常夏の花たちへ
スピカピリカ
王子小劇場(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/08/25 (金) 14:00
旗揚げ公演だと言うが、丁寧に作り込まれた作品で気持ちよく観終える。(2分押し)91分。
ワールドカップを観てサッカーを初めて知った女子たちがフットサルチームを作り頑張る、…な話。いかにも、な展開が多いが、テンポがよく話も分かりやすいし、90分ほどの中で、登場人物のキャラがしっかり立っているのは見事な脚本だと思う。知ってる役者が一人も出なかったけれど、気持ちよく観られる芝居ではあった。役名に、なでしこジャパンの名字を使うあたりは、若干ありきたりな印象もあるし、こんなに巧く行くわけないぞ、とも思うが、若い芝居だし、ありかな、という気がした。観終わってフットサルやりたくなるぞ!鮫島の変身や、上司の榎本のキャラクターが面白い。
ただし、本日は客筋が悪い。帽子を被ったままで声を上げて薄ら笑いをする客や、上演中にスマホを出して打つ客とかがいて、何だかなぁ、の気分。さすがにスマホを出した客にはスタッフが注意をしに行った。帽子を被ったままの客は何人かいて、上演前にスタッフが注意すればいいのに、と思った。もっとも上演前に何人もいたのをスタッフが気にする様子はなかったので…。
「真っ赤なお鼻」の放課後
劇団銅鑼
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/08/25 (金) 14:00
座席1階
「何のために勉強するのか」「何のために生きるのか」「どんな仕事をしたいと思うのか」。高校生の進路選択で悩ましいテーマだが、これは今も昔も変わらないようだ。ただ、高校生の段階で将来の夢を具体的に描いている子はおそらく、今の方が少ないかもしれない。今作は、やりたいことを見つけたある意味幸せな女子高生の物語。劇団銅鑼らしく、ハッピーエンドを期待して安心して見ることができる。
台本を書いた東京ハンバーグの大西弘記氏は、もともとは高校サッカーの選手であり、そのイケメンの風貌からホストクラブでも働いた経験があるという異色の演劇人と聞いている。彼もまた、自分の人生をささげる職業に悩んだ一人であろう。いろいろ回り道をしながら演劇の道をつかんだ、そんな彼の思い入れも、この戯曲からは感じることができる。
「真っ赤なお鼻」とは道化師クラウンのことだ。病床で子どもたちを励ます姿は本当に勇気づけられる。かつての劇団の俳優で今はタクシードライバーをしながらクラウンをやっているという設定も、本当かと思わせるリアリティがある。
「何のために生きるのか」という解を探すために、僕らの時代は必死になって本を読んだ。加藤諦三の「青春論」などを今、懐かしく思い出す。今時の女子高生はそうした思索をするために本は読まない。行き当たりばったりかもしれないが、行動に移して自分なりの解を見つけていく。そんな行動力には共感が持てる。
ただ、その両親の描き方は今ひとつ。関西出身の母親の関西弁をネタにして笑うのはどうなのか。劇中、両親は娘の成長を見守る重要な立ち位置だけに、もう少しきちんと描いてもいい。
この舞台には、ALS(筋萎縮性側索硬化症)に罹患した母親を介護する高校生男子のヤングケアラーが登場する。この親子の描写には涙が出た。その中でも特に、胃ろうのケアの場面には驚いた。演劇シーンで胃ろうの場面を見たのは初めてだ。とても意味ある場面だ。取り上げた大西氏には敬意を表したい。
客席には夏休みの子どもの姿もちらほら。ぜひ自由研究で取り上げてほしい舞台だ。
引き結び
ViStar PRODUCE
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最っっっ高でした!
観に行って心から良かったと思います。
構成演出面でコミカルとシリアスの切り替わりがメリハリがあり、ストーリーも積み込み過ぎずとても観やすい舞台でした。
演技面も一人一人が本当に素晴らしく、この舞台に対する熱意と情熱が溢れていました。
本当に演劇が好きな人が集まったんだな、この団体が好きなんだなと思いました。
ここに表現しない演技があり、だからこそ観るものを惹きつける力があったように感じました。
こんなにも素晴らしい舞台をありがとうございました。
次回作も楽しみにしてます。
アクセル!!
