最新の観てきた!クチコミ一覧

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メモリー×メモリー

メモリー×メモリー

シベリア少女鉄道

草月ホール(東京都)

2020/12/09 (水) ~ 2020/12/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

毎度毎度のシベ少ド定番・狂気の伏線回収劇です。今回は会場デカい!!!しかも元ネタのチョイスがアホらしすぎて…でも、認知させる下りはさすがでした。そして後半の狂乱ぶりは、いつもながらのシベ鉄節に大舞台ならではの小細工が絶妙ものでした。

どうやらこれ、恋が始まっている

どうやらこれ、恋が始まっている

シベリア少女鉄道

俳優座劇場(東京都)

2022/04/08 (金) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

シベ少ド定番型の狂気の伏線回収劇。シベ鉄作はたまにホームラン級のスマッシュヒットがあって、存在すればDVDとかBlu-rayとかで何度も観てみたいんだけど、間違いなく権利問題に引っかかる(しかも大物が多い)可能性大!…というか確実?それが、面白いんだけど、今回の舞台もまぁそういうの…無理だな(笑)

アイ・アム・ア・ストーリー

アイ・アム・ア・ストーリー

シベリア少女鉄道

シアター・アルファ東京(東京都)

2022/10/12 (水) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

シベ少ど定番仕様の舞台。コロナ対策少し緩和モードの観劇で、客席の埋まり方もなんだか感慨深かった。相変わらず、序盤の伏線張りが目に余る周到さ(笑)で、観た人たちの評価の賛否はこの箇所の長さの“中だるみ的印象”に尽きるのでしょう。ただ、この複線張りを『後半のバカバカしいほどの熱量で展開される怒涛の伏線回収』のためだけの重要なシークエンスと、ハナから割り切って刮目しておけば良いこと。シベ少中毒患者はこの劇団の定番仕様をすっかり受け入れ、序盤の展開から競馬予想のように情報収集することに慣れているのかな?とも。わたしは正にそれ。しかも、微妙に裏切ってくるののにも慣れてきた。これじゃあ、すっかりシベ少ジャンキーだ。女優さん中心にニューフェイスの参戦も新鮮だった

ネタバレBOX

毎回クールな演者・檸檬くんの、後半の狂気の大暴走はもはや感動の域にあった。
シベリア少女鉄道リクエストアワー2000-2013 『見逃した君たちに』

シベリア少女鉄道リクエストアワー2000-2013 『見逃した君たちに』

シベリア少女鉄道

タイニイアリス(東京都)

2013/04/18 (木) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★

「耳をすませば」を舞台収録画像で観劇。未見のすごく前の舞台だったのでとても楽しみにしていました。それ故、映像と音声のクオリティが低く“見えない”“聞き取れない”箇所がそこそこ多かった、まぁ、貴重なアーカイブを見させてもらった…と思って、有難い機会と割り切って拝見しました。開演の前…冒頭の「さよならポニーテール」のPVの出来が素晴らしく、素直に感激した

PARADURE -パラデュール-

PARADURE -パラデュール-

壱劇屋

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/04/22 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

王道少年漫画のようなアツくて血が沸騰するような作品で楽しかったです!150分とは思えないボリュームの展開、あれだけ個性的な大量のキャラクターを全員魅力的に描きながら全部に見せ場を作って捌き切る手腕、胸を打つセリフ、マンパワーで魅せる殺陣、全部全部最高でした!とくにガストンさんにめろめろになりました!

天守物語

天守物語

SPAC・静岡県舞台芸術センター

駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場(静岡県)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/06 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

噂のSPACを初めて拝見。予想以上に面白かった。セリフを語るスピーカーと演技するムーバーを分けた二人一役が新鮮で、この古風な芝居にマッチしている。インドネシアのガムランのような東南アジア的音楽もふさわしい。亀姫主従が猪苗代に帰っていく姿は、ロケット花火を飛ばしたり、屋外劇ならではの趣向もある。

ネタバレBOX

獅子像の目をつぶされて、富姫が哀れな女性に戻った段では、表情を失って呆然と動く彼女が文楽人形のように見えた。セリフを演者がしゃべらない二人一役ならではの印象。

最後に現れる獅子像を彫った老職人は、白い鷹のような衣装を着て、富姫が逃がした(亀姫に贈った)白鷹の恩返しのようにも見えた
『龍臥江淮』/『魚之有水』

『龍臥江淮』/『魚之有水』

劇団文机と熊

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/04/13 (木) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

