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いないいないなぁ!

いないいないなぁ!

匿名劇壇

扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)

2023/10/28 (土) ~ 2023/10/29 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

今まで小さい表示でしか見ていなかったメインビジュアルを初めて大画面で見、「あ、予想していたよりも怖い話かもしれない」と少しひやりとした状態で再生を開始しました。大変個人的な感想になりますが、数ヶ月前に似たような出来事に遭遇した身としては、怖くない、悪趣味でない、劇的でない終わり方であったことに大感謝です。本当はこういうことは自らでやらなければ意味がないのだとも思いますが、感情の解体作業を肩代わりしてもらえたような感覚でした。生身の人間が演っているけれども画面で隔てられている、ちょうどいい距離感で見られて幸運でした。

『メトロノームが叫んでる』

『メトロノームが叫んでる』

ウテン結構

六本木ストライプスペース(東京都)

2023/12/16 (土) ~ 2023/12/21 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

現在と未来を往還し、自分の生き様を確認するような展開だが、その世界観が独特で面白い。人間の絆、時間の流れといった曖昧さの中で 自分の存在を確かめる といった感じだ。少しネタバレするが、ウテン結構第2シーズン「雨の世界」から続く後日談のような繋がり。この連関し、深まっていく感覚 好きだなぁ。

会場の構造ー中央に折り返し階段があり、途中の踊り場から<案内人>が見下ろすような描き。同時にタイトルにあるメトロノームの音が時を刻むようで時空の違いを表わす。時空の変化に応じ 小道具を動かしたり配置を変え、情景を巧みに現わす。人物の衣裳は、白または黒という補色を着ており、時間と場所、その立ち位置によって変化する。そこに現在と未来という世界観、そして人間の二面(または多面)性を見るようだ。見方を変える…未来から見れば現在は過去になるという俯瞰構図の妙。

物語の肝は、未来から過去を見る…過ごしてきた喜怒哀楽といった感情を置くことで見えてくる 今の思い。冷徹に見詰めることによって、今後の生き方への大きなヒントが見えてくるような。非現実的な世界観ではあるが、描かれているのはリアルな自己との対話のよう。が、公演の始まりと終わりから 別の捻りを利かせた構成のようにも…。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)

ネタバレBOX

冒頭 ラジオ体操、台詞の読み合わせから始まり、ラジオ体操で終わる。公演全体が劇中劇仕立てで、本筋で描かれているのは或る公演の内容といった構成に思える。なかなか凝った仕掛けで、第2シーズンの公演を散りばめつつ、新たな物語(世界)を築く。

舞台美術は、中央の階段下に額縁状の枠板が立ち、近くに椅子や小机が置かれている。 上手下手の壁には柱時計が並んでいる。ここは未来占い師がいる不純喫茶店、枠板を客席側(床)に倒すことで未来空間へ。本筋は記憶喪失の女1・2の謎めいた話、それが「雨の世界」に登場する女 しおり から続くよう。父の暴力から逃れるために雨の日に出奔する。自分の存在が知られないよう記憶喪失のふりをし、名前も変える。

全体的に軽やかな立居振舞、それは フワッとした衣裳のせいであろうか。先の女1・2&先生、祖母 桜&孫 蒲公英、弓々子とマスターの三組が占い師 避雷針玲子によって未来の自分を見ることになる。未来には案内人(階段踊り場)がおり、現在の人に関係ある未来の人物を引き合わせ 見守る。よく耳にする<過去は変えられないが未来は変えられる>を連想させるような描き方。

照明・音響といった舞台効果と言うよりは、一人ひとりの役者が醸し出す不思議な雰囲気(演技)が、独特の世界観を立ち上げている。敢て効果といえば、やはりメトロノームの振り子の音(未来が叫んでる)であろうか。
次回公演も楽しみにしております。
萎れた花の弁明

