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12人のおかしな大阪人2023

12人のおかしな大阪人2023

「12人のおかしな大阪人」製作委員会

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/01/07 (土) ~ 2023/01/17 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

陪審員が大阪人パターンの話
大阪人ならではの笑いに昇華してひたすら笑っていました。いつ終わるの?って言うような作品

すずめのなみだだん!

すずめのなみだだん!

やみ・あがりシアター

駅前劇場(東京都)

2023/01/06 (金) ~ 2023/01/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

観てきました☆ 良かったんだけど、初演には及ばなかったかな〜

ネタバレBOX

劇団員の加藤さん、できたら初演とは違う役をやってほしかったな〜
すずめのなみだだん!

すずめのなみだだん!

やみ・あがりシアター

駅前劇場(東京都)

2023/01/06 (金) ~ 2023/01/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/01/06 (金) 15:00

105分。休憩なし。

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男

劇団東京乾電池

ザ・スズナリ(東京都)

2023/01/05 (木) ~ 2023/01/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

乾電池が知名度の高い定評ある名作とどのように取り組むか?
今年の初芝居は、ザ・スズナリ。土曜日の午後の公演はどこかの現劇グループの女性団体客
も入って、開演前から劇場らしい賑わいの声があって正月らしい芝居風景だった。
乾電池に翻訳劇はどうかと思っていたが、今や、日本も欧米と肩を並べるG7。五十年前の戯曲とはいえ、先進民主主義国が当面した諸問題は、現在の我が国との共通の課題も多く、日本人の俳優が演じても違和感がないばかりか、日本の現実の問題とも重なるところも多く、客席には緊張感があった。
柄本演出は、かなり現戯曲をいじっているがその狙いは大きくは次のようなものだろう。
まず、原作の各登場人物の背景の説明をできるだけ省いて、たまたまその場で出会った人々が話し合うという、いまのSNS状況を思わせるコミュニケーションのドラマにした。このため、原作にあった、ニューヨーク人情物語的側面がほとんどなくなって、薄い人間関係の中のディスカッションドラマにしている。これは新しい演出だが、その功罪はあって、この事件の背景はよくわかるが、各陪審員の判断の根拠がよく解らない。ことに最後に翻意する陪審員の親子関係が全くカットされているので翻意がただ少数派になったのでやーメタ、という風にもとれる。ほかにも、貧民街に育った人、努力で成り上がった人、さまざまな階層の人々の背景が現戯曲では書き込まれているがそこをずいぶん短くしている。そういう狙いも今の芝居ではありだとは思うが、最後に写真を出している以上、説明不足になっている。そこもどーでもいいんだ、というところまでは思い切れていない。しかし思い切ったら別の芝居になってしまいそうだ。全体で15分は切っているのではないだろうか。1時間45分、休憩なしだった。
二つ目。11対1で反対を始める陪審員8号は、この芝居では主役で、いままでも主演者が演じてきた。そこをほとんど知られていない飯塚三之の助をキャスティングしている。平凡人の勇気というところを飯塚はよく演じているが、戯曲自体が立て役で書いてあるので、どうしても荷が重くなるところがある。それはすべての陪審員にもいえることで、柄にはまっている谷川昭一郎や吉橋航也、杉山恵一はのびのびやっているが、ほかはかなり窮屈そうだ。出演者では陪審員長の岡部尚が健闘している。
男性だけで演じられる舞台を見ると、この五十年でずいぶんジェンダーの問題は進んできたな、と思う。今、アメリカなどではこの芝居は打てないのではないだろうか。
そういうアピールにもなっている。そこが乾電池らしいともいえる。

マタイ受難曲2023-神と嘘-

マタイ受難曲2023-神と嘘-

マタイ受難曲2023実行委員会

Hakuju Hall(東京都)

2023/01/07 (土) ~ 2023/01/07 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

イマイチかなあ。もっと変わったことをやってくれるのか、と思っていたが・・・。
レチタティーヴォは別の物語に置き換えられてその部分はなかなか面白かったが、器楽のアンサンブルは普通のアレンジの範囲内か。ごくたまにジャズ風のパッセージが挿入されたが、どうせなら全編ジャズでやっても良かったのではないか。非クラシック系という歌手の起用も、どこか中途半端。歌い方がもっと非クラシックに寄っても良かったのでは。
バッハという神の前では、しょせん現代の人間はちっぽけな存在なのか。

