流星キャッチャー【 2月18日(金)までだる割ぃ(特別価格500円)予約受付中!】 公演情報 劇団だるい「 流星キャッチャー【 2月18日(金)までだる割ぃ(特別価格500円)予約受付中!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    真面目なつくりで楽しめた
    今回は7本のコント。前回より平均点が上がり、力作がそろったのではないだろうか。
    劇団「だるい」は年1回公演を目標に社会人ユニットでスタートしたため、私は他劇団との比較でなく、単体評価をしてきましたが、コント公演も5回目ということで軌道に乗ったようなので、今回から総体評価に切り替えます。
    楽屋落ちもなく、自分たちだけが楽しんでいるようなところがなく、満席のお客さんが本当に楽しんで笑っていたのが何より。チームワークに感動した。
    松永明子改め煩悩寺朋子さんのコメディエンヌぶりが印象に残りました。
    男性陣では佐溝さんが大真面目に演じ、ピリッとした香辛料のよう。中野さんの関西人らしい笑いのセンスは抜群。
    やはり大河内さんの作品が面白いが、圧巻だったのは最後の中野さん作・演出の「ミュージカル太陽系」。
    次は6月?大いに期待したい。

    ネタバレBOX

    探偵」(大河内健詞 作・演出)
    殺人現場で刑事が検死をしている最中に、怪しげな探偵が次々、やってきて、現場保存がメチャクチャに・・・・
    ツッコミ役の刑事、佐溝貴史の真面目さと、すっとんきょうな金田一耕助もどきの探偵・中野和哉の掛け合いが可笑しい。金田一以外の探偵のキャラがアイディアにとどまっているのが残念。

    「流星キャッチャー」(佐溝貴史 作・演出)
    年に一度、天使が流れ星の願い事をキャッチして潰すというダーティーなゲーム。天使たちの作戦はことごとく失敗して願い事が叶ってしまう。
    なぜなら、陰に「願い事の妨害を潰す」という願い事の流星をキャッチしていた天使がいたから・・・。
    キャッチするのが天使というより星に見え、流星ではいけないのだろうか。


    「別れの曲」(大島健吾 作・演出)
    急死したミュージシャン(中野和哉)の告別式に集った仲間たち。
    ニュージシャンは成仏しておらず、みんなの様子を見ている。
    煩悩寺朋子の「どさんこ、ドスコイ!」の“思い出の一発ギャグ”の迫力たるや、女子で思い切ってよくやったと感心する。
    大島がいかにも好みそうなシチュエーションだが、歌が長く、少々ひっぱりすぎの感も。彼は軽演劇風のテンポのよいコントのほうが持ち味が出る人。

    「竹取物語」(大河内健詞 作・演出)
    雅楽に乗って、ゆったりと侍女が若君に語る「竹の物語」。
    「竹」の通販番組みたいな部分が笑えた。感心したのは古語の文法が正確であること。
    シリアスな時代劇でも言葉遣いが間違っている劇団があるだけに、コントでこれだけ正確な文語を使うのは高く評価したい。
    昨年好評だった「狂言物」もそうだが、古典のエッセンスを現代に生かす大河内の手腕はなかなかのものだ。

    「さようなら人類」(小林早苗 作・選出)
    人間が絶滅寸前の動植物の遺伝子を肉体に移植・培養したらどうなるか、というSF劇。
    会社を辞め、引きこもりになって魚類の遺伝子移植を始めた大島と、大島を訪問して感化され、花を移植した佐溝が、異形のまま、ごく普通の会話をしているのが可笑しい。
    花を頭上に生やした佐溝がまるで家庭菜園を作る感覚で寄せ植えプランを話す。園芸が趣味の人のようで笑えた。


    「金閣寺」(原作・三島由紀夫 脚色・演出 佐溝貴史)
    三島の名作「金閣寺」を前衛パフォーマンス風に演じる大河内、佐溝、煩悩寺。その動きに、コメンタリー風の解説雑談が流れる。
    着想は面白いが、動きと語りが巧く融合しておらず、いまひとつ可笑しさが伝わらない。コメンタリーよりもパフォーマンスのほうの原作の台詞に注意が行ってしまう。

    「ミュージカル太陽系」(中野和哉 作・演出 作詞・中野和哉/作曲・大島健吾)
    地球と月の恋を応援する太陽系惑星たちのミュージカル物語。
    地球役の佐藤史弥が力演。敵役のブラックホール(佐溝貴史)が「ブラック!」の叫びとともに繰り出すブラック・ユーモアが秀逸で爆笑した。
    コント公演ながら、立派なミュージカル仕立てになっていて歌もきちんと歌っているし、子供にも見せられる内容で楽しめた。


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    2011/03/08 10:56

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