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 60分1本 vol.2 - Free Style Act Match -

60分1本 vol.2 - Free Style Act Match -

PLAYULTRA

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2023/10/06 (金) ~ 2023/10/06 (金)公演終了

満足度★★★★★

イヤー演劇って良いですね〰️‼️
特にこの二人のコンビネーションは最高😃⤴️⤴️何度か涙😢しました
やはり演技は鳩川さんだが、笠松さんも素晴らしい 個人的には笠松さんがwinerでした

MARIONNETTE(東京公演)

MARIONNETTE(東京公演)

劇団The Timeless Letter

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/09/28 (木) ~ 2023/10/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

全体的に演出も良かったし、芝居もしっかりしていて、上出来の作品だとは思うのだけど、なにか物足りない気がしている。場の使い方ももっとフルに使うことを考えると全体の盛り上がりも出るし、ストーリーのアクセントにもなると思う。そして、しっかりした芝居ではあったが、なんというか"優等生の芝居"に感じられてしまった。もっとその役に自分が演じるからこその何かがプラスされていれば、間延びした部分が気にならなかったのではないかと思いもする。あとはネタバレboxへ。

ネタバレBOX

どうにも理解できないラスト、なぜ彼女は彼を殺したのか?これがとても疑問なのだ。あれだけ盲目的に彼女を愛している男が裏切ることは考えられないし、その条件上で考えると、裁判で自分が死刑になっても、絶対彼女のことは口にしないと思うのだが・・・。それは彼女にすれば、放っておいても彼は死ぬということで、わざわざ私が黒幕ですと言わんばかりに捕まった男を殺しに来る必要はなかったんでしないかと思うのだが。さらに言えば、彼女の恨みは個人だけでなく、世の中全部に対して向けられていたように感じた。だとすると、彼の脱獄をはかり、また何らかの事件をすべて彼のせいにして、裏で笑っていればいいのではないかと思うのだが。
ちなみに、カーテンコール後のもう一芝居は最近の流行りなのだろうか?最近三本くらい短期間に遭遇した。
明後日のガラパゴス

明後日のガラパゴス

ホチキス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この劇団の作品の素晴らしいところは"枠にはまらない"ストーリー・演出の発想力と、出演者の吹っ切った演技!今作も改めて、ホチキス凄い!!!と感嘆した参りました!寝不足だったのですが、睡魔に襲われる暇もなく、始めから終わりまで、楽しんで楽しんで拝見しました!。

燕のいる駅

燕のいる駅

ニッポン放送

紀伊國屋ホール(東京都)

2023/09/23 (土) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

終末の日の駅舎での会話劇。ちょっとシュールな世界観だけど、ほのぼのとして、でもシリアスな感じがすごくイイですね。説明不足のところも、色々想像できて面白い。

とのまわり

とのまわり

山田ジャパン

シアター・アルファ東京(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても余韻が残りました。
おすすめです。

明後日のガラパゴス

明後日のガラパゴス

ホチキス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/10/05 (木) 19:00

久々に観たホチキスは、やっぱりホチキスだった!114分。
 日曜の夕方で30年放送されているアニメの脚本グループに入った若手脚本家が、打ち切りを要求するスポンサーに立ち向かう…、な物語。リアルな登場人物が途中からアニメの人物に扮する、という展開が一種の無茶振りで、一層の笑いを誘う。荒唐無稽でマンガチックな展開を、説得力を持たせる演技力で展開し、最後はいい話にする、というホチキスの芝居そのものだった。冒頭から小玉久仁子がアニメの主人公に扮して出てくるのだが、そのブッ飛び振りで一気に入り込んでしまった。とにかく楽しい舞台です。

とのまわり

とのまわり

山田ジャパン

シアター・アルファ東京(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても考えさせられるテーマですが、随所に笑いがあり、重くなり過ぎない基本はコメディ作品。ですが笑い終わりに、現実の問題にも直面させられます。問題解決は何が正解なのかは分かりませんが、観劇後に人と話したくなるお薦めの舞台でした。

