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「リトルGK~THE LAST~」

「リトルGK~THE LAST~」

演劇制作体V-NET

演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)

2023/03/25 (土) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 演劇制作体V-NETのアトリエ公演だが、ここ柴崎では最後の公演となる。リトルGK~THE LAST~と銘打たれた今公演、テーマは“会議室”だ。長めの前説と30分程の作品2本(「黒須会議」、「因と縁とがあるものそ」)を間に10分の休憩を挟んで上演した。尚観客は2本の作品を観て優劣を投票で評価する。2作品共に5つ☆

ネタバレBOX

「黒須会議」
世界征服を企む怪人たちの組織、黒須VS人々を護る組織、ジャスティスの闘いはずっと続いてきたが、3月の戦闘で怪人組織・黒須の総帥が破れ、命を落とした為組織は新たな総帥を選ぶべく会議を開いている。物語は、この会議室で展開する。新総帥候補は2名。どちらもその候補たるに充分な実力を具えた人物であるが、問題が1つある。互いにそれぞれの派閥の長であり且つ犬猿の仲であることだ。どちらが新たな総帥になっても黒須自体が分裂し力が半減することになれば怪人組織そのものが存亡の危機を迎えかねない。対するジャスティスのメンバーは極めて手強い。亡き総帥の幼馴染でもあったNo.2は新総帥になる気が無い。然し彼は、秘策を用意していた。第3の新総帥候補である。会議は進行するにつれて混迷の度を増し建設的であるというより泥仕合となりかけた刹那、No.2は第3の候補を招き入れた。観た所、若造で体も小さく大きな戦闘力を具えているようには見えない。直ぐに査問が始まった。
結果は観て頂くとして、二転、三転、四転と思いがけない展開が続き、結末のどんでん返しも見事な展開、笑わせる工夫も随所に仕込み随所に知恵を散りばめた脚本が良いこと。2作品共通で用いられる舞台美術の構造は良く考えられており、その使い方が上手いので実に良く機能していること、役者陣の演技、演出の良さ、照明・音響の上手さも相俟って流石にラビ番とも繋がりの深いV-NET作品に仕上がった。
「因と縁とがあるものそ」
 こちらは別の意味で知恵を感じる作品であった。物語は新作の制作現場である。脚本家、プロデューサー、ディレクターが侃々諤々の討議をしているが、互いの罵り合いになってしまって一向に話が煮詰まらない。毎度のことなのであるが、どういう訳か、この3名が組んだ作品は必ずヒットする。今回は、アシスタントディレクターが不思議な人物を連れてきた。極めて優秀は催眠術師である。他の番組にレギュラー出演している人物であったが、会議中の3名は、この女性催眠術師の実力を信じることができなかった。そこでアシスタントディレクターは、彼女に頼んで各々に術を掛けてもらう。忽ち彼女の実力が本物であることが判明し、3名がこれほど相容れない原因として前世に原因があるのではないかということが考えられた、果たしてそれが正しいか否か、彼女の催眠術を用いて3名各々の前世を探ってみると。予測通り前世の確執が現世の不仲に影響を与えていた。然るに前世に於いてこのような因縁が現れるということは前々世に於いても悪縁があったと考えられる。そこで更に前世を遡ってみると予想通りであった。詰まりこのままでは永遠にその前に遡らねばならないことになる。完全なトートロジーの罠に嵌ってしまう訳だ。
 一般に論理の展開というものは、そのオーダーを決めて仕舞えば、その後の展開は先鋭化する他に無い。これがトートロジーの罠に嵌った原因である。ここから抜け出る為には発想を転換する知恵が必要となるのだ。その転換を今作の脚本家は見事にやってのけた。その鮮やかな手並みに応え、役者陣の演技も良く演出もグー。こちらも流石V-NET作品と感心し、自分の評価はドロー。イーブンとした。
ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

トム・プロジェクト

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/03/21 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

