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江古田駅をミナミへ

江古田駅をミナミへ

劇団二畳

FOYER ekoda(ホワイエ江古田)(東京都)

2023/10/27 (金) ~ 2023/11/03 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

A+Cの回観ました。前回も観ましたが、この短編集の企画実にイイ。Aは勘違いの話。感謝は口にしないとね。死んでからではもう遅い。Cは亡き人への追慕の話。昨年家人を亡くしただけに身に沁みるなー。

GIRLS TALK TO THE END vol.4

GIRLS TALK TO THE END vol.4

藤原たまえプロデュース

OFF OFFシアター(東京都)

2023/11/01 (水) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いやはや何とも密度の濃いガールズトーク。笑いとシリアスがミックスしたミステリー風で、二転三転する展開に目が離せない。大いに楽しめました。

未踏

未踏

wonder×works

座・高円寺1(東京都)

2023/11/01 (水) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お見事!の一言。途中休憩を挟んで3時間弱の長丁場ですが、全く飽きさせない。サンドアートも素晴らしい。

光への道は遠く

光への道は遠く

オフィスリコプロダクション株式会社

すみだパークシアター倉(東京都)

2023/11/02 (木) ~ 2023/11/15 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

​「帝銀事件 ー獄窓の雪ー」

2020年初演。
ベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章が効果的。これを聴くと宿命に対し厳かに死んでいくモノクロの隊列を感じる。自分ではもうどうしようもないことを粛然と受け入れるしかない弱者。多かれ少なかれ人間誰もが無力で何一つ出来やしない。思えばこの世の出来事全てが謎だらけ。皆、その真実からひたすら目を背けてきただけ。見なければ無かったことになる、と固く信じて。

昔の自分は元731部隊の諏訪中佐が犯人だと信じ込んでいたが、最近の研究では全然そんな人物は該当しないことに驚いた。GHQの圧力で捜査にストップが掛かり、適当に容疑者をでっち上げたんじゃなかったのか?
熊井啓の映画を観たりした筈だがもう全く記憶にない。当時の警察は(今も?)本当であろうと嘘であろうと犯人をでっち上げて事件を終わらせてきた。真実の解明ではなく、対世間に対しての申し開き。冤罪だろうと無理矢理自白させてしまえば同じ事。兎に角終わらせること。

テンペラ画とは、卵と顔料(着色に用いる粉末)を混ぜて絵具を作り描画する技法。油絵より劣化が少ない。

昭和23年(1948年)1月26日、帝国銀行(現在の三井住友銀行)椎名町支店。閉店直後に現れた厚生省技官を名乗る男が赤痢の予防薬をそこにいた16人に飲ませる。薬は青酸化合物で12人死亡。現金と小切手、現在の価値で500万円程が盗まれていた。

偶然生き残った4人が犯人の男について供述する場面から開幕。
実質主人公でもある堂ノ下沙羅さん。表情が可愛らしくキャラクターのキャパが大きいのでいろんな役をやれそう。藤野涼子みたいな実力派。岸本加世子路線、井上ひさし系が合うのでは。表情一つでガラッと印象が変わる。華と陰、両方を併せ持つ。
初舞台のグラビアアイドル、桑島海空(くわじまみく)さんはコメディリリーフとして活躍。深刻な世界に笑いを注いで和ませてくれる。
その相方ともいえる杉浦一輝氏。名アシスト。
三原一太氏は一種異様な雰囲気でこの事件のおどろおどろしさを醸し出す。

権力の威圧感を纏った検事は妹尾青洸(せのおせいこう)氏。
暴力の匂いをぷんぷんさせる刑事に藤井陽人(あきと)氏。
孤立無援の弁護士に酒巻誉洋(たかひろ)氏。
そして平沢貞通は中田顕史郎氏。

毒物を飲まされて死にかかった堂ノ下沙羅さんが平沢貞通は犯人でないと一人証言する。嘘の犯人をでっち上げることは本当の犯人を逃がすこと。彼女の孤独な戦いが今作品のテーマ。
堂ノ下さん演ずる竹内正子は本当面白い人で、当時のインタビューを読んでも痛快な女傑。
その母親役はかんのひとみさん。

何故これ程冤罪事件が発生するのか?そして国家や警察検察は自らの誤りを認める事を一切しない。認めてしまえば前例となってかなりの訴訟を受ける恐怖からだろう。この国には真実を調査する機関が必要。建前と権力の自己正当化、弱肉強食の論理ではいつも弱者が泣き寝入り。今、人間は聞こえの良い嘘より真実を必要としている。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

