“P”s (ピース) ~Wings to fly~ 公演情報 劇団め組「“P”s (ピース) ~Wings to fly~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    やっぱり 好きです!
    め組さんが描く、生き様が、好きです。それが、死に際と言う悲しい場面でも、残る人々への託す想いが、込められているので、立ち上がる事が、できる。歩いていかなければ、と思えました。母(戦争体験者)も、一緒に拝見させて頂きましたが、良かったと、申しております。ありがとうございました。

    ネタバレBOX

    終戦後の昭和22年夏、東南アジア某刑務所、通称”P”ホールには、元日本兵達が、BC級戦犯として、人生最後の一時を過ごしていた。
    彼らの着ている服の胸には、”P”の文字、Prisoner(囚人)、侵略戦争を達成する為に指揮をとったという罪、捕虜を虐待、死亡させた罪等、様々。
    お互いが、自分の正義を信じているから、戦争になる悲劇。
    それゆえの、致し方ない行動や誤解の罪で、BC級戦犯容疑として逮捕された者は、国内外で5万5千人とも、言われるが、遺書を書く事も許されなかった彼らの、実数は不明。

    勝者の敵国が許してくれる訳でもなく・収容所で無実を認められた者、運命を受け入れた者、無実を訴え嘆願書を出す者、それを潔くないと思う者、それぞれの無念と、日本に残した家族への思いが浮き彫りに、なってゆく。

    そんな思いだけでも、涙、涙に、なってしまった。

    ホールに新たに派遣された臨時誨師と、無実を認められた者が、戦犯たちの思いの<翼>となり、祖国日本へ届けようと動いていく。
    簡単に願いが叶うことではないが、思いが届く可能性が救いとなり、彼らの心も安らぎ、整理もついていった。

    だが、全てが叶うわけでもなく、ついに最後の晩餐の時を、迎える時がきてしまう。
    嘆願書を認められ、助かる者も出る。奇跡的な喜びであるが、それを喜びきれない者も、事実・中には、無実の者も・・・処刑されるのを、待たなければならない・・・そんな非情な事態が、戦争という現実。終戦とは名ばかりで、戦いはまだ、終わってなかった・・事を思い知らされ、涙、涙、

    それぞれの葛藤を、消すことはできないが、 <翼>になるという2人にPrisonerだけでない”P”を、託す。
    Peace(平和)、Promise(約束)、プレイヤー等、たくさんの想いが込められるのだが、なかでもプレイヤーの一言には、深い意味を感じた。
    作者の意図と違うかもしれないが、playは、遊ぶ、勝負、演奏、軽く動く等の意味があり、prayは、祈るである
    。日本の家族や未来の人々に、生きる為の戦いの中、生きる喜び、楽しみも見出し、生き続けることを祈ってくれた様にさえ、思えた。

    2度と起こしてはいけない戦争、忘れては、いけない事だ。。。

    シンプルな舞台と役者さんの力量が、この時代感を、良くだしていたと思う。カラー映像も、唯一の思い出と輝くのだが、やや長く感じた。が、合間さんの美しいお姿、初めて拝見できて、嬉しかったです。ぜひ、舞台でも、拝見したいと、思いました。

    公演時間だが、日曜は5時6時開演でも仕方ないと思うが、平日や土曜は19時30分開演が、希望です。山の手線外の劇場の時は尚更、その方が、より多くの動員が見込めると思うのは、私だけでしょうか?

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    2010/11/29 00:49

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