初級革命講座 飛龍伝
Project Nyx
ザ・スズナリ(東京都)
2023/02/02 (木) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
理想(使命)に燃えた過去を美しく飾りながら、理想だけではない人間の切なさ弱さを肯定し、そこに帰っていくロマンと癒しの物語。60年代に命を張って対峙した 第4機動隊の山崎一平(近藤弐吉)と学生運動闘志熊田留吉(ラサール石井)。67年11・26で山崎の思い人にして熊田の愛妻(ここがややこしい)サヨコが死んで13回忌を迎える年、二人が語り合う。理想(使命)に燃えて熱く行動し、それゆえに深く傷ついた過去と、消えそうな情熱を必死に保ち続ける今を、言葉だけで立ち上げる。見事な前期つかこうへいワールドである。
客席は頭が白くなりだした男性客が多い。「1979年に京都〇〇会館で見て以来」と話している男性客もいた。
現代の観客にこの熱いロマンの劇を届けるため、構成・演出をかなり工夫している。
まずダンディーな4人のフォークソングで幕開け。この4人がガイド役になり、闘争用語(安保、日和る等)・闘争史を解説し、全学連と機動隊のファッションを解説。東大闘争の安田講堂攻防戦の映像に中島みゆき「世情」を重ねて、観客も70年代になじんでいく。
第一部は山崎一平が全学連のバラ・サヨコを自宅にかくまうロマンスから。しあk氏初戦対立する者同士。、1967年11月26日、サヨ子はデモで山崎の警棒に滅多打ちされて死んでいく…。その学生デモ隊と山崎の殺陣のバックに流れるのは、ベルディ「レクイエム」の「怒りの日」。ぴったりだった。
次の幕間は「ワルシャワ労働歌」久しぶりに聞いた。今はとても歌えない血なまぐさいゴリゴリの歌。びっくりした。
第二部はその12年後、熊田留吉が家で投石を磨いている。冒頭の、暗転の暗闇でグラインダーの火花が飛ぶシーンは圧巻。留吉はかつてジュラルミンの盾も打ち破る名石・飛龍の使い手だった。三里塚闘争(11・26という山崎と食い違いがある)の中で妻サヨコを失い、自らは恐怖に駆られて何度も逃げ、今は磨いた投石を、娘・アイ子に売らせている 。熊田・ラサール石井の ダメ男ながら可愛げのある辺りが見どころ。 膨大なセリフを来なしているのはさすが。ここに、かつて熊田のせいで肋骨を一本失った山崎が訪ねてくる。「初級革命講座」では熊田と山崎の 互いに競い合い、ぶつかり合いつつ、認め合う関係が軸になる。、90年代以降の「飛龍電」は熊田がいなくなり、全学連の女委員長神林美智子と山崎一平の純愛を歌う全く別の物語になった。
とにかく顔で怒って背中で泣く歌舞伎的つか美学と、「モア・パッション、モア・エモーション」の情念とユーモアを、構成もセリフも音楽も照明も駆使してよみがえらせた。70年代の挫折の美を、現代に合わせて見事にバージョンアップさせた舞台だった。
日本文学盛衰史
青年団
AI・HALL(兵庫県)
2023/02/02 (木) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
満足度★★★★
基本理系(文学青年ではない)なんで、あ、受験の時覚えたな〰️といった人々が登場
四人のお葬式を、現代の笑い?も取り入れながら進む
そこには、学校では教えない思想や背景がちりばめられ、文学青年になった気分に…(全然文学青年ではないけど😅)
文学好きにはたまらないと思う
わが町
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/02/08 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/01/31 (火)
2回目の観劇。やっぱり色々と刺激をもらった。
面白い!!賛否両論あるのがまたふふふです。
GOOD BOYS
TAAC
新宿シアタートップス(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/01/24 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
自分ひとりでは、なかなか意図を理解できない内容でした
他の人のコメントでなんとなくは落とし込めましたが.....
