最新の観てきた!クチコミ一覧

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路地裏の舞台にようこそ 2023

路地裏の舞台にようこそ 2023

一般社団法人アラヤシキ

EARTH,SPACE★HOUSE,成田屋,Traveler's Bar Osaka tacos,リヤカー屋台のおでん,アメシスト,ココルーム,太子会館 老人憩の家,ひと花センター,東田ろーじ,西成永信防災会館,日之出湯,こいさん路地,イチノジュウニのヨン,釜ヶ崎芸術大学,ホテルバクロ,なでしこパーキング,市営萩之茶屋北2号棟,FP HOTELS難波南,opencafe ロック亭,MATSUJYU LAUNDRY,新世界まちなか案内所,スペースkirin,Cafe TONARI no TONARI他(大阪府)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

満足度★★

場所を移動しながら演劇する 観客は移動を共にして劇団を楽しむ
大変そうで、僕には…

路地裏の舞台にようこそ 2023

路地裏の舞台にようこそ 2023

一般社団法人アラヤシキ

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2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

満足度★★★

うーん😔どうなんだろうか…
ギリギリセーフ?アウト?
設定が古い

絡め取りプリンセス投げ

絡め取りプリンセス投げ

MCR

劇場MOMO(東京都)

2023/09/13 (水) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/09/13 (水) 19:00

80分。休憩なし。

福寿庵【再演】

福寿庵【再演】

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
人情味と不思議感のあるストーリーで、意外性もありました。
もしやこの人物は?と、謎解きのような感覚も楽しめました。
そして、周りの人達の優しさや、妻を愛していた店主の思いが伝わってきて、心温かくなりました。
良い舞台でした。

愛しい今日は宝箱につめて

愛しい今日は宝箱につめて

どんぐり企画

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

前回も涙したが、今回も涙した
めっちゃ良かった 
タテヨコの繋がりをとても上手く表現しながらも、恋愛に対するお互いの考えを論じながら答えを出していく…
次回も早く観たい‼️

ReLIVING(リリビング)

ReLIVING(リリビング)

中野劇団

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇団20周年ですか。早いもんです。今回の劇、シチュエーションがずば抜けて面白いので、冒頭からもう劇場内は爆笑の渦。
達者な役者さんたちの演技も相まって、それは舞台と観客が一体化した素晴らしい空間が出来ていたように思う。これって、演劇の醍醐味ですよね。この劇団の実力が現れたと思います。
でも、時間軸の異変で同じマンションに住んでいた8人の住人が一度に邂逅するなんて、面白いことを考え付いたもんです。
で、最後にこれをどう収束させるかがポイントなんだが、ちょっとその辺りはスムーズでなかった感もあるかな?
でも、いい演劇でした。恐らく、稽古が十分だったから、こんな面白い演劇を提供出来たんだなあと思う。
中野劇団さん、20周年おめでとう!そのままあと20年頑張ってください。

塔をたてる

塔をたてる

劇団肋骨蜜柑同好会

新宿眼科画廊(東京都)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/19 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

〔第一の塔〕『あるいは現代のフランケンシュタイン』

大槻ケンヂの詩の世界に登場するのはアンテナ売りのセールスマン。特殊なアンテナを全国津々浦々に立てそこからキチガイ電波を流し込み、国中の人々を発狂させようと企む。この世の全ての人間の気が違ったら、生まれつき狂っている優しいあの娘のことをもう誰も虐めたりはしないだろう。きっと彼女にも安らかな微笑みが戻る筈。

そんな世界観が漂う田瓶(たがめ)市の物語。謎のアンテナ塔に冒険に行った少年はそこで出逢ったお姉さんに恋をする。彼女の夢はアイドル。大人になり博士と呼ばれるようになった主人公(依乃〈よりの〉王里氏)はアンテナ塔で自ら発明した“機械”の製作に没頭する。傍らに居るのは家政婦(嶋谷佳恵さん)のみ。そこを訪れる電気屋の店長(吉成豊氏)、バイト(志賀耕太郎氏)、その友人(小島望さん)。若い二人はバーチャルアイドル・セロリモネに夢中だった。