知人が行けなくなったというので、そのチケットで夜の回を拝見。会場に入ると客席の女性率の高さ、それも若い女性が多かったのにびっくり。ベタな青春劇、と言ってしまっては身も蓋もないが、そのベタさが気持ちいい舞台。昼に1本舞台を観てから一旦帰宅する必要があったので、頂きチケットとはいえ、正直なところ雨の中をまた出かけるのは気が重かったのだが、劇場を出るときには晴れ晴れとした気分に。

オーバーラップ

オーバーラップ

ヨルノサンポ団

布施PEベース(大阪府)

2023/03/25 (土) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★

とても興味深い内容
LGBTや同性婚など、家族とは何かが問われかけている現在、益々今の平均的な家族は減少傾向になる
少子化は想定以上に加速し(想定自体が甘いのだか…)ていく現在、家族の抱える問題も多種多様に
繋がらなくとも生きていけるようには考えラレないかな…

ミュージカル 『SPY×FAMILY』

ミュージカル 『SPY×FAMILY』

東宝

帝国劇場(東京都)

2023/03/08 (水) ~ 2023/03/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/03/25 (土) 18:00

ストーリーは分かっていたので、その点でのワクワク感は無かったが、
演者の歌声が素敵で演出も面白かった。

天国への登り方

天国への登り方

アマヤドリ

シアタートラム(東京都)

2023/03/23 (木) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/03/25 (土) 13:00

安楽死について考える機会を与えてもらった。
ファンタジーな世界に引き込まれ、心に残る演劇だった。
いつもながら群舞が綺麗で圧巻。

手のひらに、春

手のひらに、春

ツイノ棲ミ家

新宿眼科画廊(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 繊細で上質、観るべし!

ネタバレBOX

 鰻の寝床のような空間であるが、ホリゾント手前に白い幕を天井から床まで垂らして袖を作り、開演時は画廊という設定なので板上はフラット、両側壁には絵の描かれたパネルが3点づつ掛けられている。場面に応じて袖の幕の手前に立方体を並べてカウンターを拵え、コンビニのレジとして用いたりもするが、袖を構成する幕自体が、開演時画廊としての設定では個展の出展者が一番描きたいと望んでいた作品を据える場所として選ばれた場所という設定になっており、今作の中心的なテーマと関わる非常に重要な場所である。今作が優れている点の中でも出色だと思われるのは、最後迄此処には実際の作品が展示されず、観客のイマージュの中にその姿が想像される点にある。極めてセンシブルな作品なので内容の詳細は差し控えるが、表現する者の抱える絶対的な孤独と社会参加を何とかし続けることで自らを確認し生きてゆく人々との微妙で精緻なずれや内面的齟齬を、連れ子を持つ親同士の再婚という形で二卵性双子姉妹という具合に見られ乍ら育った姉妹の物語として編んだ秀作である。因みに出捌けは観客席裏と袖を利用。演技、演出、スタッフの対応も良い。
オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

劇団★ポラリス

THEATRE1010(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/25 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いろいろ詰め込まれていて、楽しかったです。それぞれの田中角栄さんも上手でしたね。熱演でした。名前や逸話は聞き及んでいますが、こんな風に整理されて見たのははじめてです。いろんな考え方があると思いますが、精一杯仕事を任せて、責任は自分がとる。いいですね。舞台の方はそもそもオペラを聞いたことがないのでわかりませんが、いろんな要素が入っていて面白かったです。

手のひらに、春

手のひらに、春

ツイノ棲ミ家

新宿眼科画廊(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昨日拝見しました。お気に入りの会場でしたが、名前通り画廊として使っていて良いですね。素敵な台詞がちりばめられていて、心が優しくなるそんないいお芝居でした。優しい時間を過ごせました。ありがとうございます。

ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

トム・プロジェクト

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/03/21 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

似たようなストーリ,どこかで観たことあるんじゃねぇと思うような青春群像劇ではありますが,わかりやすく,のっけから物語に入り込め,なによりもキャストが役にハマっており,楽しく観劇できました。多田さんは流石というべきでしょう。良い観劇時間でした。

