満足度★★★★
結成25周年イベント作らしく上川隆也ら元劇団員二人が古巣で当たり役を再び好演。
クリスマス・イブの渋谷の映画館。
観客は主人公の女性一人だけ。
その時、観ていた大正時代を舞台にした推理映画の登場人物、
芥川龍之介の素人探偵と、その助手である後の江戸川乱歩らが
ルビーを盗んだ怪盗黒蜥蜴を追って現代の現実社会に飛び出した!
果たして上演時間の2時間で彼らは戻ってこれるのか。
演劇集団キャラメルボックス恒例のクリスマスツアーは
結成25周年の最後を飾る第4弾。
お祭り企画らしく上川隆也、近江谷太朗の元劇団員二人
を客演に迎えて、キャラメルボックス代表作の再々…演。
昔の本なのでメインキャストは実年齢より20年位若い役。
キャラメルの特長であるファンタジーハートウォーミング
コメディです。
近江谷太朗さんの地下鉄パントマイムに爆笑し、
アドリブっぽい上川さんのツッコミ芸もふんだんに
盛り込まれて、ファンには嬉しいクリスマスプレゼントです。
上川さんは、はかま姿はどう見てもテレビ版で2作も
演じてた「金田一耕助」ですよね。
(もうみんな知らないか?)
そして「テレビに出ている上川隆也」というセリフは、
以前は架空の話だったのに、今や現実になるとは
面白いものです。
それにしても、この芝居で上川さんは、
古巣に帰ってきているにもかかわらず、
この無邪気な空間がなんとも窮屈そうに見えました。
在籍当時の「きみのいた時間、ぼくの行く時間」で
それを感じなかったのは、今回は主役ではなくて、
そのライバル役だからでしょうか?
いや、芝居の中で上川さんという俳優のスケールが
もう収まりきれなくなっったからじゃないだろうか、
と思ったのでした。
今回は我慢したんですが…やっぱりオール・
キャラメルキャストの「アナザー・キャスト版」も
観たかった(;;)