最新の観てきた!クチコミ一覧

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Dramatic Jam 5

Dramatic Jam 5

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/03/10 (金) ~ 2023/03/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

面白いものをやりたいというより、新しいものをつくりたい、これやったら面白そうを優先した斬新なものがおおかったなという印象。

LALL HOSTEL

LALL HOSTEL

おぶちゃ

MsmileBOX 渋谷(東京都)

2023/03/29 (水) ~ 2023/04/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

笑いのない新喜劇
二人のカップルの仲を修復するというのが主軸なのだが、あーそうだろうなという展開ばかりでハラハラはせず、明るい作風なのだが腹を抱えて笑うシーンは個人的にあまりなかった。筋肉の人はちょっとおもしろかった。
この規模の劇場で容姿が整った出演者ばかりなのは珍しいなと思った。
チケットプレゼントで鑑賞したにもかかわらずこのような感想で申し訳ございません

紙は人に染まらない

紙は人に染まらない

藤一色

OFF OFFシアター(東京都)

2023/04/06 (木) ~ 2023/04/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

こういうような仕事があったのだと知れる機会があってよかったと思える舞台。
ただ自分が歴史に疎いので、昔起きていたことをそのまま観ているようなお話は得意でないなと感じた。
最初と最後で主人公の主人公の考え方がどう変わるのか、周囲との関係性の変化などがわかりやすいものが好みだと再認識。

将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

E-Stage Topia

上野ストアハウス(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

銀チーム鑑賞
詰め将棋の知識がなかったのでそれがあれば劇中様々な考察ができ、たのしめたのかなと後悔。
その知識なしで観ると主人公の動機がふわふわしてるただの復讐劇という印象。
観劇中にミスミソウがよぎったが、あちらよりも主人公の感情の機微は感じづらいと思った。
ただopとedにダンスがあるような舞台はやっぱり好きだなと改めて思った。

将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

E-Stage Topia

上野ストアハウス(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

目当ての役者さん特になし。金チームを観劇。

演目が面白そうだったので飛び込みで行きました。拝見したことがあるのは「獅子の如く」でコミカルな演技をされた真田林佳さんだけだったかと。

さすがに将棋は知ってた方が楽しめます。さらに詰将棋は独特です。問題として成立する条件とか、煙詰の意味とか、細かい話をすると長くなりますが。

煙詰は最後に攻め方が2枚残るので、「そして誰もいなくなった」はどう表現するのだろう、と真面目に考えて観劇しました。

詰将棋で美しいとされる「完全作」はけっこう厳しい条件があります。大事なのが、別解が無いこと。攻め方の変化は最後の一手のみです。
煙詰なので、最後の攻め方は2枚だけです。その最後の選択にもドラマがあるのですね。個人的にはめちゃめちゃ面白かったです。腹の中で笑ってました。周りはそんな雰囲気ではないですが。

ネタバレBOX

「あなたがそこにいるから殺せない」。効いてる駒が邪魔なんですね。
「玉ちゃんやっぱり謝りたい」からの「あっち行ってて」。そういう手順だったのです。
詰将棋を知ってるからでしょうが、めちゃめちゃ面白かったです。
ブレイキング・ザ・コード

ブレイキング・ザ・コード

ゴーチ・ブラザーズ

シアタートラム(東京都)

2023/04/01 (土) ~ 2023/04/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

チューリングを扱った映画を何年か前に観たが、舞台だと「コペンハーゲン」のような高尚な科学・哲学論議が展開されるか・・と予想して見始めたのだが、予断を持ったせいか、焦点がぼやけて構図が今一つ見えて来なかった(例によって眠い体だったせいもあるか、「ダウト」で見せた凄絶な亀田佳明を期待し過ぎたか、あるいは公演序盤でまだ舞台が熟していなかったから?・・どちらにせよ疲労は頭を固く鈍くするのでそのせいだろうと言えてしまいそうでもある)。