少女仮面

少女仮面

糸あやつり人形「一糸座」

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

コロナで長らく据え置かれた公演の一つ。天野天街演出による糸あやつり人形劇「少女仮面」とまみえた。バタバタの日々の中、観劇日が訪れたので体だけ運び、座席に身を沈める。
赤坂REDの後方席はやはり遠く、しかも糸操りの人形は舞台床に近い場所で動くので視界から外れる事も多い。そして台詞の応酬はBGMとなり、眠りに落ちる。
ただ・・問題は観劇上の条件というより、何かが足りない。決定的に足りない。あ、そう言えば、と気づけば天野天街演出と言えば「これ」というあのシリトリ台詞や、照明・音・映像等を駆使したドラスティックな転換、そして何と言っても場面の執拗なリフレインが、無い。。
これにハッと気づいた時は逆に衝撃。「え~~」と心の中で声を上げたが、冒頭近くで一人で台詞を何度か繰り返すくだりが一度あったきり、最後まで天野演出のミラクルな瞬間は訪れなかった。

糸あやつり人形の魅力に最初に圧倒された「高丘親王航海記」と、同じ演出の天野氏のものとは思われず残念感は拭えなかったが、一つには、少女仮面のテキスト自体の長さ(刈り取りの難しさ)がリフレインの余地を許さなかった、そしてコロナを意識した時間上の制約、など推測する。かつて観た「高丘・・」はテキストにしても短かく、先々で異形の生物に出会う直線的なストーリー、幻想譚で、人形のみの人形劇。
一糸座が得意とする?人間の俳優と人形のコラボは演目を選び、両方のギャップを埋める演出的工夫が不可欠。「少女仮面」では主役の春日野と少女を人形(一糸座の親子)が演じ、喫茶店マスター、甘粕など重要な脇を丸山厚人、大久保鷹らが演じた。だが役者というより文化財的な意味合いを帯びる大久保氏の存在感や、役者として回せる手練れの丸山氏を排し、あの特徴的で懐かしいフランスの歌(題名忘れた)を流しても、催して来ない(数年前の梁山泊公演で李麗仙が登場したが、どうにかあの歌が本領を発揮できる条件に到達できていた)。それを安易に使ってしまってる感もある。汗みどろで情念の炎を吐き出す生身の演技が上げる熱量こそアングラに必須なもの。
「人形を遣う」必然性、利点をどこに見出すかは、中々難しい問いだが、そこに戻ってしまった。

ネタバレBOX

一糸座は2004年に結城座から独立したとの事で、思ったよりずっと最近の事。
演劇界的には、複数の作り手が切磋琢磨し合うというのは歓ばしい状況だ。
一糸座はエログロな演目を得意としそうであるが、「泣いた赤鬼」という作品をやった事もある。
2014年の初演(予定)は急遽上演中止となり、払戻しとなったが、通し稽古を見せるという形での上演があり、座高円寺に観に出かけた記憶がある。
このとき私は勝手に、これは完璧主義の天野氏(てのも勝手な想像)が「客に見せられない」と(自分の要求の難しさを棚に上げて)有料公演を諦めたのだな、と思い込んでいたので、「何が足りなかったのだろう」と疑問に思いながら最後まで面白く観た。
実際は、上演許可が間に合わなかったのが理由だったようだ。(しかもそれは事務手続上の不備というより、台本の完成版が本番近くなり、高齢であった著作権者の方には短期間に解読してもらえなかったという事らしい。天野氏の例の楽譜のような台本を送ったのでは、お年寄りでなくとも「読めない」と答えるだろう。その後この演目はリベンジ公演と再演をやっている。)
人間の俳優との競演が一糸座の特色らしいが、人間が人形に仕える様式の舞台に、人間が混じる「必然性」を、もっとストイックに追求した作品を見てみたい(偉そうな要求だが、そう思う)。
オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

劇団★ポラリス

THEATRE1010(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/25 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

オペラというよりは音楽劇かな。歌、演奏、浪曲とエンターテイメントとしては盛りだくさんで見ごたえありでした。
田中角栄がどのように苦労して政治家になったかをクローズアップしていたようでもっと裁判の話も見たかったなぁ。
ただ浪曲や演説内容を後ろのスクリーンに文字で出すとかしてくれたほうがわかりやすかったと思う。

