ザ・空気 ver. 3
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
演劇の価値がココにある。演劇は社会風刺の大切な手段であり、使命でもある。かつて政が恐れた演劇が確かに存在していた。シリーズ第一弾に直結した今作は、covid-19と悪政とマスコミのあり方に対し真正面から切り込んだ秀作。観ながら血がたぎる。安全なところで好き勝手言っていてはダメなんだ。もう、選択を迫られているんだ。その責任を自分に向けられたとき…何を選ぶか考えねば。勇気を持とう。たくさんの人に届いて欲しい。
熱海殺人事件 -ザ・ロンゲスト・スプリング-
劇団アレン座
王子小劇場(東京都)
2021/01/06 (水) ~ 2021/01/11 (月)公演終了
スーツに違和感を感じたオープニング。第一声を聞いてズッコケた。アドリブ?で笑いに転じようとしていたが…言語道断。観客に観ている(聞いている)ことを辛くさせてはいけないと思う。つか作品はスピード感、ドライブ感が命。こんなノロノロの上演は初めてで困惑した。
老いは煙の森を駆ける
女の子には内緒
こまばアゴラ劇場(東京都)
2020/12/28 (月) ~ 2021/01/06 (水)公演終了
『コントロールオフィサー』+『百メートル』二本立て公演
青年団
アトリエ春風舎(東京都)
2020/12/31 (木) ~ 2021/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
既存の作品を見事に2021年にカスタマイズ。東京オリンピックへの疑念が見事に盛り込まれた。勝者と敗者のメンタリティを堪能。『コントロールオフィサー』の島田桃依さん、『百メートル』の永井秀樹さんのキャラが最強だった。
東京原子核クラブ
アイオーン / ぴあ / オフィス・マキノ
本多劇場(東京都)
2021/01/10 (日) ~ 2021/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
コメディのふりをしたホンモノの演劇がココにある。大笑いする。そして泣かされる。舞台は昭和7年、東大近く本郷の下宿「平和館」。名は体を表すと言うが、まさにそれで、作品の根幹を表す。過去は変えられない。学者が知り得た知識もなくすことができない。過ちを無かったことにはできない。傷つき調子っぱずれになったピアノが、調子っぱずれの世界のよう。それは、別れを告げることができない別れの異常性と同じだ。この素晴らしい演劇が、自粛を強いられる異常な世界に負けることなく、たくさんの人に届いて欲しい。最後に…文学座の若手、平体まひろさんの燦めきを記しておきたい。当時の女性の生き辛さ、その悲しみを纏う。彼女が佇む僅かな時間に美しいロマンスが匂い立ち、その燦めきが闇に溶けていく。胸が締め付けられた。
フリムンシスターズ【12月1日(火)と12月2日(水)の大阪公演中止】
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2020/10/24 (土) ~ 2020/11/23 (月)公演終了
虚言癖倶楽部
ピウス
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2021/01/06 (水) ~ 2021/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
Bチームを観劇。
ネタバレなしに感想は語り難い会話劇。
ただ、初演も含め、4度も公演されているだけあると思いました。
笑いどころもあり、ウルっとくるところもあり。
東京原子核クラブ
アイオーン / ぴあ / オフィス・マキノ
本多劇場(東京都)
2021/01/10 (日) ~ 2021/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2021/01/11 (月) 13:00
名作を見る機会にやっと恵まれました。中身もさることながら、下宿屋と、それが空襲で半壊した状態のセットも秀逸でした。
舞台「イエスタデイ」
株式会社AWG
上野ストアハウス(東京都)
2021/01/06 (水) ~ 2021/01/11 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2021/01/09 (土) 19:00
座席1階4列
価格5,500円
ある平穏な家に見知らぬ人が来てトラブルが発生するのがホームドラマの王道。
この作品は三姉妹がそれぞれに理由があって実家に戻るがそこに見知らぬ人がいるところから巻き起こる。
ただここからの展開は何かを隠したりすれ違ったり暴かれたり怒ったり泣いたりという感情丸出しのホームドラマ王道展開。
