空間スペース3D
壱劇屋
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2023/07/28 (金) ~ 2023/07/31 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
普段したくてもなかなかできない「変な他人を間近で眺める」ができるオールスタンディング不思議舞台(たまにsit-downをpleaseされる)!
現実では自分の近くをちょちょちょちょーっと通り抜けようとしてくる他人がいたら「なんだこの人…」って怖くなるし、その人が防護服で顔も隠していたら「なんだこの人!?」って逃げるしかないですが、あの場所では「なんだこの動き!面白いなぁ!」と好きなだけ眺められる。いや、日常ではなかなか防護服で顔も隠してる人なんて行き会えないのですが、よく見ると普通の道を普通に歩いてる普通の人にもそれぞれ生活や思考があって、本人にとっては一大事でも周りからすれば見てて楽しい悲喜劇だったりします。身の回りを歩く他人が、全員変で面白いことをしていて、でも実は全員いい人で台本のある変なことで、しかも始まる前に「役者は安全を第一で稽古してます!」って改めて告知してもらえたりして、ぜーんぜん何にも気にしないで安全に好きなだけ他人の奇行を眺めていられる105分、とってもとっても面白かったです!またやってほしい…!照明を反射してキラキラ光るメジャーが何本も頭上を通っていく景色、普通の路上じゃ見られないので!
二ヴァンテ「ライトな兄弟」
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
朗読音楽劇 ひめゆりの唄 2023
ひめゆりの唄2023上演実行委員会
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2023/08/04 (金) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
オープニングは上石神井琉球エイサー会。大太鼓のリズムが美しく勇ましい。締太鼓、パーランクーがリズムで絡み合う複雑な構造。大したもの。
脚本構成とピアノ演奏の野崎倫央氏、カーテンの袖に隠れてしまっているのが勿体無い。ステージでずっとピアノを弾き続けて欲しかった。
出演者は台本片手に朗読と歌、楽曲のレベルが高く歌も本物。実力派で揃えた。
現代の日本、大嶋奈緒美さんは沖縄から上京して家庭を持っている。沖縄のお婆ちゃんがぽつりぽつりと重い口を開いて語り出したのは、遠き少女時代の話。十六歳で「ひめゆり学徒隊」に動員させられた、あの日々のこと。
先生になるのが夢だった谷口あかりさんは林耕太郎氏との仄かな恋心を冷やかされる普通の少女。弟(上原麻夢さん)にからかわれ、優しい母(桑野結女凛さん)に励まされ。当たり前のような日々が地獄に変わる悪夢。少女の一人、仁科ありささんに見覚えがあったような。
凄く丁寧に作られているので好印象。
是非観に行って頂きたい。
SUN ON THE CEILING@ありがとうございました!
劇団マリーシア兄弟
シアター711(東京都)
2023/07/29 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
公演初日に"天晴"と"快晴"、共に鑑賞してきた。
マリーシア兄弟さんらしいストーリーと個性的な俳優陣による喜怒哀楽に富んだ伏線多数の人間群像劇に仕上がっていて見応えあった。
今回の公演はWキャストということで結城(研修医)、芹沢(心療内科医)、千把(小児科医)、鈴川(外科医)が、それに該当するが、どの役も演じる役者次第でお芝居の細かな表現が変り雰囲気も結構変って其れがまた面白かった。特に結城役は性格的なイメージが大分変わる様に思う。
そして今回も客演俳優さんを多用していて相乗効果で作品全体の厚みや見応えが増している。他にも"お子さんと一緒に参加する"公演日を設けたり、カッコイイ仕上がりのパンフレットを制作販売したり(パンフレットを予約購入しておいて良かった)、新しい試みにトライしていて、この辺は今後の活動がどの様に進化していくのか楽しみな要素。
そしてマリーシア兄弟さんの舞台は初日から最終日に至るまでの間に演出が微調整されて千楽は最高に仕上がるイメージ。今回は都合がつかず行けないのが残念。
桃太郎の大冒険
劇団龍門
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
現在、阿佐ヶ谷は七夕祭りの真っ最中、アルシェへ辿り着くまでに人込み次第で通常の2~3倍程度は最低掛かると覚悟して早目に出掛けた方が良い。
Boys×Voice 308
神戸セーラーボーイズ製作委員会
AiiA 2.5 Theater Kobe(兵庫県)
2023/08/04 (金) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
少女都市からの呼び声
Bunkamura
THEATER MILANO-Za(東京都)
2023/07/09 (日) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