『龍臥江淮(りゅうこうわいにふす)』観劇
正史三国志シリーズ第二段、前作も三国志愛に満ちてましたが、今作も1800年前とは思えない、出てくる登場人物が皆、生き生きと、心に其々の義を持って生き抜いてた。
大国の間に揺れる徐州の民の奮起奮闘、策略、想いが熱かった!感動した🥺

Cartoonist【終演しました】

Cartoonist【終演しました】

Cheeky☆Queens

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2023/04/14 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

関西ダンサー総出演的なショートムービー版もメッチャ良かったですが、舞台版ではガッツリ心象が描かれていて皆がキャラ立ちし、麻里の成長に、より感情移入できた。
敵役·小池先生も良かった。
アニーのTomorrow口ずさみつつ帰路に。明日は幸せ~♪

奇跡のミルク

奇跡のミルク

WAO!エンターテイメント

アトリエアーサム(大阪府)

2023/04/11 (火) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

乳房炎、妊娠率の低下、借金、離農、酪農農家さんが直面する問題。
実在の「風の牧場」さんの実話の物語。

農家さんの熱い情熱と、生き物への愛情が溢れる公演。
私も熱い物が込み上げ、涙溢れた。
感動😭
満員御礼、杮落とし👍

ある日、ぼくらは夢の中で出会う

ある日、ぼくらは夢の中で出会う

劇団六風館

大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)

2023/04/13 (木) ~ 2023/04/15 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇。
ホンモノとは?
オリジナリティとは?
新米とベテラン刑事、新米とベテラン誘拐犯。
2つのグループが少女誘拐事件で出会う時、正義のない刑事ドラマが…

硬軟織り混ぜた内容で、楽しかった。
新人さんが沢山入団されること祈念してます。

まだここは

まだここは

劇団CLOUD9

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2023/04/06 (木) ~ 2023/04/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇。
恋人の、高校の、バ先の先輩後輩の…
人生の岐路、身を沈め飛び出す準備、旅立ち前夜の物語。
CLOUD9 さんはずっと拝見したいと思ってた劇団!
とても趣と余韻のある公演。
全てを語らず、それぞれ悩みを抱えながら、旅立とうする姿が刺さった!

おまおまいういう

おまおまいういう

綾門優季+三橋亮太

アトリエ春風舎(東京都)

2023/05/04 (木) ~ 2023/05/07 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2023/05/07 (日) 16:00

小難しい芝居をやるんじゃないか、と思って行ったのだが、予想通り小難しい芝居だった。38分(場面転換2分)31分。
『え待って…』は女子3人の不条理系会話劇。よく分からない感触に満たされてします。
『蹂躙を…』はパーカッションに合わせたダンス系で始まり、1人(郡司麻衣)によるパフォーマンス要素が大きいのかと思ったが、セリフも膨大で後半は演劇的かと思う。エンディングは美しい。郡司の身体能力の高さは見事。

PARADURE -パラデュール-

PARADURE -パラデュール-

壱劇屋

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/04/22 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/04/30 (日) 18:00

殺陣が素晴らしいのはいつものことです。
ストーリー展開がシンプルなようで奥深いです。
張り巡らされた伏線が増えながら回収もされていく。
あと、2回。いや3回見たかったです。

あたらしい朝

あたらしい朝

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

かなり面白い。
清水緑さんと木村巴秋氏の夫婦がピンクの車で山道を走っている。誰も通らないような山奥で『羽田空港』行きのボードを掲げているヒッチハイカーの北川莉那さん、何故か中世のペスト医師の『くちばしマスク』姿。それが可笑しくて何度も何度もUターンしてそこを通る二人。到頭乗せる羽目になる。車の中で盛り上がる話題。何処か遠くへ旅行に行きたい気分。

木村巴秋氏は宮藤官九郎風味のもう中学生。矢鱈ハイテンションで明るい。
清水緑さんは扱いがムズい情緒不安定女子。
北川莉那さんの態度の悪さが笑えた。チュッパチャップス。

デヴィッド・リンチの『ロスト・ハイウェイ』や筒井康隆の『夢の木坂分岐点』を思わせる作風。新婚旅行の思い出や病死した母親と行けなかった旅行。鯖にあたって死んだ男のエピソードの断片や『あいのり』風のラブワゴンでの旅。ベトナムのメコン川、ヴェネツィアの墓地であるサン・ミケーレ島。『地獄の黙示録』のように記憶の川を遡上し、『ベニスに死す』のように耽美的な終焉へと。曖昧な記憶と想像と妄想とが何処までも彷徨い続けていく。つげ義春だよなあ。

