ドッペルゲンガーちゃん
坊ちゃん嬢ちゃん
東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)
2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
客は関係者(?)を入れて十人、不安になる程。だが始まれば観に行って正解だったと誰もが思う筈。女優三人でこれだけの世界を演れるのか。脚本はまさに才能次第。一人の女性の実存に斬り込んでいる。
流される曲はクラシックのスタンダード、余りにも正攻法。メルヘンチックな描写は大林宣彦調、『ふたり』なんかを想い出す。少女の一人遊びのような心象風景。
上半分だけ二次元美少女キャラのお面を付けて(偽った自分を演じるメタファー)、コンセプトバーで働く主人公(マタハルさん)。コンセプトはかぐや姫。いつか月に帰る日まで皆を接客し楽しませる設定。ある夜、占い師に「あんたは死相が出ている。生き物を飼いなさい。」と勧められ、ハムスター(じゃじゃんがさん)を買ってくる。そんなある日、ガチ恋の常連客(じゃじゃんがさん)とのトラブルを理由に30代にして5年勤めた店を卒業させられる。気力を無くし、部屋に引きこもる主人公のもとに、昔の自分によく似た女(ちこゆりえさん)が現れる。
マタハルさんに透明感があって魅力的。
ちこゆりえさんの演技力のポテンシャルはヤバい。
じゃじゃんがさんのドスの効いたキャラ。
作・演出の加藤睦望さんの世界、妙に記憶に残る話。
so bad year
後にも先にも
天満天六・音太小屋(大阪府)
2023/01/21 (土) ~ 2023/01/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
千秋楽観劇。
女と、女の姉と結婚した男が、南の町から逃れ住む所に、男の妹が…
姉妹·兄妹·男女の関係が巧く表され、女心の奥深さと浅はかさの二面性が絶妙なさじ加減で、空気感を醸し出してた。
最後のダスビダーニャの余韻も良い。
戯曲賞受賞作を見事に演じられてて、とても良かった。
良い脚本を、しっかり余すことなく表現されてて、良いものを見せてもらった。
大満足!
これでカンパ制は超お得。
短編集 君と僕の間にあるケモノ
カラ/フル
STAGE+PLUS(大阪府)
2023/01/20 (金) ~ 2023/01/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
3編の短編集。
とてもテンボも良く、楽しく拝見。
面白かったーーーー。
■燻る:
ご近所の火事が…怖っ
■おっぱい/おしり:
2話で1編。
おっぱい星人の最後はズルいよね。
おしりがすーーーって…それで忌憚ない話が!
■行きずりの傘:
いきなり来られたら、普通邪険にするよね!
それで怒られてもと思うのは私だけ?
でも、とても優しいお話でした。
ハッピー・エンディング
dracom
ウイングフィールド(大阪府)
2023/01/20 (金) ~ 2023/01/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ほぼ終始薄暗い舞台、
曖昧な記憶の断片の様に、
施術師、元バイト仲間、インフルエンサー、父、発明家との会話?
一方的な、これは会話なのか?
ボンヤリとした夢の様に繰り返す…繰り返す…
少し下ネタ有の不思議な空間、未体験ゾーンの2時間10分、味わわせて頂きました。
この年での未体験ゾーン、貴重な体験でした。
焼酎亭AI・HALL寄席~新年会~
焼酎亭
AI・HALL(兵庫県)
2023/01/14 (土) ~ 2023/01/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
15日夜席 鑑賞。
■焼酎亭ヴォジョレー:"禁酒番屋"呑みっぷりが美味しそ!
■焼酎亭紅茶さんの"饅頭怖い"は何度観ても笑ってまう!
■田中さんと加藤さん:"時うどん"ならぬ○○怖い?面白っ!
■焼酎亭菊正宗:スポーツネタからの花筏、千秋楽、愉しかった!