堂ノ下沙羅さんは東京大空襲で父を亡くしていた。帝銀に現れた男がどことなく父の面影に似ていると思ってぼんやり眺めていた。だから、平沢ではないと確信できた。この設定が巧い。

平沢貞通の絵が必要。彼が獄中で描いた絵が物を言う。獄中生活39年で三千点余りの絵を描き続け獄死した。面会に成功した初対面のカメラマンに彼が言ったのは「今欲しいのは画材、特に色紙と麻紙です」。ラストに彼の獄中で描いた絵が大量に映し出されたら作品に説得力が出る。

当時、捜査主任だった甲斐文助刑事が捜査会議の時に書いたメモ「甲斐捜査手記」。
登戸研究所(旧第九陸軍技術研究所)所長、伴繁雄「帝銀で使われたのは登戸研が開発した青酸ニトリールに間違いない。犯人は提供先の誰かだろう。青酸ニトリールは遅効性の青酸化合物。5分で発症、10分で死亡。遺体には青酸しか残らない。集団自決用に開発。青酸カリは即効性で最初に飲んだ人が悶え苦しむ。それを見たら後の人が怖気づいてしまうので遅効性の物が必要とされた。揮発性が高く保存は瓶に入れグリセリン等の油分で上部を厚く覆う必要が有る。犯人が第一薬を飲んでも無事なのは上部の油分の所だけを飲んだからだろう。」

前年10月と事件の一週間前にも似たような出来事が別の銀行で起きていた。集団赤痢の予防薬を飲ませようとする謎の男。一度目は薬を飲ませたが何も起こらず、二度目は行員に疑われて退散。
平沢貞通は何らかの形でこれらの毒物事件に関与しており、そのことについては一生話すことはなかった。そこがこの事件を覆った昏いカーテン。事件後、平沢の偽名の口座に預金された13万4千円もの大金、現在の貨幣価値で300万円以上。平沢は春画(ポルノ浮世絵)を極秘に描いており、その報酬だったがそれを恥じて言わなかったと支援者達は考えている。

帝銀事件の実行犯は某歯科医〈奥山大助(庄助)や能口ヒロシなど仮名が付けられている〉を挙げる人が多い。平沢貞通は未遂事件の犯人で、グループの一員だったと。
ハムレット

ハムレット

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2023/11/04 (土) ~ 2023/11/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

学生演劇としては、重厚にして心情豊かな表現力で感心した。愚かしくも切ない人間、その姿を浮き彫りにすることで観ている人の心を揺さぶる。「ハムレット」はシェイクスピアの四大悲劇の一つとして有名で、その演出によって面白さが左右されると言っても過言ではないだろう。

本公演は、心情表現を丁寧に描いており、それによって夫々の境遇や立場が鮮明になっている。有名な台詞「To be or not to be,that is the question」に象徴される選択肢のない苦悩が痛々しい。そして 当日パンフ表紙は「-行こう、僕の運命が呼んでいる」という言葉だ。しかし、殺された父の亡霊に復讐を果たそうと決断するまでの<心の過程>があっさりとしており深みが今一つ。亡霊は本当に父なのか、そして本当に叔父が父を亡き者にしたのか、更に自分が叔父を制裁するほどの正義があるのか、といった苦悩が弱いのが憾み。1階ほぼ中央で観ていたが、ハムレットの猜疑心が本物になる、その心情を表す台詞に 音楽が被さり聞こえ難かったせいか。
(上演時間2時間30分 途中休憩なし)

春の遺伝子

春の遺伝子

テノヒラサイズ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/10/20 (金) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

4年振りの公演、コメディ要素はほぼ0(無理矢理ボケをかましてたが…)、だけど…

やっぱ、テノヒラさん、演技、上手っ!
近未来SFサスペンス?
本当に起こっても不思議じゃない。
とてもリアリティがあって、SFと言うよりヒューマンドラマ要素強めで、引き込まれた!

complex [コンプレックス]

complex [コンプレックス]

劇団とっても便利

ABCホール (大阪府)

2023/10/13 (金) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽観劇。
complexに集う芸能界·政界の裏表、ダメ男に、ピュアな恋!
最後は前に進む勇気貰えた!
皆さん歌上手っ!
からの福田さんの一人語り、人が人形に扮した文楽って?完成度高!
これミュージカルですけど?
愉しすぎ!

そして高嶺ふぶき&上田亜希子さんの♫スペシャルカーテンコールに鳥肌!

満足じゃ!

