青年団若手自主企画vol.44「僕らのアルゴリズム」 公演情報 青年団「青年団若手自主企画vol.44「僕らのアルゴリズム」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    くっきりとした掴みどころのなさ
    なにかふわっと掴みどころのない肌触りの内側に
    恐ろしくビビッドな感覚があって。

    じわじわと伝わってくるものに次第に捉えられていきました。

    ネタバレBOX

    開演してしばらくは
    観る側としてもやってくるものをそのままに受け止める。
    終末観の根拠にしても
    街のさびれ感にしても
    ほわっとそこにあ。

    しかし、そのほわっとした感じを裏打ちする
    なにかへの従属やつながりなど
    言葉のすこし外側にあるような概念が次第に現れてきて・・。
    すると
    舞台上のその時間を生きる肌触りが
    常識的な表現を超える感覚で溢れてくるのです。

    なんだろ、
    表現する座標が違うことで
    隙間にある感覚が伝わってくるというか・・。
    現実と内心の間の部屋で
    やや内心に向いて過ぎゆく景色を眺めているような感じ・・。

    後半からはシーンのコンテンツや
    色合い、さらには高まりや沈み方が
    一つずつ響いてきて・・・。

    深いというわけではなく
    ビビットな刹那の感覚の積み重ねだとは思うのです。
    でも、舞台には醸し出される色をその場にとどめず、
    色を舞台に残して更なる醸し出すような
    表現の豊かさがあって。

    かなり評価が分かれる作品なのかもしれませんし
    そもそも、作り手の意図をしっかりと理解出来た自信もないのですが
    すくなくとも、
    どこかパーツをミッシングしたような感覚の奥に垣間見える
    特別ではない感覚の表現の
    ぞくっとくるようなナチュラルさに
    心を捉えられたことでした。

    なにか、劇症的ではなく
    ゆるやかに効いてくるような作り手の鋭さを
    強く感じたことでした。

    0

    2010/11/12 08:46

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大