志賀耕太郎氏は劇団ひとり似。
吉成豊氏は身体のパーツ一つ一つがごつく、拳には拳ダコ。チョコプラの長田庄平をスキンにしたような兇悪な面構え。本職のボディーガードによくいる顔。今の時期、職質攻めに遭いそう。

ネタバレBOX

いろいろと突っ込みどころがある話。バーチャルアイドルが既に一般的になっている現実を知って発明を破棄しようとする博士。いや違うだろう。ただのバーチャルアイドルではなく、AIでなくては。自らの意思を持った死体(フランケンシュタインの怪物)が歌い始めなくてはならない。
煙突もりの隠れ竜

煙突もりの隠れ竜

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/08/31 (木) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観劇された方々のXでの評判が非常に良かったのでこれは見なければと観劇させていただきましたが、想像していたよりも遥かに素敵で面白い作品で途中から涙がずっと止まりませんでした。

演出的にも絵本の世界に入り込んで行くような導入から、その中で出会う登場キャラクターそれぞれの想いやストーリーがあって不安や切なさを感じる場面もあったけど、終始あたたかい気持ちにさせてくれる世界観の中に没入していくような感覚がとても童話やおとぎ話を読んでいる感覚に似ていてとっても素敵な観劇体験でした。
特に不死鳥のふっさんがその背景、その心情と日永麗さんの切なくも強い演技と相まってとても刺さりました。
ダイナミックな殺陣や人間CGと言う演出もすごかったです。

再演があればまた是非観劇させていただきたいです。
素敵な作品、素敵なお芝居をありがとうございました。

うそつき

うそつき

劇団六風館

大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

関西学生演劇界を牽引しているのではないか、なんて勝手に思っている六風館の4人劇だ。戦争中なのになぜかのんびりした居間での会話劇が中心である。
とか思っていたら、人工人間とか様々な現代ツールがちらりと見える。話もせっぱづまったり、けんかになったり、そりゃあ面白い芝居です。
そしてラストにかけて、着地点に収束したと思ったら、そのまたどんでん返し。実に面白い劇でした。脚本が素晴らしい。
2時間近い劇で、セリフ量が半端でない。俳優にとって、特に学生にとっては、重い負担になったろう。ところどころ不安めいた部分もあったが、でも頑張った。拍手を送ろう。
出来たら、戦争の恐怖なんかを映像で垣間見せてくれたら、現代の狂気感ももっとあぶり出せたのではないか、と思いました。

塔をたてる

塔をたてる

劇団肋骨蜜柑同好会

新宿眼科画廊(東京都)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/19 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

〔第二の塔〕『象牙の塔(がんばったがダメ)』

筋肉少女帯の『猿の左手 象牙の塔』と大槻ケンヂのソロ・プロジェクト、UNDERGROUND SEARCHLIEの『がんばったがダメ』を想起させるタイトル。

舞台は劇団の作った架空都市、田瓶(たがめ)市。群馬県と山梨県の県境にあるという。その地を代表する文士、清田洞爺(とうや)の昭和22年、35歳の日々を描く。無論架空の人物である不遇の作家の物語。妄想の町で妄想の人物達が悩み苦しみ足掻き、声を上げて泣く。何をしても駄目で、何もしなくても駄目。鋭角に削り通した鉛筆を握っては何かを書き続けねばならない。文学なんて大それたものでは決してない。未来の会う事もない誰かに送る妄想の手紙。

BUCK-TICK「六月の沖縄」
 手紙を君に送るよ それは届く事はないけど
 もしいいなら僕に返事を それは多分読めないけど おお

両切り煙草に燐寸。狭い借家。作家を演ずるは水口昂之氏。そこに訪ねて来る旧友の出版部の男に藤本悠希氏。突然押し掛ける来訪者に杉田のぞみさん、背が高い(182cm!)。内縁の妻に寺園七海さん。飼い犬のアヲに横室彩紀(あき)さん。この女優が実に良かった。

味わい深い不遇の文士もの。ラストが好き。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

横室彩紀さんの役は犬であり、寺園七海さんが養女にした薫子でもある。何故か作家は少女を無視し、一切会話を交わそうとはしなかった。最後に彼女は作家をなじり罵倒し問い詰める。それは火の鳥が猿田に天命を告げるよう。小説という呪いをかけられた者は一生小説で苦しみ足掻き続けなければならない。苦しんで苦しんで苦しんだその先に何があるのか?きっと何もない。全ての表現者の傍らに横室彩紀さんが居てくれれば。

