兎、波を走る
NODA・MAP
大阪新歌舞伎座(大阪府)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
野田秀樹の「兎波を渡る」を観た。
このところ、彼の作品は、「忘れられない、忘れてはいけない不条理に向き合う」というコンセプトで作られている。「エッグ」=「731舞台・人体実験」「Q」=「シベリア抑留」というような、無辜の民が、歴史の不条理に巻き込まれて塗炭の苦しみを味わう。それが、最初は、全く関係ないような、「幻の東京オリンピック」だったり「ロミオとジュリエット」だったり「源氏と平家」だったり、して、彼の得意な「言葉遊び」をしていくうちに、単なる遊びでなく、意味の糸がつながっていって、結末に向かって、謎がほどけ、そこに、不条理な状況に放り込まれた、無名の人々の苦しみ、生き様が浮かび上がってくる。忘れてはいけないのに忘れ去られようとする、一人一人の人間の無残、悲痛な思いが浮かび上がって胸を打つ。そういう意味では、唐十郎の正統な後継者だろう。
燦々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2023/08/17 (木) 14:00
何回か観たユニットが短編3本を上演。繋がりがあるようなないような…。(3分押し)31分,29分,37分。
『謝ったら死ぬ病』は、すぐ謝る女子が医者に「謝ったら死ぬよ」といわれるのだが…、の展開。『ワンダフルな人生』は、辛いと言ってる女子が幸せになりたくて…、の物語。『意味不明』は「私」(チカナガチサト)のため何でもしてくれる「あなた」(中村透子)の話かと思ったら…。物語は独立しているが、繋がりがあると言えばあるようにも見える。ストーリー的には今一つで、乗り切れないのが惜しい。このユニットの「芝居しています」的な演技は特徴だが、よく観ると丁寧に作られた巧妙さは感じられるあたりはいい。チカナガチサトの声が印象的で、野田秀樹の好みのような気がする。
燦々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪
笑の内閣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2023/08/17 (木) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
東京公演初日。確かに馬鹿馬鹿しさ全開でよかったのだが、早くからチケット確保して期待しすぎていたせいか、正直なところ、その期待値は下回った印象。
燦々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2023/08/17 (木) 14:00
価格4,000円
ユーサンサンプロジェクトの短編作品を3本観劇。
開場入りがギリギリになってしまったにも関わらず、舞台役者から近い距離に着席できたことは幸運でした。
物語は『謝ったら死ぬ病』
○○フィラキシー症候群にかかってしまうと、最後は死ぬことになりますよ?
というイマドキのウイルス系。人の心の病を上手く表現した短編劇。
『ワンダフルな人生』は、17歳の女子高生が他人の人生を羨み
自分の人生が辛いのは環境のせいだと言い張ります。
そこで神さまに相手の人生を生きてみたいとお願いする作品。
隣の芝生は青く見えるじゃないけれど、きっかけは共感出来るものがありました。
けれど人生は各々ハードモードな部分も見えてくるわけで…若いって良いなw
最後は、やたら神保町ワードが出てくる作品『意味不明』
エンターテイメントとは、他人を喜ばせる行為。
私とアナタが違う人間だからこそ、考えている事も同じではない訳で…。
良かれと思って行動していることが実はすれ違いだったり、勘違いになってしまったりといった二人芝居。
ヨリソウ重力(ENG改定版)
ENG
吉祥寺シアター(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
公開されている画像などから予想されるエンタメ寄りな作品というよりもしっかりした群像劇で会話劇として成立していたプラスしてあちらこちらで繰り広げられる殺陣は基本ほぼ無手、スピード感もあり痺れた。
マテリアルパレード
LUCKUP
ザ・ポケット(東京都)
2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
燦々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
短編集3本立て。いずれも分かりにくいという訳ではないのだが、なんとなくしっくりこない。どう感じればいいのか悩んでしまう。実験的だからかな?