日本対俺

日本対俺

株式会社コムレイド

ザ・スズナリ(東京都)

2023/09/25 (月) ~ 2023/10/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽しかった。面白かった。赤堀ワールドだった。
The Shampoohatを初めて観たのが「砂町の王」だったせいか、汗に光る上半身を晒してけだるそうに工場の喫煙所で口数少なに煙草を吸う児玉貴志、日々大介、野本光隆らのその場所を指すのだろう砂町(といっても実在の地名と知ったのも後の事)が、いつしか記憶の中で劇場のロケーションになり、下町界隈で観た、という記憶に変質していた。
劇団の常小屋がスズナリ。符合しないまま帰宅し、今更に「そうだったな」と気づいている案配。
終盤、私が観た回のゲスト黒田大輔が登場するが、その「砂町の王」で慎ましく座卓を挟んだ夫婦役で登場した記憶を最後に、その後劇団公演を3本観たが出演せず、「同じ劇団員同士」だったと気づいたのは、ゲスト演目の最後の方だった。

赤堀氏の演劇観、作品世界は一貫しており、今回の一人芝居も例に漏れずで、渋みを醸す。笑いで閉じる生芝居5本とその合間、及び冒頭に映像(続き物=水澤紳吾氏ともう一人の三名出演)が挟まる。二つの取り合わせが絶妙。パンフを見れば赤堀氏本人は「罰ゲーム以外の何物でもない」と書いてあり、確かにその通りであったが、観る方は楽しみ、最近なかった笑いが劇場に噴いていた。
黒田氏と並んだ終演の短い挨拶では、劇団The Shampoohatに触れ、「長い間応援有難うございました」「これをもって解散という事で。」と言ってまた笑いを取っていたが(正式に解散宣言はしていなかった)、何故かほろ苦さが。
(帰宅して久々に劇団HPを探すも、とうに消えており、最後の公演は2014年であった。)

夜への長い旅路

夜への長い旅路

CEDAR

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

古典作品を鋭く豪奢に舞台化、という勝手なイメージが、初見の「悪霊」では狭い劇場(同じ風姿花伝だったか)に詰め込んだような泥臭い作りながら作品が秘めたメッセージを誠実に伝えていた印象(自分には思い入れのある作品でもあり)。些か気になったのがキャスティングにスターシステムの影が。
その懸念が当たったかに思える今回の「夜への・・」。少々残念な結果であった。以前観た熊林宏高演出の優れた舞台が念頭にあったためだろうか。
幾らか差引しつつ、こういう作りもあり?等と角度を変えて観ようとはしたが眠気もあり「脳」がうまく稼働せず。
最後まで違和感を拭えずに終えた理由は、自分の中では一つ、やはり配役の問題だった。果して、作品優位で決めた配役なのだろうか・・?という疑念はこのユニットの製作態度に対する根本的な部分に向いている。

ネタバレBOX

改めてこのドラマの軸と気づかされた、母役を担った女優は元宝塚のベテランで退団後もコンスタントに活動をして来られたようなのだが、主としてミュージカル、朗読。最初母が語り出した時、若い女優が老け造りをして演じているのか、と思った。この役を演じるには経験も少なく若い女優を当てちゃって何かバーターで決まったものに違いない、とその時思ってしまった。
蓋を開ければ[若い女優」では無かったが、神経病みが気まぐれに襲い(その遠因は確か父にあったか)、家族を翻弄し続ける役どころを担うには、凡そこの女優には引出しが無かったか、あるいは演出の誘導ミスか。いたいけな女性という一つの像だけを観客に提供する(その事でしか観劇が報われない)のでは、舞台は物語紹介だけの機能の終わってしまう。多面性を孕む人間存在への想像の旅を、提供する舞台でありたいのが私の願望。
そのためには人間心理の内奥に触れる洞察力が、この役には必要であるが、確かにミュージカルに登場するキャラを演じるには適合しそうな演技のタイプであった。
息子役たちも決して役を深掘りできていたとは思われない。母と息子が言葉をやり取りしても一体そこで何が起きているのか、その言葉の裏の心情、感情はどういったものか、見えてこない。(特に眠気のある体調ではテキメンなのである。)
唯一魅せる場面は父役・長谷川初範が積年の思いを胸に、だろうか、珍しく長々と語る場面。「何が起こっているか」が霧が晴れるように現われ、初めて舞台上の事象に目の焦点が合った。
どうも酷評になってしまったが、昨年は「わが友ヒットラー」が優秀な舞台として注目されたよう。今後も探求を続けて欲しい。
沼の中の淑女たち