寺園七海さんの役は竹中直人の『119』の鈴木京香をイメージした。最後の別れのシーン。

物足りないのはシチュエーションやキャラクターに立ち込める既視感。『風立ちぬ』みたいに登場人物の設定に凝って欲しい。語りたいテーマ以外の書き込みが足らない。実は要らない情報こそがその世界の手触りとなる。
絡め取りプリンセス投げ

絡め取りプリンセス投げ

MCR

劇場MOMO(東京都)

2023/09/13 (水) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/09/16 (土) 18:00

櫻井智也久々の新作は新境地と言えるか。(3分押し)80分。
 太宰治の「女生徒」をベースにしているそうだが、小説を読んでいないので、どのくらい使っているか分からん。女子高生・捺月が朝起きると何だかいつもと違う感じがして…、の物語。他の女子高生4人と男子3人(いつものおじさんメンバー)を加えてファンタジーが展開される。櫻井は新作が書けなくなったのかな、と思っていたそうだが、いつもとはちょっとテイストが違った新作が書けた。女子高生5人のキャラクターがしっかり描き分けられているのは見事。『アカデミック・チェインソウ』でも思ったが、櫻井はこの分野に新たな方向を見いだしたのか/進んでほしい。

ホテル・イミグレーション

ホテル・イミグレーション

名取事務所

新宿シアタートップス(東京都)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/09/16 (土) 14:00

ハードな題材を日常に落とし込みつつ問題提起する秀作。(3分押し)114分(7分の休みの後、アフタートーク49分)。
 serialnumberの詩森ろばが名取事務所に初めて書き下ろす。入管というハードなテーマだが、舞台はある家のリビング。離婚して実家に戻った春江は入管から仮放免されたカンボジア人ヤンを自宅に下宿させている。夫に引き取られた息子が家出して突然やってくる所から物語は始まり、ヤンを預るな、と迫る町内会長や、幼馴染みの主婦、支援団体の関係者らを巻き込んで…、の展開。問題はシリアスだし不正義な出来事がバンバン出てくるのだが、それを生むのは誰なのか、という問題提起でもあるだろう。終盤の展開はちょっと一気かな、と思うのだけど、役者陣の(穏やかな)熱演もあり、見応えある舞台になっている。

リビング・ダイニング・キッチン

リビング・ダイニング・キッチン

ウンゲツィーファ

アトリエ春風舎(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

栗★兎ズというよくわからない名前の時代に一度観て、細ペンで手描きのチラシから予想される現代口語演劇でも、構造のしっかりした動的なドラマを書くな、という印象だった。
6,7年は経ったか、これもよくわからないユニット名となっての本作も中々演劇的な<中味>は豊富で、アトリエ春風舎を活用した舞台美術(作り込み系)と隠喩的な小道具を媒介しつつの風通しの良いテンポ感ある劇展開。身に詰まされる家族の風景がなぞられている。
短い上演時間だが濃い時間であった。

