最新の観てきた!クチコミ一覧

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ほおずきの家

ほおずきの家

HOTSKY

座・高円寺1(東京都)

2023/01/11 (水) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

殺伐としたニュースが飛び交う昨今、母娘の互いを思いやる姿が心に響きます。
少し懐かしい感じのする地味に良い作品だと感じました。

さなぎになりたい子どもたち

さなぎになりたい子どもたち

演劇集団 Ring-Bong

座・高円寺1(東京都)

2023/01/18 (水) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

良い舞台だったと思います。

マヌエラ

マヌエラ

パルコ・プロデュース

東京建物 Brillia HALL(東京都)

2023/01/15 (日) ~ 2023/01/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ダンスがいい。5人のダンサーは踊るだけでなく、コロスのように舞台上で、人々の愛と悲しみ、夢と挫折を見つめている。珠城りょうのダンスは、パックンに「踊るな!」と止められて、再びしっとりと感情をこめて踊りなおす場面が一番良かった。ただ、ストーリーや人物像は意外性に欠ける。パックン演じるユダヤ人振付師パストラが同性愛者なのが、わずかにある変化球。生のピアノ演奏が、舞台と音楽が一体になってよかった。2時間30分

ネタバレBOX

パストラが愛したチェン(宮崎秋人)は共産党の刺客で、国民党によって処刑される。マヌエラの妹分のリューバ(齋藤かなこ)は陸軍諜報部員の村岡部長(実はマフィアと結ぶ悪人=宮川浩)に殺され、恋人で、暗黒街のボスの用心棒のボリス(松谷嵐)も敵をとろうとして逆に殺される。頭に血の上った和田海軍中尉(渡辺大)が村岡部長を射殺する。多くの血が流された後、それでも人は「ダンス、ダンス、ダンス」。現実を逃れ、悲しみを忘れるためのように、踊り続ける…。
宝飾時計

宝飾時計

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2023/01/09 (月) ~ 2023/01/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

それぞれの場面が弾けて笑いも多い。何より人物(俳優のみなさん)のキャラが立っていておもしろい。大人の演じる子役二人もいい。無難な優等生の子役からママタレントになった小池栄子、ステージママに仕込まれて歪んだ自信過剰を抱えた伊藤万理華。ほかにも、空気の読めない間抜けで一途なマッチョの付き人(後藤剛範)は、小池との掛け合いでいつも笑いをよんでいた。ステージママ(池津祥子)も、愛ゆえに子どもをだめにする母親を嫌味のないデフォルメで好演していた。20年前の子役時代と30歳過ぎた現在を、同じ俳優が自在に行き来するのも見事だ。

セリフのセンスも思わず感心する。「おいしいと言ってくれる関係にありがとう」(成田凌)「言い方が変。…おいしいと言ってくれることが…どうなの?」(高畑充希)「…いい!」「どうして評価口調になるんだよ! すきだよだろ」「そう」等々。子役からの女優、誕生日のサプライズ、崎陽軒のシューマイ弁当など、小ネタの使い方もうまい。しかし全体を通すと「?」が残る。ずしんと心にのこるテーマが立ち現われずに終わってしまう。

舞台を亡霊のようにバイオリンをもって闊歩する椙山さと美。ピアノとバイオリン、ビオラ、チェロという豪華な生演奏も聞きごたえある。主題歌を歌う高畑の澄んだ高音がいい。2時間半(15分休憩)

ネタバレBOX

2幕は高畑充希は心の中の勇大(小日向星一)に自分の心を打ち明けつつ、恋人の大小路(成田陵=本当の勇大)との距離はなかなか縮められない。「大きな安心のないまま、明日の小さな約束(夕飯メニュー)を繰り返す関係にはもう疲れた」。その切なさが、メリハリ聞いた演技でよく出ていた。あえてテーマをでいえば、高畑充希演じる子役女優の純愛と言おうか。その愛は片思いではないが、結局届かない。背が伸びるのを拒否した20年間同様、愛も成熟することなく、中学生の初恋のような、心とは裏腹な行動と後悔、失うことを恐れた逡巡が続く。

その届かない愛の相手=勇大の、失踪や別人になりすますという行動の理由がわかりにくい。「一番好きなショートケーキを素直に好きと言えない性格だから」だけでは、もやもやして未消化感が残る。