新春浅草歌舞伎

新春浅草歌舞伎

松竹

浅草公会堂(東京都)

2023/01/02 (月) ~ 2023/01/24 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

年明け一本目はこちらをみてきました。
もはや若手とは言えない立派な出演者のように思いました。
浅草は若手という前提で。

G線上のアリア

G線上のアリア

PSYCHOSIS

新宿スターフィールド(東京都)

2022/12/16 (金) ~ 2022/12/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

月蝕歌劇団のオリジナル版を知らないので推測の域を出ないが、温故知新、スタンダードナンバーのロックアレンジのようなものではなかろうか? そして「解剖台の上のミシンと蝙蝠傘の偶然の邂逅」ならぬ舞台上のフランス革命と島村抱月・松井須磨子の邂逅はまさに高取戯曲の真骨頂。それまで差し挟まれていた島村・松井エピソードとフランス革命パートが融合する終盤のブッ跳び具合たるや!(笑)
あと、衣装も良かったなぁ。(坪内逍遥の表現は爆笑モノ!

ネタバレBOX

終盤で考えたのは「一連の内容は死に瀕した島村抱月の走馬燈的な幻想ではないか?」ということ。
そういう解釈も成り立つよね?
恥ずかしくない人生

恥ずかしくない人生

艶∞ポリス

新宿シアタートップス(東京都)

2023/01/07 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

初日ソワレ及び二日目マチネ公演中止です。
*その後、異儀田夏葉さん他が代役だったようですね。観劇初めとはなりませんでしたが、仕切り直しのチケット予約含め、今後の動向を注視したい。

とりあって

とりあって

かわいいコンビニ店員 飯田さん

OFF OFFシアター(東京都)

2022/09/08 (木) ~ 2022/09/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

非常に心をギシギシとされる作品であり、これぞ演劇と思った。
客席で座っているだけなのに、世界観に不愉快にされ(褒めています)
釈然としない感情にさせられ、イライラさせられました(繰り返しますが褒めています)

なんの事はない、街のフィットネスクラブの裏側の様子で、
それぞれの立場が違う人たちによるそれぞれの人間模様なんですが、
これがまぁ、見事に「ああ、いるいる」「あるある」と、どの職場にも合いそうな、
絶妙な線を付いてくるんですよね、それを表現するの凄いわ。

既に書かれている方もいらっしゃいますが、幾つかのハラスメントについても表現され、
それらが本当に良い具合に「いや、それはちょっと」と思わされる場面も多く、
事前情報が少ない中で、しっかりと楽しませて頂きました。
良い意味で、完全に予想を裏切って下さり、これは観られて本当に良かった作品でした。

幸福レコード2022

幸福レコード2022

Bobjack Theater

TACCS1179(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/25 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

遅ればせながら配信で拝見。
たくさんの美しい言葉や、詩的な言葉、世界観も含めて文学的であり、
ボブジャック・シアターさんらしい優しさを味わえたとは思います。

ただ、どうしても世界が寓話的な雰囲気が漂い過ぎる中で、
その予定調和を壊そうと、唐突な乱入や事件的な要素もあるのですが、
それが逆に予定調和な感じもして。

配信だった事もあるかも知れませんが、世界観に没入出来た、感動した!というのとは
少し違う後味が残っています。出てくるモノローグ、語りなどは非常に好きでした。

甘い手

甘い手

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2022/04/23 (土) ~ 2022/04/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い。中々自分が感動するってものに出会えないものですが、ここの劇団は脚本がいいのかな。

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男

劇団東京乾電池

ザ・スズナリ(東京都)

2023/01/05 (木) ~ 2023/01/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今年の初観劇。東京乾電池さんも初観劇です。
ギリギリでしたがチケットが取れて良かったです。
スズナリはこれでもかと言うくらいの満席で、開演前隣のおじさんがずっと咳していて気になりましたが、開演したらもう気にならないくらい舞台に集中。しかし、それで風邪?がうつらないと言うことは無いわけで、なんとも無いことを祈るばかり。