ネタバレBOX

子育て初期の夫婦の「あるある」が描かれる。夫婦のガチな不満のぶつけ合いが「赤子を大切に思うゆえだなあ」なんて感慨を通り越して修羅場を作っている。そのディテイルがその経験の無い自分には面白い。不眠で朦朧とした夫ないし妻の脳内を再現した奇妙なシーンも挟まる。夫婦二人に、夫の兄が加わる三人芝居。「演劇やってる」ヤクザな兄貴との設定だが(最後は和解っぽくなる)、乳児を頂点とした三角形の濃密空間に現れた「異物」感が際立つのは、既に夫婦だけの濃密な居住空間に自分が漬かっているから。
演劇をやってる、という彼の現在地は殆ど語られないが、暫く姿を見せなかった不肖の家族である事、病院に居る父に会いに来たらしい事(それに付き合ってくれと言われる)は見えていて、彼にとって節目を迎えたのが演劇の道が順調だからなのか、どうなのか、本当はそこは重要では、と思う所でもあるが、詳らかにはしていない。
彼は弟の赤子誕生の祝いだと、しわになった祝儀袋で渡す、それを頑なにやんわり拒み、祝儀袋だけ(気持ちだけ)弟は受け取り、3万程入れて後で妻に渡すくだりもある。小さい頃から兄は何でもできる優秀な人で、親からも将来を嘱望されてたのに演劇と出会ってしまった・・厳格な父との家を飛び出す直前のやり取りが回想式に挟まれる。
ただその兄が夫婦を訪問してややバツが悪い中、ちょっと煙草吸っていい?と言ってベランダに出る。中から恨めし気にそれを見る妻、肉親として兄に慮ってる弟は自分を「何もできない」と自認し、組織に入って身を固めるしかないと考えている風。根底にある謙虚さが子育てでの夫婦のやり取りにも表れているが、真面目さから、またコンプレックスから「働いてる自分」を認めても欲しく、妻の立場を慮り切れない限界を見せる。
さて兄であるが、赤子を育てている家庭にやってきてわざわざ煙草を吸う所など無神経な人?というレッテルが最初に貼られてしまうのが傷であった。後でイメージを挽回していく逆の伏線かもだが、元々エリートな兄のキャラからは少し離れていた。例えば「これ無害煙草」とかあっても良かった。
律儀で気の回る弟は、明日は一日中赤子を見る(妻を一日解放してあげる)と妻に約束した直後にも関わらず、兄の事情に寄り添い、妻にも「明日親父の病院に一緒に行かないか」と誘って鎮火した火が再びミシミシ燃え始める、という展開もあり。「兄貴から(もらった)」と祝儀袋を渡された妻は、しばし会話をしてから、「これ貴方が入れたでしょ」と図星を突く。「私これ渡されたよ」と皺になった一万円札一枚を見せる。そんなこんなを経て、外界を持ち込む兄に対し、妻は何をきっかけにか融解し、「だってお兄さんも家族でしょ」と言われる。芝居は泣く赤子に三人がよしよしば~をやるカットで終わるが、自分としては「繋がっている」証を何か残し、最後は夫婦二人だけで終わってほしかったな、と思った。
『会議』『街角の事件』交互公演

『会議』『街角の事件』交互公演

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2023/09/06 (水) ~ 2023/09/12 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

別役づくしシリーズ最後のvol.4にして漸く観劇。「会議」「街角の事件」両作とも観ることができた。
別役戯曲の中でも陰影の深い部類の作品で、ナンセンスが滑稽さにも怖ろしげな感覚にも近接する。「会議」は新国立研修所の発表を面白く観ていて、周囲が暗闇に飲まれる劇場の作りが味方していたと記憶。今回は空間的に限界あるシアターグリーンであったが、黒をうまく用いていた。
以前P-Farmという新人育成公演で別役作品(二人芝居×2作品)を観た時の磯貝誠氏(別役作品の特異な雰囲気を体現したような)が「会議」の問題の人物に扮した。(その時の新人の一人は今回出演もしていたが、もう一人は退団した模様である。)
Pカンパニーも、別役作品の上演主体として一目おくべし。

オペラ『浮かれのひょう六機織唄』新演出

オペラ『浮かれのひょう六機織唄』新演出

オペラシアターこんにゃく座

俳優座劇場(東京都)

2023/09/07 (木) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

こんにゃく座の<古老>と言える大石氏演出なる本作は、林光作曲の古い作品のリバイバル。さてどんなものか、恐る恐る見始めたが、実のところ冒頭から暫くは「役柄」の演技に厳しいものがあり、これが二時間続くのか・・と重い気分になりかけたのだったが、やがて物語の筋が見え始める。休憩挟んだ後半、機織娘のお糸、その商家で働く娘お縫、特に前者の風情に胸を突かれるものがある。絵に描いたような展開だが、シンプルな民話の力強さ。歌が昇華するこんにゃく座オペラらしいラストには久々に制御しがたい涙が流れた。

ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

ハツビロコウ

シアター711(東京都)

