満足度★★★
畑澤聖悟の傑作
2005年劇作家協会短編戯曲賞受賞、だそうですが、確かにとても素敵な脚本でした。出演者も、なかなか魅力的な人たちが揃っていました。けれど、どうも序盤は、その世界に引き込まれないというか、キャラクターがそこで生きている感じが伝わってきませんでした。作品の世界観や、キャラクターの背景や、人物の関係性などが希薄で、その役者さんがそのまま自分の個性だけを武器に喋っているような。終盤に向けて良くなっていきましたが、それは台本の力と役者の力によるところが大きいように感じたのは、結局のところ演出の意図がどこにあって、たとえ失敗していたとしてもどんな狙いがあったのかが分からなかったということだと思います。