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行間に愛を

行間に愛を

劇団ちゃうかちゃわん32期

大坂大学豊中キャンパス学生会館2階大集会室(大阪府)

2021/03/05 (金) ~ 2021/03/06 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

楽日観劇

新人公演打てて良かった。
イマジナリーフレンドのちょっぴりファンタジで、ちょっぴりブラックなお話、楽しかった。
新人さんが13人もご入団との事、このご時世、沢山入団されて良かった。
その新人さんが皆さん、魅力的で個性的、これからが楽しみ。

ウェイトレス

ウェイトレス

東宝/フジテレビジョン/キョードー東京

日生劇場(東京都)

2021/03/09 (火) ~ 2021/03/30 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/03/21 (日) 13:00

NHKのおげんさんで高畑充希ちゃんが激推ししていたことで知った作品。あの時は日本公演があることも告知されておらず、もちろんその主演に彼女が、相手役にねずみこと宮野真守がキャスティングされることも情報公開前だった。あのパフォーマンスで歌声と歌詞に興味を持ち行くことを決めた自分にとって、あれがプロモーションの一環だったとしたら全くもって効果的だったとしか言えない。公演はみんな流石の実力派揃いで歌うま。安心して見ていられた。

ネタバレBOX

不倫ネタのミュージカルを見るのは今年2本目なのだが、これも時代?情熱的なミュージカルあるあるなのだろうか。純愛派としてはモヤっとしてしまった。ウェイトレスは元の作品が海外だしずっと先行して発表されていた物だから偶然だと思うが。
検温しましょ

検温しましょ

トキヲイキル

上野ストアハウス(東京都)

2021/01/20 (水) ~ 2021/01/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2021/01/21 (木) 19:00

ただの可愛いアイドルではなくちゃんと演劇、ちゃんとミュージカル。小劇場公演は初体験だったが、身近で熱量を感じられて良い体験になった。過去公演が公式YouTubeで公開されているので、興味がある人は是非そちらも観てほしい。

ネタバレBOX

不倫ネタはいつの時代も取り上げられるのだろうけど、スタッフが業界人ということもあり、どうしてもトキのニュースが頭をよぎってしまった。音楽も担当している柏原氏がまさかこんなにラップもイケるとは思わなかった。こちらも時代に合わせた演出かなと。ちょいちょいミュージカル仕立てなので好みが分かれそうだが、逆にミュージカル初心者でも楽しめる内容。
舞台PSYCHO-PASS サイコパスVirtue and Vice

舞台PSYCHO-PASS サイコパスVirtue and Vice

舞台「サイコパス」製作委員会

日本青年館ホール(東京都)

2019/04/18 (木) ~ 2019/04/30 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2019/04/29 (月) 18:30

アニメシリーズが好きで、同スタッフが作り上げる舞台ということと、この絶望的な世界観における鈴木拡樹が観たくて参戦。結果、最高だった。ただし、アニメも相当なトラウマメーカーだと思うがこちらもなかなかなので精神力強めな人にしかおすすめできない。

ネタバレBOX

和田琢磨も好きで、二人のスーツ姿と黒ソックスを舐めるように見ていたわけだが、わだくまがあんなに悲惨な状況になるとは思わなかったのでショッキングだった。
舞台「PSYCHO-PASS サイコパスVV2」

舞台「PSYCHO-PASS サイコパスVV2」

舞台「サイコパス2」製作委員会

明治座(東京都)

2020/11/20 (金) ~ 2020/11/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2020/11/29 (日) 13:00

前作の演出脚本が良かったのと中の人に推しがいっぱい居たので続編も観劇。これまでの暗闇しか感じない話を思えば少し優しいかなとも思ったが全然そんなことなかった。しんどいけど面白かった。

ネタバレBOX

荒牧氏の獲物に刀剣を持ってくるのはあざといなと思ったが、殺陣経験が強みとなっているのは喜ばしい限り。
5 Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]

5 Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]

ネルケプランニング

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2020/11/19 (木) ~ 2020/11/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2020/11/23 (月) 18:00