萎れた花の弁明

城山羊の会

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

三鷹・星のホールで何度めかの城山羊の会。
ここの名物は演劇担当森元氏が冒頭のあいさつから少し芝居に噛む事。今回は舞台上に、劇場の道路に面した外観が出現している。森元氏の挨拶の後、岩谷氏が現われ、質問を投げる。そのやり取りから芝居が始まる。
今作はこの岩谷氏が何のためにそこにいるかの説明がないまま、ずっと居続けている。彼が主体性を発揮するのは全て「性欲」に対する知的関心とその発散への関心について。ただし彼は凡そ観察者であり、観察される対象として登場する「もっとも下半身のだらしない」男として岡部たかしが登場する。
出演陣の中で今回の関心は劇団普通の黒川女史であったが、新人マッサージ師として岩谷氏の前に現われ、その黒髪と風貌は中国人風で思わずマッサージと結びつけて連想してしまったが、実は信仰厚い日本人シングルマザー役。素にしか見えない(城山羊でのゲスト俳優の特徴?)。もう一人の注目はミルクホールのJ.K.goodmanであったが中国人役を適当中国語で好演。緩いグダグダな芝居を締めているのは、個々それぞれの中の欲望(それも下半身に近い方の)であり、人間としての振る舞いの背後に「欲望」が薄っすら見えるのが楽しい。

十二月八日

十二月八日

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2023/12/14 (木) ~ 2023/12/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/19 (火)

原作の太宰治「十二月八日」を読んでからの観劇。
あらまぁ素敵。こんな舞台になるのね。
人間から発する声、音、音楽が絡み合い
青☆組らしい、と言えばそうなのかもですが
本を読んで広がった世界がさらに立体化し、本当に生きていた。
この先のことを考えると本当に悲しい。
でもきっとこの先も残る作品だと思います。

夜の初めの数分間

夜の初めの数分間

劇団牧羊犬

王子小劇場(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/19 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

話の出来の良さに驚き、「おやおや」と引き込まれた。この世界がある変化を遂げた事が芝居の序盤、(後で分る)写真家役によって説明される。これを聞き逃したらちょっと理解が難しくなったかも知れない(間に合って良かった)。
鏡に人の姿だけが映らなくなった世界。過去にも同様の設定でドラマを書こうとした人はいただろうしメタファーとして利用した芝居を観た気もする。だが、科学的にあり得ないこの設定が「ある」と端から観客を招き入れる芝居は初めて。意外に破綻が訪れず、架空の世界に巧みに引き込む。
人の姿は写真にも残らず、映像にも、鏡と同じ効果を持つ水面にも映らない。勢い映像メディアは衰退し、ラジオが人々にとって中心的なメディアとなる。人は自分の顔が判らなくなり、似顔絵を描く画家たちが重用され、鏡と呼ばれる彼らが人気の高い職業となる。といった具合。
今回の観劇のきっかけとなった井上薫女史は一世を風靡した女優役。前に観た芝居では名脇役であったが「売れっ子女優」なる役も、ある映画撮影現場にて新人女優の「声の出なさ」にカリカリして発声の指南と悪態につい没入するというコメディエンヌぶりを基調に存在感。
この冒頭シーンの後、世界の「変化」が訪れる。彼女は引退を余儀なくされる。
で、もう一人の目当ての女優、平体まひろ女史がその娘役。母はスパルタで自分を描く「鏡」に育て上げる。やがて成人し、若くしてカリスマ「鏡」となっている。肖像を描いてほしい芸能人は引きも切らぬが、母にとっては隠しておきたい存在でもあり、出自を隠している。このカリスマ的な絵描き役を平体が好演。肖像画を描くスピードも速い。相手が著名人だろうがモデルに指示を出すなど横柄なキャラが板に着いて気持ち良い。
物語の軸になってくるのは母娘の関係だ。娘は母の「鏡」として今も彼女の顔を描き続けている。ところがある時ラジオで主催されるミラーフェスティバル(的なタイトルの画家のコンペティション)のモデルにと、母にオファーが来る。かつてのマネージャーが回して来た仕事だが、娘はこれを断固辞めさせようとする。
既に見えている問題が最後に露呈するが、そこに至るまでの周辺のドラマの絡ませ方がうまい。
ただ終盤のコンペ(実はやらせ)場面では、「その趣向、誰も見てないんですけど」と突っ込ませたかったり、女優のヒモ(詩人志望)の面目躍如を見たかったり、その妹の目が見えない属性をもう一つ生かしたかったり・・要望がもたげたが、尺の事情もあるのだろう。主題はその後にある。
画家たちのキャンバスは木枠だけの無対象。客は想像するのみ。コンペの結果発表の際に起こるべくして起きた悶着を経て、娘が真実を語った後、「私が本当に描きたかったのはこれ」と、母に今描いた絵を渡す。女優が「現実」をどのように受け止めたのかは想像の域だが、その絵を見た母の目は悦びに満ちる。そこで作者の意図は汲み取れた。
ルッキズムの観点で「美」を語ろうとしたナカツルブールヴァールの芝居をちょうどその後に観て、結論的には同様の所に落ち着いていた。美には一つの尺度だけがあるのでなく多様である・・。
だがその芝居の中で悪役である「市長」に言わせた台詞・・人類は戦争をいつまでも止めないし、常に美しいものを見ていたい(醜い存在は無視したい)欲求も変わらない・・は、人間にとっての難問。人類が終りの瞬間を迎えるまで携えていく問題なのだろう。