ドイツのエニグマ暗号の解読で第二次大戦での勝利に貢献した栄光の過去(欧州では終局までドイツと対峙したのは英国)と、同性愛者である事による不遇と死という後半生。この両者を、恐らくこの作品は華美な修飾を施さず、チューリングの主観に沿った等身大のそれとして描こうとした、のではないか。
だがそうする事により、「別にチューリングでなくてもいい」物語と見えなくもない、というのが正直な感想だ。日本ではさほど知られていない人物であるだけに、「今なぜチューリングか」の問いが最後まで残った。
断片的には役者の存在感により生き生きと場面は立ち上がっていたのだが。(存外、見返してみれば見落とした細部が埋まって印象は真反対、という事もあり得るが。。)

ネタバレBOX

二幕の冒頭、チューリングが大学でだろうか、聴衆に対してコンピューター技術ひいては科学の発展について語る場面がある。現代にあやかって「AI」の語が入っていた。台詞は、科学の進歩があらゆる事を可能にする、「コンピューターは何でもできる」、とチューリングは言う。(当時の聴衆はきっと目を輝かせていた事だろう・・。)
「あれもできる、これもできる、あんな事も、こんな事も・・」とカウントし、「できない事はない」と言いきる言辞は、勿論「現在の事実」ではなく、実際にはコンピューターに「できない事」は無限にある訳で、この言葉が成立するのは、科学・技術が新たな地平を切り開き、人類に新たな風景を見せて行く「進歩の先の未来」への信頼であった。
作品上の問題は、この演説を科学への無垢な信頼の生きていた過去のものと描くか、現在を重ねられるものとして描くか、だ。「過去の人」チューリングを突き放して描く方法も演劇にはあるが、客席に語り掛けるこの台詞の中に「AI」を含めたという事は、後者を選んだ訳である。「今ならチューリングはこう言うかも?」と今に寄せた。そこに噛み合わせの悪さを感じたのである。科学への全幅の信頼を抱く人など現代では希少だろう。チューリングの言葉が浮いて聞こえる。(実はチューリングは講演反語的に「何でもできる」と言っていたのかも?何せ疲れて感性鈍磨であったので..)

それはともかく、科学への疑義があっても、AIや遺伝子技術に人類は手を染める。探求への最大の原動力は、推進力はかつては戦争であったろうが(今もある面でそうなのだろうが)、今は商売へのモチベーションだろう。(大学「改革」なるものは国防をモチベーション発動の装置としようとするものなのかも..とすれば安直にすぎる。)
技術は人を助けるが、ネガティブな面は無視できない。例えば・・農業が大資本の手に渡り、種ができない作物の種が開発され、これを毎年買わされる農家との従属関係により、定額収入を生むシステムを資本は手にする。
特定の除草剤に強い(雑草だけが死ぬ)穀物とか、ブロイラー、やがては昆虫食もビッグビジネスの対象となるのかも知れぬ(その種蒔きが日本でも盛んだ)。

中小の企業体や個人店舗を淘汰し、刈り上げて更地にし、あるいは束ねて売りに出す。取引相手は外資か、大企業か、どちらにしても政治家が「恩を売れる」パッケージ作りは、大きなモチベーションを伴いそうである。孤独な彼らを企業は笑顔で迎えてくれるのだ。
今や古いと言われ、トリクルダウンなど起きない事はほぼ周知で、米国と日本以外に見向きもしない「新自由主義」。その亜種が経済特区、都構想(という名のスーパーシティ構想)、元を手繰れば規制緩和、公務員削減、民営化。途上国政権(開発独裁)の最後の頼みが、海外資本を入れるカンフル剤だが代わりに様々な犠牲を差し出す。これに加えて日本では指導者の関心が政治体制の維持、また己の政治生命維持にしかない事が、「外」からの視線には明白なのだが・・
吉村氏の「大阪の改革を全国に」など時代錯誤も甚だしい。
真っ当かそうでないかを判別する一つには例えば、水道民営化を「あり」と発想できてしまうかどうか。民営化の代償に「何」を得ようとしているか、言語化できるならしてみるがいい。
わたつうみ

わたつうみ

露と枕

「劇」小劇場(東京都)