心の中の勇大が形を持って現れる事情は長セリフによる説明しすぎ。幻の勇大当人も「僕は君が望んだことしか言わないから」など繰り返しすぎ。わかりにくさを警戒した作者の不安の表れだろう。
さなぎになりたい子どもたち

さなぎになりたい子どもたち

演劇集団 Ring-Bong

座・高円寺1(東京都)

2023/01/18 (水) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

十代の痛みが伝わる、良くできた舞台であると思います。
ただ清新で、時に奇天烈なものを見慣れてしまった身には少々刺激が弱かった。

さなぎになりたい子どもたち

さなぎになりたい子どもたち

演劇集団 Ring-Bong

座・高円寺1(東京都)

2023/01/18 (水) ~ 2023/01/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/01/18 (水) 19:00

生徒も教師も親も生きにくい現場の苦悩を描いた傑作。卒業式のシーンはハラハラドキドキ。

炎の人

炎の人

劇団文化座

俳優座劇場(東京都)

2023/01/11 (水) ~ 2023/01/18 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/18 (水) 14:00

本日は千秋楽。これから旅公演に出るのだという。この迫力のある舞台はぜひ、全国のファンにも届けてほしい。
文化座は創設の時代から三好十郎の戯曲を上演してきた。これまでも「獅子」など多くの作品を上演してきたが、この「炎の人」は民藝が初演し、レパートリーとなっていたことは知らなかった。文化座にしてみると、これは里帰りをした作品のようなものなのかもしれない。三好自身が画家を志していたこともあっての戯曲だが、天才画家と「狂人」は紙一重なんだとこの舞台を見てつくづく思う。
だが、炎の人をみる限り、ゴッホは努力家でもある。デッサンをまともに描けず、懸命に練習する様子が序盤で出てくる。子持ちの娼婦を愛し結婚すると宣言するところを見ると、自分の信じる愛に生きた人なのだろうとも思う。さらに、炭鉱労働者に代わって会社に直談判に行くという、ある意味で自己犠牲の固まりのような側面もあると知る。

物語は絵が全く売れず弟の稼ぎを頼りに絵に没頭し、それを重荷に背負って果てしない苦しみが続く画家の姿をダイナミックに描いている。今の時代から見るととても共感や同情ができないゴッホの姿だが、周囲の人たちは寛容、おおらかな感じで見守っているのが印象的だ。

今回、老婆役で少しだけ登場した佐々木愛は、役柄を変えて何度も出演している。佐々木の孫娘が最終場近くでダンスと共に力演するのを見ると、文化座の世代交代の空気を少しだけ感じる。

無人船

無人船

劇団 枕返し

中野スタジオあくとれ(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

なかなかにシュールで凝ったファンタジー。ちょっとシリアスで、切ないですね。

Dramatic Jam 4

Dramatic Jam 4

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/19 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

【チームC】観劇。3本ともキュートで、ちょっと切ないお話。いい時間を過ごせました。

ミュージカル『CATsLa』

ミュージカル『CATsLa』

呼華歌劇団KOHANA

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いや~期待以上に楽しめたミュージカルでした。ピアノの生演奏もグッド。

ミュージカル『CATsLa』

ミュージカル『CATsLa』

呼華歌劇団KOHANA

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/13 (金) 18:30

110分。休憩なし。

記憶の転生

記憶の転生

フェルフェン

新宿眼科画廊(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/17 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/01/13 (金) 14:00

40分。休憩なし。

なまえ(仮)

なまえ(仮)

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2023/01/06 (金) ~ 2023/01/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

少し頭を働かせないと!な感じでしたが、面白かったです!

Dramatic Jam 4

Dramatic Jam 4

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/19 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

【チームA】をチケプレで観ました。この日はこの後に【チームC】の上演があり、コロナ前の私なら1本観せていただいたんだから、もう1本自腹で観ていこうと思って実行したはずなのですが、コロナ下で体力が落ちてしまってそう言う行動には至れませんでした。最近はマチソワもなかなかできません。単に3歳、歳をとってしまったせいかもしれませんが。
上演前に当パンを見たのですが、老眼も手伝って配役までは見ていませんでした。
なのでカーテンコールで、え?なんで役者さんが5人?と思って慌てて確かめたら「アレルギー」と「初恋」の女性は同じ方だったんですね。さすがです!

