最新の観てきた!クチコミ一覧

5581-5600件 / 182797件中
水の手紙

水の手紙

チーム・クレセント

ザムザ阿佐谷(東京都)

2023/10/20 (金) ~ 2023/10/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

踊りがすばらしく、水の手紙がいっそうひきたったと感じます。

ネタバレBOX

水をいろいろな観点から捉えたメッセージは強弱、説得力があり、水の持つエネルギーを感じました。最後の歌はとても感動し魅了されました。
写真

写真

劇団普通

カフェムリウイ「屋上劇場」(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「そうでしょうよ。」
「いい〜よ。」
「なにい?」
「な〜んだろ。」
「いいでしょうよ。」

後藤飛鳥さんは青春事情の『ちーちゃな世界』で若年性アルツハイマーの役が強烈だった。八木亜希子っぽい。
その夫、近藤強氏はやたらガタイがよく、晩年の木村政彦を思わせる。
後藤飛鳥さんの弟は用松亮氏、今作では岡田斗司夫っぽかった。

茨城の片田舎に家を建てた姉夫婦、子供はいない。自動車整備工場で働く独身の弟がたまに顔を出す。

旬の天才を味わえる稀有な空間。東京03がずっとやっていくとここに行き着くのでは。笑いを求めないコント。じゃあ何を求めるのか?それは観てのお楽しみ。

ネタバレBOX

やはり登場人物は先の話をする。老後、介護、その先は死。語るべき話なんて身の回りの細々とした出来事を話し終えたら、それしか残ってない。「誰かいい人いないのか?」「この先どうする気なんだ?」
滅びていく家族の話にやたら拘る作家。大丈夫、みんな滅びるよ。消えて無くなるよ。
「アカルサハ、ホロビノ姿デアラウカ」
明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

中高年群像劇といった趣が新鮮。
東京都だけど離れ小島、という場所の設定も絶妙で脚本の巧さが光る。
いろいろあって島のシェアハウスへやって来た6人の中高年女性たちが
いろいろあって”家族のように”なっていく過程が楽しい。
公演を重ねてそれぞれのキャラがもっと深いところから立ち上がったら
さらに素晴らしい舞台になると思う。
それにしても「明日葉」というのは良い名だ。

ネタバレBOX

若い女性が、かつて両親と住んでいた築70年の家を
シェアハウスとして貸し出すことにした。
申し込んできた6人の中高年女性たちは、皆それぞれに事情を抱えている。

独身を通した人、バツ3の人、熟年離婚、酒飲み、
専業主婦で料理上手、散歩とブログが大好き・・・、とバラエティに富んでいる
”事情”があって当たり前、それが人生、というおおらかな前提が心地よい。
ことさらぶつかり合う展開でないのが反ってリアルで共感できる。
島の人々も何だかんだ言いながら関り合い、手伝ってくれるようになる。

台風で大きな被害を受けたシェアハウスだが、
協力を申し出てくれる人々のおかげで再開のめども立ち、
やや物わかり良すぎる感もあるがハッピーエンドでめでたしめでたし。

高齢者問題というには少々若すぎる面々だが
シェアハウスといい、女性の人生観といい、
イマドキ感あふれる、なかなか面白いテーマだった。
(ただし実際の女性たちはすでにもっと先を行っているかも)

心優しい展開だけに、登場人物のキャラの味付けがあと少し濃くなると
旨味と味わいがぐっと増すはず。
中高年群像劇というジャンルの面白さを再認識した気がする。
春の遺伝子

春の遺伝子

テノヒラサイズ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/10/20 (金) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

舞台は近未来だけど派手さはなく小説を読み進むかのように1枚ずつページをめくりながら進んで行く感じがジリジリヒリヒリして「凄み、不安、恐怖」が蓄積されて行くんです☆でもラストシーンは小説より舞台だからこそのインパクトで人間の醜いエゴは未来にも存在するんだろうなと感じてゾーッとしました☆今作で新しいテノヒラサイズ作品の振り幅を感じたんで次回公演が既に楽しみになりました\(^o^)/

明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

色々な事情を抱えた住人たち。集まれば面倒な事はつきものだが、それでも情愛は芽生えるもの。それが人間だもの。

春の遺伝子

春の遺伝子

テノヒラサイズ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/10/20 (金) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/10/21 (土)

とっても良かったです。脚本の良さに加えて、役者さんのレベルも高かったです。いつもはコメディをメインに公演されているようなので、そちらも観てみたくなりました。というわけで、お気に入りの劇団になりました。