沢山、笑わせて頂きました。
ドッペルゲンガーちゃん
坊ちゃん嬢ちゃん
東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)
2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
コンカフェをクビになったアラサー女性のもとに、コンカフェの私(?)が現れて…。憧れ?復讐?ドッペルゲンガーの動機がよくわからんのよ。
ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)
大阪市立芸術創造館
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★
二人芝居、一人芝居、三人芝居
お目当ての三等はめっちゃ良かった‼️前回コリッチの六位?にはなったものの、個人的にらしさがなかった…
今回はらしさが戻り、めっちゃ良かった‼️二回も書くくらい
ぱくっと! 2023(パフォーミングアーツ&コンテンポラリーシアター大阪 2023)
大阪市立芸術創造館
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
スター誕生2 2023
ミュージカル座
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2023/02/01 (水) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
あまりの面白さに驚きました。昭和歌謡文化の考察が光る脚本、楽しくも深みのある人間模様、昭和へまるでタイムトリップしたかのようなあの歌とダンス!
ストーリーがテンポよく展開し、見せるところはグッと惹きつけられ、気が付けばあっという間でした。
それぞれの登場人物が、各スポットライトシーンはそんなに長くも無いはずなのに、とてもリアルでした。歌とダンスがそれぞれのストーリーと時代設定にぴったりで、笑ったり、涙したり。
きっとこうなるかな…と思ったら、やっぱりそうなった!と、それぞれの展開は、時代の縮図のようでした。日本の文化背景を知らないとわからないハイコンテキストなネタも多かったと思いますが、逆にわかる人は面白すぎてクセになりそう。
全部の登場人物の描写が丁寧で、魅力的です。個人的には、工藤さんとトマトが、歌も含めて大のお気に入りです(清純派、ぶりっ子、ロカビリーも、すべてストーリーに絶対ハズせませんが)。反戦運動や、一生懸命に企画を考えるプロデュース側の人たちにもスポットライトが当たるのが、またさらなる広がりと深みをもたらしていたと思います。
少し気になったのは、テンポが良い反面、スピードが速すぎると感じたシーンがいくつかあったことです。セリフにおいて、早口でよく聞き取れないシーンが何度かありました。今の日本語は早口ですが、舞台設定の時代は、もう少しのんびり話していた印象です。そのせいか、歌とダンスの時代再現ぶりが完璧な分、セリフになると令和の人が”演じている”という印象を持ちました。
また、30年後などの時が流れるシーンが急ぎ早で、演じる姿形も話し方も変わらないので、やや違和感がありました。きっとあんな感じになるというのは秀抜なパターン考察と人物描写から観客にはもはや明白なので、余白を持たせて終わっても良い気がしました。好みの問題ですが。
あとは、前から三列目と、わりと前の席で観たせいか、男性(ファンの声援など)が早口かつ大声を出すシーンで、よく聞きとれずしかも耳が痛くて、辛く思うときがありました。おかげで、熱気の雰囲気はすごく伝わってきたという面はありますが。
全体として、信じられないほど良かったです。2から急に観たので、1も観たいと思ったのですが、今年の公演は終わったばかりのようでしょうか。ぜひまたの機会を探したいです。
このミュージカルには普遍性があり、傑作だと思います。輸入ミュージカルをよく観ますが、ここまで琴線に触れたミュージカルを観たことがありませんでした。それが国産ミュージカルということなのかなと考えさせられました。もっと多く日本人が、もっと手軽に観れたらいいのにと思います。
観客席は出演者さんの知り合いや、コアなファンの方が多いような印象を受けました。2から観るなんて邪道なことをするのは私くらいかもしれないですが、2からでも単体で独立していることがよりわかりやすいと、さらに観に出かけやすいかもしれません。
昭和歌謡黄金期に青春を過ごした両親の世代、名曲をテレビでしか知らない日本の子どもたちにも見せたくなりました。会場の制限などあるかもしれないのですが、そういう意味では可能ならば今後、学生チケットやコーナー席のチケット、テレビ放送なども検討していただきたいです。海外にも、もっと発信していただきたいです。
