The Blue Dragon - ブルードラゴン 公演情報 東京芸術劇場「The Blue Dragon - ブルードラゴン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    演出、役者限りなく良かった…
    のだけど、肝心のホンが正直陳腐だと思った。
    意外な話をやれ、と強要したいのではないのだけど、これだけ完璧に
    近い要素が揃っているのだから、もうちょい何とかなったんじゃないかな、と。
    展開が読め過ぎて、途中眠くなってしまいました。

    ネタバレBOX

    話自体が、見せ方の上手い、手の込んだ「メロドラマ」になっちゃってるのは
    女優のマリー・ミショーがホンに関わっているから? 

    三展開用意されたラストも何だかな…

    1つ目は個人的には「アリ」だと思いました。 こういう話では仕方が無い
    展開だと思う。

    2つ目。えっと、正直な話完全にバッドエンド、ですね。
    少なくとも私はそう思いました。 現実的には一番ありそうな話ですが。。

    3つ目。多分、ルパージュはこれを最良として考えていた節があります。
    実際、全二つと比べて温かさの感じ方、描かれ方が全然違うし、
    特に女性が観たらすかっとする展開な気がする。 

    ただ、やっぱり何か腑に落ちなかった。 ご都合主義的過ぎるし。

    上記三つの展開全てで、クレールにとっては特に何一つ損をしないものに
    なっているのが、腑に落ちない理由なのかなぁ。

    観てて思いましたが、「ブルードラゴン」は演劇というより映画なんですね。
    あくまで欧米的視点からみたアジア、中国であり、「ラストエンペラー」とか
    あの辺から続く系譜の一つです。

    欧米人の子を産んだアジア人の娘と、それをおいて国に帰る欧米人の
    男と女(三つの展開のうち、一つは違うけど)…って、欧米の映画に
    よくあるパターンで、逆の展開って無いよね、そういえば、とついつい
    天邪鬼な視点で観てしまうのです。 

    いくら、養子引取の問題を背景にしているんだよ、といわれても、
    結局は同じ根底にあることだし。 アジア-欧米の戦前からの
    長く続く関係性ですね。 とどのつまりは。

    ルパージュは言語環境はどうあるにせよ、やっぱり多分に欧米的な演出家。
    多分向こうでは絶大な人気があり、評価があると思いますが、
    中国という舞台が「欧米人にとって異国的な、変わったところ」という程度の
    位置づけで無かったのが残念過ぎでした。

    演出は凄かった。 上下二段に分けた舞台空間を変幻自在に下宿に、
    空港に、地下鉄のホームに、へと変えていく巧みさや映像との組み合わせ等
    実際にあの場にいなければ分からないほど、インパクトのある大胆な
    演出でした。 でも、やっぱり映画とか映像寄りの演出に感じた。
    それが悪いというわけではないけど。

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    2010/11/13 06:11

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