満足度★★★★★
堀北ジャンヌの熱演と競演陣+100人のエキストラが織りなした心と戦いの物語、スペクタクル!
最近ジャンヌをよく見るような感じがすると思ったら、
2009年11月・10時間の「ヘンリー六世」でソニン・ジャンヌ、
2010年3月・蜷川圧縮版「ヘンリー六世」では大竹しのぶ・ジャンヌ、
と続いたためですね。
さて、堀北真希さん初舞台、初座長でこの大プロジェクト。
神の声に一直線、勢いのある連戦連勝の時から、
声が聞こえなくなり仲間も失い不安の時、
そして新たに信念を見出し立ち向かう姿、
堂々とした演技にオーラが出てました。
ジャンヌとはいかないまでも、かなりの強烈なプレッシャーの中、
見事な東京千秋楽でした。
感心、感激しました。
(こんなに良かった芝居でも平気でipod?iPhone?で撮影してる
馬鹿なイイ大人がいて残念。ぶち壊しでした。)
豪華な競演陣の中では、普段テレビで見る役柄とは正反対な
歴戦の老傭兵を演じた田山涼成さんが良かったですね。
普段は難解なイメージの白井晃さんもさすがにベテランで、
今回は見事にスペクタクル大作に仕上げられていました。
普段は客席の部分を、前から10列位?潰して舞台をせりださせ、
総勢100人のエキストラによる大合戦の迫力は満点。
(公開前のトーク番組で白井さんは「1000人の兵士を舞台に乗せたい」
…くらいのイメージってネタばれっぽく言ってたのをうっかり
観てしまいました)
「軍勢」がまさに蛇のように「流れ」としてうねる様は
凄かった。初めてです。
これで大きな事故なく怪我人なく公演が続けられるなんて
本当に信じられないほどです。
(上杉祥三さんの殺陣は少しスローでしたが^^;)
音楽も厳かでぴったり。
ジャンヌ連勝の奇跡にも「客観的な裏付け」があったり
ジャンヌとシャルルの関係の独自の設定なども面白い。
終盤で色々ありそうになるけれど、安易な結末に流れずに
ジャンヌが自らの強い意志で立ち向かうのも良かった。
非常に充実した舞台だったと思います。