花園神社境内での新宿梁山泊版の同演目のテントを観たばかり。劇場と俳優陣は異なるが同じ金守珍演出の舞台、どんな違いが?両方観る価値は・・・「きっとある」とは思ってみるものの、入場料はえら高。出演陣の中に桑原裕子、三宅弘城、風間杜夫らの名を見て「観たい」とチケットを取った(俳優で決める事が多くなったな..)。最終週のチケットが二週間前に取れたので席の埋まり具合が気になったが、劇場に入れば3Fサイド席(見づらい席)以外さほど空席はなく、ただし(昼公演だったせいか)98%女性だった(いやもっと上だったかも)。
俳優陣を見て食指を動かされたとは言え、すぐ忘れる自分。桑原氏、三宅氏は終演後に判った(耳に覚えのある声・・誰?)。観劇中見つけたのが松田洋治、ダチョウ倶楽部肥後、六平直政ら。が、見過ごしだろうか、風間杜夫を見ていない。風間氏がやりそうな連隊長など金氏がやってる。パンフの写真の衣裳は執刀医。あの場面に居た?カーテンコールでも見た気がしないが、サイトで特に告知などはない。もやもやが残る。
そう言えば松田洋治はかつてナウシカの少年役の声をやり、近年テントで汚れ役をやるのを見る度にそれを思い出していたが、金守珍がそれをついに芝居の中で口にしていた。(「確かあなたジブリに、出てたよね?・・アシタカ!」最も効果のありそうな所でこれを出す。流石。)
犬の刺客2023
友池創作プロジェクト
駅前劇場(東京都)
2023/08/01 (火) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
男性芸人Ver.を観劇しました
舞台セットはライブハウスの楽屋を
ものの見事に再現されておりました
説明通りに=笑わせたくて涙して
泣きたいのに笑った
夢に敗れた大人たちの会話劇=を
ほんに現実に芸人さんやっている
作演出さんの実体験なんだろうなぁ~と感じる
生々しい台詞が心にいろいろと突き刺さる会話劇でありました
1時間40分の作品
イケメンさんが出てるせいか
女子客層が厚めに思えました(^-^)
バター、トースト、ジャム
もあダむ
王子小劇場(東京都)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/08 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2023/08/03 (木) 19:00
旗揚げ公演ということだが、何となく勿体ない気がする。(5分押し)132分。
冒頭、姉妹のやりとりから何かあったのだと分かり、それが話の軸かと思ったら、群像劇に転じ軸がブレてしまう印象が勿体ない。個々の場面は非常に丁寧に作られているのだが、心に入ってくるものがない。登場人物に感情移入できる人がいないこととか、狭い世界でこんなに偶然があるのかと疑問に思うこととかが理由かと思う。ケンジのキャラクターは気持悪い。
モモ
かわさき演劇まつり実行委員会
川崎市多摩市民館(神奈川県)
2023/07/29 (土) ~ 2023/07/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ハマキ組を観劇
結構広い舞台に66人もの演者が集まると
それだけでも見応えが凄かった
舞台美術は階段状の台など割と簡素なものであったが
灰色の男達の服装や葉巻とか
でかい時計とか
なかなかに目を引く作りの細やかさは好ましかった
長丁場な作品ではあったが
観客席の小さなお子さんたちも大人しく見ていて
夏休みの良い芝居観劇になったろうなぁ~と思えた2時間40分
あらすじはウィキにある通りですので
そちらをごらんくだされ
映画もあるしー配信でもレンタルでもーと思うデス
開演前の幕に中央に洞窟の入り口状に穴があいていて
そこから中が覗けるようになっていて
作中的にはモモのいる廃墟の円形劇場から外の世界を覗いた感じにしていました
演出うまいなぁハンバーグさんは~♪
綺麗に舞台化されていて
半世紀前の話とは思えないくらいに
現代でも通じる内容で・・なんか現代は悪化してますよねー
倍速再生とか・・・ね
桃太郎の大冒険
劇団龍門
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
劇団龍門の主宰者である村手龍太は、2011年に旗揚げし、脚本・演出・出演を務めています。エンターテイメントの要素の中に、社会的なテーマを描く作品が得意。今日の作品、最初は何の話なのか、分かり難い。その展開の中で徐々に明確になり、後半も押し詰まったところで、そうだったのか!と、タイトルの意味が分かると思います。かなり厳しい現実を描きながら、人の温かさ、愛が感じられる良い芝居に仕上がりました。
ピーター・パン
ホリプロ
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2023/07/25 (火) ~ 2023/08/02 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/07/30 (日)
東京国際フォーラムにてホリプロ『ピーター・パン』を観劇。