そしてこのままおとなしくハートフルに終わると思いきや後半から想像していなかった展開が大きな見どころ。
10分休憩を挟んで計120分でしたが長くは感じませんでした。ただ少しネタバレになりますが、数人が包丁を持ってドタバタする時間は間延びしました。
日常的ではなく狂気的な描写は長いと飽き、嫌気に近くなります。
あの展開はとても稽古されたでしょうね。その手間はどこかで費やして欲しかったです。
全体的には人には理解できなくてもその家族やか夫婦にしかわからない「無償の愛」をテーマに感じました。
イエスタデイというタイトルから想像したものは裏切られた内容でしたが。人物の関係性は非常に濃く上手く描かれていました。笑いどころは少し削り、メッセージ性を強くした脚本にしてもよかったかも知れません。
余白の色彩
こわっぱちゃん家
シアター711(東京都)
2020/12/24 (木) ~ 2020/12/29 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/12/26 (土) 13:00
座席1階
価格4,500円
スキナカタチ
その表現
この2つを強く作品でした。
群像劇でしたが少しメインを絞ってそのキャラクターの個性を見せて欲しかった。
何故彼女を好きになり、何故彼を好きなるのか。
他の誰でなくその人を好きになる特別な理由が欲しかったです。
役者さんは中村桃子さんが役にはまっていました。
サバサバして姉御肌の役は今後も増える気がします。
晴山さんは休養後のほうがお芝居にもいい印象があり、何より声が心地いいです。
2020年ラストにみた観劇、ハートフルで心温まり満足しました。
シャーロック・ホームズ ~特別なあのひと~
株式会社MAパブリッシング/株式会社東京音協
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/01/05 (火) ~ 2021/01/11 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2021/01/10 (日) 20:00
シャーロック・ホームズの小説をベースに作られた朗読劇。ミステリ・ファンとして面白く感じる舞台だった。
ホームズとワトソンの出会いから、有名な3つの短篇を、ある意味で原作に忠実に朗読劇に潤色し、日替わりのキャストでの上演。他の日は、主に声優のキャストが多いようだが、この日は貴城けい・岡田浩暉といった演劇でのビッグネームが並ぶ。動きはあまりないが、セリフに表情があり、楽しく観せてもらった。
Life pathfinder 5th WALL
パスファインダ制作室
吉祥寺シアター(東京都)
2021/01/09 (土) ~ 2021/01/11 (月)公演終了
スルース~探偵~
ホリプロ
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/24 (日)公演終了
満足度★★★★
登場人物が二人だけ、というのはミステリにとって、究極の状況設定だろう。どちらかが加害者、もう一人が被害者。それが犯罪の進行に伴って、目まぐるしく攻守所を変えるところが見所である。初老のミステリ作家(吉田剛太郎)の妻を寝取った若い男(柿澤勇人)への復讐計画が物語を進める軸である。
事件はミステリ作家らしい、古典的なトリッキーな犯罪計画で、幕を開ける。作家が若い男を孤立した豪邸に呼び出し、計画にそって復讐を遂げるのが一幕。若い男が反撃に転ずるのが二幕。今までの上演は、計画犯罪の経緯を主にしたサスペンス・ミステリ劇と言う感じだったが、今回は舞台の遊戯性(とでもいおうか)を立て、役者も適役を得て、よく出来た戯曲「スルース」を今に生かす上演になった。かつての公演ではホラー風の効果を出すために置かれていた異様な笑い声を出す人形の小道具も、今回は喜劇的な役割を果たす。上演台本で、歌える柿澤を生かし、派手な衣装や小道具で動きを重視しゲーム性を生かしたテンポのいい演出である。反面、古典的ミステリ批判や、男女の機微などは後退して喜劇性が強い。そこは今風で、吉田剛太郎は自らも主演しながら柿澤との老若対立のドラマにうまくまとめている。柿澤の裸体を見せるところも今回の工夫だろう。ドラマを動かす女二人が全く出てこないのに、最後まで気になるというのも戯曲の洒落た仕掛けだ。
大きく戯曲を変えることなく「スル―ス」現代版としてよく出来ているが、コロナの緊急事態宣言下に見る芝居としては時期が悪かった。三分の二という入りは残念だったが、それは珍しく日曜の夜公演だったせいかもしれない。
プラチナ・ムーン・パーティー
劇団イン・ノート
OFF OFFシアター(東京都)
2021/01/07 (木) ~ 2021/01/12 (火)公演終了
メビウス
STAR☆JACKS