途中、哀しみが足りなく感じていたが、一曲の唄で作品を決定付けてみせた。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

客入れSEが坂本慎太郎(元ゆらゆら帝国)。レトロ風味な山下達郎っぽい。
飛行機内でバスガイド風CA、小瀧万梨子さんの歌う昭和歌謡も良かった。選曲のセンスが良い。小瀧万梨子さんが時折ケリー・チャンに見えた。
何と言っても金澤昭氏がギターを弾きながら歌う「オリオンビールの唄」(たまの柳原幼一郎の名曲)。菊池佳南(かなみ)さんのコーラスも効いている。
「野原が僕を呼んでいる パリも水(見ず)に沈んでく」
余談だがたまは柳原幼一郎(現・陽一郎)に注目が行きがちだが、アルバムを繰り返し聴いているとベースの滝本晃司の才能に驚くこととなる。「むし」「丘の上」「星を食べる」「あくびの途中で」などなど。
ラストはゆらゆら帝国の「EVIL CAR」で決める。
花魁珍道中

花魁珍道中

激嬢ユニットバス

OFF OFFシアター(東京都)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/05/07 (日) 16:30

華麗奔放チームを観劇。
舞台美術も綺麗で、とても華やかな花魁の世界を楽しめました。
花街の人々の矜持が描かれいて良かった。

令和5年の廃刀令

令和5年の廃刀令

Aga-risk Entertainment

としま区民センター・小ホール(東京都)

2023/05/01 (月) ~ 2023/05/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/05/01 (月)

観客が物語の鍵を握る討論劇

 2年前に小学校で発生した日本刀による無差別殺傷事件を受け、某区でタウンミーティング(政治家などが一般市民に対して行う対話型の集会)が催される。歴史上初めて出される廃刀令の是非をめぐり、8人の有識者が1時間に渡り激論を交わしていく。

ネタバレBOX

 司会の宮入智子(前田友里子)からの紹介を待たずして議論の口火を切った社会運動家で元政治家の上林美貴(榎並夕起)は、総人口よりも刀の本数が多い現状を憂い、廃刀令を実現することで安全で安心な世の中を実現するべきと正論を述べる。それに対し全日本刀剣協会で地区支部長を務める隅谷剣慈(矢吹ジャンプ)は、和服に二本差しの姿で「刀は日本人の心」と豪語し、教師全員が帯刀していれば抑止力となり無差別殺傷事件を止めることができたのではと持論を展開し真っ向から対立する。同じく反対派でもジャーナリストの月山亮子(鹿島ゆきこ)は、女性が帯刀することでセクシャルハラスメントの被害を抑止できるという持論を展開。元ヤンキーで傷害事件を起こしたが、今では心を入れ替え刀は抑止力にならないと述べる吉光裕之(斉藤コータ)とは噛み合わない。自分は帯刀しないものの帯刀しないことを中央政府に強要されることは厭うという立場を取る歴史小説家の広木由一(淺越岳人)を除き、刀職人でインスタグラムを通じて美術品としての刀剣の魅力を発信する八鍬舞(江益凛)、刀ではなく鎖鎌の普及を推進するユーチューバーの高橋俊輔(古谷蓮)など、それぞれの立場から好き勝手賛否両論とツッコミを交わし続け、議論は度々横道に逸れる。

 挙げ句ものづくり系ベンチャーの若手社長・瀬戸英典(伊藤圭太)が日本刀に交通系ICカードの機能やモバイルバッテリを搭載した「スマ刀」をプレゼンテーションすると、有識者たちは「スマ刀は日本刀か否か」で議論が割れて収集がつかない。各論者の思惑が交錯し立ち位置が揺れるなか、果たして客席の市民は賛否どちらに票を入れることになるのか――ことの顛末を見守った我々観客はあらかじめ渡された投票用紙の「賛成」「反対」のどちらかを丸で囲み投票箱に入れ、その結果によって二通りの結末が描かれることになる。

 私が面白いと感じたのは実際に杉並区と墨田区、そして私が鑑賞した豊島区の行政施設で上演を実施し、スタッフ全員がフォーマルスーツを装着して現実に行政が実施している行事らしさを演出した点である。結末が観客の投票によって分かれ、会場によっては集計結果を壁に貼り出して掲示したという趣向は感興をそそるし、当事者意識をもって鑑賞した観客も少なくないだろう。こうした独自性を徹底させた制作サイドの手腕は一目に値する。