沼の中の淑女たち

トム・プロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2023/09/27 (水) ~ 2023/10/03 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/09/27 (水)

赤坂RED/THEATERにてトム・プロジェクト『沼の中の淑女たち』を観劇。
K-POPアイドル「RION」の推し活という“沼”にどっぷりとハマった淑女たちのお話。芸能人、スポーツ選手、アニメキャラなど、いつの時代であっても何か特定の人や物を熱烈に応援するような、いわゆる“推し活”といわれる文化は存在しているのだと思いますが、今回はその対象がK-POPアイドルという、まさに現代の時代にマッチしたような内容でした。個人的には身の周りにK-POPアイドルの推し活をしている人はいないものの、韓流ブームが一種の社会現象のようになった時代は知っているので、今回の設定は妙にリアリティがあり、最初から最後まで面白おかしく拝見させていただきました。まぁ細かく見ていくと、色々と突っ込みどころ満載の内容や設定ではあるのですが、推し活をテーマとした作品なので、多少無理があってもそれを含めて面白い。オタク、マニアックといったカテゴリー?をとことん追求したような最高傑作であったと感じました。
そもそも推し活と聞くと、お金がかかる、他の何かを犠牲にするなど、マイナスのイメージを持つ場合や状況もあると思いますが、今回の作品を観て改めて感じたのは、推し活こそ人生を豊かにしたり、生活に張り合いが出たり、元気になれる要素なのではないかということ。当然、バランスや加減は必要だと思いますが、人間やはり何かしらの推し活はした方が良いと思います。それが活力になるのは間違いないはず。・・と考えると、自分自身は何の推し活をしているのだろう、、とも思ってしまうのですが、トム・プロジェクトさんの公演に定期的に足を運んでいるように、少なくともトム・プロジェクトさんは推しているカンパニーの一つだと思いますし、そもそも演劇自体が人生を豊かにし、活力を与えてくれているものの一つではあるので、演劇というカテゴリー全体を推しているような気がします。
今回は女性キャスト5人のみによる公演でしたが、登場人物一人一人のキャラが濃く、そのキャラを演じているキャストさんの演じ方というか、雰囲気が上手くマッチングしており、フィクションなのにまるで現実にありそうな光景にも見えてしまう不思議な感覚でした。5人全員が見事なハマり役に感じました。今年3月に拝見した『ソングマン』に続き、コメディ要素が多くありながらも、観終わった後にただ面白いだけでない、何かに気付かされるような満足感のある作品。今回も安定の良作だと感じました。

三人姉妹

三人姉妹

アイオーン

自由劇場(東京都)

2023/09/23 (土) ~ 2023/09/30 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

奇をてらわない正攻法の演出で「三人姉妹」を堪能できた。先日のパルコ劇場のサイモン・スティーヴンス演出「桜の園」はだいぶんボードヴィルに寄せて、コミカルに演出していた。それはそれで大変な成果だったが、今回のオーソドックスな演出も、チェーホフらしいいい芝居だった。重厚な太い大理石の円柱が並んだ舞台、19世紀ロシア的な衣装、あれこれ夢を語るばかりで救いのない人々。モスクワ芸術座のチェーホフもこういうふうだったのではないか。チェーホフの、ロシアの無気力な貴族・知識人たちに対する批判、俗物たちのいうがままになるしかない無能さはよくわかった。