邂逅

邂逅

関西大学劇団万絵巻

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/10/14 (土) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

お久の万絵巻さんはオリジナル長編に挑戦!
貧しいマンホールチャイルド、ギャングの支配、腐敗した警察、軍が治安維持に乗り出すが…

見応えある内容。
沢山の内容を、其々の立場で多面的描かれ、面白かった。
ただ少し纏まりに欠けた感じが少し残念だが、力作だった。

霧笛の音が聞こえたら。

霧笛の音が聞こえたら。

関西大学演劇研究部 学窓座

関西大学千里山キャンパス内凜風館4階小ホール(大阪府)

2023/10/14 (土) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

事故で挫折した役者が一通の手紙に誘われテアトルヌーベルホルンへ…

ハチャメチャなノリの黒部のキャラが実に良い!
なのに霧笛って…
ジーンと胸熱で、伏線回収も見事!

ムチャクチャ面白かった!
良いお芝居だった。
そして元気貰えた。
私も霧笛に成りたい!

ハムレット

ハムレット

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2023/11/04 (土) ~ 2023/11/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/11/05 (日) 12:00

年々グレードアップしています。
今回20回記念公演のハムレットは、
全キャストに光が当たり、客席も余すとこなく素晴らしい演出でした。
ストーリーさながら、舞台セットが圧巻。
明日も観たいが仕事で残念!
難しいシェイクスピアをわかりやすくしてくれています。

洋館ミステリ劇場 江戸川乱歩「闇を這うもの」10月公演 @青山ビル

洋館ミステリ劇場 江戸川乱歩「闇を這うもの」10月公演 @青山ビル

G-フォレスタ

青山ビル(大阪府)

2023/10/14 (土) ~ 2023/10/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

乱歩デビュー100周年記念@青山ビル、地下のダンスホールから屋上庭園の4階まで、色んなお部屋を拝見!
Gフォレスタ さんの見事なお芝居に、今回も全く歯が立たなかった推理、とっても楽しかった!
あっと言う間の2時間でした🥳

イエ系

イエ系

北九州芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2023/11/04 (土) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

国内外、そしてドラマや映画で取り上げられる「家族とはいかなる存在なのか?」を正面から
取り上げた作品。作・演出の「サンプル」松井周らしい奇妙な部分はありつつも、物語的には
結構ストレートでかつ笑いの要素も強いのでかなり入りやすい作品になっているかと思います。

ネタバレBOX

近未来の北九州では、独身の老若男女を集めて「父」「母」「息子」「娘」などといった
疑似家族を構成し、経済活動を行わせるというプロジェクトを行っていた。

プロジェクトは、少子高齢化そして人口減少が進む地域の経済発展に寄与する代わり、独りで
生きていくにはちょっとワケありな人たちが孤独死、または防犯治安上の問題にさらされる
ことなく、一定程度安全に生きていくことを保証される形なため、もしメンバーが
ねんごろになって子供ができた場合、コミュニティを追い出されるという罰則があるとのこと。

三上家もそうした疑似家族の1つであり、一家の大黒柱と目されている「父」和也のもと、
「母」真希、「長男」頼人、「長女」弥穂、「次女」つくし、「祖母」景子の総勢6人で
ラーメン店のオープンを1週間に控えている。

店はラーメン屋の親族を持つ市広報課・田中のバックアップを受けつつ、旧来の父親像に
こだわりがちな和也に各人が思うところありつつも、表向きは順調にいっている「家族」と
して順風満々とみなされていたさなか、お隣にやってきた大木家の「母」と「娘」が、なんと
和也が20年前に捨てた実の家族だと判明して……。
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大木家のことが家族にバレ、今までの各種ハラスメントも影響して、最終的には「父」から
家の「ペット」「置物としてのマスコット」まで転落した和也だけど、「和也に父親を辞めて
もらうか」の決では半分賛成だったのが、「和也に辞めてもらって、ラーメン屋はそのまま
続行する」ではほとんどの人が手を挙げていたのに笑った。和也嫌われ過ぎ、そしてみんな
ちょっと打算すぎるでしょ(笑

大木家の「娘」杏は血縁関係を持つ者こそが家族である、意味なす関係であるという立場を
変えず、自分の実の父が「父」を降ろされて、頼人が新しい「父」として店を
立派にまとめているのを知って家を捨てて出奔するの、ヘンなところで血って争えないなと
思ったし(作品のテーマじゃないんだろうけど意識はされているはず)、