ネタバレBOX

普通でした。東京乾電池の「12人の怒れる男」と言うことで、何か普通とは違った味付けや捻りがあるのかもしれない、それは楽しみでもあり、心配でもあると言う心持ちで観劇したのでしたが至って普通でした。それは変に笑わせたりするようなことがないと言うことで、この演目にはふさわしいと思いましたが、東京乾電池としてはどうなのと思ってしまうのは、私に先入観があるからなのでしょうか。
少年が登場する「12人の・・・」は初めて観ました。陪審員が番号順に座っていないのも珍しいかと。ラストの写真の扱いは映画版を彷彿とさせましたが、破らないんですね。
役者さんが乗ってくるまでちょっと時間がかかったような気がしたのは私だけ?
補陀落渡海記

補陀落渡海記

ニットキャップシアター

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2023/01/06 (金) ~ 2023/01/09 (月)公演終了

満足度★★★

今回は比較的分かりやすかったかな
姥捨山 輪廻転生 楽しく生きることを身体表現も使いながら表現していたのかな…
出来上がりは流石だった(セリフズレはあったけど)
蟹 ルーローハンが食べたくなる

禁猟区

禁猟区

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2022/12/22 (木) ~ 2022/12/30 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初見の劇団で何の知識もなく不安でしたが、観劇して5分もたたずに、虜になりました。さすが人気があるのが分かりました。
大人数で呼吸があった動きが楽しくて仕方ないです♪

禁猟区

禁猟区

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2022/12/22 (木) ~ 2022/12/30 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

つか芝居のように口走るセリフとリズミカルな演技に楽しくてココロ踊りました。

ザ・ウェルキン【7月21日~24日公演中止】

ザ・ウェルキン【7月21日~24日公演中止】

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

多彩な出演陣。吉田羊さんと大原櫻子さんが中心ですが、それぞれ皆さんが生きていた。しかし作品そのものがあんまり入ってこなかった。

ざんねんないきもの事典 ~いきものたちの逆襲~

ざんねんないきもの事典 ~いきものたちの逆襲~

エイベックス・エンタテインメント

あうるすぽっと(東京都)

2022/08/18 (木) ~ 2022/08/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

小川菜摘さん、やっぱ上手いなぁ~、ぐらいでした。。。

まぁ作品的に仕方ないけど。

サタニウムのベロベロバーのマーブルさん

サタニウムのベロベロバーのマーブルさん

あの温泉地

新宿眼科画廊(東京都)

2022/11/18 (金) ~ 2022/11/21 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

サタニウムアーチストとして成功しているベロベロバーのマーブルさん。
マーブルさんに憧れる勾玉さん。
勾玉さんにイタズラをされる千鳥さん。
三人が集まってドタバタを繰り広げます。
そもそもサタニウムって何なのさ。
ベロベロバーって何なのさ。
三人にも分からない。
マーブルさんにも分からない

…と、台本付き公演で、家に帰って読んだけど、分からない、、、

アオキヒデキ、恐るべし。

空蝉

空蝉

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2022/09/01 (木) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

日程が合わず配信での観劇。
逆に配信で何度も観られてよく理解できた。
逆に実演?だったらすぐに消化できなかったかも。
役者さんたちは上手い。
話し自体は特筆は無いかなぁ。

夏の盛りの蝉のように

夏の盛りの蝉のように

加藤健一事務所

京都府立府民ホールアルティ(京都府)

2022/12/24 (土) ~ 2022/12/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

今年(2022年)も京都で複数公演のカトケンさん。今年2作目はクリスマスシーズンの24日、25日の2日間の上演で、24日の公演を鑑賞。

今回の作品は今年(2022年)3月に92歳で亡くなった劇作家、脚本家の吉永仁郎の戯曲。カトケンさんの舞台は洋物が多く、和物の作品は7年振り。

吉永仁郎は1929年10月、東京本所生まれ。1951年に早稲田大学第一文学部英文科卒業後、都内の中学校に英語教師として勤務。そのかたわら劇作修行を始め、舞台芸術学院講習科を卒業し、劇団虹の会で習作数篇を執筆するも28歳で演劇から離れる。しかし、1969年、40歳になり再び劇作を始め、1974年以降民藝、文学座、俳優座、蝉の会などに戯曲を多数書き下ろした。