とのまわり

とのまわり

山田ジャパン

シアター・アルファ東京(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

天翔ける風に

天翔ける風に

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2023/09/29 (金) ~ 2023/10/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2001年初演のこのミュージカルも4演目という。和太鼓と三味線の奏者が共演する序曲から始まる休憩29分を挟んで2時間五十分の大作である。
野田の作品は、罪と罰のラスコーリニフを女性に設定(珠城りょう)し、時代と場所を日本の維新期としている。物語は、冒頭の高利貸しの老婆を殺害することと、優れた者が殺人を犯すのは社会の進歩のためならば許される、というモラルに主人公が葛藤することを基盤に維新動乱の物語を重ねている。坂本龍馬のように実在の人物も出てくるし、ラスコーリにフの家族設定も父親(今拓哉)を佐幕派の浪人として、彼が仕官する家族の物語で後半物語が進んでいく。原作の判事に相当する役は屋良朝幸が演じる。物語は、ほとんど創作といってもいい罪と罰だが、ミュージカルとしては伝統的な作りで、歌も踊りもオーソドックスな構成である。大きな太鼓橋を中央に一つ置いただけで全場面を処理し、音楽はかなり厚いオケは録音で、和楽器を二本ナマで入れている。殺陣もあるし、舞台は賑やかなのだが物語がつかみにくいのと、ここぞというシーンがドラマ的にも、音楽、ダンスシーンにもない。オフ風の作りだ。原作戯曲との関係は調べていないが、原作の野田の「贋作・罪と罰」で松たか子が、十字路に立ってどこへ行くべきか迷うところが唯一三十年ほど前に見た記憶に残っていたシーンだった。

A.R.P festival ~2023~

A.R.P festival ~2023~

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2023/09/29 (金) ~ 2023/10/02 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

笑った笑った!ショートオムニバスでもちゃんとしてる。間違いない劇団さん。

「HATTORI半蔵‐零‐」

「HATTORI半蔵‐零‐」

SPIRAL CHARIOTS

シアターサンモール(東京都)

2023/09/27 (水) ~ 2023/10/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

イケメン イケオジ 美人さん 殺陣もきれっきれ!舞台美術も舞台衣装も良い。良い時間をありがとうございました♪

とのまわり

とのまわり

山田ジャパン

シアター・アルファ東京(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

笑えてジンときてせつなくて泣いてしまった〜 めっちゃ良かったです!

とのまわり

とのまわり

山田ジャパン

シアター・アルファ東京(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良い作品を見せていただきました。笑いあり,しんみりじわ〜と涙が自然に出てしまう。自分に置き換えて考えてしまったりしながら物語に吸い込まれた時間でした。人それぞれの物語があり、誰もが主人公で物語(人生)をどう展開するかは自分だなぁと思いました。
小さい幸せ大事して行こうと思いながら帰途に着きました

悼むば尊し

悼むば尊し

かわいいコンビニ店員 飯田さん

駅前劇場(東京都)

2023/10/04 (水) ~ 2023/10/10 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

成程。徹底して鬱を共有する為の空間に徹してある。

放課後の溜まり場になっている主人公(國崎史人氏)の自宅の二階。残忍なリーダー格の小比類巻諒介氏はグループを率いて先輩(阿岐之将一〈あきのまさかず〉氏)を肉体的金銭的に虐めている。そんな日々も過ぎ、上京し帰郷した主人公はその部屋で自殺。三回忌も終わり、母親(加古みなみさん)はかつての仲間達に彼の遺品整理をお願いする。

成瀬志帆さんがえらく可愛かった。『グレーな十人の娘』の時も同じ事を思った。
國崎史人氏は松村雄基っぽく、小比類巻諒介氏ははんにゃの金田っぽい。二人共目がパキっていて何かやってんじゃねえのか、と勘繰る程。異様な空間。
鹿野宗健氏はガチガチに鍛え抜かれた肉体美、ジムに通っている筋肉。(水泳で全国大会優勝!)

