アクターズハイ
LUCKUP
劇場MOMO(東京都)
2023/05/10 (水) ~ 2023/05/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
感想遅くなりました。
暫くぶりの小劇場、小劇場ならではのパワーと熱気、たっぷり感じられました。ストーリーの造りも面白い。でも、ちょっとすっきりしない部分も。力の入った長台詞がやや"唄ってる"感があるのが、少々気になりました。
"
綿子はもつれる
劇団た組
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
若者世代切っての才人・加藤拓也の現代艶笑譚。
三十歳から四十歳にかけての今を盛りの世代と、これからその世界へ入っていく十代後半のセックスの話を面白く見せる。
開幕の、ベッドの上で中年男女がぼそぼそと早口でなにやら話している。台詞の細部はよく聞こえないが、二人が事が終わって、帰り支度の最中と言うことは解ってくる。服装だとか、小道具とかでことの次第を説明することなく、そのことを解らせる手際はとても三十歳を過ぎたばかりの作者のわざとは思えない。家に帰った女は連れ子のあった再婚相手と暮らしているが、帰ってきてからのそのうんざり具合も、ろくに説明しないのによくわかる。以後、物語は浮気相手が帰途交通事故死したことで(その葬儀などと言うダサいことは一切・きれいに省くところがこの才人のすごいところだ)隠されていたいとはほつれていき、お決まりの艶笑譚になっては行くのだが、その表現が画期的に新しい。終始大人同士が小声で演じ、子供たちが分かりやすい現代日常語でセックスを話題にする。ろくに解らなくても客に通じるのが万人共有のセックス事情である。客席はシーンと見入っている。満席。
そこは、加藤拓也を褒めるしかない。が。
スケベは、人間性を表す面白い本能ではあるが、結局は、そこに止まってしまってしまったのは残念だった。俳優では、したい盛りの年齢をしれっと演じきった安達祐実快演。いるよなぁ、こんなの。
宇宙の旅、セミが鳴いて
劇団道学先生
新宿シアタートップス(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/24 (水)公演終了
「なんもできない」「チキン南蛮の夜」
くによし組
OFF OFFシアター(東京都)
2023/05/16 (火) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/21 (日) 17:00
2度目の『#チキン南蛮の夜』。64分。
初演も観てて、今回も初日に観たが、なんで笑ってばかりだったのか、と後悔するばかりだった(;/_;)。可奈子の抱える切なさが爆発してて、笑えるけれど、笑いながら泣く、みたいな作品。不安定な可奈子を小野寺ずるが演じ、落差の大きさをしっかり演じた。結果的に初日と楽日に観たのだけれど、初日はちょっとおっかなびっくりと演じていたように思う小野寺が、楽日には神がかりとも言える域に達し、見事な作品だった。
Wの非劇
劇団チャリT企画
駅前劇場(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/21 (日) 15:00
ふざけた社会派の真骨頂。面白い。(3分押し)94分。
笑いの要素が大きく入っているので観ていられるが、実は結構厳しいセクハラ・パワハラシーンが続く。ちょうど今話題になっている(事前に意図したわけではなかろうが)ジャニーズの性被害を軸に、芸能界のさまざまな「ありそうな」ハラスメント案件をふんだんに盛り込んで、ちょっと深刻になったりした後で、笑わせて終わる。笑わせられるが笑えない話だと思った。
「なんもできない」「チキン南蛮の夜」
くによし組
OFF OFFシアター(東京都)
2023/05/16 (火) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/21 (日) 13:00
2度目の『#なんもできない』。(7分遅れて入場)84分。
とにかく生きづらさを抱えたモノに対する國吉の優しさに、ちょっと泣けてしまった。私が観た中で唯一の男優だけのくによし組だが、フライヤーに書いてあるストーリーとはちょっと違った展開で、徐々に物語の意味が分かるあたりは國吉らしい物語である。終盤の展開には泣けてきてしまうのだが、役者陣も丁寧に役割を演じて、心が締めつけられるような作品だった。