LIJOUET
サンモールスタジオ(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
舞台上で、どうレースシーンを表現するのか?今どきは映像フル活用ではと思っていたが、思いがけない演出で、その臨場感を出していた。もう少し迫力が欲しいところではあるが、小劇場であれだけできれば上出来ではないかと思う。ストーリーはモーターレースを扱ったものとして、今まで見たものとそう違いは感じられないが、そこに向かうものの想いやそれを見送り見守る気持ちはよく感じられた。キャスト的に少々バランスの悪さを感じないでもないが、ベテラン組のしっかりした演技に助けられたというべきだろうか。
ちなみに私事ではあるが、我が息子が来月耐久レース(車)に出場する。どちらかというとワクワク気分の母だったが、慣れない車に慣れないコース、舞台上の母親の気持ちがどっかーんと伝わってきた!のは言うまでもない。
壁背負う人々
くによし組
こまばアゴラ劇場(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/24 (木) 19:00
余りの面白さに2度目の観劇。スゴイ話をポップに展開する強烈さ。くによし組の短編4本。前説2分,28分,22分,49分,24分。
過去の作品で「壁教」が出てきた作品を3本と新作を1本。
『壁とアルコールとアイドル』は再演だが初見。壁教の(今で言う)宗教2世と友だちになったアルコール依存症とアイドル推し。3人がハマり、知り合い、離れようとすることへの葛藤。深い。
『ななめ島』は再演で初演も観てる。ななめになってる島、という独特の設定で展開される物語。壁ドンをするために壁を背負った女子が出て来て、壁教が出て来たのは本作が最初ではなかったか。
『眠る女とその周辺について』も再演で初演も観てる。これは実に深い作品なのだけれど、ポップに展開する語り手タナカエミが強烈なインパクトを持つ。初演でもインパクトを受けたけれど、そのインパクトは変わっていない。
『壁の人』は、まとめのような新作。壁教の人々が暮らすコミュニティを舞台にして、「壁」になってしまった人と壁教から抜けようとする人を描く。まとめとして、いい感じ。
きいて、はなさないで
オイスターズ
ザ・スズナリ(東京都)
2023/08/24 (木) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
壁背負う人々
くによし組
こまばアゴラ劇場(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
すべからくSUNSET
ユリイカ百貨店
gallery Main(京都府)
2023/08/24 (木) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
満足度★★★★
🎸の生演奏有り、ミュージカルファクター有り、音響や光✴️の素晴らしさ有りで、内容もぐっときた
自分らしく生きることを諦めない 大切なことだな〰️🎵
百こ鬼び夜と行く・改
仮想定規
東京アポロシアター(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
百こ鬼び夜と行く・改
仮想定規
東京アポロシアター(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
くらいところからくるばけものはあかるくてみえない
果てとチーク
アトリエ春風舎(東京都)
2023/08/18 (金) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/24 (木) 14:30
座席1階
とてもおもしろかった。真夏の上演にぴったりの恐怖だ。カルトが徐々に人間関係を引き裂いていく様子が、比較的明るい会話劇を通して展開されていく。台本もよく練られていて、回転ドアのように登場人物が入れ替わる演出も戯曲にテンポと力を与えていた。舞台美術も秀逸だった。
最初に登場するのは、オーガニック野菜を栽培する農場。ここで汗を流す二組の夫婦はとても健康的に見えるが、不妊で悩んでいたり、別の夫婦は妻は2人目の子はもういらないと言い切って夫とぶつかるという、深刻な亀裂が見えてくる。実はこの農場、カルトと健全社会の接点。オーガニックだから取っ付きやすいし、魅力的だ。こういう設定がリアルで怖い。
舞台を見ている限り、これらの夫婦の亀裂は当初はそれほどでもないのだが、本当は離婚も不思議ではないというくらい深いものであると客席は思い知らされる。夫と妻は健全な家族であり、お互いを大切に思っている。だが、この小さな亀裂に水がしみこんでいくように、カルトが染み込んでいく。自然に、しかもこの道しかないというくらいな正当性を装って。このあたりも実に現実感を持って、うまく描かれている。だからこその恐怖は後段で募っていく。
謎の宗教のうさんくささに当初は抵抗していた夫が取り込まれていく場面も、とてもリアル。明らかに精神的な病気(幻視を見るなど統合失調症か)で治療が必要なのだが、その症状が「大地から取り込まれた明るいパワー」で軽減した体験を経て信じ込んでしまうというところも、あり得る話だ。カルトがあえて弱みに付け込もうとしているのではない。あくまでも自然な人助け、カウンセリングが実は落とし穴だったりする。
もう一つ、この戯曲の一翼を担うのがユーチューブなどの動画。興味があるものだけを見続けるというネット社会、SNS社会への強烈な批判が込められている。もしも彼らがテレビとか新聞とか自分とは離れたところのニュースに接していたなら、自分が見ている世界が広がることでカルトに取り込まれることはなかっただろう。
しかし、米国のトランプ前大統領の信者たちのように、何百万人の「健全な」アメリカ人が教祖をあがめるように心酔していく状況が現実にある。トランプはカルトの教祖ではないけれど、状況はかなりカルト的。舞台を見ながら、こんなことまで考えてしまった。