2023/04/12 (水) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/04/13 (木) 19:00

価格4,000円

善と悪、良い/悪いの二元論で語れるほどこの世は単純ではない。そして人間社会に「適合」させることが必ずしも正しいとは限らない。そんな解決しない問題を安易に「解決」させなかった手腕に脱帽。シリアスに全振りした点も良かった。良作

ネタバレBOX

Z世代が描く悲劇、と言えばよいのか。ちょうどよいバランスになっていた。
ただ、110分という尺は少し長く感じた
ラビット・ホール

ラビット・ホール

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2023/04/09 (日) ~ 2023/04/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/04/13 (木) 13:00

座席1階

2006年初演のこの演目は米ピュリツァー賞を取った名作。私は昨年10月に劇団昴が上演した舞台にとても魅せられた。昴は小劇場、今回はパルコ劇場という全くタイプの異なる劇場で「ラビット・ホール」を堪能できるとは思わなかった。この幸運に、まずは感謝。

ニューヨーク近郊の一戸建てに住むベッカとハウイーは、数カ月前に交通事故で4歳の一人息子をなくす。ベッカはまるで息子の死を認めたくないかのように、子どもを失った人たちによるピアサポートの会への出席を拒否し、残されたおもちゃや絵本を処分しようとする。一方、夫のハウイーは息子の死を受け入れてピアセラピーに参加し、前に進もうとする。息子の姿が残るビデオを見たり、子ども部屋をそのままにしておいて、その死を惜しんでいる。そんなある日、道路に飛び出した息子を死なせた車を運転していた少年からの手紙が届く。こんな筋書きで物語は始まる。

劇場の大きさが違うのだから当たり前だが、ベッカとハウイーの自宅の居間、キッチンなどの舞台設定は大きく異なっている。劇団昴の舞台は客席をくの字型に折ってキッチンと居間を続けるような舞台装置だったが、パルコ劇場ではその大きな空間を利用して中央にカーブした階段をしつらえ、子ども部屋は二階に、キッチンと居間はゆったりと上手・下手に配置してあった。どちらがいいとは言えないが、ベッカが息子の残した衣類を売るためにきれいに畳んだり、おもちゃを片付けたたりという冒頭のシーンが目の前で激しく繰り広げられる迫力は小劇場の勝利かもしれない。
そしてあんどうさくらのベッカと宮澤エマのベッカ。これはある意味好対照だった。あんどうさくらは激しい気性を前面に押し出した迫力がすごかったが、宮沢エマは最初はクールで、妹のイジーの妊娠話にも驚きこそあれきっちり受け止める感じの演技。このあたりも、どちらがよいかは好みの問題かもしれない。
勝負はベッカの胸の内がどこまでストレートに客席に響くか、だ。息子の死を受け止めきれずに夫と激しく対立するベッカだが、そういう場面ではやはりあんどうさくらの方が一枚上手か。宮沢エマは舞台初主演とは思えないほど、洗練されたせりふの流れや演技で客席の目をくぎ付けにするが、ほとばしる感情表現はあまりない(抑えるような演出だったのかもしれない)

広い舞台空間をゆったりと使った演出は、それはそれで心地よいのだが、役者が空間を持て余すように左右に移動するのはラビット・ホールのような感情の揺れが大きい本だと効果が薄れると思う。ぎゅっと凝縮された小さな空間で激しく火花が散る会話もこの台本の魅力だと思うので、自分的には昴のラビットホールの方が心に染みた。
宮沢エマ、成河、土井ケイト、シルビア・グラブという豪華メンバーの座組みは魅力だった。米国などにルーツを持つ役者たちの独自の空気感が出ると、もっとリアリティーが増したのではないか。

播磨谷ムーンショット

播磨谷ムーンショット

ホチキス

あうるすぽっと(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い!お薦め。
大いに笑わせ、最後は少し感傷的に といった人の感情を くすぐるのが実に上手い。冒頭のシーンからお伽噺のような といってもファンタジーといった不思議な世界観ではない。物語を包むかのように「月に代わっておしおきよ!」ならぬ、「お仕込みよ」と修行させる 謎の女性の目的は…。