初めてシェイクスピアを体験した。通常なら興味を示さなかったが中の人の追っかけで観劇。全員男優で、女装を挟みながらこまめに衣装チェンジして少人数でアンサンブルもこなすという仕様が面白かった。すぐにストーリーに引き込まれて、女装という異様さは意識から消えたし、俳優のしなやかな動きに色っぽさや美しさを感じた。女優が絡む舞台が苦手な人におすすめ。

舞台『刀剣乱舞』

舞台『刀剣乱舞』

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

THEATRE1010(東京都)

2016/05/03 (火) ~ 2016/05/14 (土)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2015/05/14 (木)

チケットが取れず5/20の大千秋楽をライビュ参戦。
演技もストーリーも良かった。話題性のある俳優を主演に据えているとはいえ、他の新人レベルの俳優も実力派揃いで見応えがあり、複数人の中の人ファンになる程だった。今後のシリーズ展開に向けて重要な第一作目なので、舞台を嗜める原作ファンには絶対に履修してほしい。
ただし、話題作なのに予算かけてもらえなかったんだなと感じるほど、衣装というかウィッグが雑で残念すぎた。素人のコスプレの方がクオリティ高いから弟子入りして出直してきて欲しいという程の低レベル。ファンなら心の目でカバーするしかない。

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

天王洲 銀河劇場(東京都)

2016/12/15 (木) ~ 2016/12/30 (金)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2016/12/30 (金) 18:30

短期間上演ということでチケットが取れず大千秋楽をライビュ参戦。キャス変に弱いので初演と比べてしまって残念さが拭えなかったが、舞台装置や演出が豪華になっていて見応えがあった。衣装のクオリティも若干だが上がっていて、予算かけてもらえて良かったねという妙な安心を感じた。

ミュージカル『刀剣乱舞』 三百年(みほとせ)の子守歌

ミュージカル『刀剣乱舞』 三百年(みほとせ)の子守歌

ネルケプランニング/キューブ

【閉館】AiiA 2.5 Theater Tokyo(東京都)

2017/03/04 (土) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/14 (火) 18:00

推しが実装されたとあって、偏見から敬遠していたミュージカルに手を染めた。結果ストーリーの重さや面白さにハマったわけだが、1部で頭痛がするほど号泣した後にアイドルステージで究極の癒し体験を施されるという落差が激しすぎて、中毒性が高い。
作品は良かったが仮設のような会場が落ち着かなかった。
評価は贔屓目込みだが、実際のところストーリー性や演技も本当に素晴らしかったので初見でもおすすめ。自分もこれがミュージカルシリーズ初見だったがシリーズ物という感覚無く観ることができた。

ネタバレBOX

ネタバレじゃないけど余談。推しのためだけに2.5Dミュージカルを初体験した。結果、あくまでキャラクターが好きなので中の人を気にせず、目の前に居るのはキャラクターであるものとして、そういう目で見ることで大変楽しく有意義な時間を過ごせたわけだが、推し以外でも客降りで目の前に来てくれた瞬間に次元の境目がぶっ飛んだ。歌唱力モンスター多すぎ。
刀剣乱舞 義伝 暁の独眼竜

刀剣乱舞 義伝 暁の独眼竜

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

天王洲 銀河劇場(東京都)

2017/06/01 (木) ~ 2017/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2017/06/21 (水) 13:30

早くも人気の伊達組が実装された話題作。リアルに光忠と大倶利伽羅の身長を俳優で再現したのが凄い。薬研もそうだったように、太鼓鐘貞宗や小夜も、普通に身長あるはずなのに他の俳優陣に比べてしまうためかちゃんと短刀に見えるところが面白かった。ちゃんと姿や声も寄せられる俳優を持ってきた神に感謝を。シリーズ物なので初見にはおすすめしないが、伊達組だけが推しならこれを入り口にしてもいいのかも。

ネタバレBOX

まさかの闇堕ち演出に黒鶴展開で、こういうのを待っていた!という審神者も多いのでは?ただし解釈違いだという審神者もいそう。個人的には大倶利伽羅が堕ちそうで堕ちずにいてくれたのでセーフだったのと、鶴丸ならさもありなん、で片付く展開だったことにわくわくした。
舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り

舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

TOKYO DOME CITY HALL(東京都)

2017/12/15 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/17 (日) 12:00

目まぐるしく移り変わる展開に、頭をフル回転させる舞台だった。一回ではついていけない審神者も多かったもよう。自分もです。シリーズものという点と、頭を使って疲れるので初心者にはヘビーすぎる。

ネタバレBOX

いつかはやるだろうと思っていた刀剣破壊。誰でやっても批判が起こるであろうポジションに山伏を持ってきて、興味のない人からしたら捨て駒のように見えるだろうが、ストーリー上では重要かつ重厚な役割を果たしているが故に、これまで山伏というキャラクターを掴みかねていた審神者に山伏の魅力を伝え、場合によっては興味がなかった審神者の心までもを鷲掴みにして号泣させた脚本演出の手腕たるや恐るべしとしか言いようがない。また、時間軸を前後に目まぐるしく切り替えて伏線回収するという展開を舞台上で見るのは痛快だった。
刀剣乱舞 悲伝結いの目の不如帰

刀剣乱舞 悲伝結いの目の不如帰

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

日本青年館ホール(東京都)

2018/07/19 (木) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2018/07/21 (土) 12:00

まさにとうステの集大成。最高傑作。何を言ってもネタバレにしかならない。

ネタバレBOX

とんでもないバッドエンドだった。三日月にとってはメリバなのかもしれないが。刀解からの顕現(再顕現)という展開に、終わりではないという救いのようでいて、終わることのない三日月の戦いという救いの無さに、観劇後の審神者の心はズタボロで、通夜の葬列のような退場風景を私は忘れない。
また、個人的には、記憶のない骨喰が三日月との出会いと分かれを経験して、修行に出たことにも号泣した。どのタイミングでの修行帰還になるかはまだ知れないが、記憶を取り戻して戻ってきた骨喰が会えるのは、もうこの時の三日月ではないという現実。再顕現した三日月が円環の記憶を持ち続けているものの。記憶を取り戻した瞬間から骨喰が苦しむのでは?と思い至って号泣が止まらなかった。沼が深すぎる。
ミュージカル『刀剣乱舞』~三百年の子守唄~

ミュージカル『刀剣乱舞』~三百年の子守唄~

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

天王洲 銀河劇場(東京都)

2019/01/20 (日) ~ 2019/02/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2019/02/03 (日) 18:30

俳優の不祥事で無言でキャス変された黒歴史的作品を上書きするために歴史修正行為で再演されたと認識している。初演が傑作だった反動で評価が低いが、きちんとブラッシュアップされ、予算も増やされ、装置や演出等も良くなっていることはお伝えしたい。某俳優以外でも初演の演技が重く素晴らしすぎて超えられていないと感じたのでこの評価。

ネタバレBOX

財伽羅が理想的な筋肉のつき方と顔立ちの大倶利伽羅だったので受け入れられない。
この後、半年以上先の歌合でやっと受け入れることになるのだが、体感では3年くらいトラウマを引きずったくらいの事件だった。このやるせなさをどこにぶつけたらいいか未だにわからない。
ミュージカル『刀剣乱舞』

ミュージカル『刀剣乱舞』

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

TOKYO DOME CITY HALL(東京都)

2019/10/19 (土) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2019/08/07 (水) 18:30

過去作も素晴らしいと思っていたが、ここまで見事にキャラクターを再現した部隊もなかった気がする(贔屓目。解釈には個人差がございます)。ただし完全に続編の位置付けなので初見にはおすすめしない。

ネタバレBOX

完全に三百年の子守唄の続編の位置付け。みほとせが名作になったが故に続編が嬉しい人と、そこからまさかの展開を持ち出されて不服な人に分かれそう。続編を喜んだ審神者としては、明石の不穏な動向に今後も期待せざるを得ない。刀匠の歴史的立ち位置等も絡めて性格が展開されることを期待。
鶴丸国永に関しては人によって性格の捉え方に差異が大きくあり、舞台の染鶴、健鶴の2名においても好みが分かれたがミュージカルの来鶴も若さ故に受け入れ難い人もいるだろう。自分は染鶴がドンピシャで、程よくしなやかな筋肉がついた身体と歴戦のくわせもの感が好みなのだが、来鶴の細く軽やかで若さがあるのにくえない底知れなさが見えるところもどハマりした。両名とも役者としての魅力に溢れた俳優さんなので、自分の場合はそれぞれの中の人にハマるきっかけになった作品にもなった。
『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち

『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

赤坂ACTシアター(東京都)

2019/12/20 (金) ~ 2020/01/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2020/01/08 (水) 18:30

待ちに待った染鶴復帰作。いわゆる「歴史上の人物」枠がエグいほど豪華な実力派俳優揃いで、傑作だった。連れの初期刀陸奥の審神者も大満足で帰っていった。

ネタバレBOX

単品でも傑作間違いなしではあるのだが、山姥切国広と三日月宗近で展開していたものを第一部とし、本作を第二部と位置付けた点において、第二部の1作目にしてはあまりに第一部が色濃く紐付いているため、本シリーズ初見には絶対おすすめしない。
科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』

科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

ステラボール(Stellar Ball)(東京都)

2020/07/16 (木) ~ 2020/08/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2020/07/28 (火) 13:30

ソーシャルディスタンスを徹底し、それを上手く使った立ち位置での魅せ方が秀逸で面白かった。ただし、マスクガードが湿気や唾液で激しく曇り、顔や口の動きが見えにくかったり、唾液が垂れているのが見苦しい点ところがあり残念だった。

ネタバレBOX

灯は、今回延期になった本公演とは別本丸という位置付けで展開されたことで、元々の年表には存在しないif世界線のはずだが、それが今後どう使われてくるのか楽しみである。自分は大満足だったが、ifであるが故にキャラクター設定において解釈違いな人もいると思うのでおすすめ度は低め。
ミュージカル『刀剣乱舞』 五周年記念 壽 乱舞音曲祭

ミュージカル『刀剣乱舞』 五周年記念 壽 乱舞音曲祭

ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

東京ガーデンシアター(東京都)

2021/01/09 (土) ~ 2021/01/23 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/01/14 (木) 11:30

これまでのミュージカル曲のいいとこ取り。もちろん選曲は好みが分かれるところだが、2部好きにはたまらない公演。ストーリー途中に歌い出すというミュージカル特有の演出が苦手な人にも、そもそも歌メインというところもおすすめ。静かにリアクションするしかない歯痒さはあったが、この状況下で周年記念を祝う場を設けてくれたことに感謝しかなかった。回替わりが全収録されたBlu-ray BOXが発売されることを切に祈る。

ネタバレBOX

これまでの作品を観てきた人にはストーリーを回想してグッとくるものがある演出も。葵咲本紀からのパライソ中止を経ての江アイドル曲に、涙腺決壊して休憩明けまで引きずるくらい嗚咽しました。
舞台『刀剣乱舞』天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣【2月6日、2月7日、3月16日16:15開演の回は公演中止】

舞台『刀剣乱舞』天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣【2月6日、2月7日、3月16日16:15開演の回は公演中止】

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

IHIステージアラウンド東京(東京都)

2021/01/10 (日) ~ 2021/03/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/03/06 (土) 16:15

3:30で16000円。贅沢なアトラクションだと思ったけど実質安いくらいだったと思うのは舞台作品としてのファンの贔屓目か。

ネタバレBOX

一応ネタバレ防止で折っておくが、弊本丸の初期刀が遂に舞台に実装されるということで期待して行ったら、本当にそこに存在したという感じ。他作品の演者を知っているのでどうかなと思ったが杞憂だった。何より、新撰組枠じゃない状況で生きている姿が見られて最高に理想的だった。やっぱり贔屓目かな?
ストーリーは前後編ということもあり若干薄く感じたが无伝と今後の作品での伏線回収に期待。
ほんとうのハウンド警部

ほんとうのハウンド警部

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2021/03/05 (金) ~ 2021/03/31 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ややこしい芝居ということで予習をして出かけた。YouTubeには英語版の"The real inspector Hound"がいくつもフルサイズでアップロードされている。英語字幕は出せるが日本語訳はなく雰囲気を感じながら早送りするだけであるがそれでも相当に変な劇であることは分かった。この時点では劇中劇に犯人をおびき出して罠にかけるというミステリーかなあと思っていた。