客席の思索を四方八方に広げていく力のある舞台である。おもしろくないわけがない。
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
時代に取り残されて今にも潰れそうな遊園地<ドリームワールド>、そこで働く人々の心温まる奮闘記を描く。ワクワクするような非日常が過ごせる場所であるが、そこで働く従業員は日々 集客するために頭を悩ませる。特に園長は夢<ドリーム>を見るどころか、数字という現実を突きつけられる。物語の魅力は、そこで働く人々の面白可笑しい姿、しかし 心に秘めた熱い思いをしっかり伝えるところ。どんなに閑散としていても防災訓練は怠らない、そのシーンを冒頭とラストに描くことによって、さり気なく従業員の意識の変化を観せる。
舞台美術は簡素な作りであるが、遊園地のアトラクションや祭り(提灯)を思わせる光景。それでも奥行きを感じさせる。そして不思議とファンタジーでありノスタルジーな雰囲気が漂う。そんな背景の中で テンポ良い展開、そして笑える会話、時に含蓄ある言葉で感情を揺さぶる。今後 この遊園地がどうなるのか気になるな~。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)
煙突もりの隠れ竜
壱劇屋
ABCホール (大阪府)
2023/08/18 (金) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
壱劇屋さんの舞台は今まで何作か観てきましたが、今回は新作かつ珍しい雰囲気の作品でとても楽しめました。
約150分と長めの作品でしたが、普段の壱劇屋東京支部の作品に比べて笑いどころやほっこりとした場面も多く、適度にリラックスして見られたこともあり最後まで飽きたり退屈さを感じることなく楽しめました。
これ以上短くするのが難しそうだということは理解できる一方、この辺がお尻の限界ラインなので休憩あり形式でもいいのかも。
今回BGMとの相性や音量、会場の座席差などによってか、声が聞こえにくい箇所があるなど惜しい部分もありましたが、それを差し引いても個人的にかなり満足できました。
子ども向けアニメのようなファンタジーな世界観でもありつつ、決して子どもだましではなく、それぞれのキャラクターの抱く思いや葛藤に心動かされました。
衣装もさまざまで、キャラクターがどういった立場なのかよく表れていて良かったです。
多彩なキャラクターたちが皆いとおしく、大好きな作品になりました。
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
寂れた遊園地を舞台に悩みながら働く人達を中心に描いた舞台。1時間45分の舞台とは思えない程、技量の高いキャスト陣の演技で登場人物それぞれの背景も浮かんできました。また笑いを交えた言葉選びが楽しいながらも、突然刺さる台詞も多く、感情を揺さぶられました。観劇後は暖かい気持ちになれ、この遊園地と各登場人物がそれぞれ前に進んでいけばと願った舞台でした。
Pickaroon! -ピカルーン-
壱劇屋
すみだパークシアター倉(東京都)
2023/06/24 (土) ~ 2023/07/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今回再再演となる作品。
初演のみ観たことがありましたが、言うまでもなくパワーアップしていて、改めて好きな作品となりました。
今回はWキャストになっていたこともあり、全然違った面を見ることができ、面白かったです。
ストーリーは同じでも演じる役者によって味が変わることはこれまでも再演もので感じてきたことでしたが、今回は男性の俳優と女性の俳優がWキャストとして回替わりで同じキャラクターを演じることもあり、非常に新鮮でした。そのどちらのキャストでも魅力的に仕上がっていたと感じました。
135分と聞いた時は正直長いかなと思いましたが、実際観てみると70分くらいに感じるほど退屈する間もなく惹きつけられました。
後半はあるシーン以降泣き続けていたように思います。泣かせる舞台イコール素晴らしいということはないですが、アツくて切なく、それでいて清々しい気持ちにさせてくれる作品でした。
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
観るお化け屋敷vol.2「45分」
下北沢企画
ザ・スズナリ(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昨年の第一弾「カーテン」が中々の出来であったので、「45分」?短い、と思いつつもわくわくで足を運んだ。短い、とは言え本物の化け物屋敷から友達が30分も出て来なかったら焦るだろう。
開演前に案内されるショートお化け屋敷コース(そう言えば子供の頃手作りでを作った事を思い出す)を抜けて客席につくと、各所に人形がぶら下がり、舞台はスズナリの前身である古いアパートを思わせる障子戸が奥にあり、各所に暗がりがある。みょんふぁが前口上を一くさりやってから、アパートの部屋番号201から順次エピソードが・・。
季節物。怪談は嫌いでない方だが生舞台である事の潜在的なインパクトは意外と効いているな、と。「あそこには何かがある」という感覚を(フィクションと分かっていても)残す。毎年やるのは大変そうだが、定番になるといいな。
イエスタデイランド
青春事情
劇場MOMO(東京都)
2023/08/23 (水) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
寂れた遊園地を舞台にしたスタッフたちの群像劇。青春事情にもってこいのシチュエーションで、入り込んでしまいますね。明日への活力、充実した時間を過ごせました。