明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

中高年女性向けのシェアハウスで共同生活をすることになった女性の過去と今後、これからの生き方を見つめた人間ドラマ。入居にあたって過去は詮索しないといったルールはいつの間にか無くなり、それぞれの人生を語り出す。

公演は、説明にある「高齢化社会を生き抜くため、新しいコミュニティのあり方を模索する人々を描いたヒューマンコメディ」であるが、同時に今でも蔓延っているであろう男女の意識の違い 桎梏も描く。勿論 小さな島における地元住民とのトラブルもあるが、そこは あまり掘り下げない。あくまで明日葉に<明日を生きる>といった意を込めた思いを中心に描いている。人の温かさ優しさ、そして地元(島)の人たちの素朴さ、そんな人間愛に溢れた作品である。
ただ、少し気になったことが…。
(上演時間1時間30分 途中休憩なし)【team箱】10.23追記

ネタバレBOX

舞台美術は、明日葉ハウスの共同スペース(ダイニング)、中央にテーブルとイス、上手は玄関・中央に暖簾 奥はキッチン・下手は階段 へ通じる出ハケ口がある。柱や梁があり簡素な造りだが、物語を紡ぐには十分。

卑小…先に 気になったことを記すが、それは時の経過が はっきりしないこと。たしかに 暗転させシェアハウスに集まってきた女性達が暮らしに馴染んでいく様子、会話の変化、さらに島の人々とのトラブル等、ドラマは展開していく。しかし「明日葉ハウス」の経営者(管理人)である清野日菜子の衣裳がほとんど同じ・・いつも黄色薄手の上着とパンツルック。主役であるため多くの場面に登場するが、見かけの変化がない。またハウスで暮らす女性達の衣裳も同じようで、時季の移ろいが感じられないのが惜しい。伊豆諸島、都心に比べ過ごしやすいといった(気候)台詞はあるが…。

物語は、明日葉ハウスに入居した個性豊かで色々な事情を抱えた中高年女性とハウス経営者(管理人)や島の人々との触れ合いや摩擦を通して、新たなコミュニティを形成していく過程を面白可笑しく描く。
観どころは、入居した女性たちの性格・生き様を語り合うところ。沢木京子(阿部由美恵サン)は、独身で下訳をしていたがペットロスで孤独を感じ、大曽根真紀(荒井ぶんサン)は、有名なインド俳優との叶わぬ恋に破れ、西久保 綾(瀧山貴美子サン)は、酒好きで 離婚3回という男依存症のよう、古谷良美(浅見恵子サン)は、ずっと専業主婦で、夫が亡くなり 息子と同居したが嫁姑の問題、出口久江(秋元和子サン)は、島内巡り・写真撮影・ブログとマイペースな行動、そして樫山智恵子(上村正子サン)も専業主婦だったが…。どこかで見聞きしたような性格や事情を点描し、多様な人生を連想させる。

最初は距離を置いた関係が少しずつ自己表現する。縁もゆかりもない土地で新たな生活を築くのは、相当な勇気がいるだろう。一人では寂しい、しかし他人との煩わしい関係は避けたいといった心持が透けて見える。敢えて小さな島での共同生活、時にぶつかり合うが、穏やかに過ごしたい。そして台風によって半壊になったハウスを<家>と実感する迄が本筋。

別に、樫山智恵子は偽名で、夫へ離婚届を置き家出するように行方を晦ませた。その夫がやってきて、口論が始まる。「誰のおかげで食えるんだ」と怒る夫に対し、仕事一辺倒で愛情のかけらも感じられない夫に嫌気がさして…。女らしさ男らしさといったジェンダー問題(ギャップ)もあるが、自分らしさ といった<存在>と向き合うことの大切さが滲み出る。キャリアを目指す女性もいれば、専業主婦として生き甲斐を見出している人もいる。そんな多様な生き方(他の登場人物も含め)を思わせる。例えば、主婦として生きてきた古谷良美を肯としている。本作ではラスト、夫の豹変ぶりに驚かされるが、それでもハッピーエンドとして 上手くまとめている。
次回公演も楽しみにしております。
DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