主に評伝劇を書き、処女作は1974年の「勤皇やくざ瓦版」(劇団東演初演、後に劇団民藝再演)。主な上演作は、1982年「すててこてこてこ」(民藝、渡辺浩子演出)、83年「夢二・大正さすらい人」(民藝、渡辺浩子)、85年「芝居-月もおぼろに-」(文学座、加藤武)、89年「季節はずれの長屋の花見」(俳優座、阿部廣次)、91年「彫刻のある風景 新宿角筈」(文学座、加藤武)、91年「さりとはつらいね…」(俳優座、三木のり平)、92年「蜆川」(劇団潮流、香川良成)。

21世紀に入ってからも2001年「静かな落日-広津家三代-」(民藝、高橋清祐)、04年「風の中の蝶たち」(文学座、山田風太郎原作、戌井市郎演出)、05年「深川暮色」(民藝、藤沢周平原作、高橋清祐演出)、07年「リビエールの夏の祭り」(俳優座、中野誠也)、13年「集金旅行」(民藝、井伏鱒二原作、高橋清祐演出)、15年「二人だけのお葬式」(青年座、金澤菜乃英)、18年「大正の肖像画」(民藝、高橋清祐)など多数。

90歳を過ぎても創作意欲は衰えず新作を書き下ろし、昨年(2021年)4月に民藝が丹野郁弓演出で上演したロシアの作家ゴーリキー(Maxim Gorky)の「どん底」を原作とした「どん底-1947・東京-」が最後の作品になった。

加藤健一事務所が吉永仁郎の作品を演じるのは、7年前の「滝沢家の内乱」以来2作目。「滝沢家の内乱」は江戸の戯作者滝沢馬琴を描いたもので、94年に蝉の会、渡辺浩子演出で初演されたもの。私もここアルティで見た。今回も出演されている加藤忍さんとの二人芝居だった。

今回の「夏の盛りの蝉のように」は浮世絵師葛飾北斎と彼を取り巻く人間たちを描いたもので、「蝉」として劇団潮流で上演後改定、1990 年に蝉の会で「夏の盛りの蝉のように」として初演。以降蝉の会にて再演を繰り返してきた。2014 年には文学座にて上演。加藤健一事務所では今回が初上演。

蝉の会上演時の出演は大滝秀治(北斎)、加藤剛(華山)、高橋長英(国芳)、草野大悟(北馬)、白石珠江(おえい)、観世葉子(おきょう)。文学座公演は加藤武(北斎)、金内喜久夫(華山)、中村彰男(国芳)、大場泰正(北馬)、富沢亜古(おえい)、古坂るみ子(おきょう)。

今回の加藤健一事務所公演は113回目。今年(2022年)12月に下北沢の本多劇場とこの京都公演が行われた。

以前からの繰り返しになるが、カトケンさんこと加藤健一さんは1949年10月静岡県磐田市生まれ。1968年、袋井商業高校卒業後、半年間のサラリーマン生活を経て劇団俳優小劇場の養成所に入所。1970年に養成所を卒業後、つかこうへい事務所の作品に多数客演し、10年後の1980年に加藤健一事務所を創立されたので、2020年がそれぞれ50周年、40周年だった。

この間、2004年には読売演劇大賞優秀男優賞を受賞、2007年には紫綬褒章を受章、その他にも菊田一夫演劇賞など多くの賞を受けている。毎年3、4本の公演を行っているため、映画やテレビドラマへの出演は限られているが、2016年の吉永小百合と二宮和也の主演した山田洋次監督作品の「母と暮せば」では福原母子の家に出入りする上海のおじさんを演じ、毎日映画コンクール・男優助演賞を受賞している。

現在(2022年4月から1年間)NHK BSプレミアムで再放送されている1981年のNHK大河ドラマ「おんな太閤記」では加藤清正を演じる若き日のカトケンさんを見ることが出来る。当時31歳。

今回の話は上述のように葛飾北斎と彼を取り巻く人間たちの話で、必ずしも北斎が主役ではない。北斎の弟子の中では筆頭にあげられた蹄斎北馬。武士でありながら肖像画を描いて日本一と言われた渡辺崋山。遅咲きながら武者絵や戯画など独創的な浮世絵を生み出した歌川国芳。晩年まで父・北斎の画業を助け、北斎の画才を受け継ぎ一目置かれる絵師となったおえい(葛飾応為)。そして架空の女性だが、結構したたかに生きるおきょう。

