最新の観てきた!クチコミ一覧

22061-22080件 / 183107件中
「キズツクキカイ」「お湯で流して」

「キズツクキカイ」「お湯で流して」

たすいち

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2020/07/11 (土) ~ 2020/07/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

キズツクキカイ
たすいち作品の面白さとして舞台上に立つ役者の位置というのがあると思っていて
様々な登場人物が出てはハケて行くのだけれど、役者の移動自体がエンタメであり、ドールハウスでの人形遊びのような役者を使った物語遊びのようにも感じられる楽しさがある
本作やノンタイトルなど、この頃の目崎さん作品はどこか想像して創造することの限界や苦しみが感じられる
小説や演劇ってものは嘘であって、その嘘の力を信じるのか持て余すのか葛藤を共有させられる
そして嘘の味を知った観客は作品を乗り越えられるのか問われている

お湯で流して
まず大森さん、動作ごとのポージングと言うか所作の見せ方が良くて、表情も含めて印象強かった
漫画っぽいとも言われるたすいちの作品に非常にハマっていた
そして佛淵さん、たすいち作品には今まであまりいなかったタイプで
作品に幅を持たせられていた良い配役
キズツクキカイとも共通点のあるテーマなんだけど
きちんと令和に作られた作品として、心の傷に対する干渉の仕方がバージョンアップされていたのが良かった
今までより世界は許容されるものになってきていて、誰かの傷と向き合う時はそれこそ仏のような寛容さと受容が必要

『シン・デレラ』×『デレラ~クイーン・オブ・モンスターズ~』

『シン・デレラ』×『デレラ~クイーン・オブ・モンスターズ~』

藤一色

OFF OFFシアター(東京都)

2020/07/02 (木) ~ 2020/07/05 (日)公演終了

満足度★★★

いやほんとくっだらねえwww
シン・ゴジラとエヴァのパロディをメインに往年のひょうきん族やおかげでしたのドラマコントのような味わいの作品だった
ほんと男子の考えるおバカってのがド直球な感じだし
各役者のキャラクターもモテなさそうさ含めていい感じだった

アレルギー2020

アレルギー2020

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/06/27 (土) ~ 2020/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

3年前に沙羅さん✕黒澤多生さんVerを観たことが有ったけど
高村さん特有のクドさでもって、これまた面白い方向の仕上がりになっていた
距離と間というもの、生の舞台だからこそのリアクションがそこにあって
いやあ本当に楽しかった

石井智子さん✕坂本七秋さんVer
山本✕高村Verがキャラを生かした演技だとすれば
こちらはキャラを纏った演技
作品に物語を強く乗せてみせてくれた
特に智子さんは普段とは真逆のキャラで、演技を厚く巻きつけた印象
七秋さんは1段深いところへ言葉を持っていける良さ

両Verみたけど、役者の違いが作品にどう影響を与えるかというのが
よく分かる組合せでとても面白かった
作中のキャラを役者にまぶすのか
役者のキャラを登場人物にまぶすのか
コメディっぽくするなら、物語性を持たすならとやり方も色々あるのだなあと

謁見

謁見

やみ・あがりシアター

スタジオ空洞(東京都)

2020/06/18 (木) ~ 2020/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★

マスクや距離や取り戻しつつある日常と現実からのメタファーやオマージュが投影され、しかしそれはあくまで要素に過ぎず、謁見者たちの会話で背景の炙り出されていく世界
何もかもがただ物語の道具として当たり前にある世界
物語世界の面白さを味わった

権威というのは鏡で、その前で人は自分を語ってしまう
知らなくても足りなくても周りが勝手に肉付けをしてくれる
権威自身が知ったり足りたりする事は本当は誰も望んでないのかもしれない
知って足りて、そして王となる

回る

回る

中野坂上デーモンズ

live space anima【2020年4月をもって閉店】(東京都)

2020/03/28 (土) ~ 2020/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

その時やるということに意味があった
それこそ演劇そのものだった

世界で一番頼りにならないスーパースター

世界で一番頼りにならないスーパースター

劇団ボンボヤージュ!