王子小劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/10/20 (金) 19:00

「teamL」を観た。初見のユニット。如月小春1983年の戯曲を2度目の上演だと言う。よくできている。102分。
 いろいろなところで何回も上演されている如月の代表作の一つらしいが、観たのは初めて。女子中学生の集団自殺という実話ベースの物語らしいが、それを寄宿制の高校生の物語として構成する。同ユニットで2度目の上演だと言うが、手慣れた感じもあって丁寧な作りになっているし、女子高校生を演じた5人が本当に巧く「ジョシコーセー」を演じていた。ちょっと残念なのは、5人の女子高校生たちが抱える「もどかしさ」が浮き上がってこない感じがするのだが、そういうことではないのだろうか。
 ダブルキャストながら両方に出る役者もいるのだが、それが同じ役ではないことが分かり、もう1チームも観てみたいのだが、残念なことにコマが足りない。

明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

自己主張が強かったり、ルールを守らなかったりと、なかなか集団生活はうまくいかない、癖のある人たちが繰り広げる、と個性の強い人の集まりでしたが、人情味あふれる内容で、心打たれました。

ネタバレBOX

シェアハウスを舞台に、前半はゆったりとしたペースで進んでいきますが、暗転のタイミングでの音楽がいいアクセントになりました。それぞれの人生の重みが随所に魅せられ、味わいを感じる舞台でした。最後が壊れた家屋を修理する業を、シェアハウスに入った女性の元夫が受け持つという締めは絶妙ですね。
DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

王子小劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

〈team L〉
流石に打ちのめされた。
1982年12月24日夜7時10分、横浜市の女子中学三年生3人が磯子駅近くのビルから次々と飛び降り自殺をした。ごく普通の明るい子達、全く理由も分からず。
遡って1977年6月25日夕方、愛知県の五条川で同じく中学三年生3人が手を繋いで川へ飛び込んだ。二人溺死。
今作は1983年初演。これらの事件の真相を如月小春さんなりに解き明かしてみせたもの。
尾崎豊のデビューは1983年12月、時代はまだ見ぬ新しい価値観を欲していた。

聖子ちゃんカットの平均的少女は松井愛民 (あみん)さん。ニコニコ誰とも何となく付き合える。
ガリ勉優等生は藤山ももこさん。医師になる使命感が強い。
マイルドヤンキーは柊みさ都さん。独りで在ることをを凝視する人生観。
幼児性の強い甘えん坊は石田梨乃さん。リアル。
委員長的責任感の元山日菜子さん。水トちゃんっぽい。

この5人が私立高校の寄宿舎で同部屋で暮らした一年間を、事件後の大人達が調査する。彼女達に一体何があったのかを。

この作品は今の女子中高生にこそ観せるべき。
一体自分達をずっと苦しめ続けているものの正体は何なのだろう?言語化出来ずずっと感じてきたもの。どうも何かが決定的におかしい。
「あ、海が白くなってきた!」

是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

戦前の『死のう団事件』を思わせる少女達の呼び掛け。
自殺を完全に正当化する反転した主張は当時衝撃的だったろう。鶴見済の『完全自殺マニュアル』なんかもそうだった。そこに嘘がない。『囚われ』や『計らい』がない。『ライ麦畑でつかまえて』で一番印象に残るエピソード。寮で飛び降り自殺をした友達が着ていた、自分が貸したセーター。まるで自分の身代わりのように。

[team R]には身体ゲンゴロウの柳町明里さんが出演。気になる。
欲を言えば、傑作『ピクニック at ハンギング・ロック』のように消えていく少女達の永遠性を視覚的に表現して欲しかった。言葉では言い表せないものを顕現させる魔法。その余りの美しさに善も悪も溶けていく。

エレファントカシマシ『太陽ギラギラ』

どうした、その顔?皆楽しそうだよ
ああ、俺には分からない
ああ、本当に楽しいの?

空を飛ぶ鳥、愉しげで・・・
ああ、おそらく俺は幸せさ
明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

下手だった。
それでもスタッフがプロだと、演劇として成立するんですよね。

ネタバレBOX

日菜子と円が同級生にみえなかった。
最初親子かと思った。
明日葉の庭

明日葉の庭

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/10/20 (金) 19:00

座席1階

本日、19:00から上演チーム箱による明日葉の庭みてきました。
主演の勝島 乙江さん素敵で、演技も素晴らしく
魅了されます。
感想はと言うと。
笑いあり涙あり、先の人生を考えたりと。
なんだろう?例えるなら山田洋次作品を観てる様な舞台で、自分の中では特別な作品の1つとして残りそうです。
良い週末を過ごせそうな気持ちになりました。
是非、おすすめです!