父親もいる疑似家族コミュニティから出ていったの、「家族」って血筋とかじゃなくただの「役割」と
「コミュニティ」の複合物なんだな、って、子どものころから抱いてた思いが確信に変わったな。

「万引き家族」でも同様のことがあったと思うけど、血縁を逃れても今度は「役割」から逃れられず、
別の地獄に転がり込んじゃうことある……。本当の家族じゃないはずなのに、本当の家族並みの
息苦しさと不満が渦巻いてるの、どうしようもできない、と。

ただ、一家を束ねるには明らかに古臭くって不適格な和也が降ろされて、物静かだけど人を尊重する
ビジョンはちゃんとある頼人が新しい「父」になったとたん、店の雰囲気が良くなったのみると、
血縁の家族でも疑似の家族でも、その役割に向いてない人が長期間居座って権力を持っちゃうことが
問題なのであって、前者なら離婚や逃走、後者なら多数決での解任や役割移譲させることが最善で
ベストな解決法なんだろうか……?

家族ってポジでもネガでも特別な地位を与えられてるけど、ここまでいくと同じコミュニティである
「会社のメンバー」とあんまり変わらない気もしてきちゃって、あらためて考えさせられる作品
だったなって。

余談ながら頼人、口数少なすぎるから元引きこもりで自立した生活の一歩として疑似家族プロジェクトに
参加したのかと思いきや、途中でチラッとのぞかせる腕の入れ墨に「あ、修羅場をくぐってきた結果、
物静かな人になったルートなのね……」と違う意味でハッとした。各人の半生にいろいろ思いを寄せる
2時間でもあった(中には児童養護施設を卒業して行き場がないまま成り行きで参加したつくしみたいな
人もいる)。三上家や大木家以外にもアンティークショップやソバ屋もあるらしいけど、どんな家族なんだろう。

そして真希はヤバいよ……。「夫」の和也が無理だから家出て大木家の手伝いすることになって、でも「妻」で
「母」の間隔が抜けないから、新生三上家のラーメン屋の接客に理不尽な難癖付けて……。「あなたたちが
私を追い出したんだから」って言ってたけど、都合のいい風に事情を解釈することも含めて、「家父長制」って
なにも男性だけじゃなくて、「家婦長制」としての危うさも当然あるなって感じた。

よくよく考えたら男女で権限や権力握った後、対応や態度が性差で変わるってことあんまりないよな。個人の素質の方が大きいような気が。
そこ描いてくれたのも問題の根深さを理解しているようで良かった。
あなとうと

あなとうと

無名劇団

ABCホール (大阪府)

2023/10/06 (金) ~ 2023/10/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

千秋楽観劇。
ABCホール公演、観客1000人超で大成功、おめでとうございます。

無頭納村の生き残りかけた、なずなんボーイズ×夏祭!
神聖な夏祭…
2年前のアレを忘れたか…

過去の重み、命の重み、と向き合う人達の泣き笑い!
ウルウル🥺した!
そして…
お初のダブルコール&スタンディグオベーション、頂きました!
無名劇団さん、愛されてる🥰

ネタバレBOX

少し気になった点をいくつか…
実力のある客演さんが多数出演され、自劇団さんの役者さんの露出が少なく、少し残念。
が、地域の皆さん、観客の皆さん、そして客演の皆さんから愛されている無名劇団さんだなぁ、改めて感じる公演でした。
関西演劇祭も楽しみにしています。
ハムレット

ハムレット

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2023/11/04 (土) ~ 2023/11/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

役者の力量にも驚きますが、演出、舞台美術、照明、
衣装コンセプトとデザイン、音楽、音響、スタッフワーク、すべてに感服しました
学生さんの熱さが伝わり、感動しました! 必見‼︎

恋の焔炎

恋の焔炎

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

日本橋公会堂ホール「日本橋劇場」(東京都)

2023/10/17 (火) ~ 2023/10/18 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/10/17 (火)

義太夫にフラメンコ、三味線にガットギター、つけ木にカスタネット等々、邦楽との化学反応には枚挙にいとまなしの楽しい公演でした。創り上げられた皆さんの努力に厚く御礼申し上げます。

恋の焔炎

恋の焔炎

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

日本橋公会堂ホール「日本橋劇場」(東京都)

2023/10/17 (火) ~ 2023/10/18 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

義太夫とフラメンコ、三味線とガットギター、つけ木とカスタネット、等々化学反応の面白さには枚挙いとまなしの公演でした。

おどろ草紙

おどろ草紙

演劇集団よろずや

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/11/03 (金) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