ネタバレBOX

周りのマダム達に和太鼓の筋肉で大盛り上がりでしたよ。あれ位鍛えないとあの音は出せないのですね。
あげとーふ

あげとーふ

無名劇団

無名劇団アトリエ(大阪府)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度

原作は十数年前に高校演劇の全国大会で準優勝した作品だそうで、僕は初見でした。台本のエモさ、そして出演者による熱量高めの上演は、アトリエ公演特有のコンパクトな空間と相まって、客席へ届きやすい環境だったと思います。高校演劇のルール(上演時間60分以内)に則った原作なので、内容や展開が圧縮状態にあり、青春群像劇の細部や人物相関の背景なども知りたくなりました。ただ、(これは僕の嗜好の領域ですが…)せっかくのアトリエ公演、しかも地元の方々が多く来場して下さる客席ですから、その地域をモチーフにした作品を観てみたい感情にかられました。そういう創作もされていると聞き、その想いが更に強くなりました。

松竹亭一門会Ⅱ 春の祭典スペシャル

松竹亭一門会Ⅱ 春の祭典スペシャル

afterimage

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「ダンスカンパニーによる落語会」。この発想そのものにチャレンジャースピリットを感じますし、実際の上演からも、その気概を感じ取ることができました。落語へのリスペクト、上演する上での創意工夫、演者それぞれの独自性を加える心意気、等々も理解できます。ただし、個人的にはもっともっとダンス側からのアプローチが見たかった。せっかくのチャレンジですし、より混在となった「ダンスカンパニーによる落語」に期待していました。その意味で、僕が好きだったのはズブロッカさんの『蒟蒻問答』。冒頭でコンテンポラリーダンスの用語解説をした後、本編の『蒟蒻問答』に入り、最後はしっかりダンスで締める。オチもスッとキレイにまとめられ、「振付家による一席」という印象でした。逆に、僕の中で少々ガッカリしたのは、ごみ箱さんが「すし組/そば組」の双方で同じ噺をかけられていたこと。これは、正直あまり嬉しくない。気合の込められた熱演でしたし、この噺でトリを務めようとする責任感がひしひしと感じられるからこそ、同じ噺をかけたことにやや違和感が残りました。

歌うシャイロック

歌うシャイロック

松竹

サンシャイン劇場(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

こてこての関西弁版「ベニスの商人」。少々騒々しいが、笑いが絶えず、喜怒哀楽が誇張されて面白い。アントーニオ(渡部豪太)がシャイロック(岸谷五朗)から借金した顛末、シャイロックの娘ジェシカ(中村ゆり)と、どもりのロレンゾー(和田正人)の駆け落ちの顛末、ポーシャの結婚の行方という3つの筋が、互いに絡みながら、重層的な芝居をつくりあげる。そのなかで、シャイロックとジェシカの父娘の絆がクローズアップされ、感動的なエンディングへつながっていく。

ロレンゾーの和田正人の弱気な青年から、傲慢で横柄な人物への変貌、さらに卑屈な使用人になり、ジェシカを追い出した自責の念に苦しむにいたるまでの幅の広い演技は特筆ものだった。マギーも七変化で大活躍。とくにモロッコ大公の繰り返しの「うほっほ」ぶりと、おにぎりがネズミの穴に落ちていく顛末を語る一人コントは笑わせられた。女中頭役の福井晶一の助走もなかなか良かった。
前半80分休憩20分後半115分 計3時間35分

ネタバレBOX

一番の見せ場は、やはりあの法廷場面。「肉はとっても、血を言ってきでも流してはいかん」というポーシャが変装した博士の裁きに、シャイロックが憤懣を爆発させる。ナイフ片手に大立ち回りを演じ、舞台が上を下にの大混乱になる。見物人も含めた演者全員の動きが有機的にマッチして、ハラハラさせられるダイナミックなシークエンス(一定の長さのあるシーンのひとつながりの連続)だった。