APOCシアター(東京都)

2020/03/20 (金) ~ 2020/03/22 (日)公演終了

満足度★★★

毎回感心するのはここのモニターの使い方
開演前は上演中の注意事項や物販情報を
上演中はシーンの場所がどこなのかを
ミュージカルパート時には字幕を表示してて
さらにその字幕もフォントとかデザインが抜群で素晴らしい
本作はちょっと真面目なミュージカル部分を多くしすぎたかな
真面目にやったら本家のミュージカルには敵わない
演ってる方は気持ちよくても本質はパロディであって
スピンオフと言っていたようなパートを軸に据えた方が良い
「ミュージカルではない」と劇団自らが言っているのだから、それをきちっと差別化しないといけない
ミュージカルナンバーに乗せて上手い役者が替え歌を歌うだけではそれはやはりミュージカルなのだ
これまでの面白さというのは状況の異常さであって既視感のあるドラマじゃなかったはず

Q学【3/28-29公演中止】

Q学【3/28-29公演中止】

田上パル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/03/19 (木) ~ 2020/03/31 (火)公演終了

満足度★★★★

ありのままの今がまず見えて
それだけじゃない明日がちょっと見えて
過去が有って、それが変わってできた今と明日だったとわかって
そうしたら今も明日も特別に見えてきて
何かしなければいけないように思えてきて
何かが特別になったらそれは劇なんだと
劇だからだれかと分かち合いたい
話の筋もキャラの配分も言ってしまえばよくあるもの
でも飽きずにしかもわからないまま魅せられてしまう
演出の大切さがよくわかる作品
ありえない虚構がリアルな表現で覆い尽くされている
役者の配置が素晴らしいしわかりやすい
とにかく面白くて好きだったこれは

愛する母、マリの肖像

愛する母、マリの肖像

T-works

赤坂RED/THEATER(東京都)

2020/03/11 (水) ~ 2020/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

チョコレートケーキ古川さんの脚本ということでゴリゴリに厚い、人と歴史を感じる作品
強い意志、強い信念、強い執念
その強さを支えるものは科学者としての業
生み出したものへの責任と人としての情にもがき立ち向かう姿
ちなみに長女イレーヌはツンデレ

ビューティフル【11/24昼は舞台機構の不具合のため公演中止】

ビューティフル【11/24昼は舞台機構の不具合のため公演中止】

東宝

帝国劇場(東京都)

2020/11/05 (木) ~ 2020/11/28 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/11/07 (土) 13:00

歌唱力こそがミュージカルビューティフル。平原綾香さんの公演だった。

桜の森の満開のあとで(2020)

桜の森の満開のあとで(2020)

Ammo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/03/12 (木) ~ 2020/03/18 (水)公演終了

満足度★★★★

feblabo版は再演、再々演と見てるのでこれで3回目の桜の森
見るたびに腑に落ちるものが増えていく
これまでの版よりマツカゼのくだりなど増えて全体的に笑いが多めの印象でそれぞれのキャラにハマる役者を上手く当てている
とても完成度の高い激論劇
歳を重ねると生活保守主義となっていく
動けなくなった自身の存在は安定と他者への負担をもたらす
そこにはこの劇のように答えは無い
演劇というものだって現実を生きる僕たちの地続きとなる瞬間がある
議論の声が自らの声と重なる瞬間
客席と舞台に仕切りが無いことの意味を知る

プロデューサーズ

プロデューサーズ

東宝

東急シアターオーブ(東京都)

2020/11/09 (月) ~ 2020/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/11/15 (日) 17:00

コミカルなミュージカルで、吉沢亮の初ミュージカルが新鮮だった。

バロック

バロック

鵺的(ぬえてき)

ザ・スズナリ(東京都)

2020/03/07 (土) ~ 2020/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

タワーオブテラーのような
ホラーっぽくはあるけど基本的に楽しかった
音響とか照明とか美術も役者も舞台を形作るもの全てが素晴らしくて
後半の超能力バトルのような展開も一時も飽きることなく
とにかく楽しかった

優しい顔ぶれ

優しい顔ぶれ

らまのだ

OFF OFFシアター(東京都)

