満足度★★★
国を越えて
日本・韓国・台湾の役者たちによるコメディで、字幕なしでそれぞれの母国語で話すのですが、言葉が分からなくても楽しめるように作られていました。
ある劇団一座が借金取りから逃げてアジアを回るという話に、妹を探す依頼を受けた探偵の話が絡む物語でした。
韓国語・中国語は日本の役者が空耳、推測がふんだんに入った翻訳をして、なんとなく分かる感じなのが楽しかったです。
客入れ時の宮嶋美子さんによる「怖い話」(といっても実は駄洒落の一発芸)からそのまま劇中劇的に始まる構成で、劇場の空気を暖めて笑いやすい雰囲気に持って行くのが上手かったです。
どの役者もくどくなり過ぎない程度に個性のあるキャラを演じていてチャーミングでした。特に、以前にユニークポイントの『通りゃんせ』で印象的だった金世一さんが今回も佇まいだけでコミカルな雰囲気が出ていて面白かったです。
外国の役者と一緒だからと気張らずに(稽古は大変だったと思いますが)、徹底的に笑いで押し通していたのが爽快でした。