宇宙の旅、セミが鳴いて
劇団道学先生
新宿シアタートップス(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/24 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/05/23 (火) 14:00
座席1階
道学先生が中島淳彦の戯曲でないものを上演するとのことで、なぜこの戯曲を選んだのかが、開幕前の興味。文化庁演劇大賞を取ったから? いや、賞は関係ない。この本は絶対おもしろい。それを秀逸な出演者たちが支えている。先入観なしで見たほうがいいと思われる。感動的におもしろい。
食糧不足の地球を救うために地球へと航行を続けている宇宙船が舞台。あと数十日で地球へ到達するという時に地球上の母国で異変が起きる。一方の宇宙船でも想定外の緊急事態が発生。この宇宙船は地球を救うことができるのか。
宇宙船のメンバーは選りすぐりのエリートたちという設定だ。女性の方がやや多いが男女比はほぼ半々。中島作品でもそうなのだが、登場人物は普通の人のようで結構個性的だ。そうした人たちの微妙な人間関係を描くのが中島作品だから、青山勝がなぜこの戯曲を選んだかがこれを見れば分かるような気がする。
というわけで、中島作品を堪能するように、今作も楽しめる。しかも長期間の閉鎖空間のコミュニティーである。恋愛はご法度なのに、水面下で結構風紀が乱れているのはいかにもそうなんだろうなという感じがするし、潔癖性の女医さんが恋愛未経験で、キスの経験もなく死にたくないと騒ぎ出すなど、舞台は次から次へと波乱が起きて飽きることはない。極限状態に置かれたエリートたちの個性的な振る舞いがこの舞台の最大の見どころで、笑えるし少し泣けたりもする。
個人的には、やはり演劇ユニットOn7(オンナナ)を率いる青年座の尾身美詞が出色の出来だと感じた。四人きょうだいの長女役。きょうだいの中でも、宇宙船のメンバーの中でも確固たる存在感があり、思わず引き込まれる。
シンプルな演出だけに、役者たちの個性を十分に引き出している。秀作だと思う。残すは千秋楽。見ないと損するかも。
ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.27
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2023/05/21 (日) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
目の前で繰り広げられる生演奏、生歌、そしてフラメンコ!迫力ありました。みなさんエネルギッシュで好きなものを続けるって素晴らしいなと思いました。最前列に連れて行ってくれた劇友さんにも感謝です。
ソリチュードタウンの死神
空想嬉劇団イナヅマコネコ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2023/05/20 (土) ~ 2023/05/28 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
#ソリ神2023 作品を見てから欲しくなってパンフレットを買ってしまった。記憶の世界ではあるが初演を見ているが今回の方がより演技という面でよかった(今見たのだから当たり前か?)中でも斎藤未来さんの振れ幅の大きな役の演技(度胸?)に正直驚いたし痺れた。久しぶりに役者情報を探してみてみたいと思える公演で行けて良かった。
Spring Grieving
PLAY/GROUND Creation
サンモールスタジオ(東京都)
2023/05/19 (金) ~ 2023/05/31 (水)公演終了
実演鑑賞
上演時間は、
side-A 約1時間50分、
side-B 約1時間35分。
2作品観る場合、どちらからでもよいが、関連性はあるので、
時系列的には、B→Aが自然。また、それぞれ完結しているので、
単独で観ることもできる。
家族を真正面から扱った作品で、全体的にはやや抑えめで
静かなタッチだが、だからこそ、本音がぶつかり合うとき
その激しさが際立つ。
作品の底流にある家族の喪失と再生というテーマが総合タイトルに
表されており、また、下手から上手に向かって伸びる桜も印象的。
『フランダースの負け犬』