2020/03/06 (金) ~ 2020/03/11 (水)公演終了

満足度★★★★

「あたらしいニュース」が秀作だった
竹井亮介さんが演じていることもあって、とても軽いタッチのコメディとして笑えた
また、それぞれの矜持を侵されることへの憤り
持たざることもまた選んだ道で、誰もが詭弁を使って矜持を保つのだ
高見役の宮原さんがそこを上手く演じてた

第二回目「よにん」

第二回目「よにん」

嶋谷佳恵(劇団肋骨蜜柑同好会)×髙橋紗綾企画ふたり

rusu(ルス)(東京都)

2020/03/03 (火) ~ 2020/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★

それぞれ自らの理が強い4人が語り合えば
正しさが不明となる空間と化す
それぞれのおぼろげな動機に正体を無くす
こんなにも近くで明瞭な言葉なのに舞台上に靄がかかる
ぼくらに見えているのは長いフィルムの短い一コマ
その一コマにどこまでも思案を巡らせる

嶋谷さんは訝しい、ただひとりこのフィルムを回す人
高橋さんは可愛らしい、届きそうな夢や願望に踊らされる人
五十里さんは生々しい、真夜中にふと目覚めて書いた文章のような人
森口さんは空々しい、誰よりも明日を夢見ている人
そんな、よにん

そらごとVer
台本も配役も一緒だが演出が異なる2バージョンで
主にそれぞれの役作りが大きく変わっていた
物語はより日常的思考を持った人に感情移入してしまうもので
Verによりその軸となる人物が変わって見えるのが面白い
嶋谷さんは脆い、打ち返す壁となる人
高橋さんはエロい、地面から浮いて誘う人
五十里さんは変わりない、ただ生きている人
森口さんは軽い、誰かの持つ風船

観客はそんなよにんを繋ぐ集合的無意識
観客の目を通して姿の変わるよにん

朝焼けの向こうのトランジスタ

朝焼けの向こうのトランジスタ

南京豆NAMENAME

王子スタジオ1(東京都)

2020/02/27 (木) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

若くもなく終わりきってもいない谷間の世代の先の見えないモヤモヤや吹き溜まり感を描かせると上手い
密度の高い台詞にスピード感が伴っていて、その世代を映し出すリアルさが物語に厚みを持たせていた
反面、心象的な終盤の場面は冗長だったかなと
あて書きに近いキャラクターが多くて、赤猫座さんのメンタル戦国武将は恐ろしいほど納得してしまった
池田さんもそのままで面白い
加藤さんは台詞の言い方に癖はあるけど色気がある
それぞれの声の質が掛け合いの会話劇には向いている
不幸を傷を舐め合うというのは本当に駄目なことなんだろうか
若く未来のある人には毒だとしても、何もない同士にとっては蜜なのだ
お互いのことなんか考えなくて、お互いに蜜を舐め合えばいいじゃないか
誰かのためにだけ出す蜜は美しいじゃないか

きまぐれ怪盗キバシ‼︎

きまぐれ怪盗キバシ‼︎

エリィジャパン

小劇場メルシアーク神楽坂(東京都)

2020/02/27 (木) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

バカバカしいほどのエンタメ
アトラクション的な観客への融合手法って、小劇場に親和性高いのにあまり他では見ないなと
幡美優さんはその後ハンサムな声と愉快な存在感を活かした役でとてもハマってた、こういう系の役もできるのは幅広いなあ

ロケットペンシル×ドレッドノート

ロケットペンシル×ドレッドノート

やみ・あがりシアター

王子小劇場(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★

いやぁなんちゅう本と演出の組み合わせでとんでもねえ舞台上の景色
重なってく構造と言うのはよくあるのだけれど、着地していく場所と徹底した演出で、ふざけていながら大真面目に奇妙で素敵な作品になってた
うーんそれにしても上手いなあ

「河西裕介」短編作品集vol.1『人間賛歌』

「河西裕介」短編作品集vol.1『人間賛歌』

sleepwalk [スリープウォーク]