久し振りの ミステリー
呪い 恨み 言葉 相続 家 家族 おどろは人の心の中
憎しみが、おどろ
登場人物 キャスティング、演技が、とても良かった。

夢の途中のおはながみ

夢の途中のおはながみ

演劇サークルact

キーノートシアター(東京都)

2023/11/03 (金) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ささやかな夢や挫折をテンポよく描いていてとてもおもしろかった。

ネタバレBOX

歌が最高でした。
アメリカの怒れる父

アメリカの怒れる父

ワンツーワークス

駅前劇場(東京都)

2023/10/26 (木) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

みる前は韓国系アメリカ人の父親の話かと思っていたが、違った。ウォール街の仕事でクズになり、仕事も失って、麻薬とアルコールに身を持ち崩したビル(奥村洋治)。息子のウイル(米澤剛志)もやはり証券トレーダーらしいが、虚業に嫌気がさして、アラブ系の妻ヘバ(北澤小枝子)をのこし、スーダンの支援活動へアフリカに行ってしまう。題材としては重い。韓国で上演した時、客席からしじゅう笑いが起きたというが、ホント、どうしてだろうか?

ネタバレBOX

息子がアルカイダに処刑され、その映像が全世界にながれるという衝撃的な事件。ビルは再び薬と酒に逃避し、周囲の忠告にも耳を貸さず、無為に閉じこもる。その自閉的状況を、若いビルの幻(金光柊太郎)との対話で芝居として立ち上がらせる。また若いナンシー(東史子=彼を振って、デイビッドに走ったヒッピーの女性)、死んだデイビッド(山下雷舞=髪を上半分だけ金髪にして目立つ)も幻になって現われ、彼の錯乱、堂々巡りは深まっていく。

しかし、これは物語。実話の父親マイケル・バーグは、息子を殺したアルカイダの男達よりも、報復戦争にまい進するブッシュ大統領を批判し、声を上げた。「息子を奪った殺人者たち以上に、私は命を終わらせるための政策を立てる人々を非難します」という手紙を、息子が殺された直後の、ロンドンでの反戦デモに送った。舞台が終わった後の帰りに、観客はその手紙を受け取り、舞台とは別の感動を味わうことになる。
劇で殺されたウィルが「一瞬だけど、僕は彼らと友達になった。お互いにのぞまないことをせざるを得なかった」という。背景にある事実に粛然とした。

私も9・11後に、「平和を求める9・11遺族の会」だったか、報復戦争の中止を求めて活動する遺族(歌手だった)を取材したことを思い出した。まさにアメリカの良心ともいうべき人たちだ。その良心の声が、こうして日本でも伝えられることをうれしく思う。いまガザ攻撃に狂奔するイスラエルの中にも、こういう良心の声はあるはずだが、日本のメディアには出てこない。
フートボールの時間

フートボールの時間

(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2023/10/26 (木) ~ 2023/11/01 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

見せ場で、良妻賢母教育の権化だった裁縫の宇田先生(林田麻里)が若く開明的なミチコ先生(堺小春)にいう。「私は先生が苦手です。私を動揺させるからです」と。「しかし、私は流されたりしません。私は私の石を投げます」と。うかつながら、ここにきて、どういうラストになるかが分かった。その前、生徒たちが何よりの楽しみにしていたフートボール(サッカー)が禁止され、ボールもすべて穴をあけて捨てられて、いったいどういう風に物語をしめくくるのかと、いらぬ心配をしていたからだ。

宇田先生が体育祭で「あなたたちを傷つけることは、私を傷つけることだと気が付きました」の言葉には無理がない。それに続くラストこそ演劇的フィクションをいかんなく発揮した感動のクライマックスで、思わず涙が出た。

ネタバレBOX

丸亀高校が2018年全国高校演劇大会で最優秀賞を受賞した作品。その1時間の舞台を、2時間弱に脚色した。素材、元の台本、脚色・演出、いずれもすばらしい。高校演劇大会は、最近いくつか見たが、台本は教師がつくるほうがいい作品になる(生徒がつくってなかなか物語としてメリハリがつけられない場合が多い)。しかし、高校生たち(あるいはそれと同年代の女学生たち)を中心に描いた時に、高校演劇は最も輝く。それを痛感した。

現実の丸亀高等女学校でフートボールをしたのが1920年ごろとすれば、その時、頑迷な人々に禁止されても、25年か30年後には時代は変わる。壁に挫折した新任女性教師は、50代で現役として戦後を迎える。女子サッカーが日の目を見る時代を見るだろう。この時代、意外と社会の変化は速い、と思いながら見ていた。

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