外地の三人姉妹

外地の三人姉妹

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2023/11/29 (水) ~ 2023/12/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演とほぼ同じキャスト(高橋ひろし→佐藤誓のみ)。舞台装置もああこうだったなと思い出す。下手手前にマイクが置かれ、たまにここで独白するが、何となくの感じだが使用頻度は減り、全体に深刻さがシニカルさに寄り(これは俳優の演技の自然な変化の範疇か?)、長男の嫁の憎らしさが減っていた。
連隊が移動しドラマが終局に向かう段で、孤独と先行きの見えなさをそれぞれ抱えた姉妹三人が体を寄せ合い、それでも生きて行くと言うあの場面、本作はここがラストにはならず、日本人らが出て行った後、残った朝鮮人の登場人物四人による無言の場面が置かれている。この場面との兼ね合いを考えたため、というのは深読みし過ぎかもだが、朧ろな記憶では、次女が恋に破れ泣いた後、初演では「断念と共に家庭生活に戻る」兆しがあったに思うが今回は夫を最後まで拒否する。また三女の新婚の夫との決闘の結果を彼女に告げるのは原作と異なり決闘相手(三女を男尊女卑的に恋慕していた)、しかしその前段にある「愛はなくともそれを合意の上で未来へ一歩踏み出す」瞬間が刻印されないため悲劇性が際立たない。等の些かの淡泊さを覚えたのだが、これは朝鮮人が閉じ括る最後の場面との兼ね合いだったのかも・・と思ったりもする(三人姉妹ドラマが燃焼し尽くしてしまうと最後が取って付けたようになってしまう)。
そのラスト、「解放」を祝い、新たな時代を刻む儀式は、初演より簡略になっていたが、その素朴さがぐっと迫るものになっていた(客席斜め前の年輩女性、他にも涙を拭う仕種が見られた)。
思えば劇中、登場頻度は少ないものの「外地の日本人」の人間模様を捉える朝鮮人の眼差しが、劇をシニカルにさせていた、このあたりが初演から幾許か変化の認められた理由かも(と言ってもごく微妙な変化ではあるが)。
だが「三人姉妹」の物語としてはもっと「燃焼したい」「しっとりしたい」思いが残った気がする。そう考えるとこの翻案戯曲の限界という事になるかも知れない。
だが植民地支配の構造の片鱗が、演出も含めてちりばめられており、批評的な一面が、瞬間が翻案作品としての悦びをもたらすのは確か。拍手。

おわたり

おわたり

タカハ劇団

新宿シアタートップス(東京都)

2023/07/01 (土) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/07/05 (水) 14:00

「いわゆるホラー」的設定もありつつ基本的には「民俗学的サスペンス」で進行し、途中で「え、そっち!?」と観客を欺いて(笑)からは怒涛の「古今東西ホラーアラカルト」。
それまでの伏線を回収しながら「あ、そのパターンか♪」が次々に出てくる後半などホラー好きにはタマラン。
そのクライマックス、基本はモダンホラーな味わいだが、実は日本古来の(因果応報的な)怪談に通ずるものもあり、さらに某ギリシャ神話&日本神話を連想させる設定もあり、報い・悔いだの憑代だのの単語がアタマに浮かび楽しかった♪