この6人が異国船打払命令からシーボルト事件、蛮社の獄とペリー来航までの怒涛のごとくに事件が起こる文化13 年(1816年)から安政5年(1858年)までの43年間に、それぞれが生き様や志を絵にぶつけ北斎に立ち向かっていく。変化する時代の波に翻弄されながら、家柄や流派を超えて切磋琢磨し、世の中を相手に絵師として熱く議論を戦わせる江戸の者たち。暑く眩しい季節に忙しなく聞こえてくる、あの夏の盛りの蝉のように。

おえい役は加藤忍。加藤健一事務所俳優教室出身でカトケンさんの舞台ではお馴染み。1973年10月生まれで、神奈川県出身。彼女もテレビドラマや映画にも出ておられ、吹き替えの声優もされている。

渡辺崋山役の加藤義宗はカトケンさんの息子で彼も何度も見ている。1980年1月生まれ。1996年の加藤健一事務所の「私はラッパポートじゃないよ」が初舞台。自身のプロデュースユニット「義庵」も2020年に立ち上げている。

蹄斎北馬役は新井康弘。私よりは一つ若い1956年12月生まれで、川崎の坂戸育ち。1974年から82年までずうとるびで人気を博した。グループ解散後は俳優業に専念し、1999年から2009年まで続いたTBS系昼帯の「大好き!五つ子」シリーズでの五つ子の父・桜井良介役が当たり役となり広く知られた。加藤健一事務所の舞台も常連で、何度も拝見している。

歌川国芳役は岩崎正寛。1974年9月生まれで神奈川出身。早稲田大学卒業後、演劇集団 円に所属して、俳優の他声優も務めている。私は初めて拝見する。

おきょう役は日和佐美香。1982年10月大阪生まれ。大阪芸術大学卒業後、文学座研究所を経て現在に至る。テレビドラマにはあまり出ておられないようで、初めて拝見した。

演出は黒岩亮(まこと)。1960年生まれで大阪出身。青年座研究所卒業後、入団。1989年「勇者達の伝説」でスタジオ公演初演出。1994年「カデット」で本公演初演出し、注目を浴びる。1997年秋には初めて青年座に書き下ろした永井愛氏の「見よ、飛行機の高く飛べるを」を演出し、芸術祭大賞を受賞。カトケンさんとタッグは初めてかしら。

上演時間は前半が1時間15分で、15分休憩の後、後半1時間の合計2時間半。カトケンさんが主役と云うよりみんなが主役的なストーリーで、ほとんどが北斎の自宅だが(ただし、何度も引っ越してるので毎場面別の家)、北斎が登場しない場面も多い。カトケンさんの舞台なので、笑わせる場面もあるが、どちらかと云うとまじめな話。

終演後30分ほど時間を空けてアルティ館長の雨宮章さんの司会で京都公演恒例のアフタートークがスタート。いつもより遅くのスタートは時代劇で着替えに時間が掛かったとのこと。特に女性は大変だよな。頭(髪の毛)結ってるし。今回はカトケンさんと新井さん、吉宗さん、日和佐さん。5月には久々に京都労演の土屋さんの司会に戻ったが、また雨宮さんだった。

皆さんの今年の漢字の話。カトケンさんは「耐」、新井さんは「覚」、吉宗さんは「挑」、日和佐さんは「運」とのこと。カトケンさんはコロナ禍の影響がまだ大きいそうで、とにかく耐えた1年だったとのこと。

新井さんは人名や年号、歴史を憶えるのが嫌いで勉強しなかったのに、まさかそんな説明を長々と覚えなければならないのが大変だったと。そう云えば、今回のせりふで北斎が110歳まで生きる積もりだったって云うのを210歳って云っちゃったて暴露されてましたが、聞いててあれっ?って思ってたわ。

吉宗さんは自分のプロデュースなどに挑戦の年だったそうで、日和佐さんはこの舞台に立てたことが運が良かったと。そう云えば、大阪出身で応援団の方が多く来られてたそうなのだが、挙手をお願いしたら皆さんもう帰られてたのには笑った。

5時半、30分ほどのアフタートーク終了。で、残念なお知らせも。加藤健一事務所の次回公演は3月末から4月に掛けての「グッドラック、ハリウッド」だが、京都公演はなし。その後は決まってないそうだが、来年(2023年)はその後も京都公演はなし。さらに2024年は年初めから7月までアルティの耐震工事が予定されてるそうで、当然京都公演は無理。早くて、2年後か・・・ 悲しい。


以上

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