受付の方がその方でちょっとびっくりしました。近くで拝見すると、実はずいぶんとお若いのですね。副代表のワタナベルナさんでした。
即興舞台などを除いて、麻衣愛さんの舞台出演は今回で20本目かと。初舞台は6年前の「モデラート」。そのころは、こちらはハラハラしながら見守っている状態でした。そういったことも今は昔で、すっかり女優さんとして板についてきたというか、安心感があります。昨年の「レ・ミゼラブル」など、大役を見事に演じられていて、ファンとしては嬉しい限りです。
一般席3500円は安くてびっくりしました。舞台の価格はずいぶん高騰している昨今、きっと努力されているのだろうと、頭が下がります。
ヒメ役の田口さん、ジュリ役の倉河さん、お顔がよく似てるなあ、と思ってました。終演後に田口さんにお話ししました。とくにご関係はないようで。
そういえば、終演後に一般の面会ができる舞台は久しぶりでした。この調子で、舞台の世界がコロナ前のようになってくれることを祈ります。
梅子の梅根性
劇団未来
東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
発達障害と思われる子供を連れた親子が隣で、集中して観れず…あの親子恨むわ〰️
内容は今度お札になる津田塾大学創設の津田梅子の生い立ち
この時代にこんな斬新な考え方をもった女性は異端児扱いだったんだろうな〰️
名声は死んでからついてくると言われるが、津田塾大学は今でも残っているし、受験には必須の人物
知見を深めることができました‼️
『クロノス・ビギンズ』『あしたあなたあいたい』
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2023/05/20 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「クロノス・ビギンズ」を観劇
原田樹里様を久しぶりに拝みに出かけたのだが、かなり後ろの席だったのとどんどん悪くなる視力のために御本人かどうかもよく分からなくて涙目だった。
演目はこの劇団が舞台化を進めている梶尾真治の小説「クロノス・ジョウンターの伝説」の新作「クロノス・ジョウンターの黎明」の最初の上演なのだった。旧作では設計図を渡されその通りに作ったとしか書かれていないが新作ではその辺の事情が少し明らかになる。
シリーズものだがほとんどリセットに近く私のように初めてこのシリーズを観る者にも支障はない。タイムマシン+ラブ・ロマンスがこのシリーズのコンセプトで本作もそのど真ん中である。新しいものや尖ったものはないが普通に楽しめるエンタメ作品であった。
コスモポリタン
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
星の果てまで7人で
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
#星の果てまで7人で 初日(24日)と本日(27日)のマチネとソワレ計4公演拝見させて頂きました🙏 「帰りたい」気持ちと「このまま進みたい」気持ちが交錯しながら進むストーリーには【星の果てまで】というキーワードが強く響いて来る作品に感じました🙆
エンジェルス・イン・アメリカ【兵庫公演中止】
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2023/04/18 (火) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
第一部を観て、その数日後に第二部を観る予定が急用のために行けなくなって、そのチケットは知人に譲り、あまり時間が開かないうちに第二部をと思いつつも色々用事が入って、結局2週間以上経ってから当日Z席を購入して観てきた。
休憩2回込みで3時間半だった第一部だが、第二部は90分+65分+55分に休憩15分が2回の4時間。第一部は二幕がちょっと物足りなく感じたが、今日の第二部はずっと見入ってしまった。Z席は手摺りが目に入るのは仕方ないとはいえ、当初不安だった見切れとかもなく、新橋辺りにある劇場の三階左右席に比べれば充分な良席で、この値段でこんな凄い舞台を観ちゃっていいのかと少々申し訳ない気分にも。
人魂を届けに
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2023/05/16 (火) ~ 2023/06/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
正直、自分はこの作家を過小評価していた。今作でやっと思い知る。こんな脚本、他に一体誰が書ける?とんでもない才能に興奮。ラストの着地点なんかに不満は湧くが、それにしても参った。この令和のふざけた時代、安居酒屋で膝詰めでドストエフスキー本人から語り掛けられるような夜。ベロンベロンに酔わされた帰り道。とにかく上手く言い表せないが、こんな作品を世界は欲している。
今作に一番近い作品は黒沢清の『カリスマ』だろう。“カリスマ”と呼ばれる一本の樹を巡る顛末で天皇制と日本社会を戯画化してみせた。もし今作を黒沢清が撮ることがあるならばモノクロでやって欲しい。役所広司の一人芝居でも良い。出来ればタルコフスキーに巨額な資金を提供して、『ストーカー』のように撮って貰いたい。一切の説明を排して。全く訳が分からないが皆平伏すような映画になる筈。
この世界のルールは人の数だけそれぞれに存在する。他人の解決法を幾ら熱心に学んでも、実は何にもならない。自分の世界の解決法を見付けることができるのは自分自身だけなのだから。
皆の“お母さん”である森のキャッチャー〈捕える人〉、山鳥さんこと篠井(ささい)英介氏が満場一致のMVP。美輪明宏のヴォイス、草笛光子のような表情、加藤登紀子のような強さ。彼を観る為だけに足を運ぶ価値はある。必見。
開演してすぐ地震があったのが残念、そこは集中できなかった。
「寒い、寂しい、お母さん・・・。」
梅子の梅根性
劇団未来
東大阪市文化創造館・小ホール(大阪府)
2023/05/26 (金) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/26 (金) 19:00
津田梅子(肉戸恵美さんの演技がいい)の生き生き感、生き様が伝わるいい作品で楽しく観劇しました。書き下ろし作品ですが、しまよしみちさん演出はテンポがよく2時間20分(休憩含む)あっという間でした。周囲の人々を振り回す人間らしさ、津田梅子と下田歌子(華族女学校学監・池田佳菜子さん)のやり取り(日米文化の落差)は思わず笑ってしまいました。お世話になり亡くなつた人々が梅子の横を通りすぎる演出は周りの人々の支援に支えられた梅子の存在が浮か上がります。
また、文化庁芸術祭優秀賞「パレードを待ちながら」再演決定は嬉しく思います。
其の女
Nana Produce
小劇場B1(東京都)
2023/05/24 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
一人芝居を淀みなく緊張感たっぷりに、時折笑い声が漏れる。80分間テンポよく緩急の効いた珠玉の舞台。渋谷はるかさんの一人芝居をライフワークとして今後もシリーズ化してほしい。
『クロノス・ビギンズ』『あしたあなたあいたい』
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2023/05/20 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/05/27 (土) 13:00
「あしたあなたあいたい」を観劇。
クロノスを背景に、様々な人間模様を観ることが出来て楽しい。
特に三枚目のキャラクタが良かったです。