劇団月光斜
立命館大学衣笠キャンパス学生会館小ホール(京都府)
2023/04/16 (日) ~ 2023/04/17 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
柿喰う客さんの演目らしい、シュールで無情な感じを、劇団月光斜さんが上手く魅せてくれていて、好きです。
劇団月光斜さんと柿喰う客さんの演目は相性良いかも、と思いました。
面白かった。
宇宙の旅、セミが鳴いて
劇団道学先生
新宿シアタートップス(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/24 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
#中村中 #尾身美詞
#浅野千鶴 #月海舞由
#鈴木結里 #稲葉佳那子
#佐藤正和 #速水映人
#青木友哉 #川合耀祐
#本間剛(敬称略)
枯れ枝に産みつけられた蝉の卵は越冬し、暖かくなるとカラダを形成し始める。湿度を察知すると準備して、雨が降ると孵化して1時間以内に土の中に潜る。そこから7年ほど木の根から栄養を吸って成長し、夏に羽化して僅かな成虫期を過ごし産卵して一生を終える。我々がセミと呼んでいる姿で生きるのは100ヶ月の一生のうちの最後の2ヶ月くらい。人間の生涯を80年としたら最後の1年半の姿。想いを巡らせると胸が締め付けられる。セミは哀愁の塊。哀愁そのものだな。
遭難したり、航空トラブルや船舶……タイタニックもそう。生きながら死が迫る状況に直面するとどうなるのか。どうするのか。
人はいつでもどこでも恋するイキモノなんだな。
ざわわだな。
中村中さんは、やはり目を引く俳優さんだ。発する声や言葉と表情がちゃんと繋がってる。
大好きな尾身美詞さんと浅野千鶴さんが姉妹というキャスティングに身悶える。
加えて、文学座研究生の時から拝見している鈴木結里さんと川合耀祐さんの活躍も嬉しかった。
チュー💋したくなった。
宇宙の旅、セミが鳴いて
劇団道学先生
新宿シアタートップス(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/24 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白さは保証付き。演劇好きなら一度は観ておきたい演目。役者の厚みが凄い。只々感心。
未来、地球は食糧難に喘ぎ、宇宙ステーションで栽培した野菜を宇宙船で運搬している。日本の民間企業が運営しているその船内が舞台。もうすぐ地球に到着する頃合い、微妙なトラブルが頻発する。
船長(佐藤正和氏)は調理師(稲葉佳那子さん)にキツく当たる。味の濃さ、メニューのマンネリ、野菜の量・・・、延々と因縁をつけては便所掃除の罰。不条理なハラスメントに船内クルーも呆れる始末。
クルーの数名にアトピーや水虫が発生。チャラい医師(速水映人氏)は「大丈夫大丈夫、気の持ちよう。」と意に介さない。納得がいかない潔癖症の女医(鈴木結里さん)。
野菜生産技術者の三人姉妹(尾身美詞〈みのり〉さん、浅野千鶴さん、月海舞由〈つきみまゆ〉さん)とその弟(川合耀祐〈ようすけ〉氏)。父親に愛されたかった心の空洞を抱えるアダルト・チルドレン、弟への過剰な干渉に繋がるようだ。弟は野菜以外にも隠れて花を育てている。
ナルシシストの操縦士(青木友哉氏)は美形の会計・庶務職員(中村中さん)をひたすら口説き続けている。
エンジニア(本間剛〈つよし〉氏)は神父の資格を持っており、個人的にミサを行ない、心の平安を説こうと努める。
日本人版『インターステラー』の趣き。萩尾望都なのか竹宮惠子なのか少女漫画家目線からの本格SFのよう。何故、蝉はあんなに激しく鳴くのか?木の枝に産み付けられた卵は1年掛けて脱皮し幼虫となり地中に潜る。5年程地中に籠もり、木の根の汁を吸ってじっと生き延びる。夏のある日、樹に上りゆっくりと羽化する。成虫、蝉として数週間飛び回り繁殖行動を遂行。激しく鳴いて死んでいく。本能の赴くままに、DNAのプログラミング通りに。
凄くふざけたコメディで有りつつ、人間という種の本質を語らんともする。どうにも上手く言語化出来ない、否が応にも死を突き付けられないと直視出来ない“生”がある。もしかしたら皆早く死にたかったのかも知れない。
佐藤正和氏は『父と暮せば』の印象が強かったが今回もまた素晴らしい。妙に赤ら顔なのは演出なのか?