シャイロックがリヤカーに、気のふれたジェシカを載せて、降りしきる雪の中を確かな足取りで進んでいくラストは、「焼肉ドラゴン」や「屋根の上のバイオリン弾き」をほうふつさせた。(周りには同じエルサレムを目指す難民たちがおり、バックの砲撃、空襲の音がウクライナの戦争難民をだぶらせる)
少女仮面

少女仮面

ゲッコーパレード

OFF OFFシアター(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「戯曲の魅力・面白さ」を再認識できた観劇でした。瑞々しく、幻想的で、情熱に溢れた、言葉の数々。劇中のモチーフが「俳優」や「演劇」であり、その上で「私達はどう生きるか?」に迫る物語なので、観劇や取材を生業とする僕にとって惹かれる上演だったと思います。それを踏まえて、非常に悩ましいのは「『少女仮面』という戯曲の良さを審査にどう反映させるか?」でしょう。これが、劇団の特性や独自性を大いに取り入れた上演なら、演出面の高評価に繋がります。ところが、今回の上演は戯曲が元々持っている魅力を引き出すことに力点が置かれていると感じます。そのアプローチに反論する意思はないのですが、要するに「最大の功労者は劇作家」という着地点をイメージしてしまうのです。この上演を思い出す度、ずっとそんなことを考え続けています。

ソウリ

ソウリ

劇言鬼

表現者工房(大阪府)

2023/03/25 (土) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

小さな劇場で演劇を観るのは、ホントに久し振りで、しかも初めて見る劇団で、まだ二回目の公演ということもあり、正直「どうなんだろうなぁ?」と思っていた。
だが、驚いた。
こんなにクオリティの高い劇が、この小さな劇場の中で、繰り広げられるとは!!
素晴らしいの一言。
そして、また演劇を観るのを始めようと決めた。
観に行って良かった。

「モモ」

「モモ」

人形劇団ひとみ座

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/03/23 (木) ~ 2023/03/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『どんぐりくらぶ』から1日置いて、今度は『モモ』を。土曜の昼だけあって、さすがに親子連れも多い。BASE THEATERの『どんぐりくらぶ』は、ケコミと呼ばれる舞台の裏で役者たちがしゃがんだ状態で人形操演をしていたが、キャパが大きくなるBIG TREE THEATERの『モモ』は、舞台に役者が人形を抱えて登場する出遣いのスタイル。いい脚色・演出、セットも音楽もよかったし、ひとみ座の力量の高さを感じさせてくれる見事な出来。始まったあたりで、早くもうるっとなってしまった。

ネタバレBOX

灰色の男達の造形が素晴らしい。あの小道具と効果も。
オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

劇団★ポラリス

THEATRE1010(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/25 (土)公演終了

実演鑑賞

オペラか?
物足りないかなあ

ネタバレBOX

その後の転落っぶりも見たかった。

40年後か50年後には安倍晋三物語が上演されるんでしょうかねえ?
功の部分だけを取り上げる形で。
オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

オペラ「THE SPEECH(ザ・スピーチ)」東京公演

劇団★ポラリス

THEATRE1010(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/03/25 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

チケプレで頂いたチケットで劇団ポラリス「オペラ THE SPEECH」観劇。
田中角栄のスピーチと音楽の融合。一見ミスマッチだが荒々しい太鼓と共に激しい演説、そして美しいピアノの音色と共に泣かせる話をされると何故か感動。最後は有罪になる所に触れるので現実に戻されるが、演説の力について改めて考えさせられた。主演の玉川太福さんは新潟出身なんですね。納得。ぜひ続けて行って古典にしてください。
大変よい舞台でした。ありがとうございました。

ナイゲン

ナイゲン

明治大学演劇研究部

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2023/03/22 (水) ~ 2023/03/25 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これで個人的には3回目位にはなる現役学生による【ナイゲン】を鑑賞-
無理な若作りからくる違和感もなく、フィルターを掛けずに真っすぐ最後まで純粋に芝居を楽しめた。
こんなご時世でなければ、一人ひとりにきちんと向き合って挨拶したかった。素敵な時間をありがとう。

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