おやすみ、お母さん
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
娘が突然2時間後に自殺すると言い出す、という現実ではありえない話である。冷めて観ているとアホらしくもなってくる。しかしこの舞台が進むにつれ、そういうわざとらしさ、白々しさこそが演劇におけるリアリティなのではないかと心持が変化して行った。そういう意味では非常に勉強になった舞台である。
ある程度の年齢の大人が冷静に判断して自死を選ぶのは個人の権利だと言ってしまうとこの劇は始まった瞬間に終わってしまう。そこを一旦踏みとどまって、作者のお手並み拝見と切り替えると、2時間近くの会話を芝居として成立させる技を楽しむことができる。もちろん那須さん母娘の緊張感を一瞬たりとも切らさない演技にもぞくぞくしてしまう。
最後のシーンを反芻している内にこれって「かもめ」のラストなのでは?もしコースチャが多弁で母親思いだったら?というお話を作者は書いたのでは?という妄想が湧いてきた。
後日追記:当日パンフレットがグレー地に白抜き文字のため薄暗い客席では読めなかった、ということを棚を整理していて出てきたパンフを見て思い出した。
わが町
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/02/08 (水)公演終了
実演鑑賞
見せられた感があった。
人形だけを見てればいいんだろうけど、人形と人も見てしまい目移りして内容が入ってこない。
人も多くて余計に目移りしてよく分からなくなりました。うーん残念🫤
美女と野獣【2024年9月4日夜公演中止】
劇団四季
舞浜アンフィシアター(千葉県)
2022/10/23 (日) ~ 2025/04/30 (水)上演中
実演鑑賞
満足度★★★★★
野獣が結構、奥手で不器用なところが、姿格好とは違ってかわいげがある。主人の野獣を応援して背中を押す執事、女中たちも楽しい。コーヒーカップの男の子は、中が空っぽとわかるワゴンの上に首だけ載っていた。あれはどうやっていたのだろうか。
前半最後の、手に持ったコップを打ち付け合って踊る「ガストンの歌」が一糸乱れぬアンサンブルで見事(音はうるさいけど)。後半の見せ場の、食器、スプーン、フォークが踊る「おもてなし」の歌もよかった。
2時間半。なんと最前列だった。舞台が高くて、椅子の上に追加座面ブロックを置いて観劇
おやすみ、お母さん
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
なんとも後味のすっきりしない芝居。娘ジェシー(那須凛)が、母に「2時間後に自殺する」と告げる。そこから2時間弱の二人の対話劇。亡き父を、母は愛さなかったことにこだわるジェシー。ジェシーの離婚した夫のこと、ぐれて行方不明の息子のこと、病気のてんかんのこと…。
ジェシーは、家事をしない母のために、自分が死んだ後も不便がないよう、キャンディーの詰め替えや、鍋の整理などをこまごまやり続ける。手を休めることなく、しゃべり続けるジェシーに、母は「生きていてくれるだけでいい」「私が死ぬまで数年待って」と頼み込み、病気のことでは悪かったと謝るが。
ツァイガルニクに勝つ記憶
地下富士と廃校
中野シアターかざあな(東京都)
2023/01/28 (土) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
すずめのなみだだん!
