満足度★★★★
終盤は圧巻
大きなダイニングテーブルを中心に大人数で食事をする人々(血縁のある者もいるが「擬似家族」な印象)2組(装置左右の階段の向きを変えることで区別)を交互に描いて、初見であった前作『ストックホルム』と比べて題材、手法ともオーソドックスでマイルド、むしろ平板とも思える展開でありながら、終盤がスゴい。
実は一方の流れでの少年(子役が演ずる)がもう一方での中心人物であり、しかもそれを明かす方法も上手い。
それまで直接のつながりが全く見えなかった2つの流れが結合して、ある人物のそれまでの行動や考え方などがストンと腑に落ちるなど、一気に「大きなナニカ」が浮上して来る感じ。
以前流行った裸眼立体視でコツがつかめた瞬間にワケのわからないドットだけの2枚のCGから立体像が浮き上がって来た時と同質の感動に近いか。
前作では観終わっての帰路で感じた「言葉にし難い感動」が今回はここで。
一方、そこに至るまでがかなり長く、関連性が見えないだけに冗長に感じられてしまう難もアリ。
それまでが長ければ長いほどインパクトが大きくなるかもしれないが、全体で135分というのはちょっと。せいぜい2時間程度に収めて欲しかった。
なお、Confetti の888円のチケット、最初に遅れて申し込んだ時には手遅れだったものの、別日程で再度出す旨返信を下さった(GETTIシステムではなくメールでの申込みだったのだ)だけでなく、なにかとご配慮を頂いたスタッフさんにも大きな感謝!