ネタバレBOX

「いまこそわかれめ」私にはあの女子高生は幽霊で、卒業式のたびにあの店にやってくるのかなと思えました。ウエイターが飲み物を二つとも男子高生の前に置いたのと、コーヒーも全然飲まれていなかったので。

かもめ

かもめ

サブテレニアン

サブテレニアン(東京都)

2023/01/14 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

上演言語は韓国語、中央上部に字幕が映されるがト書きも含めた説明程度である。台詞をほとんど字幕にしていないことから、「かもめ」を観たことがある、または韓国語に堪能でないと 観劇は難しいのではないか。自分は何回か観ており、話は知っているつもりだが、それでも…。

「板橋ビューネ 2022/2023」の一公演として、韓国の東新大学校ミュージカル実用音楽学科の学生が朗読と独特なパフォーマンスで聴き観せる。身体的な動きは視覚で確認できるが、言語となると容易ではない。日常会話ではなく、演劇としての言葉<台詞>であり、独特な言い回しがある。勿論、日本語での「かもめ」でも、劇団〈公演〉毎の脚色があり、色々な演出によって違いを表現している。それゆえ時代や場所に関係なく、底流にある問題を見据えて長い間上演し続けられている。その最大の魅力は言葉である。例え韓国語上演であっても、もう少し字幕で補って場景を豊かにしてほしいところ。

「かもめ」は新旧の芸術論<方法論>の間で揺れ動く心の葛藤だろう。それを冒頭コスチャが自分の台本を投げ捨てるところから始まる。既成の芸術に敢然と立ち向かいマンネリズムを批判する。その過程の苦悩、一方 現実に立ち現れる恋愛に翻弄される別の意味での苦悩が描かれる。そんな味わい深い作品は、台詞の一言一句から感じられるもの。例え それが語感として聞き取れなくても、せめて物語の展開が分かるだけの字幕があれば…。

アフタートークで、演出のムン・チャンジュ氏は、朗読には台詞以外にト書きも入れていたと言う。その違いを学生(演者)がどう表現するか ということも聞き所であったらしいが、自分はそれ以前の問題であった。かつて韓国に留学とまではいかないが、遊学した程度の語学力では到底理解できなかったのは、自分の力のなさを嘆くしかない。
(上演時間1時間10分)

ベルを鳴らさなきゃ!

ベルを鳴らさなきゃ!

Route

北池袋 新生館シアター(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

物語は、ホテルのフロント そこに配属された新人ホテリエを通して、接客の難しさ、同時に楽しさ、遣り甲斐を見出すといった成長譚。
冒頭は、先輩社員が配属された新人3人に自己紹介とホテリエになりたかった理由を聞くシーンから始まる。少し硬い感じもしたが、このホテルへの就職<志望>動機を聞き出すことで、後々の接客シーンに繋げる上手さ。

一方、ホテリエならずとも 人としてどうなのかという問題行動・行為が気になるところ。気になるのが、ホテルという安心・安全を提供し宿泊してもらう、一方、客にしてみれば、いわば命を預ける場所である。そんな業種で行っていることに違和感を感じる。それが例え 笑い所であろうとも。むしろそこを笑い所にしているが…。
(上演時間1時間15分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台セットはシンプルで、下手にホテルカウンター、その上にベルが置かれているだけ。ホテリエとしての登場人物は、新人(男1人、女2人)、そして教育係の男性社員が1人。それぞれの志望理由は、幼い頃、家族旅行で来たこのホテルの印象が良かった、何らかの出会いがあるかもしれない、実家から近く通勤に便利であった、など様々である。高尚な理由だけではなく、現実的な理由が あるある感を思わせる。

宿泊客は、新婚、恋人同士、家族連れ、訳あり女性1人、ゲームオタクといったありそうな客層<構成メンバー>を登場させる。近場の観光名所・観光スポット、さらにはホテル内の食堂、プールがある場所を尋ねるといった有り触れた光景を点描する。そのうち新婚や恋人同士の痴話喧嘩やゲームに関わるマニアツクなトラブル等、同時多発的な問題への対処に追われ出す。初日のフロント業務にしてはなかなかハードな、そんな中、家族連れの娘が行方知れずに…。その対応にクレームが、そしてホテリエは苦境に立たされる。

気になったのが次の2点。
第1に、色々なトラブルは、覆面オーナーの仕業であったこと。勿論 子供の行方不明も仕組まれたこと。客を装わせた人々を使って、フロント ホテリエがどう対応するか試す。今回が初めてではなく、時々行っているらしいという伝説の新人教育。しかしこの試し騒動によって真の客へのサービスが低下しないのか。真の客に迷惑をかけないため 綿密な打ち合わせをするのではないか。