 さまざまな立場の登場人物による討論劇として一定の説得力を持っていることは先述した通りだが、ところどころに入れ込まれたギャグや小ネタも面白い。傷害事件を起こしたものの更生した吉光が「るろうに先生」としてメディアで有名になったという設定や、公共の場で刀を抜いた写真が拡散したため八鍬がネットで炎上するといった顛末などが特に印象に残っている。俳優たちはやや過剰なまでの力演であったが、それぞれに見せ場があって客席から見てとてもイキイキしていて飽きさせなかった。特に各論者の主張を拾っては自分のそれへと強引に展開させるしたたかな上林を演じた榎並夕起、切れ者でシニカルだが稀に温情を見せる広木を演じた淺越岳人の芝居が印象に残っている。

 私が疑問に感じたのは本作が前提としている日本の歴史変遷と現実に起きている事件との乖離である。月山は、明治維新を経て階級がなくなり、まずは男子から身分を問わず帯刀できるようになり、終戦後に女性の帯刀が許されるようになったと歴史的経緯を説明していた。また隅谷の発言に鑑みると、成人すると親が子どもに刀を贈る習慣があるようだ。実際の歴史では明治期に廃刀令が出たわけだが、徴兵令に伴い武士の帯刀が必要なくなったという背景がある。それでは本作において日本はどの程度の軍事力を有しているのか、帯刀はよしとされるものの抜刀は許されない理由は何故か、海外からはどのような目で見られているのか……以上のような疑問に対する解答が明示されないまま物語が進行していくため、設定そのものに無理があると感じた。例えば日本が現代でも鎖国していて近代化が著しく遅れている全体主義的な国家で、ナショナル・アイデンティティとして帯刀が義務化されているという次第であるならばある程度納得がいくが、舞台上の登場人物はどこにでもいる現代人であり、情報技術へのアクセスも不自由しておらず、思想信条の自由も許されている。コメディとして秀逸なだけに、鑑賞するなかで度々思い浮かんだ設定の齟齬がなおざりのままであることが気になった。

 また現実世界で頻発している銃による無差別殺傷事件にも注意を払う必要があったのではないだろうか。例えばアメリカでは、合衆国憲法修正第二条に基づき武装することが国民の権利であり、建国の精神に繋がるという考え方が根強い。また全米ライフル協会と共和党が強く結びついている事実もある。銃規制が進まず現在でも銃乱射事件が頻発する背景から、本作で語られた以上に根深い断絶を見る思いがする。ノルウェーのウトヤ島で起きた銃乱射事件の犯人が移民に敵意を抱いていたことや、セルビアの銃所持率の高さがユーゴスラビア紛争に起因するなど、市民の武装には根深い背景があることは疑い得ない。コミカルなやりとりが続いたあとの終盤、司会の宮入が立場を無視して迫真の訴えかけをして会場は水を打ったように静まりかえるのだが、この主張が私には深く響いてはこなかったのは残念である。
あたらしい朝

あたらしい朝

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#清水緑 #北川莉那
#木村巴秋 #小瀧万梨子
#亀山浩史 #菊池佳南
#金澤昭 #大池容子(敬称略)
人との出会いも芸術との出会いも、一瞬で気が合うかどうかって分かる気がする。察知できるモノだと思う。今作もオープニングのあの瞬間、初演の興奮が甦ったし、楽しい〜ってなった。
上演時間が70分であることに驚く。それは『えっ⁉️たったそれだけ⁉️』の意味。充実し過ぎていて、体感は100分超。つまり、無駄なく有意義な時間が詰まっていたってこと。
辻褄を合わせるように観てしまいがちだけれど、幾つかの時間や場所や視点が交錯して、時空も思考も歪みが生じて、まるでシチュエーションコメディのように脳内で混乱を引き起こす。でも、嫌じゃない。むしろ気持ちいい。

金澤昭さんがイイ味を出している。好きだなぁ。
菊池佳南さんが綺麗だったなぁ。
小瀧万梨子さんの美しさと惚けた表情がサイコー。
挙げるとキリがなくなる。皆さん魅力的。
そう、つまりは『演劇って素晴らしい』ってこと。
そういうこと。
だから、ぜひ観てほしい。
ワタシもおかわりする。

ホロー荘の殺人

ホロー荘の殺人

ノサカラボ

三越劇場(東京都)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

三越劇場は5月を「ミステリー月間」として二つの公演を行う。
第1弾が本作、アガサ・クリスティーの戯曲版「ホロー荘の殺人」である。1946年の小説版ではポワロが登場するのだが1951年の戯曲版はポワロ無しに改作されている。また論理的にも物理的にも構造が簡素化され舞台映えのする解決篇になっている。70分+15分休憩+90分