ホチキスが贈る、「ヒューマン アサシン コメディー」という一見矛盾した謳い文句通り、しっかりとした人間<再生>ドラマが描かれた衝撃、いや笑劇作だ。まさに この春一番!と言ったところか。
(上演時間2時間 途中休憩なし) 追記予定

ナイゲン(にーらぼ版)

ナイゲン(にーらぼ版)

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/04/06 (木) ~ 2023/04/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

寺園七海さんのリベンジ公演を拝見してきました
寺薗さんらしいハイテンションでアグレッシブな監査
ツッコミに翻弄されながらも、役員の本分を全うとしょうと必死な姿とは対照的に、役員の立場をほっと外れたオフ芝居の時に魅せる女子高生としてのリアルな感情表出は身体表現も、なかなか魅力的でした
24/7lavoとしての活動は続くらしいので、一安心

シアターミラクルが閉館になってしまうのは、実に残念
主宰池田さんが館主になってから変わらない「創る側にとっても見る側にとっても優しい劇場」として、多くの学生・団体さんがこの劇場で腕を振るい、学生としてこの劇場に見に来て、また学生としてこの劇場にたつことになった役者さんたちにとって、ある意味、帰ってきたと思わせるホームな暖かい劇場だったとおもう。
今後、池田さんはどうされるのかなとしんぱいだけれど、変わらずほっこりした暖かいお芝居と空間を創り続けられるんじゃないかなと、そんな嬉しくなるインフォメーションが聴けることを楽しみに待っている

けむりの肌に

けむりの肌に

キ上の空論

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

劇場は2・5ディメンションの興行のように入り口にグッズ売り場やリピート客のチケット売り場が大きく売り場を広げている。客はほとんどが高校上級生から大学生らしき若い女性客。初めて見る劇団で、しまった!と思ったが何事にも初見はある。数人の男性客もいることを確認して見始めると、意外に友人が自殺したことを巡るイマドキのストレートな青春群像ドラマである。しかし、見ている内に、どこかで見たという既視感が拭えない。さて・・と考えていると、結構登場人物の設定が細かく、同じような俳優が次々と出てくるので訳がわからなくなりそうになる。
しかし、何でも言葉で説明しないと人間関係が築けないとか、閉鎖的な自己中が蔓延しているとかの現代若者風俗は、会話やストーリーの組み方、セットのつくリからも解る。達者なもので、これでグッズが売れるなら、この薄い(ほぼ五割弱の入り)観客層も捨てたものではないかもと思っている内に一時間55分の芝居は終わった。
既視感の元は本谷有希子と「た組」の加藤拓也である。若者を素材にしてもテーマの置き方もストーリーの作りもとも何何枚も上の作者たちである。彼らの舞台より高い料金(7500円)をとるなら、どこかで彼らを超える青春の発見がなければダメだろう。

けむりの肌に

けむりの肌に

キ上の空論

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/04/12 (水) 19:00

115分。休憩なし。

Musical O.G.

Musical O.G.

劇団NLT

博品館劇場(東京都)

2023/04/11 (火) ~ 2023/04/12 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

タイトルは「オールドガールズ」である。歌舞伎町の最後のキャバレーが閉まる。そこで歌っていた二人の老女たちの酒と歌と人生を、タカラヅカのトップスターの一人であった旺なつきと、NLTの女優・阿知波悟美による二人芝居のミュージカルショーにした。五年前にスタートして全国を回り、二百回を超え、いよいよ大千秋楽という。博品館劇場、珍しく満員。
十分ショーの目的は果たせためでたい興行である。劇場は下は五十歳くらいのかつてのファン層を中心に老人層の男女で埋まっている。意外に昭和の既成曲は一曲もなく、すべてこのミュージカルのための新曲である。あまり歌いにくそうな曲もなく(曲想は古い)、ストーリーも歌詞もありがちのものだが、それだけに安定してこの劇場に集まった客が十分楽しめるように出来ている。一時間45分。
銀座の端のおもちゃ屋の上にあるこの小劇場らしい演目がひっそりと二日間だけ開くというのはなかなか東京らしい素敵なことだとも思う。かつてこの劇場が開場した頃、オンシアター自由劇場がコクーンに行く前の常打ちにしていた頃がある。ここで見た「上海バンスキング」や「もっと泣いてよフラッパー」は五十年後の今も時代を代表する名演だったと思うし、この劇場も深く心に残っている。劇団員のバンドと日出子や余貴美子の歌で華やかに送り出されたロビーも今はくすんでいるが、ここであの一時の青春があったと回想できるのは、劇場にとっても観客にとっても生きる幸せというものだろう。

