毒見<全日程終了致しました。ありがとうございました!!〉 公演情報 味わい堂々「毒見<全日程終了致しました。ありがとうございました!!〉」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    あからさまな距離感
    初日を観劇

    舞台上に展開するいろんな距離感に
    目を奪われました。

    ネタバレBOX

    舞台の作り方がちょっと変わっていて、
    前方の柵状のものも、舞台としては
    ちょっと掟破りで目を惹く。

    そのなかで登場人物たちの会話が
    様々な距離感をもって描かれていきます。

    刑務所帰りの女性のキャラクターが
    ちょっと常ならぬ感じがする以外は
    とりたてて突出した人物はいない。
    個性はそれぞれに感じるのですが、
    柵で閉じられた世界から飛び出すような感じはない。

    でも、淡々と時間が流れるかというとそんなことはなくて
    その中の個々の距離感が
    時にはあからさまに、或いは少々不器用に、
    さらにはすっと踏み出すように
    変化していくのです。

    書き手のあらわす世界には
    ある種の生臭さ(誉め言葉)があって
    でも舞台の立てこみ方(上手と3つの島状のスペース)や
    演出の味付け、
    さらには役者が醸し出すお芝居の質感は
    醸されるあからさまさやテイスト、
    さらには観る側に浸蝕してくるような苛立ちを
    どこかさらっとした口当たりに変えて流しこんでいく。

    なんだろ、
    その世界のループ感ととてもルーズな閉塞に浸りつつ
    どこにでもありそうだとおもってしまう空気に潜んだ違和感と、
    でも何か心に引っかかる感覚に
    ずっと囚われておりました。

    劇団にとっても短篇集などとは違った
    ボリューム感をもった外部作家の作品でしたが
    そのしっかりと切っ先を持った作意がぶれることのないように、
    書き手の世界を取り込んで
    シーンたちをしっかりと作り上げていたと思います。




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    2011/04/08 11:31

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