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
#14人メビウス 2人も良いけど14人も良い
舞台前の透明シートに映すプロジェクターの映像
面白い演出と、うまい演技、音響 舞台セット 衣装
枯れない赤と白の二本の花は、想い合う二人の心の形
想い合う心は、時空を超えて、言葉も 生物の種も 生命も超える
それぞれの時空での約束 見送る。
始まりシーン 「どこかで会ったことありませんか?」 25点
から、
最後ゆるやかに終わりを迎える場面
最後のシーンまで、とても良かった。
ミュージカル『ローマの休日』
東宝
博多座(福岡県)
2021/01/01 (金) ~ 2021/01/12 (火)公演終了
満足度★★★
真実の口は代表的シーンですね。
終盤に向け、ジョーのアンに対する気持ちの変化がしっかり伝わってきて、ウルッとしてしまいます。
ザ・空気 ver. 3
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
アイネ・クライネ・ノスタルジック
こちらスーパーうさぎ帝国
駅前劇場(東京都)
2021/01/06 (水) ~ 2021/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★
観劇初めに観てきました。
謳い文句は「ポップでロックなノスタルジック爆笑劇」とのことですが、前半は合ってるとして、爆笑劇というほど笑い所が多い芝居でもないような(もちろん所々でそういう場面や台詞はありますが)。
ただ、芝居そのもの出来はとてもよいと思います。
どっちかというと大笑いしたいという向きよりも人の絆とか暖かみといったものを感じたいという向きにあった芝居かな…と。
ザ・空気 ver. 3
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/01/08 (金) ~ 2021/01/31 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2021/01/08 (金) 19:00
座席M列
価格6,000円
二兎社の「ザ・空気」シリーズは評判である。Ver.3上演と知って、コロナ禍ではあるが初日のチケットを予約した。おりしも緊急事態宣言発令直後。劇場はどうかと思ったが、一番後ろまでキチキチの満員だった。私のようなファンがそれだけ期待しているということだ。
今回は、テレビ局の討論番組制作をめぐる物語。政府べったりの発言をする評論家(佐藤B作)を迎えての番組が異動前の最後の仕事となったチーフプロデューサー(神野三鈴)。彼女はリベラルで政府に批判的な番組を作ってきたため更迭されたとのうわさもあった。しかし、舞台は意外な方向に転がっていく。この評論家は新聞記者上がりなのだが、社会部時代は政府すり寄りどころか国民に知らせるべきニュースを発掘して報じてきたという過去が明らかにされていく。そんな中で、彼が持ち込んだ大変な特ダネ。そのまま報じれば、時の内閣が吹き飛ぶほどの大変なニュースだった。
このテレビ局は局幹部が政権上層部と会食をするなど、まあ、政府に忖度をするような姿勢であった。テレビ局は放送法で縛られ、総務省からの免許事業であるため、多かれ少なかれそういうところはある。だが、内閣を直撃するようなネタを得たとすると、それに局の幹部がストップをかけることができるのだろうか。
舞台では「編集権」という言葉を持ち出して、経営者が編集権を持っているから、現場がいくら報じようとしても編集権を盾にストップする、ということが紹介される。確かに、社の幹部が編集局長とか編集担当取締役とかの職について現場を抑えるという会社もある。しかし、これはマスコミが批判されている一つの側面ではあるものの、日本のメディアのすべてではない。新聞記者も放送記者も、気骨のある奴は少なくない。書かねばならぬことは左遷されようが職を賭しても書くのだ。忖度するやつもいるが、そんな奴ばかりじゃない。日本のメディアはそこまで落ちぶれてはいない。
永井愛さんのシナリオは社会性にあふれていつも面白いが、この舞台に限っては見方はかなりステレオタイプであり、一面的と言わざるを得ない。舞台の観客が日本のメディアはこの程度だと思ってしまうことの方が、害悪が大きいのではないか。ちょっと大げさかもしれないが、アメリカのトランプ大統領が大手メディアをフェイクニュースと決めつけているようなところを感じた。
だが、ストーリーや仕掛けは面白い。今回はコロナ禍ということをひっかけ、登場する評論家は体温を測るのだが、こうしたギャグや、スガ総理の迷言を借用しているのも爆笑だ。
熱海殺人事件 -ザ・ロンゲスト・スプリング-
劇団アレン座
王子小劇場(東京都)
2021/01/06 (水) ~ 2021/01/11 (月)公演終了