やみ・あがりシアター
駅前劇場(東京都)
2023/01/06 (金) ~ 2023/01/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
多分に哲学的、というかやみ・あがりシアター流の信仰論/思想論/幸福論か。今までに何度か観た作品それぞれテーマや描き方が異なり笠浦さんの「引出しの多さ」に驚愕。
また、タイトルの(もう一つの)意味を明かすラストの詩的な台詞、「その映像が見えるよう」だったことも含めてステキ。まさに「画竜点睛を打つ」的な。
日本文学盛衰史
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2023/01/13 (金) ~ 2023/01/30 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/01/30 (月) 13:00
大爆笑! 時事ネタも随所に取り入れながら明治以降の文壇をおもしろおかしく鳥瞰。笑える箇所が多いものの、時々超シリアスに。
カメレオンラプソディー
えのもとぐりむプロデュース
シアター711(東京都)
2023/01/11 (水) ~ 2023/01/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
観終わって、いい演劇だったなぁよりも先に『よかったなぁ』って思った。
起きる事柄、仕草、ビジュアルは激しい部分もありながら、実は起伏は控えめのお話で、でもその控えめの起伏の描かれ方が何ともいとおしい。そうだよね。うん。それでいいんだよ。そして、大切な人達が今いるじゃないか、しっかりとって。優しいお話。平易な表現に過ぎないけど、本当に。家族。仲間。いちばんの仲間。味方。
帰り道、ふらーりふらり
じーんわりしながら歩きました
あったかい余韻
昨年からえのもとぐりむさんの手掛けるお芝居を観るようになって、多分以降は全部観ているかなと思うのですが、今回の舞台セット、小道具がかなり新鮮に見えて。とても落ち着いた家屋の一室に、どこにでもあるような小物だとか諸々がある暖かみのある場所で、こんな感じにもなるのかと同時に、逆にここの為に作品があったのかと思うほどとても素晴らしい空間だったと思います。楽しく、笑えるし、悲しいし、哀しさもあるけれど、あたたかいとても良い演劇でした。配役、演技も素晴らしくいい風景、家族の模様を見させてもらいました。
舞台「ゼロヨンヨンの終電車2023」
feather stage
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
アクリル板を使用した舞台、疾走感や躍動感が素晴らしく、演技もダンスも、もちろんお話もミステリーやバイオレンス要素もあって素敵でした。
宝飾時計
ホリプロ
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2023/01/09 (月) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
前半と後半で同じ事を2回繰り返すならもう少し
ここでの発言がこう回収されたのかというなんらかの
インパクトが欲しかった。あったのかもしれないが弱い。
物語もファンタジーとして見れば耐えれるが
それはもう小説の中の空想物語を読んでいる
感覚だった。だから、ある一線は超えて欲しくなかった。
演者さんの演技は非常に良かった分、
話の内容がくどく感じ、面倒くさいという
印象だけが残ってしまった。
いつもは2回観劇するが今回は1回だけ
観てチケットを他の方に譲った。
『キレナイ/Dear Me!』
ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2023/01/21 (土) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
ほおずきの家
HOTSKY
座・高円寺1(東京都)
2023/01/11 (水) ~ 2023/01/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
話のエピソード的には、自分達のすぐとなりにありそうなストーリーで、共感できる部分も多く、こんなお店が少し鬱陶しい部分もありますがあったらイイなと思いました!
差別な部分は、幸いにもあまり身近になかったので少し他人事な感じでしたが、面白かったです!
記憶の転生
フェルフェン
新宿眼科画廊(東京都)
2023/01/13 (金) ~ 2023/01/17 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一人芝居でしたが、演者の熱量、充分に感じました!
この後の11ヵ月、どういった感じで進んでいくのか気になりますね
龍昇企画 父と暮せば
ストアハウス
上野ストアハウス(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/01/26 (木) 19:00
小劇場の2人芝居から、スケールの大きな作品へと仕上がりました。
上演時間が1時間以上あるが、場転が少なく観客の集中力を途切れさせない
演出&演技はプロフェッショナルだと思います。
舞台となる広島弁はとても流暢だが、時折捲し立てるようなセリフが少々聞き取りにくい。
けれど、それを感じさせない場の空気間が、会場で観る最高のエッセンスにも感じられるのだ。
三文姉妹
T-works
「劇」小劇場(東京都)
2023/01/24 (火) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
逃避奇行クラブ
悪い芝居
本多劇場(東京都)
2023/01/29 (日) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
悪い芝居やっぱすげえぜ。ファンタジーの中のリアルかと思ったら、リアルの中のファンタジーの話だった。かと思ったら、その2つでは形容しがたい何かになっててヤバイ。タネ明かしもあり、不明点もあるのが良い。色んなサンプリングや小ネタもあって面白かった。