猫と犬と約束の燈~2023編~

猫と犬と約束の燈~2023編~

劇団TEAM-ODAC

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/04/12 (水) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大人数のドタバタコメディー風だけど、かなりシリアスなお話なんですね。色々と考えさせられました。

播磨谷ムーンショット

播磨谷ムーンショット

ホチキス

あうるすぽっと(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ホチキスさんらしい奇抜なストーリーの熱量溢れる舞台でした。基本コメディですが、家族愛等も絡ませ、暖かい物語でもあります。舞台セットが見事で、また使い方がとても上手いなあと感じました。役者さんはイケメンな方が多く、女性ファン率高めでした。

ナイゲン(にーらぼ版)

ナイゲン(にーらぼ版)

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2023/04/06 (木) ~ 2023/04/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

やっぱり面白いです。役者さんの汗だくの熱演に、ずっとワクワクしてみていました。ぜひみてほしい。おすすめです。

「モモ」

「モモ」

人形劇団ひとみ座

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/03/23 (木) ~ 2023/03/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

70周年での「どろろ」に圧倒されて以来、ひとみ座の主要公演を追いかけている。今回で5作目になるか。「モモ」と来れば観ない選択肢はない。早くに完売が出る中、どうにか観られた。佃氏の脚色。シンプルさの中に光る感動の瞬間がある。期待通りである。音楽はラテン調の不思議なアレンジや、プログレ楽曲を借用した音楽など幅広く現代性にも富んでいた。

誤餐

誤餐

赤信号劇団

ザ・スズナリ(東京都)

2023/03/25 (土) ~ 2023/04/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

こちらも楽しみにしていた公演。赤信号はかつてのお笑いブーム(たけし・さんまの頃?)での朧げな記憶しかないが、自分には演劇の方で認知した小宮氏、ラサール氏に、桑原女史の作演出に垂涎。フタを開けると、まずリーダー(渡辺)の「へたくそか」とヤジ(好意的)を飛ばしたくなる佇まいから、これは赤信号の自分祭り企画であったなと認識。(二日目であったので小慣れなさも考慮すべきか?)
客席から見ても数個のミスがあり、それも含めて楽しい舞台ではあった。この日の一番は、芝居の後半、大学教授役の渡辺氏がかつての「恋人」室井氏と二人になる場面。少し背景を言えば、大学に入学して来て自分のゼミに入った青年が室井の息子であると知り、そして今日彼女が二十数年ぶりに会いに来ると聞いてかねて疑っていた「彼は渡辺の実の子かも知れない」件を告げに来たのでは、とあたふたしている。その伏線あっての、二人の場面。二人を精神的に結びつけていたアイテムというのが、若き日に彼が書いた論文を収めた書籍で、預かっといてと言われて後ろポケットにねじ込んだそれを、室井が見つけて「これ・・」とそちらの話題に自然に入っていく「はず」であった所、どうやらポケットから出して楽屋に置いていたらしく、室井が次の台詞の前に笑いながら渡辺のズボンの後ろポケットをつんつん、とやっていた。それを見て渡辺「ちょっと、本を取って来る」と、あたかもそう決まっていたかのように奥へ引っ込み、本を見せ、会話再開となった。ドラマとしては大失態なのであるが、こんなシーンも笑って見られるだけのお祭り感は「赤信号」ならではである。
この論文は渡辺唯一の出世作で、室井の息子も「ヤバい」と心酔しているのだが、芝居のアイテムとして「論文」というのは珍しい。というか、そこに何が書かれているか内容が問われるものは(例えばかつて天才音楽家と呼ばれた男のその楽曲を披露しにくいのと同じく)扱いが難しい。それはともかく・・この論文は大学の食堂のお姉さんだった若い日の室井との会話から着想された「二人で作った論文」であったが、アカデミーの世界を人生のコースとした彼はそれを自分の著作として世に問い、その疚しさから彼女の元を離れた、というひどい男である。だがよく判る顛末でもある。本作は人情喜劇だがシリアスに描いても行けそうな設定。ただ、教授が自分の「罪」を皆の前で告白するクライマックスの後、判りやすい仲直りの場面はやや微妙であった。