おやすみ、お母さん
風姿花伝プロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/02/04 (土)
母と娘の壮絶な物語を実の親子で演ずるという注目の公演。開始早々物語はクライマックを迎え、そのクライマックスが延々と続くという恐ろしい公演。身体がいくつあっても足りないような過激な作品を細身のふたりが演じ切る。
熱演という言葉では足りない。火花が飛び散る演技とよくいうがその火花がはっきりと見える演技。このテンションを昼夜連日演じているというだけで恐れ入る。
演技派で有名な親子の渾身の演技を堪能させてもらった。シアター風姿花伝のプロデュース公演は毎回演劇界で注目を浴びるがこの作品も早くも今年のベストになるかもと感じさせた。心から拍手したい。
新・幕末純情伝
RUP
紀伊國屋ホール(東京都)
2023/01/28 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
主役の菅井友香がいまいち吹っ切れてないように感じた。周りの出演者との熱量が合ってない。
他の出演者の演技は最高にいいし、照明も豪華でバッチリ決まってるだけに、主役の演技の現状が透けて見える。わかりやすくいい作品なのに勿体ない。
初級革命講座 飛龍伝
Project Nyx
ザ・スズナリ(東京都)
2023/02/02 (木) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/02/02 (木) 19:00
つかこうへいの有名な作品を、1973年の初演のテキストでやる、という企画らしい。(4分押し)120分。
冒頭や中盤で作品や時代に関する説明が入るあたりは丁寧な感じだが、とにかく熊田留吉(ラサール石井)と山崎一平(近藤弐吉)のやり取りに「熱」を感じた。他の人が笑わない場面で笑う一群の人たちがいて、学生運動体験世代なのだろうか、と思った。私はその世代よりホンの少し下で遠目で運動を見ていたのだが、個人的には笑える場面ではなかったなぁ…。
龍昇企画 父と暮せば
ストアハウス
上野ストアハウス(東京都)
2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
釈迦を汲む
彗星マジック
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2023/01/27 (金) ~ 2023/01/29 (日)公演終了
武士とジェントルマン
朗読劇『武士とジェントルマン』製作委員会
サンシャイン劇場(東京都)
2023/02/01 (水) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
現代日本にサムライが!? そこに英国紳士が同居??」と言う説明から、てっきりコメディ路線と思って観に行ったら、違いました。笑えるところもあるのですが、それぞれの事情が・・・
生演奏も良かったです。
最果て近辺
room404
スペースコラリオン(大阪府)
2023/02/03 (金) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★
推理モノではない
今の日本に問いかける内容と言うか、考えさせられた
派手な大小道具はないが、その分演技に集中できる
好きな劇場で、内容も良いものを観れたことに感謝
初級革命講座 飛龍伝
Project Nyx
ザ・スズナリ(東京都)
2023/02/02 (木) ~ 2023/02/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/02/03 (金) 14:00
座席1階
つかこうへいの名作。プロジェクト・ニクスが扱うとどうなるかなと考えながらスズナリに来た。当然なのかもしれないが、ニクスがこれまで売りにしてきた「美女劇」とは趣を変え、この劇団が新たな挑戦をしているように感じた。
学生運動は、その時代をリアルタイムに感じてきた年代と、自分のようにそれ以降に生まれた年代とは決定的に受け止め方が違うと思う。この舞台では、最初に用語集の解説があるなど異例の展開でその溝を埋めようとしたが、やはり舞台へのパッション、含蓄あるせりふへの理解度など溝を埋めるには及ばなかったのではないか。中島みゆきの「世情」には少し心を揺さぶられたが、「シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく」をリアルで経験していないのは決定的だ。
終幕の拍手に力が入ったお客さんは大多数が初老の世代。いつものニクスの舞台のお客さんとは明らかに違っていた。