物語は歪な人間関係を築いていた学生時代と卒業後のそれぞれの関係性、主人公の自殺の理由についての考察、今になって思う過去の自分達の所業へと流れていく。加害者と被害者は自分の過去とどう向き合うべきか?深澤嵐氏演ずる作家の分身のような男が曖昧な“それ”を徹底的に責め、その核心に触れようともがく。一体、何が知りたいのか?一体、どんな答なら満足するのか?登場人物も作家も観客も”それ“を考え続ける。

溜まり場には関係していない、委員長役の笹野美由紀さんがかなり重荷を背負わされた感。(観客は彼女によってかなり救われている)。

阿岐之将一氏は凄かった。MVP。彼のクライマックス、怒涛の喋りを観るだけで元は取れる。
作家の叫びが耳をつんざく。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

駄目な点は独りが延々喋って皆が突っ立って聞いている構図が多すぎる。金田一耕助じゃないんだから。死者がうろうろそこらをうろついている意味がほぼない。順番にエピソードを語るだけの構成がイマイチ。

阿岐之将一氏の独白。虐めている奴等一人ひとりの痛みを感じていたこと。同じ痛みを抱えた人間として向き合えたこと。痛みの共有があるから一つの人間と人間の関係性として成立していたこと。この歪な人間関係が自分の生きる命綱だったこと。

エピローグ、コロナ禍を経験して世界の不確定さ、何も決定されていないことの実感が語られる。世界は自分が思っていたものとは全く違っていたのかも知れない。自分はまだ世界を知らない。散々読み尽くして飽き飽きした筈の本、その本にはまだ続きがあったのだ。まだ見ぬページが無数に。

すいすいと泳ぐ金魚。
MARIONNETTE(東京公演)

MARIONNETTE(東京公演)

劇団The Timeless Letter

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/09/28 (木) ~ 2023/10/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

推理小説に入り込んだような引き込まれるような作品だった!

切り裂かないけど攫いはするジャック

切り裂かないけど攫いはするジャック

ヨーロッパ企画

本多劇場(東京都)

2023/09/20 (水) ~ 2023/10/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ヨーロッパ企画が元気に本多に戻ってきた。コロナ終焉を感じる。昼間から満席。
今回は周年公演ということもあって、新しい素材はミステリ劇の「推理」である。
いわゆる、ミステリ劇は、ドイル・クリステイの昔から、三谷幸喜に至るまで、突っ込めば、いくらでもヘンなところがある。ミステリ劇は強引にへりくつを通して犯人を上げ、正義の勝利にしてしまうのだが、そこを盛大に突っ込む。
時代は原点に戻って19世紀末のロンドン。ホームズ誕生の頃。袋小路の街を密室に少女誘拐事件が起きる。袋小路に面した商店や町の人びと、零落貴族やスコットランドヤードの刑事、浮浪者も現われて、事実検証もそこそこに次々に事件を推理する。それぞれの証拠も推理も往年のミステリ・レベルで他愛ないのだが、そこをお互いに突っ込む。良い芸人総出の昼間のワイドショーのように面白い。常時十人ほど出ている俳優たちも動きと話の流れが速いので、大車輪である。三分の二はこの消失事件で、この事件はロンドン名物になって、商店の一つは事件を掛ける「ジャックシアター」に看板を掛け替え、誘拐ショーをやって当たったりする。収拾がつかなくなったところで、事件の大陰謀が明らかになり・・・といったところからはこれも同時代のジュール・ヴェルヌ風の話になるが、ここはあまり成功していない。2時間。
袋小路のセットがよくできていて、現実にロンドンへ行くと今でもこの手の路地がたくさんある。いかにもヨーロッパ企画らしい大仕掛けのセットで見せるシーンもある。
この劇団を見ていて、いつも、こんな劇団が一つや二つ東京にあっても良いんじゃないかと思う。強いて上げればテアトルエコーとかNLTだろうが、ここほど団結力と集中度がない。ここは作者の上田誠と主要俳優を中心に、みなでこういう芝居を楽しんでいる。(まぁ内実はそうでないのかも知れないが、苦しさは客に見せないで笑わせてしまう。小屋者の意地がある。)さすが文化都市・京都、見上げたものである。毎年のお祭りを楽しむように、来年の東下りを楽しみにしている。

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