永遠に大人にならない少年ピーター・パンの物語。毎年夏休みの時期に上演されている印象があるうえ、ネバーランドやフック船長などが登場するファンタジーな世界観は、子供向けミュージカルの色が濃い作品だと想像していましたが、実際に観劇してみると、そのイメージは若干変化したような気がします。客層を見ると、もちろん子供たちも多くいるのですが、大人たちだけで観劇している方も多くいらっしゃる。また、客層だけではなく、作品そのものの演出や音楽も本格的で、思っていたよりも総合的なクオリティーが高い作品であると感じました。さすが今年で日本上演43年目を迎えた歴史あるミュージカル作品だと思います。これだけ長く愛されていることに納得です。
また、個人的には今回が初めての『ピーター・パン』観劇であったため、旧演出との違いは分かりませんでしたが、今年の演出家・長谷川寧さんのパンフレットコメントを読んだり、アフタートークを聴かせていただくと、非常に緻密に計算されているというか、細かな部分までこだわって作品を作られている様子が伝わってきて、単純に凄いなと感心しました。「子供向けミュージカルだから・・」といって侮ってはいけないです。プロフェッショナルな演出家、キャストさんたちが繰り広げるステージはとても見応えがあり、濃密な時間を過ごせた印象です。
11代目ピーター・パン役の山崎玲奈さんは、以前『アニー』で拝見した際も印象的な表情・表現がありましたが、今回は男の子役ということで、アニーとはまた違った役作りに徹しており、それはそれでお見事でした。アフタートークの際も、足を広げ?自然と男の子っぽい座り方になっていたように感じました。フライングシーンもカッコ良かったです。フック船長役の小野田龍之介さんは『マチルダ』の校長先生役に続き、悪役?を好演されていたように思います。存在感十分で、個人的には今回もなかなかのハマり役だと感じました。キャストたちが客席に降りて、会場全体で盛り上がる歌唱シーンや、子供たちの笑い声、叫び声などもあり、コロナ禍からの脱却も感じられて良かったです。
月の鏡にうつる聲
おぼんろ
Mixalive TOKYO・Theater Mixa(東京都)
2023/08/04 (金) ~ 2023/08/13 (日)公演終了
実演鑑賞
9人の役者さんが現在と過去の人物を演じたりするので、時系列がこんがらがってしまいました。次回はもっと気をつけて見てみます。
今回の照明が今までと随分違うのはあのラストシーンのためなのでしょうか。
上演時間は2時間30分くらいです。
闇に咲く花
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2023/08/04 (金) ~ 2023/08/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/04 (金) 15:00
座席1階
井上ひさしの「昭和庶民伝三部作」の一つ。初演は1987年という、こまつ座のDNAとも言える作品だ。三部作の一つ、軽快な音楽に彩られた「きらめく星座」も泣けてくるが、この作品は派手な音楽はないけど泣けてくる。「忘れちゃ駄目だ、忘れたふりをしているのはなおいけない」という名せりふは、戦争の教訓を学ぼうともしない世界の為政者たちに向けた、庶民の叫びでもある。
舞台は靖国神社や神田明神に挟まれた東京・下町の小さな神社。山西惇演じる神主は、5人の未亡人の協力を得て、お面を作るなどして生計を立てている。だが、終戦直後の混乱で生き抜くには闇市で食料品などを調達するしかない。冒頭出てくるのは、5人が臨月の妊婦を装ってコメをおなかに仕込んで持ち込んでくる場面。警察の取締でバレたら没収、罰金という憂き目に遭う。
戦前、神主がこの神社に捨てられていた赤ちゃんを育てた。この男の子が、野球の名手に育つ。彼の投げる剛速球は並み居るスター選手をなで切りにする実力だ。戦争に取られて戦争中に戦死公報が舞い込むが、終戦後、ヒョッコリ戻ってくる。だが、この剛速球が彼の悲劇の幕を明けることになる。
今作は出演メンバーがユニークだ。剛速球投手の女房役に浅利陽介。こまつ座には初出演といい、山西とはテレ朝の「相棒」で共演し、おなじみの顔だ。5人の未亡人役もなかなかの存在感。枝元萌は言うに及ばす、青年座の尾身美詞もなかなかの奮闘ぶりだ。笑いを忘れずへこたれずに生きる市井のおばちゃんたちを見事に演じている。
音楽はない代わりに2幕3時間に及ぶ長時間、ギターを弾き続けた水村直也もすごい。
為政者・軍人が理屈を付けて引き起こす戦争の犠牲者はいつも庶民。ウクライナでは特に庶民への被害が重大だとして国際的に禁止されたクラスター爆弾が「適切に」(米軍当局)使われているが、ロシア側からの投下も含め不発弾がきっと戦後の庶民を苦しめるだろう。今では報道量も減っていてよく分からなくなっているが、この舞台で表現されている庶民の辛苦は、ウクライナなどでは現在進行形だ。そんな思いで見ていると、「忘れちゃ駄目だ」のせりふが胸に響いてくる。
本日は初日。カーテンコール後も鳴り止まない拍手が、客席の満足の証である。
POINT OF VIEW
ファニーキャンクス
STAGE+PLUS(大阪府)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
満足度★★★★
二人芝居が四本続く 一般的には四本が上手く最後で結びつくと思うけど、僕のつたない感受性が邪魔して結びつかない…
最後に説明書みたいなモノを頂き、読んだことで、結びつき満足感を得る
次回も楽しみです!