『メトロノームが叫んでる』

『メトロノームが叫んでる』

ウテン結構

六本木ストライプスペース(東京都)

2023/12/16 (土) ~ 2023/12/21 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしかったです。あと、劇場がいいですね。マンションの一室というかリビングぽくて、あの場所だからあの演出ができたのだな…と思いました。

Strange Island

Strange Island

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かった。2時間40分という長時間にもかかわらず、全く感じさせない内容の濃さ、役者の皆さんの演技、申し分ない時間でした。内容も今、まさにどこか。いや近くで起こっているようなそんな出来事がたくさんちりばめられていて、ほんと面白かった。たくさんの人に見てもらってほしい作品だと思いました。いつも選挙には行ってますが、大事さを改めて感じてしまいました。素晴らしい時間ありがとうございました。

Strange Island

Strange Island

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最初の問題が起こったと思ったら、色々と次々の問題が違和感なく話が進みあっという間の2時間40分でした!

失うものなどなにもない

失うものなどなにもない

good morning N°5

小劇場B1(東京都)

2023/12/14 (木) ~ 2023/12/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/12/19 (火) 14:00

座席1階

少し早めの忘年会というかクリスマスパーティーというか。演劇には違いないが、小劇場B1がパーティー会場に変貌したような錯覚を覚えた1時間半だった。
というのも、アルコールを含めた飲食物持ち込み自由で、持ってこなかった人は劇団員がきちんと販売してくれる。(床は、飲み物をこぼしてもいいようにカバーがされていた)
舞台で俳優が使用するのと同じ小道具をパーティーグッズのように劇団員の売り子が売っている。おまけにここぞというところで鳴らせるクラッカーまで販売している。かくなるように、とことん客席に楽しんでもらおうという仕掛けにあふれていた。

物語はあってないようなものだ。一応、舞台設定は海外旅行の航空機。劇団員がスッチーの出で立ちで開幕前からマイクを手にしていたから、最初は飛行機の中での話かなとも思った。
パーティーゆえ、もちろん、歌あり踊りあり。だが、中村中の歌唱力は飛び抜けて高いものの、他の人たちは今ひとつでもっと何とかならなかったのだろうか。パーティーなので仕方がないかもしれないが、ちょっとお下品な出し物もあり(先人が記述した鼻くそもそうだが)、酔っぱらっていない人が多い客席では、許容範囲を超えていると思った人もいたのではないか。

これだけサービス精神旺盛な舞台をつくった劇団員の努力はすごいと思うが(有料グッズが多すぎる気も)、やはりもう少しストーリー性を持たせた展開があればよかった。これが希薄だったので単なるお祭り騒ぎに終わってしまった感じだ。舞台美術も、せっかく壁に飛行機の窓をあしらったのに、それが舞台に生かされていないのは残念だった。

Strange Island

Strange Island

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/18 (月) 14:00

どこかの国で起こってるさまざまなことをぎゅ〜っと詰め込んだようなステージ。テーマをもう少し絞ってくれたほうが分かりやすいかなあと感じることもありましたが、今回も中津留作品に頭の中をかき混ぜられました。濃い〜2時間半。善にも悪にもなりながら、したたかに生きているオバチャンに生きるパワーを感じました。

Strange Island

Strange Island

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

壮大なテーマに見ごたえある内容でした。
ぜひ観るべき部隊です。

萎れた花の弁明

萎れた花の弁明

城山羊の会

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2023/12/08 (金) ~ 2023/12/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「ほー いいじゃないか こういうのでいいんだよ」と言いたくなる
城山羊の会らしい娯楽大作でした。たぶん、来年も観に行きます。

観劇中、ずっと女性のお客さんはどう思うのか気になった。

ネタバレBOX

普通に玉が見えていた気がする、前張りとかしないのだろうか。
推しのためなら死ねる!!