5人の女優さんのうち4人が元宝塚である(凰稀かなめ、紅ゆずる、旺なつき、綾凰華)。4人も揃えるのは犯人が誰かを分からなくするためだが、なぜに宝塚なのかは後半になって犯人がブラックな感情を爆発させるところで分かる。普通の女優さんではできない表現をプロデューサーの野坂実さんが期待したのだろう。…って犯人が4人の誰かだって言ってしまった(汗)いやでも4人を差し置いて元アイドルの高柳明音さんが犯人だったりしたら詰めかけた宝塚ファンが暴動を起こすでしょう。配役表を見ると河相我聞さんが犯人臭いけど殺される方だし。

執事役の佐々木梅治さんがさすがの良い味を出しておられた。

雨、晴れる

雨、晴れる

teamキーチェーン

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/05/03 (水) ~ 2023/05/08 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『A・P・B-Tokyo』の絶対的ヒロイン、横木安未紗さんが好きだった。寺山修司といえば彼女の印象。今は安未紗名義で活動中。またキャバ嬢か、と思えば今回はまさかの弁護士役。

前作の『朝ぼらけ』のイメージが、善人の織り成す優しさの甘ったるいおとぎ話。ファンタジーとしては有りなのだが、現実から目を背けた作風に拒否感。どうしようもない現実の痛みに打ちのめされた時に握り締めるような強さがない。「みんな良い人だったら良い世界になるのにね」。(自分も含めて)そうじゃないから皆苦しんでいるんだろう。リアルな苦しみを凌駕する強さが欲しい。

だが今作には強度があった。テーマは『性同一性障害』。いろいろと不満はあるが、言わんとしていることはしっかりしている。

元フェアリーズの伊藤萌々香さんが主演。初々しい清純派キャラで応援するファンも多そう。
FtM(フィメール・トゥ・メール)=〈肉体は女性だが自己認識は男性〉を演ずる三澤康平氏がMVP。凄く納得させる役作り。清潔感が圧倒的。
不妊治療に励む森川梢さんは見覚えがあるのにそれが何だか思い出せなかった。
化粧品で成功した女社長役、徳岡明(あかり)さんの台詞が芯を食う。それぞれの美しさに手を伸ばすこと。高い鼻梁。
ガサツな今井裕也氏はどこにでもいそうな存在感。

ネタバレBOX

津田恭佑氏の存在はかなり重要なポイントなのだが、展開が雑。性同一性障害を病気だと思い込んで、暴力的にそれを治療しようとする。ここを丁寧に描けたら、観客も痛いところを突かれたかも知れない。

性同一性障害については、正直よく分からない。ただ自分が他の人とは違う的な不安感は誰もが密かに抱えているものだろう。

『X-MEN』というアメコミ映画シリーズがある。突然変異で特殊な能力を持って生まれた人間=ミュータントが世界的に発生する近未来。差別され忌み嫌われた彼等を解放しようとするマグニートー(イアン・マッケラン)。人間達は異質な存在を恐怖し排除し治療しようとする。逆にマグニートーは人間達を強制的にミュータント化するテロを計画する。

監督のブライアン・シンガーはゲイ寄りのバイ・セクシャルを公言。名優イアン・マッケランはゲイであることをカミングアウトしている。その観点からこのシリーズを観ると一層興味深いもの。
PARADURE -パラデュール-

PARADURE -パラデュール-

壱劇屋

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/04/22 (土) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とにかく面白かった!!!
緻密に張り巡らされた伏線と愛されるキャラクターたち。説明しすぎずこちら側にも考察の余地を与えてくれるセリフ。素晴らしい脚本だと思いました。
また、プロジェクションマッピングや映像を使うことの多い最近の舞台で、シンプルな舞台装置を全て人力で動かしつつ、これだけ壮大な舞台を造り上げる演出力にも脱帽です。
近い将来チケット入手困難になる劇団さんだと断言出来ます!ファンになるなら今のうちだ〜!!

壱劇屋さんに出会ったのは2018年の独鬼(再演)でしたが、その時から毎回感動と衝撃を頂きます。自分にもこんなに熱くなれる感性があったのかと、新たな自分にも出会えました。
今は東阪とに分かれて活動されていますが、大阪本隊と東京支部が一堂に会する公演が観たい!!

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