稲葉佳那子さんは中村玉緒の若い頃と高橋尚子を足したような和風美人。今作のキャラでは藤田紀子っぽさも思わせる。全く内面が読み取れない。
月海舞由さんは『カムカムバイバイ』のイメージが強烈だった。ラストに泣かせる。
衣装(担当は石川俊一氏)の制服が秀逸。水兵の襟にネクタイの付いたジャージ。黒のスキニーパンツで女性陣の美脚を強調。脚で選んだのか?と思う程皆細かった。スニーカーは韓国のfashionのハイカット、白黒ツートーン。
ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.27
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2023/05/21 (日) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
Wの非劇
劇団チャリT企画
駅前劇場(東京都)
2023/05/17 (水) ~ 2023/05/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
配信も含めれば観る頻度が上がったチャリT企画。同じ「ふざけた社会派」でも、自分にフィットするかは毎回違っている気がする。中々捕えどころがない劇団、と感じる理由は、「社会派」「ふざけた」という真反対の要素の分量比で雰囲気が変わるからか・・。軽妙さと皮肉とは比例せず、軸がどちらかで空気が(場合によっては物語も?)変わる道理であるので、どちらかと言えば前者を大事にすると見えるチャリTの「皮肉」の効き具合は作品によって起伏がある訳である。・・と色々とそれらしい事を考えてみてもこの書き手の感覚はよく掴めないのである。
いずれにしても今作は両者(軽妙と皮肉のことね)がうまく出会い、問題への踏み込みがコメディ度を高め、賑やかかつ目まぐるしい展開が本質を逸らさず逆に穿つといった具合で。要は出来が良かった。
俳優陣が存分に役を演じ切れていた事もテキストの良さを証明していそうである。題材のタイムリーさ(ビッグウェンズデーに乗ったかのような)もそうだが、演技とシチュエーションの<美味しさ>は密度が濃かった。
もっとも序盤に必ず訪れる「リアル」との葛藤は健在?だが。(今回ので言えば深刻なレイプ疑惑の告白を聴く友人の態度、また話す側の態度、二つを足した時の奇妙なリアリティの無さ・・だがここでの課題は「出来事の提示」。自分も段々とそういう見方が出来るようになってきた。)
月影花之丞大逆転
自由劇場
シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)
2023/04/19 (水) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
千秋楽観劇。
凄い凄い凄い、凄いしか言えない!
愉しすぎて終演後もずっと笑ってる!
全ての役者さんがピカピカの主役級の演技、歌のハモリやダンス、殺陣のスピード感、どこをとって観ても、新感線さんにも負けないような絶品超エンタメで、最高でした。
往年のピカ一だったジゲキさんが帰ってきた感じです。
その当時を思い出し、嬉しすぎて最後涙でた。
良かった。
『ひっくり返る』
春風
イズムスタジオ(大阪府)
2023/04/21 (金) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
【ない言うたらないver】楽日観劇。
雨宮を病院へ連れていった一行の後、残り作業を、社長の娘·琴と彼、姉·久美と夫、琴の友達·大本と、想い寄せる用伝が引き継ぐが…
其々の恋心とランドへの想いが駆け巡る春風アトリエ公演の大団円!
雨降って地固まる感じ愉しかった!
『ひっくり返る』
春風
イズムスタジオ(大阪府)
2023/04/21 (金) ~ 2023/04/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
【あり寄りのありver】楽日観劇。
舞台前に築かれた段ボール箱の城壁を前に始まる、春風2023!
経営難の天空ランド、倉庫の引越作業…
雨宮に想い寄せる加賀は?
副社長の探し物は?
エイはひっくりかえるのか?
とっても愉しいドタバタコメディ!
春風アトリエ公演、面白かった!
VALE TUDO
学園座
関西大学・千里山キャンパス内KUシンフォニーホール(大阪府)
2023/04/21 (金) ~ 2023/04/22 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
断骨パート千秋楽観劇。
VALETUDO(何でもあり)の悪党3人組が憎めないキャラがとても良かった。
そして敵将の首取れば無罪放免のハチャメチャオリジナルストーリー!
まだまだ伸び代(殺陣や展開にスピード感や説得力が増せば更に素晴らしくなると思う)あるが、上出来&及第点の昨年度新人さんの新人公演、愉しかった。
今年度もたくさんの新人さんが入部されること祈念してます。
肉斬パートも観たかった!
ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.27
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
めぐろパーシモンホール(東京都)
2023/05/21 (日) ~ 2023/05/21 (日)公演終了