満足度★★★★
堀北真希の魅力が光る
堀北真希は初舞台・初主演ということで、あまり演技には期待していなかったのだが、ジャンヌ・ダルクそのもののオーラを発し、よく通る美しい声、気高く凛々しい容姿、抑えた悲しみの表情がとてもよい。
初舞台にして代表作ができた。魅力的な舞台女優がまた一人誕生した。
そういえば、堀北はTVドラマでは逆境で誤解されるけなげな少女役を多く演じてきたこともあり、ジャンヌ・ダルクは適役とも言える。
稽古場では棒読み演技で周囲が心配したという。幕があいて一番驚いたのは共演者たちだったそうで、いまでは若き主役を支えようとチームワークも磐石だ。最初は半信半疑だった兵士たちの信頼を勝ち得ていくジャンヌに重なるものを感じる。
キャラクターの善悪がはっきりできているところは中島かずきらしく、白井晃の演出もセンスよく奇をてらわずすっきりとまとめている。
2つの開口部を奈落のようにうまく使って、軍勢のボリューム感を出した舞台美術も秀逸。
小さなホールで公演していたあの白井さんがこんな大舞台の演出を手がけるようになったとは感無量である。
2010/12/14 21:02
驚きました。実は、今日観劇後に初めて、ネタバレ欄を拝読しましたら、ほぼ私の感想と同じでいらしたので。
もし、先に、自分の感想を書いてから、こちらを見ていたら、ほとんど、きゃるさんのコメント丸写し状態だったかもと思ってしまいます。
客席の反応もとても良かったし、何となく、食べず嫌いで、躊躇したヒトがいたら、勧めたくなってしまうほど、私にとっては、ランクの高いジャンヌものでした。
「ひばり」とかって、どうも日本人には内容的に理解しにくいと思うので、これは、万人向きのジャンヌモノだったなと感じています。