ニクスらしい見せ方もあった。幕あいのところで若い女性看護師さんが白衣姿で歌い、踊る場面などはインターミッションとしてうまい盛り上げ方だった。
安保闘争や三里塚闘争など、当時の学生たちは政治に怒りをたぎらせ行動に出た。機動隊は権力の象徴として描かれているが、本当の政治権力は国会議事堂や永田町の中でかすり傷一つ負わず、平然としていたのだ。結局、学生運動は政治の流れを大きく変えることはできず、日米安保条約は今も継承され、成田空港は開港する。その後の世代はシラケ世代とか無関心世代とかやゆされるが、前世代の若者たちの挫折こそが、政治への無関心、もはや政治への怒りの表出すらあまりない世の中につながっている。そう考えると、この世代が、パッションが失われた反動による無関心という大きな負の遺産を残したと言わざるを得ない。舞台ではそういうところに触れた部分はないのだが。
世代の感覚もじゃまして、飛龍伝には心から感情移入はできなかった。これは、他の劇団による舞台を見ても、きっと変わらないだろうと思う。
南四局は終わらない
マグマ∞(フォーエヴァー)
浅草九劇(東京都)
2023/02/01 (水) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/02/02 (木) 14:00
青年座のメンバーが居酒屋で盛り上がり、「自分たちで納得できるおもしろい芝居をやろう」と結成が決まった「マグマ∞(フォーエバー)」。作・演出に田村孝裕を迎えての初公演というので、観ないわけにはいかない。浅草の奥深くへ観劇に出掛けた。
舞台はその浅草にもありそうな、昭和の空気を重く引きずる雀荘。かつて、雀荘は大学のある街とか下町とか、そこかしこに存在したのに、昭和が過ぎ平成の世になって少しずつ姿を消してしまった。浅草は今も、昭和の空気をまとった場所が残っているだけに、浅草を上演の地に定めたメンバーたちの思いが伝わってくるようだった。
そしてその雀荘は、今、高齢者たちを中心にはやっている「飲まない、吸わない、賭けない」の健康麻雀などどこの世界かという「昭和」だ。ビールを飲みペヤングのソース焼きそばを片手にリーチをかけ、たばこの煙でトイメンの顔がかすむという環境で徹夜をし、最後は勝者も雀荘代を差し引くとマイナスになるという、学生時代の「徹マン」を思い出す舞台セットだ。
まあ、こういう雰囲気を味わえたらと期待して出掛けた自分はまず、来た甲斐があった。物語はこの雀荘を経営する姉妹をキーパーソンにして、夜な夜な現れる常連たちの人間関係を描く。ここに現れるのが、この雀荘を買い取ろうという女(松熊つる松)と、「近くに住んでいるから」と現れた謎の未亡人(ひがし由貴)。物語は「もう、この店を閉めてしまおうかな」と時代の流れで消えていくような世間の雀荘と同様な空気が描かれていく。
さらに、この雀荘も時代の波に洗われるように、健康麻雀への流れにはあらがえない。ラストシーンは何となくハッピーかもしれないが、見終わったあとの寂しさは時代に取り残されたような人たちの心をえぐっていく。
血は立ったまま眠っている
文化庁・日本劇団協議会
Space早稲田(東京都)
2023/02/01 (水) ~ 2023/02/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
時代と寝た作家・寺山修司の処女作。当時は時代の雰囲気とマッチしたのだろうが、今やると猥雑さが空回りして、古臭さは否めない。自衛隊の看板を盗むちんけなテロ二人組が、党の使者を名乗るジャーナリストにけしかけられて、爆破テロと仲間殺しにのめりこんでいく。それと並行して、大量のリンゴを闇で売りさばいて大儲けしようというチンピラと女たちの冒険。トイレの便器や、首を吊った死体(マネキン人形のつぎはぎ)も登場する。
テロは浅沼稲次郎刺殺事件があった時代の空気なのか、あるいは連合赤軍事件を予見していたのか。闇のリンゴの方は、60年代に闇もないし、リンゴはなおさらなので、最初から冗談のバカ話に違いない。テロも闇も言っていることはわかるが、猥雑さやばかばかしさが気まじめでストレートすぎて、余裕をもって面白がれない。
翌日見た「初級革命講座飛龍伝」は、歌あり、コントあり、立ち回りありでスペクタクルなエンターテインメントに仕上げて見事に現代化していた。つかこうへいのセリフの美学も時代を超える面がある。それとはかなりの差があることは否めない。
逃避奇行クラブ
悪い芝居
本多劇場(東京都)
2023/01/29 (日) ~ 2023/02/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
毎年
この時期の本多劇場
さすがに今回は飽き飽きでした。
いつも同じような舞台の使い方なので、どうしても過去の本多公演の方がいいように見えちゃう残念さ。