アカシアの雨が降る時

アカシアの雨が降る時

サードステージ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2023/10/14 (土) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鴻上尚史作品は大人数というイメージがあるので3人芝居というのは珍しく感じる
自分の知る範囲では「トランス」だけれどそれとも全く違った柔らかい雰囲気であったのも意外
3世代3人の役者さんそれぞれの持ち味がしっかり活かされないと成立しない内容だけあって、そこはちゃんと押さえられておられる

心だけ女学生に戻ってしまったお祖母さん(竹下景子さん)とその妄想に寄り添おうとする孫(鈴木福くん)の姿が何とも微笑ましい
それに比べると息子(松村武さん)の立場といったら何とも無粋な存在になってしまってオジサンって寂しいなぁと思うものの、作品的には非常においしい(笑)
歴史的背景に想いを馳せ、ちょっと哀しみを伴う物語でありながら柔らかい温もりが感じられる秀作だと思いました

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

王子小劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

少女たちそれぞれの心情が丁寧に描かれていたと思います。

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

王子小劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「Team L」を観劇しました。
5人の高校生の不安や葛藤、何とも表現し難い思いを描いたストーリーで、観応えがありました。
役者さん達は、それぞれの登場人物を、表情豊かに演じていて、とても良かったです(しかも皆が可愛い)
良い作品でしたが、死ぬ事が美化されているような気がして、モヤモヤが残りました。
自分が高校生だった頃の気持ちを思い出すような舞台で、面白かったです。

              

マイン

マイン

チタキヨ

イズモギャラリー(東京都)

2023/10/16 (月) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/10/19 (木) 19:30

3人が愛おしくてたまらないので、2度目の観劇。すごくいい芝居です。(4分遅れ)47分。
 幼稚園のママ友3人の物語。イラストレーター、それを手伝うパート、税理士と3人が三様の立場から、いろいろと絡み合う。よく考えると、それぞれの夫がダメダメな感じがあるけど、それでも強く生きて行けそう、っていうのがいい。エンディングもよく考えてみるとハッピーエンドになるかどうか分からないけど、きっと頑張って行くんだろうな、と思わせる。
 同学年女性4人のユニットだが、最も古くから知ってる高橋恭子を初めて観たのは2003年なので、もう20年観てることになるんだなぁ…(遠い目)。

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

DOLL 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

王子小劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 タイゼツベシミル! この所、優れた作品を拝見してきたが、今作名作と言われるだけあって流石に凄い。兎に角図抜けた脚本の良さを丁寧にまた懸命に舞台化する姿勢が、描かれている内容と相俟って多感な高校1年女子の姿を見事に届けてくれた。華5つ☆。自分的には今年拝見した作品のトップ。尺は100分。(第1回追記2023.10.21 追記2回目同日夕追記はこれで終わり)