日本語の舞台を観るとさすがに凡そのことは理解することができた(と思いたい)。ややこしいとは言っても哲学的に難しいとか抽象的で意味不明とかいうことではない。エンディングは
 「実は…でした」
 「そんなアホな」
 チャンチャン
というノリである……のじゃないかと思う(滝汗)

無名の作家が無名の役者を集めて作った舞台なら「わけわからん」で済ますところだが、トム・ストッパードの作品をこれだけの陣容で演じるのだから凄いんだろうなあと思って観ていると、面白いような気がしてくるので、そう思うことにしようというところか。
…そして「あらすじ」を書くつもりで振り返ってみるとどんどん仕掛けが見えて来るのだが、分析して「面白い」ことが分かってもそれが「面白い」のかどうかは(いつものことではあるけれど)また別の話である。

ネタバレBOX

登場人物および不登場人物

ムーン = 演劇評論家 = 生田斗真
バードブート = 演劇評論家 = 吉原光夫
ヒッグズ = ムーンより上位の評論家 = ?
パッカーリッジ = ムーンより下位の評論家 = ?

アルバート・マルドゥーン卿 = 荘園の主、10年前から行方不明 = ?
シンシア = マルドゥーン夫人 = 峯村リエ
マグナス・マルドゥーン少佐 = アルバートの異母弟、車椅子生活 = 山崎一(二役)
フェリシティ・カニングハム = シンシアの友人 = 趣里
ドラッジ夫人 = 家政婦 = 池谷のぶえ

サイモン・ギャスコイン = 女たらしの訪問者 = 鈴木浩介
ハウンド警部 = 山崎一(二役)
ウィリアム・マッコイ = サイモンと昔トラブルがあったカナダ人 = ?
死体 = ? = 手塚祐介

設定はアガサ・クリスティの戯曲「ねずみとり」に倣っているという。「ねずみとり」は「ハムレット」の劇中劇の題名である。王と王妃が劇中劇の王と王妃にシンクロするということがこの舞台「ほんとうのハウンド警部」と共通する。

開演
劇中劇開演前の客席にムーンがいる。やがてバードブートもやって来る。ムーンはいつもヒッグズの代理であり、ヒッグズがいなければ良いのにと嘆いている。バードブートは出演する女優の一人と関係を持っており更に別の女優にも関心を持っている。

劇中劇第一幕
人里離れたところにある広大なマルドゥーン卿の荘園内の屋敷。
ラジオの放送があって狂人がこのあたりに出没していてハウンド警部が策略をもって捜索しているという。
そこに放送があった容貌にピッタリのサイモンがやってくる。サイモンはフェリシティとシンシアの知人である、というかどちらとも関係を持っている。
マグナスも合流して4人で微妙な会話のポーカーをする。
シンシアに思いを寄せるマグナスはサイモンとの関係に気付きサイモンを脅して去る。
シンシアもフェリシティとの関係を疑いサイモンを殺すと言って去る。
劇中劇第一幕終了

劇中劇第二幕
お茶の時間があってからハウンド警部が登場する。ここでようやく舞台上に最初から横たわっていた死体が発見される。誰も知らない人物である。
皆が退場したところにサイモンが登場するも何者かに撃たれて死んでしまう。犯人は誰だろうかが強調されて休憩になる。
劇中劇第二幕終了

ムーンは自分の更に下にはパッカーリッジがいてパッカーリッジは上の2人がいなければ良いのにと思っているだろうなあと複雑な気持ちを語る。

劇中劇第三幕(=第二幕アゲイン)
バードブートが舞台をウロウロしていると小道具の電話が鳴る。ためらいながら出てみると妻からの浮気を疑う電話である。
ここから現実と舞台の境界が怪しくなる。
バードブートがまだ舞台にいるうちに劇中劇はなぜかまたサイモンの登場シーンから再開する。バードブートはそれに気づかないのかフェリシティ役の女優とシンシア役の女優にちょっかいを出す。一方で女優たちはバードブートをサイモンだとして台本通りの芝居をするのだがなぜかこれがピッタリと合ってしまう。サイモンと同様にバードブートも殺してやると言われる。
劇中劇第三幕終了