ネタバレBOX

嘘を封印し、生き続ける人生と、彼は決別する勇気を持てた、というのは「お話」のレベルでは珍しい事ではない。
だが、嘘を告白しても人として「許される」、という信頼が無ければ、その選択は困難ではなかろうか。
思い浮かぶのは安倍昭恵関与の文書改竄を指示した佐川氏。彼には、改竄の指示があったと告白する事で人生を新たに始めるビジョンは持てなかった。本当の責任者に責任をとらせる事のできない権力に甘々な「システム」の問題でもあるが、個的には彼自身また彼の家族が何を望むか、という問題でも勿論あるが。
今は「国のため」と言いつつ米国のご機嫌取りに成り下がったリーダーの「国民に対する嘘」で卑屈に歪み、真実味の無い姿が浮かぶ。
安倍政権の最大の功績は「バレなきゃズルしても良い」意識を蔓延させたこと。他者への嘘、誇張、ごまかしへのハードルは低くなった。逆に「国」に対してそれをやってはならない、という垂直序列の意識の持ち主が劇的に増えた感触がある。
「嘘」「ズル」を巡る話の背後に、実世界の巨悪の存在を見る。
K2

K2

滋企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/03/24 (金) ~ 2023/04/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一年以上前からチラシを手にして期待の佐藤滋企画であったが、「K2」というタイトルも深く追求せず、ついに観劇当日蓋を開けてみたら、既存の海外戯曲しかも山を舞台の二人芝居だった。山の中の二人芝居、で思い出すのは大竹野正典『山の声』だが、こちらは実在した登山家の「最後」を題材にしており、戯曲の魅力は「危機」が訪れない道程、日常と地続きの感覚と非日常の絶妙なバランス、台詞の含蓄(文学性とでも)。今作「K2」は遭難から一夜明け奇跡的に命を取り留めたとは言え既に「危機」のさ中にある二人、から始まる。こちらも日常と非日常の感覚の往還はあるが、登山用語が飛び交う「非日常」の緊張感に比重がある。

ネタバレBOX

太田宏演じる男が、足を負傷し動けない。佐藤滋演じる男はその事が意味する絶望的な事実の認識を回避し、希望的観測からアプローチする。その「日常性」(佐藤滋本人が醸すものでもある)がこの状況においてはある種の飛躍であるという逆転がある。ザイル、カラビナ、ハーネスといった登山具の僅かな残数で、二人が下山できる可能性と不可能性の会話も、どこかよそ事のような響きで、認知的不協和がもたらす精神的危機に相手を晒さない配慮に満ちている。そうした中、頭を「現実」に切り替え、上の岩壁に残る登山具を「回収」するべく佐藤が出発する。ザイル(ロープ)の一方を太田が持ち、佐藤が進むに従いその分のロープを送って行く。いざという時の命綱を太田が握る格好だ。アゴラ劇場の壁に渡した単管パイプの足場を岩に見立て、佐藤がフックにロープを掛けながら進んで行く。最終的には天井のパイプへと達し、そこで落下する。佐藤は腰紐一本で吊るされ、舞台装置ギリギリで止まる。暫くの静止。体躯を揺らし、太田の居るポケットへ引っ張りこむ。幾つかの道具は回収したが状況は変化ない。太田は佐藤に単独下山を告げる。激しく抵抗する佐藤。君に対する友情、愛が今の自分の全て。その君を置き去りにした自分が生き長らえる事など俺には耐えられない、と言う。太田に自分の家族にある言葉を伝えてほしいと佐藤に頼む。それだけが希望なのだと。佐藤は承諾する。
演出はやしゃごの主宰(作演出)の伊藤毅。「逃げられなかった」とパンフに述懐しているが、劇作家としての認識しかなかった伊藤氏の演出は(先のロープの場面の工夫と言い)中々見せるものがあった。
播磨谷ムーンショット