2023/09/05 (火) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「かもめ」そして本作とチェーホフ作品も見事に噛み砕いて舞台化させた。イプセン作品も然りだがこのユニットが描くと「どういう話か」がよく判る。ハツビロコウの解釈による作品の要諦が明確なのだろう。ワーニャの「苛立ち」と「絶望」は犬も食わない男やもめの愚痴と捨て置かれるようなものだ。現代にだって履いて捨てる程ある。
だが彼はその情熱を妹の旦那の学問的成功へ、遠方(地方)から家計(モスクワに住む教授夫妻)を支える事を通じて注いだ。その若き日の情熱が純粋であったゆえに?今の絶望がある、とすれば彼にはまだ誇れるものがあると私達には見えたりもするのであるが・・。
再出発するには遅いワーニャの窮地に、彼の姪である教授夫妻の娘は自分の実らぬ恋を重ね合わせ、生きて行くしかない、我慢して生きるしかないと慰める。天国に行けば神様が褒めて下さる・・と。彼は何を苛立ち、何故自分を嘆いているのか、もっと広い問いとして考えると、突き詰めた所に世の理不尽、現世的な成功と没落がある。劇の中に救いは、ない。

七曲り喫茶紫苑

七曲り喫茶紫苑

劇団芝居屋

劇場MOMO(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

映像にて鑑賞。だいぶ間が空いたが以前劇場で目にした時も変わらぬ市井の中の庶民のドラマを、人の行き交う商店街のとある店を舞台に描く。前回観た作品は「過去」(史実)から現在を見通す視線がアイテムとして仕込まれていたが、今作では商店街を含む地域の再開発で立ち退き期日が迫る中、振り返らざるを得ない「過去」を語り、断絶の後の未来を見通そうとする人々を描いている。
ノスタルジックに寄ったドラマではあるが、多様な登場人物が絡む市井の風景がナチュラルで、「覗く」演劇の愉しみをディテールの豊かな会話が支えていた。筆致の確かさ。

地上の骨

地上の骨

劇団アンパサンド

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2023/09/01 (金) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

観劇は二作目か(この所記憶力が..)。
事務所が舞台、が常套のよう。いかにも「職場」な会話の中に微妙に人間関係、位置関係が浮かぶ機微な台詞が「出来事」を機に徐々に狂騒へと突っ走る。質感は違うがやはり「ほりぶん」に通じるものを(私が勝手にだが)見た。
(ほりぶんの)川上友里子らの絶叫芝居のポテンシャルは、今作では黒田大輔が主に担う(何で?という位に唾液を噴き涎を垂らす)。予測を裏切るまさかな展開が作風と言って良いかも。前回観たのもそうであったが当該事件により、人が次々と死ぬ。破滅が局所的に訪れるの図である。
一方ほりぶんやナカゴーでは、人は絶対に死なない。どんな危機も心意気で跳ねのける、という方である。一旦倒れたのがむっくり起きてガーガー言い続けるタフさの方である。両者のに感じた質の違いはここか。。
そんな風に反芻してると頗る懐かしさに見舞われるが、若いアンパサンド固有の世界の進化も見て行きたい、と思わせる舞台だった。

路地裏の舞台にようこそ 2023

路地裏の舞台にようこそ 2023

一般社団法人アラヤシキ

EARTH,SPACE★HOUSE,成田屋,Traveler's Bar Osaka tacos,リヤカー屋台のおでん,アメシスト,ココルーム,太子会館 老人憩の家,ひと花センター,東田ろーじ,西成永信防災会館,日之出湯,こいさん路地,イチノジュウニのヨン,釜ヶ崎芸術大学,ホテルバクロ,なでしこパーキング,市営萩之茶屋北2号棟,FP HOTELS難波南,opencafe ロック亭,MATSUJYU LAUNDRY,新世界まちなか案内所,スペースkirin,Cafe TONARI no TONARI他(大阪府)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

満足度★★★

うーん😔どうなんだろうか
4団体が各々違った題目を演じる
身体表現だったり、現代風にアレンジしたりとシェークスピア好きには良いのかも

ReLIVING(リリビング)

ReLIVING(リリビング)

中野劇団

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★

よくこんなネタを考えルナ〰️と感心した
一つのマンションの一室が1998~2063❔まで残っているはずが…アラサーでアイドルかーといった現実問題はおいといて、展開はテンポ良く、観ている観客を飽きさせない
実に中野劇団といった内容でした

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