ネタバレBOX

 LチームとRチームがあるが、Lチームを拝見。今作、今回は再演である。一昨年vol.7として1度公演しているということだが、前回は女子高生を演じた同じメンバーで語り部役もこなしたが、今回は別建て。今回はより深くより忠実に原作を解釈した、という。出来は上記で記した通りだ。また諸般の事情により当初演出を予定していた浅川拓也氏及びシングルキャスト2名が降板するということもあり、急遽主宰の黒柳安弘氏が企画・政作・照明の他に演出も担当した。主宰とはいえ過重な負担をキチンとこなしている。その労に報いた役者陣のきめ細やかで役の意味する処を生きている演技が死という誰も己の死ぬ瞬間を知ることが出来ない未知に向かって突進してゆく方向に舵を切ってゆく道程が余りに悲しい。出帆してゆく5名の少女は、寮制の高校に入学した1年生。人生のうちで最も多感な時期を同部屋で過ごしたルームメイトである。因みに5人それぞれのキャラを挙げておくと両親の離婚後母に引き取られ放任主義で育てられ自分独りで生きてきたという感覚が強く酒・煙草もやり髪も染めロングスカートを履いて、規則等の方が自由な判断で動く自分の基準より害があると主張する突っ張りであるが、男女間の乱れは余りなさそうな京子。中学時代は生徒会長をやっており、面倒見が良いとみられ、またそのように観られるような行動を取ってしまうが、内奥ではそのような自分を決して好きではないづみ。父の医院を継ごうと医師を目指し、その為勉強に励む秀才、中学時代の成績も学年で1番、今回の入試でもトップの成績で入学した麻里。神経質で内心では自由に振舞っているように見える不良っぽい京子に憧れているが、現実には最も激しく京子と張り合ってしまう。ルームメイトの恵子は中学時代からの友人である。この高校に入学するまで1人では電車に乗ったことも買い物をした経験もなく、入学式当日も大きな枕を抱き何かあれば母に電話を入れ迎えに来て貰って対処する。学業成績も振るわないみどり。一見極めて普通に見えるが、親しくなったようでも必ず何処かに距離を保ち自らは決して矢面に立とうとせぬよう殆ど無意識に振る舞ってしまう惠子。5人のうち唯一、熱烈なラブレターを貰い、デートを重ねた経験を持つこととなった。その相手は、この女子高でもファンの多い他校の生徒会長、上村であった。が、上村を真剣に恋して居たのはいづみであり、真剣な恋であったればこそ、上村が本気で好きになった惠子に譲っていたのである。上村が如何にもてたかは、ルームメイトの中にもバレンタインデーにチョコを上げようと憧れていたみどりが居たことでも明らかだ。ところで丁度そのバレンタインデーにデートの約束をしていた上村とのデートを惠子はキャンセルしてしまう。理由は頭痛であったが、この頭痛の真の原因は、上村が惠子にそっくりな人格を持ち、そのことが重く圧し掛かって彼女を苦しめくたびれさせてしまうからであった。ハッキリ恋の是非を問う上村に理由は応えることがでいず彼女はただ非と答えた。上村は自殺してしまう。
 各々のキャラ説明に物語の展開を若干交えて説明した。凡そのイメージは掴めただろうか? 初見の作品だし原作も読んだことさえ無いのでハッキリしたことは言えないが、今作の脚本で見る限り脚本家が生きた魂を鋭利な刃物で腑分けするような生々しく痛々しい台詞が随所に書き込まれていて衝撃を受ける。恰もランボーの詩節でも読むような衝撃感である。だが、それだけだろうか? 自分はそうは思わない。それだけであればタイトルに表現する者である劇作家が“doll”とは付けまい。様々な意味がある単語・dollではあるが、最も一般的な日本語訳である“人形”と解釈してみる。人形ならば持ち主が居るであろう。少女たちの持ち主と言っては何だが法的責任者は親であるから、一応親が少女たちの護り手、庇護者ということになろうか。少女たちも無論物ではない! それでは「親」を敢えて単語化すれば「家」と言えるのではないか? もっとハッキリ言えば、この国の見えない制度即ち明文化されず唯影のようにその当事者が存在する限りまた僅かな光源が在る限り必ず付いて廻る雰囲気や暗黙のタブーといった規制そのもののように自分には思われるのである。ラストシーンでは死後の少女たちの会話が描かれるが、このシーンもありきたりの、観客を演劇空間から日常へ戻す為の装置として描かれているのではない。むしろ敢えて明文化されず実際に人間の自由や個別の尊厳に対してお門違いの規制を掛け、縛り付け、差別する現実世界への抗議、否もっとハッキリ言おう。アイロニーとして描かれているのであろう。そして観客は衝撃と共にこのアイロニーをも共有するが故に名作と呼ばれ続けているのであると考える。観客として観たことの内実を決して忘れぬ為に!
尺には尺を / 終わりよければすべてよし

尺には尺を / 終わりよければすべてよし

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2023/10/18 (水) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「終わりよければすべてよし」
セリフがややゆっくり読み上げられ、仕草含めて古風な演技の印象。バートラムを演じる涌井氏があまり悪者に見えず少々違和感が残る。ペローレス役の亀田氏が巧い。
シェイクスピアの喜劇ではああいう後説?がしばしば入りますね。

酔生夢死

酔生夢死

劇団月光斜

立命館大学衣笠キャンパス学生会館1階小ホール(京都府)

2023/10/19 (木) ~ 2023/10/21 (土)公演終了

満足度★★★★

大阪からは遠かったけど、制作以外は満足🈵😃✨席は決められ一人一人が案内するんで、受付がコミコミ…受付もチケット🎫有りますか?と意味不明な質問(どこかで、配ってた?
)など、過去もイットしたことが…
今回は殺陣が良かった‼️留学生も参加して殺陣楽しんでた‼️

【BIG MOUTH〜Halloween Party〜】

【BIG MOUTH〜Halloween Party〜】

GHETTOプロデュース

Gyoen ROSSO 198(東京都)

2023/10/15 (日) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めっちゃ楽しかった〜ポールダンスに魅了され、笑って笑ってホント楽しかった。

このページのQRコードです。

拡大