燦々
U-33project
王子小劇場(東京都)
2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
テーマは同じような、若い女性の<暗澹>たる気持、それでも<燦々>と生きようとする姿を描いた3短編。最近の公演は若い女優陣で紡いでおり、本作も例外ではないが 内容は性別に関係なく、人が抱える葛藤であり苦悩である。しかし 重苦しくせず、どちらかと言えば 打開しようと奮闘する様子を明るく描く。表層の面白可笑しさ、その奥に隠れた心の傷が痛いようだ。
短編のタイトルは 上演順(キャスト)に「謝ったら死ぬ病」(6名)、「ワンダフルな人生」(4名)、「意味不明」(2名)で 何となく群像から二人芝居へ。この構成は良かったが、作品の出来に差があり 全体としてみたとき 心に響かないのが惜しい。
舞台は斜めに設え 二段菱形状のよう。それに対し 客席は2方向に配置しているが 観やすさは変わらないだろう。印象に残ったのは、最近の(U-33project)公演に比べ<心情と情景>の違い、それを照明の諧調によって表現しており巧い。
(上演時間1時間35分)
寺山修司没後40年記念認定事業 体現帝国 第十一回公演『奴婢訓』試演会
体現帝国
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2023/07/22 (土) ~ 2023/07/22 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
七ツ寺共同スタジオでの試演会見てきました
あの七ツ寺を驚くほどの広さ、深みで見せます
光と影 動きと形 音 匂い
その全てが奴婢訓
マテリアルパレード
LUCKUP
ザ・ポケット(東京都)
2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
マテリアルパレード
LUCKUP
ザ・ポケット(東京都)
2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
舞台「六日戦争~東洋一の飛行場〜」
NPO法人文化活動支援会まつり
さいたま市産業文化センター(埼玉県)
2023/08/12 (土) ~ 2023/08/13 (日)公演終了
実演鑑賞
なんともコメントしづらい舞台でした。誰が主人公で,メインのストーリーがどうでとか全くわかりません。背景事情が不明ということもあります。せめて,当日パンフくらい作ってくれれば親切だったのにと思ってしまいました。商業演劇ではないということを考慮して,満足度の☆は付けないこととしました。
月光の夏
劇団東演
北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)
2023/08/14 (月) ~ 2023/08/15 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
映画化もされた毛利恒之の小説の朗読劇としての舞台化
もう20年も毎年終戦記念日にあわせて上演している
出撃を前に小学校にグランドピアノを弾きに行った特攻隊員ふたり
ソナタ「月光」を弾いた音楽学校生は海の藻屑となり、その譜めくりをして海ゆかばを弾いた師範学校生はエンジン不調で引き返したのだが、その後は・・・
死ぬも地獄、生きるも地獄とは言うけれど、待っていたものはあまりに過酷
しかし、ついに口を開いてその間の事情を語り始める
使者に口なし
ならば生き残った者が語るしかない
セリフでも出てきたように、戦争責任をあいまいにしたまま復興した日本には全体主義、軍国主義の根が残っていて、いつ頭をもたげるかもしれない
それを防ぐには戦争の悲惨さについて語り続け、世代を継いでいくしかない
朗読劇と言ってもかなりの「演技」があり、途中まで特に岸並さんのそれは過剰かなと思っていたのだが、徐々にその効果を認めざるを得なくなった
いずれにしてもいかにも演劇人の朗読劇だった
仲道さんの弾く最後の月光を聴きながら、そうだ知覧に行かなくてはと強く思った
我々は戦争を直接経験したわけではないが、子どもの頃からそうした人たちの話を聴いて育ち、いわゆる傷痍軍人を目にする機会もあった世代である
語り伝えねばならない
マテリアルパレード
LUCKUP
ザ・ポケット(東京都)
2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
イケメン男優てんこ盛りだったので、観客の9割以上は若い女性(笑)
対抗上、小貫莉奈なかなかカッコよかったし、ヒールの浜口望海最高だった
結構良質のアクションシーン多くてそれなりに楽しめた
時々入るギャグは蛇足だったけど
速いテンポの場面転換と、優れたプロジェクションマッピングが印象に残った
舞台装置もそれを活かすべく上手く作られていた
全体としてよくできたエンタメ作品と言って良いかな
『21世紀のキリン × あたらよ』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/06/06 (火) ~ 2023/06/06 (火)公演終了
なんであんたはんは市会議員になれへんのか
笑の内閣
THEATRE E9 KYOTO(京都府)
2022/09/16 (金) ~ 2022/09/19 (月)公演終了
ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪
笑の内閣
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2023/08/03 (木) ~ 2023/08/07 (月)公演終了
マテリアルパレード
LUCKUP
ザ・ポケット(東京都)
2023/08/09 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
舞台全体を彩るプロジェクションマッピングに動線豊かな高低差ある舞台、抜群のルックス揃いな役者陣、そしてストーリー的にもこれはまさしく2.5次元舞台の世界
しかし2.5次元舞台は漫画やアニメ等の原作あり の前提があって、もう当然内容は知っているでしょ的な原作を知らない場合の不安要素があるものだけれど、本作の場合はフライヤーのあらすじだけ読んでいればもう予習は充分
ハイスピードーでストーリーは一転も二転もしていくけれど、凄く分かりやすくて見事なほどにノーストレス
何よりアクション満載のエンターテイメントを臨場感たっぷりで楽しめたのが最高でした
そ、そこでぶち込む!?な笑いも嫌いじゃなかった
『/*ジャンクサイダー*/』
劇団皆奏者
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2023/07/21 (金) ~ 2023/07/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
世の中からはみ出てしまった者達。
自分が嫌いで、死にたくて、コメントアウト…
自分のコピーが犯した罪は?!
先が読めない面白さ、伏線の張り方はやはり絶妙。
少し詰め込み過ぎ感はあるが、大ボリュームの3時間10分(カテコ込み)堪能した。
面白かった。
前回に続き、今回もオリジナル脚本に挑戦!
展開や伏線の張り方はやはり心得ていて、観ていてとても愉しい!
上でも述べたが、今回は少し詰め込み過ぎで、もう少しスッキリ見せられた気がする。
十分満足なのだが、オリジナル2回目で、今後に期待して、少し厳しめ、満足度は★4つにしておきます。
次回も楽しみにしています。