桃太郎の大冒険
劇団龍門
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
㊗️第20回公演、劇団の代表作にして「2016年シアターシャイン最優秀作品賞受賞作品」…その再演は観応え十分。サスペンス ミステリーとして展開していくことから公演終了までネタバレ厳禁。
物語は、「桃太郎」という子供向けの お伽話ではなく、どちらかと言えば大人向けの啓発劇のよう。劇中、何回か繰り返す「今を生きることがサバイバル」という台詞が切実だ。どう生きるのか、その運命を握る者とは…その関係を鋭く捉え、考えさせる濃密な作品。その視点の奇知が物語の肝であり、面白さだろう。ぜひ劇場で!
(上演時間1時間45分 途中休憩なし)
オペラ座の怪人
劇団四季
大阪四季劇場(大阪府)
2022/03/06 (日) ~ 2023/08/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/04 (金)
8月に千秋楽になるということで、4回目の観劇。
いつもながら五感がしびれました。カーテンコールで小さな女の子が精一杯の拍手を送る姿が印象的でした。
ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪
笑の内閣
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/07 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/08/03 (木) 19:15
大阪万博、メディア、怪獣(ゴメラ)が様々につながる。大阪の弱さ強さ、関西メディアのいい加減さ、活動休止している髭だるマン(ウルトラマンを重ね)へのオマージュの思いが伝わる。
テーマをどれかひとつにウェートを重くしたほうが良かった気がする。笑の内閣はいつも楽しく観劇しています。
我ら宇宙の塵
EPOCH MAN〈エポックマン〉
新宿シアタートップス(東京都)
2023/08/02 (水) ~ 2023/08/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/08/03 (木) 19:00
座席1階
「パペットを使い、映像と融合する極上の演劇体験」とチラシにある言葉はその通り。テーマが宇宙だけに、映像表現が極めて有効で、しかも小劇場の舞台にフィットしている。あたかも、プラネタリウムの中で演劇を見ているような、すてきな体験ができる。
物語の主人公は少年の姿をしたパペットだ。今作の作・演出・美術を手がけた「EPOCH MAN」]主宰の小沢道成が主にパペットを操る。お母さん役は池谷のぶえ。ある日この少年が行方不明になってしまうというところから物語は始まる。宇宙や星などが大好きなお父さんが事故で亡くなり、宇宙などについての会話を重ねてきた少年が父親を探して出て行ってしまった、という筋書きだ。お母さんは必死になって、息子を探す。
舞台の床から出てくる役者たちの最初の登場シーンがまるで、宇宙船に乗り込んでくるような感じがする。お母さんはそれほど宇宙に興味はないのだが、父と息子が重ねてきた宇宙についての会話を、息子を探しながら追体験していくような筋立てはとてもユニーク。舞台の三方向の壁に満天の星を映写したり、星座を描き出してみたり。個性的な劇作家小沢が映像の専門家と共に、客席を宇宙空間にいざなう。
「ひとは死んだら星になるの?」。そんな子どもの素朴な疑問文に、舞台は真正面から切り込んでいく。登場人物に斎場で働く男性を入れたのは秀逸だ。人間の死の現実と、本当に宇宙の星になるのかというファンタジーがうまい具合に交錯する。
演技力ぴか一の池谷のぶえや、そのほか小沢を含む4人の俳優たちの切れ味のよい舞台づくりで客席の目をくぎ付けにする。カーテンコールはなかったが、カーテンコールを望むような盛大な拍手が、客席の満足度を表している。
友達
劇団第一主義
布施PEベース(大阪府)
2023/07/26 (水) ~ 2023/07/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
不条理劇だけど、あり得るかもしれない不条理
話して少し譲って、すべてを取られてしまう。
怖さを感じた。
黒い喜劇