休憩になって、バードブートは舞台上の死体はヒッグズであることに気が付く。そしてバードブートは「すべてが分かった」と叫ぶと同時にサイモンと同様に誰かに撃ち殺される。

劇中劇第四幕(解決編)
ムーンが駆けつけるといつの間にか劇中劇の解決編が始まっている。
ムーンは客席に戻ろうとするがサイモンとハウンド(役の俳優というべきか?)に席はふさがれていて舞台に留まらざるを得ない。常々脚光を浴びることを願っていたムーンはついつい舞台上の配役からして期待されているハウンド警部の役をやってしまう。やる気満々のムーンはそこまでの伏線を挙げて推理し犯人を名指しするのだが死者(=ヒッグズとバードブート)は全く見知らぬ人であり殺すはずはないとすべて否定される。そしてマグナスに「唯一関係があるのはお前だ」と言われ、犯人にされてしまう。そしてマグナスは車椅子から降り変装を取り去って自分こそが本当のハウンド警部なのであり、罠を張ってこの日を待っていたのだと告げる。ここでムーンはマグナスがパッカーリッジであることを知り危険を察知して逃げようとするが撃たれてしまう。更にマグナスは実は自分は失踪していたマルドゥーン卿であって10年前に記憶喪失になってからはハウンドという名前で警察に勤め昇進して警部になっていたと語る。今回の作戦でここに戻って来て記憶を取り戻したのだと誇らしげに言いシンシアと抱き合う。マグナス=ハウンド警部=マルドゥーン卿=パッカーリッジを罵りながらムーンは息を引き取る。
劇中劇第四幕終了
終幕

このあらすじを読んでもメタとの融合の面白さは伝わらないだろう。それにストーリーと直接関係しないようなセリフは全部スルーしている。少しでも興味を持たれた方は配信があるのでそちらをご覧いただきたい。

原作では最初に現れるハウンド警部は偽物という設定だ。ハウンドの最初の登場シーンではハウンドとマグナスの会話があるし、初演の記録でもYouTubeにある[1]でもハウンドとマグナスは別の役者が演じている。この舞台では演出の小川絵梨子さんが最初から本物のハウンド警部が登場する設定に変えている。そのため山崎さんは非常に出入りが忙しくなって、より喜劇性が高まることになった。ただし改変の度合いが大きいので原作にも二つのパターンがあるのかもしれない。

*和訳本が見つからなかったので、まったくの翻訳ミスによる勘違いがあるかもしれない。また参考文献に挙げた石田氏の博士論文は非常にためになった。私の文の中に少しでも気の利いた考察があればそれはこの論文によるものである。

参考文献
[1] The Real Inspector Hound - Portland Community College - Spring 2014 Play, https://www.youtube.com/watch?v=2FONFHaYSVY
[2] 石田由希「エリザベス朝演劇と現代イギリス演劇にみるメタドラマ」第二部第6章「認識の解剖 ―『本物のハウンド警部』における劇場と劇評家―」、福岡女子大学博士論文2014
http://www.fwu.ac.jp/lib/uploads/ck/admin/files/hakuron_4.pdf
http://www.fwu.ac.jp/lib/uploads/ck/admin/files/hakuron_1.pdf も見よ。
ロミオとジュリエット【4月27日~5月10日公演中止】

ロミオとジュリエット【4月27日~5月10日公演中止】

宝塚歌劇団

宝塚大劇場(兵庫県)

2021/02/14 (日) ~ 2021/03/29 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「ロミオとジュリエット」、大好きな演目です。宝塚歌劇と梅芸で何度か観ました。
ロミオ役、トップの礼真琴さんはしゃべる声も歌声もとても好みですばらしかったです。でも他の方で歌で印象に残った方はおらず、気持ちが入っていかなかったです。残念でした。
レビューのデュエットダンスはすてきでした。
一番安いB席は小劇場の観劇代と同じくらいなので、皆さん一度観劇を!

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