播磨谷ムーンショット

ホチキス

あうるすぽっと(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

過去一度(7年位前)観たホチキスの印象は、薄れているものの、とにかく体力全開、ロックな印象。歌、音楽、アトラクションがメインのような舞台であったが、当時自分の関心であったドラマの構造(俳優への関心薄し)が些か脆弱で、残念感を覚えた記憶である。その後、舞台の印象と共に刻まれた主役・小玉氏を外部で目にするにつき、拒否感は薄れ、先入観を払拭して久々の観劇と相成った。
荒唐無稽なストーリー(この劇団の特色と言ってよさそう)で、観客に「乗りツッコミ」の忍耐を強いるだろうドラマを、程良い笑いや小ネタ、テンポで超えさせて、最後にはちょっとしたクライマックスをもたらす。アトラクション主体、という点は以前のに通じてもいるが、今作は「ありそうでまず無い」ドラマが大きな瑕疵なく着地していた故、笑いを伴う役者のパフォーマンスもドラマの流れに即した順当な(というのも妙だが)「演技」として屈託なく成立していた。

ネタバレBOX

笑えた分だけ気持ち良く帰路についたが、コールでの挨拶は長かった。

話の方は、探偵ないし殺し屋という裏世界の組織が舞台。冒頭におどろ恐ろし気な音楽と共に「悪魔」的いでたちの(それが似合う)小玉氏が、舞台奥上段で威嚇のポーズをとり、イメージ図を示す。暗転後、黒ずくめの殺し屋の先輩と後輩、彼らに指令をもたらす者三名が組織のルーティンを小気味よく演じる場面。以上でこの芝居のB級感満載な舞台設定が完了。「とある指令」で二枚目の先輩隊員が訪れたのが、播磨谷何とかというサービスエリア。一挙に日常社会な空気となる。
小玉氏が今度は(商才逞しいという設定だが)庶民臭芬々たるおばさんに扮して登場。SAに出店する3店舗の他の二つの店長共々、このおばさんに付いて豆腐屋(このSAで人気のサクサク油揚げを作って売る)の修行をするという仮面生活が始まる。これがちょうど、貴族と庶民の対比のような構図になる。即ち二枚目の優秀な「殺し屋」稼業に勤しむ男は、一般社会とは離れた世界に棲んでいたがため、知識の上でも感覚的にも「庶民」に物を教わる立場となる。そしてその免疫が無かった男は「別の世界」を知って行く・・変化の契機となる。
当初の使命は生きており、男のどこまでが演技でどこまでが本当かは伏せられ、実はそのどちらかは重要なのだが、観客はこのSA界隈での出来事に関心が移り、一旦保留された「使命」が換骨奪胎されていた事を後で知るが、支障なく橋を渡るのである。
その後は種明かしとなり、組織を作った張本人の計画自殺が表沙汰になりそれを止められるなど少々無理気な展開もあるが、SA界隈に生まれた「群像」がキャラ・風貌の立った俳優面々による絵となり、爽快に幕を下ろす(よくある大団円)。
生きるか死ぬかの価値観(いわば戦争)から、日々を積み重ねる暮らしの価値観へ・・そんなメッセージを汲み取る程の真剣味を感じたかと言えば中々厳しいものがある(というのも「戦争」は人々の感情の延長にではなく世を動かす力によって人為的に仕組まれる側面が大であるので)のであるが、あるいは感覚的なレベルではこのテーマ性を感じ取っていなくもない、かも知れない。

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