満足度★★★★
無駄に壮大
遊園地の隣に建つ予備校の生徒が次々に消えていく謎を描いたナンセンスなミステリー・コメディで、歴史上の事実を強引に結び付けていたのが馬鹿馬鹿しくて面白かったです。
最初は大学受験に失敗して予備校に入るという身近な話だったのが、どんどん話が大きくなって世界的規模の話になるのが爽快でした。政治的・科学的な史実に関連させながら、破綻せずにちゃんと辻妻が合っている脚本は、勢いだけに頼らず良く練られていたと思います。オチがそう来るとは思ってもいませんでした。
屋内外が反転したようなシュールな(話の内容的にはリアリズムな)セットが立派でした。セットを使ったSF的ネタや、会話に入っていない人がこっそりする小ネタも個人的に好きなテイストでした。
壮大でナンセンスな内容はとても楽しめたのですが、このようなテイストで2時間弱の上演時間は少々長く感じました。90分程度だと疲れずに観ることが出来ると思います。
上手側だとちょっと見切れてしまうので下手側の席がお勧めです。