APOCシアター(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

「愛」チーム
ラブリー、ハッピーエンド、クリーブランドの3作
登場人物が各作品で少しリンクしていて一つの世界となっていた
どれも感情をなだらかにして、飾りを削ぎ落とそうとしてくる
登場人物の考えは他人の考えで、お前はどうする?と不意に話しかけてくる作品
元々好きな作品であるクリーブランドはだいぶ書き換えられていて、女性側の重みが増してストレートになっていた
2人の関係性を知ってしまってるので見え方も多分初見の人とは全然違うのだろうなと
空気感の大事な作品

「女」チーム
河西さんの作品は序盤はどこかにある時間と場所の切り抜きで
そこからとんでもねえものが放り込まれて面白く転がっていく
3作とも女という括りでそれぞれ女の強さも弱さも垣間見えるが
共通して男というものが浮かび上がってくるのが面白い
陰陽であり光と影、鏡写しの我ら

ブルーベリー
痛く痛い痛みを忘れてぶり返すまでのひととき
思い出が痛み
優しさが痛み
これからが痛み
ミドリのその身体それ自体は痛みじゃない
それはただの記録、文字と一緒、読んでしまうその形
舞台上の彼女はズシリと重い見えない影を引きずって
ゾワリと明るく微笑んだ

ベンジー
この作品すげえ好きだ
読めるようで読めない
哀しいようで笑える
そうじゃないのに過去と未来を繋げて見せる
観客に二人のその後を見せてくれる本当に良い作品
鶴さんと影山さんがとにかく素晴らしかった

モリー
これまた色々裏切ってくれた面白い作品
なんというか男の滑稽さよ
ぼくらは女性に敵いっこない
どんだけ受け止められて守られて
甘えて甘えて甘い考えで身勝手振り切って
埋めてまた旅立って骨拾ってもらえなくて
それでもやっぱりあなたがいないと駄目な男ってやつだ

「男」チーム
「男の人って、結局こういう女の子が好きなんでしょ?」と言うような三本
男の恥ずかしさみっともなさどうしょうもなさをぽたぽた滴らせてきて、男の俺は枕に顔を埋めてジタバタしたい気持ちになる
澤田さん、波多野さんは知ってたけど
寺田さんはめっけもん

ワンルーム
6人それぞれに思惑があって
それらが複雑に絡まってるけど
舞台上にはただシンプルなものだけが見えていて
だから唐突に突き放された気分になるし
きっと男にはずっと理解できない話だって言われる
女心の機微を後ろ姿で見せてくれる作品

クロースチーム
初演見て好きだった作品だけど、だいぶ書き換えられていてもはや別の作品
書き換えた意味を知りたい
今現在の役者波多野伶奈の使い方はこうなる
ただもうこういう役はいいかな…
作品もこれに頼っちゃ駄目だと思う
初演の方が男の気持ち悪い部分が伝わってきた

アフタースクール
これは面白い
サイゼに関するパワーワード炸裂
寺田さんの面倒臭そうな女の子の演技が抜群
しょうもない事がしょうもなく面白い作品
細部が面白いってのは良いよね

Better Call Shoujo

Better Call Shoujo

シンクロ少女

シアター711(東京都)

2020/02/20 (木) ~ 2020/02/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

救われてなくて良かった
大人の正論とか、善人だらけの世界だったり、理解のある会話だったり
全部全部何も救わなくて良かった
会場は笑ってたけど僕は一つも笑えなかった
だって全部嘘だから
でもなんだか涙が落ちて
最後に鳥肌が立った
でも全部嘘なら良かった

サイキックバレンタイン

サイキックバレンタイン

たすいち

小劇場B1(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★

この本の核にあるのは"楽しい"、"笑える"じゃなくて
"哀しい"、"重々しい"だなと思った
辛くて酸っぱい物語をそれこそ甘いチョコでコーディングしていて
食べてる時はまったく気付かないけど、後味にちょっと涙が出て
何か失った気がする感触だけが残っていく作品
入って左側最前に座ったんだけど、細田こはるさんの威力というか殺傷力がエグいくらいに凄かった。死ぬかと思った
前々から望んでた小太刀さんの四方も怪怪しさ満載で満足
スターシステムで他作品でも同じ役者さんが演じてたキャラとかの時間経過を思うのも楽しい作品

このページのQRコードです。

拡大