第2に、真の客であった訳ありの女性、実は失恋という傷心旅行でやって来たが、ホテリエの手違いで部屋に花を飾ってしまった。女性は花=失恋を連想するという苦い経験がある。手違いをしたホテリエ〈出会いがあるかも〉に責任を押し付けるかのように、失恋を癒すため 気があるような素振りをさせる。公私(混同)を忘れたかのような…。

新人以外は、全員が仕掛け人であったほうが まだ良かったかも知れない。笑い所ということは分かるが、何となく釈然としない。
次回公演も楽しみにしております。
無人船

無人船

劇団 枕返し

中野スタジオあくとれ(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

シンプルな舞台美術だが、物語は迷宮・幻想を思わせるような内容である。その世界観が何なのかが 公演の肝であろう。この船は何処にいるのか、そして動いているのか否か。冒頭、舳先にどこともなく現れた人魚が座り、歌声を披露する。その美しさに誘われる様に次々と現れる人々、さらには妖怪までも…。
人魚は精霊・妖精なのか、それとも怪物・妖怪なのか。ここは、人魚伝説にある美しい歌声を聴いた船乗り・航海者は舵を取ることを忘れ船が事故に遭ったり、海中へ引きずり込まれたり、廃人同然の状態と化して人魚の住まう島に赴いて歌を聞き続ける、を連想した先にある難破船のようだ。

タイトル「無人船」…或る思いが募ると船が現れるが、その思いがなければ迷い込むこともない。しかし、人は思いを封じ込めておくことは出来ない。それこそが心の迷いであり、悩み苦しむ姿をした船のようだ。だから人が現れたり消えたりするという不思議な世界が出現する。

さて、当日パンフに主宰の喜三太拓也 氏が「未だ収まらぬパンデミックに、吹けば飛ぶような枕返しは大きく翻弄されています。不規則な波、まだ見えぬ光、そして軋む船体」とあり、船に重ねて苦悩の状況を記している。が、それでも「命を懸けた悪ふざけを体感して」とある。その自信と熱意が十分伝わる公演である。
(上演時間1時間25分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

船体の左舷、その奥に平台がいくつか重ねられているだけ。船名は「深水丸」。
人魚の歌に誘われる様にヒロインの深海藍子が、幼い頃の朧げな記憶を手繰り寄せる。誰もいないと思っていた船に次々と人や妖怪が現れる。警察官の種田、その部下の篠崎、種田の不倫相手・はらみ、帽子の子供、おさげの子供、妖怪の河童やアマビエ、何故この船に集まてくるのか。

自分の素直な思いを伝えられない、その逡巡する気持が心の迷いになっている。その思いが重くなると無人船に迷い込む。逆に、思いを伝えることが出来れば、その成否は別にして現世に戻れる。それまでの気づきの過程を面白可笑しく描いた、一種の成長譚のようだ。
そして伝える相手は、親子であり、恋人といった身近な人。傍にいるのが当たり前と思っているが、実は本音をぶつけなければ分かり合えない。それを妖怪(河童)と子供たちの相撲というウィットある表現で描く。

もう一つの謎、藍子はどうしてこの船にいるのか、そして船の持ち主である父の存在、さらには藍子の幼馴染で漁師見習いの小森との関わりは…。こちらはサスペンス ミステリーといった描き方で、先のラビリンス的な描きと交錯させ関心を惹かせる巧さ。家族ゆえの愛憎、それを覗き見た小森の悲哀。こちらは気持の清算といった心の在り様が問われる。個々の話は面白いが、全体を貫く太いテーマのようなもの、芯が暈けているのが残念だ。

舞台技術、特に上演前のさざ波、ラストの波濤といった船に因んだ音響が効果的だ。手作り感ある舞台美術と相まって ぬくもりのある雰囲気がとても良い。
次回公演も楽しみにしております。
Dramatic Jam 4

Dramatic Jam 4

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/19 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

チームA。1本目の「アレルギー」は、何組かのバージョンを観ているが、個人的には今回の今井未定版が一番しっくりきたかも。2本目「いまこそわかれめ」は坂本七秋、寺園七海ともに好演。最後の「初恋」での今井未定、1本目とは雰囲気ががらりと変わり、今後の活動が気になってきた。約60分。満腹ではなく、腹八分目感とでもいうのか、非常にいい気分で帰途に。