推しのためなら死ねる!!

guizillen

萬劇場(東京都)

2023/02/08 (水) ~ 2023/02/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

10日にBチーム、13日にAチームを観劇。
ブラックでシニカル、不穏ですらある状況から一転、痛快アクション(?)になり粋に締める。
ダブルキャストや複数バージョンの公演は先に上演される方が基礎編で後から上演されるのは応用編(のことが多い)というのが持論だが、本作も私見ながらAチームはオーソドックス、Bチームはデフォルメ版な印象。
もちろん役によってはAの方がデフォルメタイプだったりもするが、ファーストシーンから登場してそれ以降も物語の軸となるミドーを演ずる依乃王里・矢吹ジャンプお二方の演技のタイプの違いによるものが大きいと思う。
そしてそれはどちらが良いとかそういうことではなく、芝居における配役/役者の演技や演出の面白さを改めて提示した公演として大きな意義があったのではないか。ブラヴォー!

Strange Island

Strange Island

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2023/12/13 (水) ~ 2023/12/20 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/18 (月) 19:00

価格5,500円

新宿のサンモールスタジオ。今年もお世話になりました♪
今日の公演はお客さんの数か、座った位置なのか、舞台セットなのか…いつもよりこじんまりとした印象を受けました(ストレンジ現象なのか)。
このストレンジアイランド…確かに表町と裏町に住む奇妙な住民のいざこざ社会に巻き込まれる政治コメディなのですが、2時間半の長編作を配役独自の視点で違和感なく作り上げらえています。世界観はファンタジーだけど、根幹は政治政策。格差社会を生きる人々が現市長を引きずり下ろすために、この世界を生き抜くために闘う物語です。

ネタバレBOX

『どんどん』先が気になってしまう…これは、登場人物の持っている正義と悪。
役の印象が見方・捉え方によって、物語が進む毎に変化していくという点。そして観客側も共感するであろう現代社会にも挙げられる「税金」「心の貧困」「ルッキズム」など、タイムリーな話題。こうした身近な話題を演出意図に組み込んでいる所に関心します。
役者陣も癖の強いキャストから正統派女優までバラエティに富んでいてバランスが良く、魅せ方が上手です。小劇場ならではの強弱をつけた声量・台詞の抑揚やトーン。こういった役者たちの中で揉まれていくと若手も『どんどん』上手くなるだろうなぁ。
演劇RTA ハムレット

演劇RTA ハムレット

うさぎの喘ギ

扇町ミュージアムキューブ・CUBE05(大阪府)

2023/11/16 (木) ~ 2023/12/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

実況中継つきゲーム観戦感覚のRTAハムレット!
演者の不断の努力とおふざけで、ハムレット攻略最短ルートをまっしぐら!
ヤラセ感が満々でしたが…

ワールドレコード"41分45秒"の瞬間に立ち会えました。

何が何だか、楽しかった。
最後の毒は反則ギリギリでは?

惨醜歌の響く夜

惨醜歌の響く夜

学園座

関西大学千里山キャンパス凛風館4階小ホール(大阪府)

2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

敗戦から2年、少年兵だったアランは殺し屋に…

全体的なプロットとすると魅力的な内容だった。
ただ盛り沢山すぎる内容に、展開が少し雑な箇所が少し残念…
が、140分に及ぶ意欲的なオリジナル作、いつもより舞台が近く、殺陣に、ダンスに、大迫力!
楽しく拝見した。

『フランダースの負け犬』

『フランダースの負け犬』

自由劇場

シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)

2023/12/08 (金) ~ 2023/12/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初日観劇。
第一次大戦のドイツ、英気溢れる将校ヒュンケルと落ちこぼれバラック、相容れぬ2人はいつしか…

ジゲキさんらしい力強い演技と演出に引き込まれた。
「君はパトラッシュを殺せるか?」
時代に翻弄されつつ真っ直ぐ生きた若者の物語、哀しいが感動した。

アカシアの雨が降る時

アカシアの雨が降る時

サードステージ

すばるホール(大阪府)

2023/12/03 (日) ~ 2023/12/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

痴呆症で20歳と思い込む祖母は孫を恋人と思い、安保の渦へ

20歳の振る舞いでキャピキャピな竹下景子さん、
恋人役ですっかり大人な鈴木福君、
さすがの演技、楽しかった。

母の幸せって?
20歳にしたい事?
20歳の原点!
愛情の行き違った親子の自分探し?

観終わって我が母·娘に思い及ぶ…🥺
観て良かった!

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