満足度★★★★
胸と目頭が熱く
汚辱にまみれた大人になった今の自分から見たら、小学生の頃っていうのはほんとうに“パラダイス”だったと言っても過言ではない。
そんなパラダイスが素舞台の上に現前していた。
ノスタルジックな話は苦手だ。
胸が苦しくなるから。
思い出はいつだって、美しい。
けれども美しいだけのものなんて存在しない。
存在しているように見えるならそれは、まやかし。
子供のころだって嫌なことも悪いことも不条理なこともいつもすぐそばにあった。
軽くだけれど、そこもちゃんと描かれる。
そして、パラダイス的存在である子供っていうのはそういうのも平気で乗り越えてしまう。
友達や姉妹の力を借りながら。
何より、子供たちは無条件に元気いっぱいだ。
そしてこの物語の売れない漫画家の二女はそんな子供時代を夢に見る(回想する)ことで生きる力へと変える。--- 夢による自己治癒 ---
コロさん(男前だなあ)にドヤされても、歩み始める。
というような、なんだかもう胸と目頭が熱くなるようなお芝居でした。
元気いっぱいの女優さんたちが最高でした。
「男の60分」をリライトした女性版ということだけど、女優さんと役がぴったりで、あて書きのようでした。
タマコロ主催のおふたりが脇役っていうのもつつましくて好感もてます。
次回も観に行きます。
…あれ? もしかして次回は来年の12月ですか?
1年待てってことですか?