昭和歌謡コメディVol.17〜バック・トゥ・ザ 築地!~

昭和歌謡コメディVol.17〜バック・トゥ・ザ 築地!~

昭和歌謡コメディ事務局

ブディストホール(東京都)

2023/01/12 (木) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/01/13 (金) 17:00

 年2回定期上演している「昭和歌謡コメディ」シリーズということですが、私はかつて何度かこのシリーズを観たことがありましたが、前回の公演で目玉の女優さんが退団したので一時はどうなることかと思いましたが、今回新たに癖の強い登場人物を演じる新キャスト(野上こうじ・細川量代)を迎えての新春公演ということで、大いに楽しむことができた。

 第1部のコメディ「バック・トゥ・ザ 築地!(仮)」は、築地の寿司屋「ひろ寿司」を舞台に、現在と過去(昭和50年代)が交錯する築地版バック・トゥ・ザ・フューチャー!というふうに銘打ってはいたものの、実際には、過去にタイムスリップするというような大逸れたことではなく、単なる回想シーンではあったが、漫画原作、映画化もされた『今日から俺は』の世界観に限りなく近いバタ臭いヤンキーの青春群像劇風に過去をコミカルに協調して描いていて、大いに笑えた。 
 出てくる登場人物たちのアクが強く、個性豊かな感じも、ギャップネタ、過去書き換えネタも含め、大いに楽しめ、ちょっぴり感動した。

 第2部の歌謡バラエティショーでは、昭和歌謡&70年代フォークが展開されたが、ノリの良い曲や盛り上がれる曲、知っている曲があったり、ちょくちょく挟まる懐かしのお笑いのネタが面白かった。
 ただ、出来れば、どうせなら60年代フォーク、1960/70/80年代ロック、1980年代後半〜2000年代のアイドル曲、1960~2000年代にかけてのアニメ、映画、特撮曲などをちゅうしんにすると、もっと会場が一体となって、より盛り上がれた気がした。

Dramatic Jam 4

Dramatic Jam 4

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/19 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

【チームC】
①「斑な瞳」
プロの殺し屋(結井ひよりさん)が両親を殺された娘(環幸乃さん)の依頼を受け、囚えた標的をマンションのバスルームに監禁。いよいよ殺しの時機だが。
②「いまこそわかれめ」
高校の卒業式の後、いつもの喫茶店で落ち合う男子高生(篠原諒氏)と女子高生(桃川あすみさん)。ウェイターは新明雅巳氏。
③「名前のない名前を呼ぶ冒険」
妄想少女(環幸乃さん)は転校してすぐにガチガチのヤンキー女(西島朱里さん)に付きまとわれる。神様(?)から教師から優等生から漫研から後輩ヤンキーからありとあらゆる役を新明雅巳氏がへとへとになって担う。必見。

ネタバレBOX

① 何か「少年サンデー」っぽい。
②実は心を病んだ桃川あすみさんの妄想で、何年経ってもこの喫茶店で想い出に浸っている。女子高生の「桐場」という名字の響きが良い。
③これは面白かった。目崎剛作品で一番好き。主人公の頃部佳乃子(ころべかのこ)というネーミングが良い。ひたすら妄想で現実をデコレーションして生きる少女の異世界冒険譚。環幸乃さんは適役。西島朱里さんのごつい雰囲気が作品の重しになり、新明雅巳氏の百花繚乱早変わりムーブが会場を沸かせた。

短編は難しい。奇抜なシチュエーションだけの出来の悪いコントになりがち。

※②「いまこそわかれめ」
どうも篠原諒氏が幽霊で、成仏するよう説得(誘導)する桃川あすみさん、という話のようだ。いつもの喫茶店でずっと彼女を待ち続けているのか?毎年卒業式の日にだけ現れるのか?いろいろと腑に落ちない点もあるが···。ラストは納得したのか去って行く篠原諒氏。独り残された桃川あすみさんは涙を零す。自分が死んだことに気付かない友達の幽霊との幾年にも渡る交流の最終節を描いたひととき。

自分は篠原諒氏のことを吹っ切れない桃川あすみさんが「いまこそわかれめ」(「今こそ別れよう」)と無理矢理吹っ切る話だと捉えていた。自分の妄想から解き放たれないといけない、と。

どちらにせよ、何かが足りない気がする。

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